本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』(サチン・チョードリー)

 お薦めの本の紹介です。
 サチン・チョードリーさんの『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』です。

 サチン・チョードリーさんは、インド出身の起業家、経営コンサルタントです。
 現在は、日本を中心に活動されており、いくつもの会社の経営を行なうかたわら、異文化戦略を指導する国際コンサルタントとしてご活躍中です。

お金が欲しいなら、お金持ちに聞け!

 お金持ちになるためにはどうしたらいいのでしょうか?
 その問いに対してのチョードリーさんの答えは、シンプルです。

 『歌を上手くなりたいのならば、歌の上手な人に習うのが一番。
  同様に、お金が欲しいと思ったら、お金儲けが上手なお金持ちに聞きに行けばいい』

 チョードリーさんは、実際に10年の間に100億円以上の資産を持つ大富豪100人以上と会いました。
 そして、「どうすれば、お金が増えるのか」その秘密を直接教えてもらう機会を得ます。

 世界のさまざまなタイプの大富豪と接するうちに、お金を稼ぐのが上手な人たちには、国籍を問わず共通する習慣やルールがあることに気づいたチョードリーさん。
 自らもそれらの習慣やルールを実行し、お金持ちの仲間入りを果たしました。

 本書は、大富豪たちから学んだ「お金が増える秘密」を、具体的な方法を交えてまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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日本人はお金を“悪”だと思っている

 チョードリーさんは、お金の増えない日本人は、「お金に対する意識(=マインド)が印僑の大富豪たちと大きく異なっている」と指摘します。

 お金の増えない日本人に共通していること。
 それは、『お金を“悪”だと思っている点』です。

 お金を増やしたいと思うなら、最初にするべきは、お金に対するマインドを変えることです。日本人は世界の人たちから尊敬されている素晴らしい国民です。私も大好きです。一方で、私が「惜しいな」と思うのが、お金についての考え方です。
 ときどき「日本人はお金について悪いイメージを持ちすぎている」と感じることがあります。次のようなフレーズを耳にしたときです。

「あの人、いつも“お金”“お金”って、お金のことばっかり話して欲が深い」
「お金持ちは、絶対裏で何か悪いことをやっている」

 お金やお金持ちに対するネガティブな考え方です。お金を嫌っているようにさえ聞こえます。人間関係において、「誰かを嫌いに思っていると、その人からも嫌われる」ということはよくありますね。お金も同じです。
 お金を嫌っていると、お金から嫌われて、決してお金持ちにはなれません。
 逆に言うと、お金を好きになれば、お金が集まってくるということです。
「もったいない」という気持ちを持つことや、清貧であることを美徳とする日本の文化は大変素晴らしいと思います。
 日本的な「節約」の観念と、印僑の大富豪のお金についての考え方を合わせれば、日本人にはもっともっとお金が集まってきて、どんどんお金持ちが増えるでしょう。
 だから、「惜しい!」と思うのです。

 『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』 chapter1 より サチン・チョードリー:著 フォレスト出版:刊

 人は無意識のうちに好きなものを引き寄せ、嫌いなものを遠ざけます。
 いわゆる「引き寄せの法則」と呼ばれている法則ですね。
 この法則は、当然ながら、お金にも当てはまります。

 お金に寄ってきてもらいたい。
 それには、まず、自分の中にお金に対してポジティブな考えや感情をもつことが大切です。

「不安解消チャート」で不安を解消する

 チョードリーさんは、お金持ちになるために大切なことは「行動すること」だと述べています。

 やりたいことがあるのに、何となく不安で一歩が踏み出せない。
 そんな人に役に立つアイテムに「不安解消チャート」があります。

 不安解消チャートは、「WHAT」「WHY」「HOW」の3ステップで構成される簡単なチャートのことです。

 まずは、やりたいこと(=WHAT)を書きます。あなたが心からやりたい、実現したいと思うことは何でしょう「留学をしたい」「沖縄に移住したい」「本を書いてみたい」・・・・、人によっていろいろでしょう。あきらめていたけれど、やりたいことでも何でもいいです。
 次に、なぜ(=WHY)今できないのか。不安に思う点やできない理由をどんどん書いていきます。「お金がない」「時間がない」「手伝ってくれる人がいない」「両親が反対している」などなど、ものによってさまざまな理由が挙げられると思います。
 ここまで書けたら次は、どのようにすれば(=HOW)できるようになるのか書いていきます。「お金がない」なら「どのようにすれば、お金が作れるか」を考えて書いていくのです。
 夢ややりたいことは、「なぜ、できないのか」を分析すると実現できるようになります。できないのは、何もせずに「できない」と思い込んでいるからです。
 あるいは、「やりたい」と口では言いながらも、自分で「やらなくてもいい理由」や「やらない言い訳」を作り出しているから。それは、本当にもったいないことです。

 『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』 chapter2 より サチン・チョードリー:著 フォレスト出版:刊

「どうせできない」という自分の勝手な思い込み。
 やりたいことがあるのに、そんなことで可能性を潰してはいけません。

 解決方法を必死で考えれば、意外と解決の糸口は見つかるもの。
 オバケでも幽霊でも、正体が分かってしまえば怖くなくなります。

 まずは、漠然とした不安をそのままにせずに、目に見える形にしたいですね。

ドリームキラー撃退法は「成功者」に話を聞くこと 

 何かを成し遂げようとすると、必ず「やめたほうがいい」と反対する人たちがいます。
 その人たちのことを「ドリームキラー」と呼びます。

 ドリームキラーを撃退する効果的な方法。
 それは、自分が挑戦しようとしている分野で成功している人たちに話を聞きに行くことです。

 私が独立するとき、公務員の父は大反対でした。
「そんなことを始めて大丈夫なのか? 失敗するんじゃないか。きっと食えない。やめたほうがいい。会社に勤めていたほうがいいよ」と。
 でも、父は自分で起業した経験がありません。そうした意見よりも、実際に起業して成功している人の話を聞いたほうが、真実味があります。
 とはいえ、経験もないのに、無責任に「やったほうがいいよ。がんばってね」と言う人の意見も私はあまり聞かないようにしています。
 自分が投資を始めようと思うのなら、投資で成功している人の話を聞くことです。
 自分が新しい仕事を始めようと思うのなら、その仕事で成功している人の話を聞くことです。
 やろうと決めたのなら、「できる」と信じて、「できる方向」を探して、進んでいく。そうすれば、やがて道は開かれていくでしょう。

 『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』 chapter2 より サチン・チョードリー:著 フォレスト出版:刊

 無責任な評論家は多いですが、実際にやっている人のアドバイスに敵うものはありません。

 やりたい仕事があるならば、実際にそれをやって成功している人に直接話を聞く。
 そうすることで、不安が解消され、今の自分に足りない部分がクリアになります。

自分の枠を超えて考えるクセをつける

 大富豪たちの共通点は、以下の3つの習慣を持っていることです。
 チョードリーさんは、その頭文字をとって「トリプルS」と名付けています。

  • スピード(Speed=速い)・・・・何事にもスピーディーに取り組む
  • ストラテジー(Strategy=戦略)・・・・戦略を練って事にあたる
  • スマート(Smart=賢い)・・・・情報に敏感。賢く行動している

 この中でも、大富豪たちが特に重視するのは「スピード」です。

 チョードリーさんは、スピード感を出すために有効なのは、「自分の枠を超えた思考をする」ことだと述べています。
 そのために、「今の自分の目標設定の期間を1/6に短縮できないかを考えてみる」ことを勧めています。

 時間感覚として、今まで1時間かけてやっていたことを10分で終わらせるイメージで考えてみるということ。

 自分の能力をすぐに上げることは難しいものですが、すぐに行動することは誰にもできます。「すぐにやろう」といつも意識してみてください。結果は自ずとついてきます。
 最初から「1年はかかる」と枠を決めてしまうと、その通りにしか行動しません。
「もっと早く成果を上げる」「すぐにやる」と決めれば、それなりに行動もできるようになります。

  • 「Aを成し遂げるには1年かかる」と枠を決める→その通りにしか行動しない
  • 「Aを2ヶ月で成し遂げる方法もあるかもしれない」と枠を超えて考えてみる→脳はその方法を探し始める→スピードアップできる

 今までの計画を見直して、「自分の枠を超えた思考」をし、成長のスピードを速めてください。大切なのは考えてみることです。考えてみようとしなければ、知恵はどこからも生まれません。

 『世界のお金持ちがこっそり明かすお金が増える24の秘密』 chapter4 より サチン・チョードリー:著 フォレスト出版:刊

 計画というものは、どんなことでも後ろ倒しになることは多いです。
 逆に前倒しになることは、なかなかありません。

「これは不可能だろう」と思うような短期間の計画。
 それでも必死に頭をひねれば、それまで考えつかないアイデアが閃(ひらめ)くものです。

 期間を1/6に短縮できずに、その倍の時間がかかってしまった。
 たとえそうなっても、元の計画と比べれば、1/3に短縮されているわけです。
 チャレンジする価値は大きいですね。

「自分の枠を超えた思考」をもって計画を立てる習慣をつけたいですね。

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 お金持ちには、お金持ちに見合った考え方があります。
 また、そうでない人にも、それに見合った考え方があります。

 手っ取り早くお金持ちになる。
 そのためには、実際にお金持ちになって成功した人の考え方をそのままマネてしまうこと。

 何ごとも、自己流は「労多くして功少なし」に終わってしまう危険性があります。
 本書の内容を実践する習慣を身につけ、お金に好かれる人、お金が寄ってくる人になりたいですね。

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