【書評】『幸福エネルギーの受け取り法則』(高井康晴、高井紗由理)
お薦めの本の紹介です。
高井康晴さんと高井紗由理さんの『幸福エネルギーの受け取り法則』です。
高井康晴(たかい・やすはる)さんは、社会心理学修士です。
高井紗由理(たかい・さゆり)さんは、心理カウンセラーで、アカシックリーダーとしてもご活躍中です。
「護られている」し、「必要なものは全部そろっている」
高井さん夫妻は、生まれたからには、「護られている」し、「必要なものは全部そろっている」、だから安心して人生を楽しんで
ほしいと強調します。
私たちは、よいことも、よくないことも、「起こす」ことができる。
それだけのパワー、叡智、創造力を持って
いるということです。
この力を知ると、願いを叶えよう!! と力んだり、がんばったりしなくても、必要なことは自然と起きるし、しかるべきことをしかるべきタイミングでやっていたら勝手に導かれ
ます。
どうして、私たちが「大丈夫」と言いきれるのか。
それは、夫が17歳頃に突然出現した「宇宙の叡智の集合体」が、真実をたくさん教えてくれたからです。
今でこそ私たちは、自分たちの感性で自由に働き、好きなときに好きな場所に行き、経済的にも豊かになり、わざわざ何かを願わなくても最善が起こり続け、自由な人生を楽しんで生きていますが、そうなるまでには、対人関係に悩んだことも、お金に苦しんだことも、人間不信になったことも、毎日を険しい顔で生きていた時代もありました。思うように稼げないこともあれば、夫婦間の問題に悩んだこともありました。夫には17歳のときから宇宙の叡智がそばにいましたが、夫なりの事情があって、つい3〜4年前まで、ほとんどその声を無視していました(笑)。
声を受け入れる少し前から、私たち夫婦の人生は、今のような人生に転換しはじめました。
つまり、宇宙の叡智の話を聞く前から、だれにでもできる方法や行動を通して、好転していったのです。だから、特殊能力や特別な才能がなくても、だれもが今の私たちが受け取っているような恩恵を受け取れると言いきれます。
だれにもできることだけを重ねて、今の私たちがあるからです。
(中略)
宇宙の叡智の集合体のみなさんいわく、「(言うことに)ちゃんと耳を傾けるようになったから」、夫にいろいろ教えてくれるようになったそうです。その話を聞けば聞くほどに、今までやってきたことが「だから良かったんだ!」わかり、自分たちがやってきたことに強く確信を持てるようになりました。
そして、お仕事(お話会や講座、個人セッションやグループアプローチ、長期プログラムなど)や、ブログなどのSNSを通してそれらをお伝えすると、ご縁ある方々の人生もさまざまな方面で、幸せに豊かに花開いていき、そして何より自由になっていったのです。『幸福エネルギーの受け取り法則』 はじめに より 高井康晴、高井紗由理:著 リンダパブリッシャーズ:刊
本書は、願いを叶えて幸せになるための「根本の根本」の原理・法則をわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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あなたに「ある」ものと「ない」もの
この世界には、「前提」という概念があります。
前提とは、ことが成り立つための、その前にある条件
という意味です。
(前略)たとえば、「チューリップの球根を植えた、その球根が成長して、チューリップの花が咲いた」というできごとで言えば、チューリップの花が咲く(あることが成り立つ)ために必要な前提は、チューリップの球根を植える、つまり球根が土中にあるということになります。要するに、「チューリップの球根を植えるという前提がある」ということです。
このように、私たちの住んでいる世界では、何かできごとが起こる、または起こすためには、“前提”が大きく関わっています。
もっと大きなとらえ方をすると、この世界に生きるためには、地域、国、地球、宇宙が確かに存在することが“前提”ととなります。“前提”は、あるものやことが、「存在する(ある)」という1つのルールのうえに成り立っています。
この「ある」ということがなければ、何も起こらないし、何も生まれてきません。
いつでも「ある」という前提があって、この世界にあるすべてのものが生まれ、創造されていきます。
(中略)
たとえば、Aさんが叶えたい夢として、「世界を自由に行き来できる大富豪になりたい」というものを書いたとします。
一緒に「ある」という前提が成り立っているかどうか、確認してみましょう。
「世界を自由に行き来できる大富豪になる」ということが成り立つ条件としては、
- 世界が「ある」こと
- 移動手段が「ある」こと
- 大富豪で「ある」こと
この3つの条件がそろうことで、Aさんが書き出した夢は叶います。
一番はじめの前提条件である、世界が「ある」こと、これは、テレビをつけたり、新聞を見たりすると、世界のいろいろな場所のニュースが入ってきますし、旅行で海外に行けば、確かにその国は存在していることがわかります。
次に、移動手段が「ある」ことですが、世界を自由に行き来するための移動手段も、ご存じのとおり、徒歩、車、電車、新幹線、船、飛行機・・・・・と存在しているので、「ある」とわかります。
最後にAさんが大富豪で「ある」ことですが、Aさんが今、大富豪ではない場合。
この夢が叶うためには、世界があって、そこを自由に移動できるという“前提”まではそろっています。あとは、Aさんが大富豪になりさえすれば、この夢を叶えることができます。Aさんが、今から大富豪になるためのことをやっていけば、この夢は叶います。
たとえば、叶える前に、Aさんにとって大富豪とは、どの程度の富を持っていれば大富豪と言えるのか、ということを決めておく必要もありますが、ここでは少し横に置いておきますね。
Aさんが大富豪になれれば、Aさんの夢は叶う=「ある」ということになります。「ある」を別の言葉に置き換えるならば、ここでは「実現可能である」です。夢が叶うということは、夢が実現可能であるということを表しています。『幸福エネルギーの受け取り法則』 第1章 より 高井康晴、高井紗由理:著 リンダパブリッシャーズ:刊
高井さんは、この世界というものが「ある」という“前提”で成り立っている
と述べています
「ない」という“前提”は、私たちの意識の中だけに存在します。
さらには、「ない」という“前提”、それすらにも「(意味が)ある」ということ
です。
私たちの意識の中にある“前提”の「ない」を「ある」に変える。
それが夢を叶えるための秘訣だということですね。
エネルギーは時空を超えてすべてに影響している
高井さんは、この世界にある、人が生み出した、目に見えるモノすべては、人が受け取ったエネルギーをベースにできて
いると述べています。
例えば、ペンもパソコンもスマートフォンも、すべては誰かの想いのエネルギーによって生みだされ
ています。
そういう意味では、この世界にあるすべてのモノは、このエネルギーがなければ存在していないといっても過言ではないかもしれません。
また、このエネルギーには、時間の概念はありません。時間自体は人が生み出した概念ですので、エネルギーと表すこともできますが、そのエネルギーには過去や未来と呼ばれる時間軸に影響を受けずに、それぞれの場面で影響を及ぼします。
これは、祈りというものをセッションやお話会などで説明するときに使う例えですが、すべては必然という前提のうえ、今この瞬間に私が目の前の人の幸せを祈ったとします。その祈りというエネルギーが、今目の前にいるその人に対して、そこで祈ったという事実がしかるべくして起こる、つまり必然なのであれば、その祈りが結果として目の前の人の過去の選択や行動に影響を与えたとしても、何ら不思議ではないということです。
それは、今私とその人が目の前にいて、祈りについて話をしているという事実に行き着くためには、私とその人の選択が、互いにその時間に向かって選択や行動を重ねてきた結果であり、その事実がしかるべくして起こるのだから、それらのどこかに今祈るというエネルギーが影響している可能性は否定できないということです。
また、過去に影響を与えるのであれば、未来であっても同じように同条件に影響を与えることができるはずです。
さらに、想いのエネルギーから生み出されたモノは、それを使う人へエネルギーが影響し、それを使う人の想いのエネルギーからは影響を受けます。そのモノには、使う人のエネルギーが宿り、そのエネルギーがさらに本人とその周囲に影響を与えます。
以前、みかんの皮にペンで「ありがとう」や「愛している」「バカ」などと書いたり、言葉をかけ続ける実験が一部で話題になりました。ネガティブな言葉を書かれたり、かけ続けられたりしたみかんはすぐに腐り、ポジティブな言葉を書かれたり、かけ続けられたみかんは、長く新鮮な状態を保ったというのです。
腐ったみかんは、その後そのままにすると、その周囲にあるみかんにも影響を及ぼし、徐々に腐りはじめたということでした。また、逆に長く新鮮な状態を保ったみかんもまた、その後そのままにすることで、その周囲のみかんも、比較的新鮮な状態を保ったままになります。
そして、想いなどのエネルギーには、必ず発する人が存在し、それらを受け取る対象も、1人だったり多数だったりと、発する人の想いや意図などによって範囲が変化します。だれか1人のことを想えば、その人にのみ影響しますし、不特定多数のことを想えば、不特定多数に影響します。
このように、この世界にはだれかが発した想いのエネルギーが存在し、そのエネルギーから生み出され、具現化した目に見えるモノと、目に見えない想いのエネルギーとで、世界を隙間なく完璧に満たし続けているのです。『幸福エネルギーの受け取り法則』 第2章 より 高井康晴、高井紗由理:著 リンダパブリッシャーズ:刊
私たちが、普段、何気なく考えたり、感じたりしていること。
それらは、私たち自身の身の周りの出来事やモノを生み出す「原動力」だったのですね。
私たちの思考や感情は、強力なエネルギーです。
しかも、現実世界にある、あらゆる出来事やモノでも変化させ、創造するための“起動力”となります。
それを忘れないようにしたいですね。
「前提」は「循環の法則」の結果を左右する
目に見えるモノも、目に見えないモノも、すべて「エネルギー」でできているこの世界。
そこでは、「循環の法則」と「出入り口の法則」という基本法則で成り立っています。
循環の法則とは、この世界にあるすべてのものは、循環を繰り返している
というもの。
出入り口の法則とは、出すから入ってくる。出したものに従ったものしか入ってこない
というもの。
この2つの法則は、この世界の万物に、例外なく働いています。
もちろん、私たちが発する「想いのエネルギー」も、例外ではありません。
私たちが意図したことは、形を変え、巡り巡って、必ず自分自身に還ってきます。
循環に大きな影響を与えているもの。
それは、「前提」です。
「エネルギー」の流れは、以下のようなサイクルにより循環しています。
前提 → 意図 → 意識 → 行動 → 結果 → 前提 → 意図・・・・・
前提は、「こうである」。
意図は、「こうしたい」。
意識は、「こうしてみよう」。
行動は、「こうする」。
結果は、「こうなった」。
と表現することができます。
前提とは、これまでの経験や環境からの影響、繰り返し体験することからあたりまえとなっているものなので、「こうである」として特段意識しなくても、もちろんまた、意識していたとしても、この前提がその後の循環サイクルに大きな影響を及ぼしています。
私たちは新しい経験や価値観に触れたり、何かを学んだとき、意図である「こうしたい」というところに影響が与えられます。意図に影響を受けることで、その後の意識、行動、そして結果にも影響が与えられます。
しかし、前提が以前のままの場合、意図に変化を起こした結果、得られた結果にも影響があります。一見、変化を生み出せたかのように感じますが、その後のサイクルにある前提で、望む結果の場合には、「ラッキー」などの例外として処理され、望まない結果の場合には、「ほら、やっぱり」という前提を肯定する思考になります。すると、以前のサイクルの方向に引き戻され、それまでの前提を強化してしまうという調整がなされてしまいます。
そのため、何度繰り返しても前提が変わることがなく、前提があることをわかっていない場合、いくら成功法則を学んでも、最終的に繰り返し同じループをたどることになります。
このように、前提が循環のサイクルの先頭にあることを知ってしまえば、普段意識もしない前提に意識を向けることができ、その前提を置き換えたり、書き換えたりすることができるようになります。
そして、前提に直接影響を与えるため、その後のサイクルが変化するのはもちろんのこと、結果を受け取ったあとも、前提に変化が起こっているので、以前のサイクルに強制的に引き戻されることも起こりません。
前提である「こうである」は、スタート地点のようなものです。
このスタート地点がどこに向かって開いているのか、何をあたりまえとして信じ込んでいるのかによって、その後の循環は全く異なる結果を作り出すことになります。前提=結果と言っても過言ではないぐらい、前提は影響が大きく、大事だということです。
また、この前提は他からの影響を受けることはあまりありません。その前提を持っていることに氣づき、それをもとに行動していることに氣づき、そのつど望む結果、姿勢、あり方を選び直す、この工程を何度も何度も繰り返すことで、前提は少しずつ書き換えることが可能となります。
前提に氣づくためには、意図や意識、行動や結果、どのタイミングでも見つけることができますが、中でも結果が一番見つけやすい場所です。
望んだ結果は、ラッキーではなく、意図・意識・行動の結果であり、あなた自身の力によるものです。また、望まない結果においては、前提を変え、それに伴い、その後の意図・意識・行動を変え、それを繰り返すことで結果は変えることができるということを知っておいてください。『幸福エネルギーの受け取り法則』 第2章 より 高井康晴、高井紗由理:著 リンダパブリッシャーズ:刊
図.人の思考・行動の循環サイクル
(『幸福エネルギーの受け取り法則』 第2章 より抜粋)
自分の発したエネルギーが、どのような形で還ってくるのか。
それは、「前提」がどのようなものだったか、で決まります。
前提がポジティブならば、ポジティブな結果を得ることができます。
逆に、前提がネガティブならば、ネガティブな結果を経験することになります。
前提が、あらゆる循環サイクルの先頭にある。
前提を変えることで、結果は、変えることができる。
頭に刻み込みたいですね。
「循環エネルギー」のおまけを大きくする
循環の法則では、私たちの放ったエネルギーは、ポジティブな内容でも、ネガティブな内容でも、まったく同じようにプラスアルファがされて
手元に戻ってきます。
つまり、循環するエネルギーは、“おまけ”をつけて還ってくるということ。
高井さんは、人を巻き込めば巻き込むだけ、還ってくるエネルギーは大きく高く、成長して
くると述べています。
ここでまた、たとえ話をしましょう。
Aさんは、人を楽しませることが大好きで、いつも誰かを楽しませようと考えています。あるとき、Bさんに出会い、Bさんを楽しませることにしました。AさんがBさんを楽しませた結果、Bさんはとても喜び、その楽しかった経験をCさん、Dさん、Eさんに話し、その話を聞いたCさん、Dさん、Eさんもまた楽しい経験をしました。Cさん、Dさん、Eさんもまたこの楽しかった経験をそれぞれ広め、いつしかたくさんの人が楽しかった経験をすることになります。
あるとき、Aさんが道を歩いていると、Zさんという人が、Aさんの噂を聞いて会いたかったとAさんに伝えます。Aさんはとても喜び、Zさんの噂を聞いて会いたかったととAさんに伝えます。Aさんはとても喜び、Zさんを楽しませることにしました。Zさんを楽しませようと思っていたところ、Zさんは友人を連れてきました。その友人たちも、Aさんの話を聞いて楽しい思いをしていたので、喜んでAさんのところにきます。
その結果、Aさんは、一度にたくさんの人を楽しませることができました。1人を楽しませることよりも、たくさんの人を楽しませることのほうが、Aさんにとってより大きい喜びであることを知ります。
その後、Aさんの所には、噂を聞いたたくさんの人が訪れます。Aさんはその人たちに、一度に集まれる場所を用意し、そこに集まった人たちを一氣に楽しませるために考え、試します。その結果、そこに集まった人たちは、とても喜び、その時間を楽しみます。そして、いつしかAさんは、定期的にたくさんの人たちを楽しませることができ、たくさんの人たちは、定期的にAさんの用意した場所に足を運びます。
さらに、Aさんは何度も来てくれる人を楽しませるために、毎回違ったことを考え、それを試します。訪れた人たちはとても喜び、その時間を楽しみにするようになり、さらにたくさんの人たちが集まるようになりました。
ここまで説明したことを1つの単純なたとえ話の中で表現すると、このような話になりますが、なんとなく理解・想像できたでしょうか。
ここで大事にしてほしいのは、最初にもお話しましたが、循環には常におまけがついて還ってきていて、その循環に関わる人が多ければ多いほど、そのおまけは大きくなって還ってくるということです。ただし、よい循環ばかりではなく、よくない循環でも同じことが起こります。
しかし、先ほども説明したとおり、あなたが受け取ったエネルギーに上乗せをするのはあなたであり、あなたはいつでも循環させるエネルギーを変え、新たに選ぶことができることも、忘れてはなりません。『幸福エネルギーの受け取り法則』 第3章 より 高井康晴、高井紗由理:著 リンダパブリッシャーズ:刊
エネルギーの循環は、繰り返されるほど、大きくなっていきます。
それは、前提がポジティブでも、ネガティブでも、同じです。
循環の法則を最大限に活かしたいのなら、多くの人を巻き込むことです。
エネルギーを受け取った人が多いほど、還ってくるエネルギーも大きくなります。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
前提は、意識の中にあるわけではなく、無意識の中にあります。
前提を変えるには、まず、その前提に「氣づくこと」がポイントです。
氣づくことで、どんな強固な前提も、意識の中に戻ってきます。
高井さんは、意識の中に戻ってきたならば、意識の中で扱えるようになるので、前提を書き換えることができる
とおっしゃっています。
前提は、私たちが、これまで生きてきた中で、形づくられてきたものです。
以前は必要だったけれど、今は必要ない。
そんな前提が、誰の心の奥深くにも眠っているはずです。
「何をやっても、変わらない」
「いくら努力しても、成果が出ない」
そんな人は、方法や手段ではなく、「前提」に問題があります。
目を向けるべきは、『自分の心の中』です。
ネガティブなエネルギーから、ポジティブなエネルギーへ。
「循環の法則」を上手に使いこなして、“エネルギー受け取りの達人”を目指したいですね。
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