本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『理想のパートナーと引き寄せの法則』(エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス)

 お薦めの本の紹介です。
 エスター・ヒックスさんとジェリー・ヒックスさんの『理想のパートナーと引き寄せの法則 幸せな人間関係とセクシュアリティをもたらす「ヴォルテックス」 (引き寄せの法則シリーズ)』です。

 エスター・ヒックスさんとジェリー・ヒックスさんは、見えない世界にいる教師の集合体である「エイブラハム」との対話で導かれた教えを、全米でワークショップを開催して広める活動をされています。

最善の人間関係を意図的に創造する秘訣は?

 人の思考は「波動」であり、似たような波動の思考を引き寄せる。

 いわゆる「引き寄せの法則」の基本的な考え方です。
(もっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ!↓)
  『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』

 宇宙全体を統べる、この普遍的な法則は、もちろん、「人間関係」も支配します。

 エイブラハム(聖書に出てくるエイブラハムでも、元大統領のエイブラハムでもない)の教えの中心には、一つの根源的な軸がある。人生の基盤は自由であり、人生の結果は拡大・成長であり、人生の目的は喜びである、という考え方だ。
 だから、既に聡明な生き方をしている皆さんがこの本の言葉を人生全般にあてはめれば、どうすれば自分にとって最善の人間関係を意図的に創造することができるかがはっきり見えてきて、この教えが持つパワーをありありと感じ取れることと思う。簡単に言えば、この本の「エイブラハムの教え」によって、あなたの今の、あるいは将来の人間関係すべてがあなたの望むとおりになり、望まないことは減っていく。
(中略)
 この本を見つけたあなたが既にいい気分でいるなら、本の内容を活用することによって、あなた自身の意志から始まるらせん状のうねりが生じ、人生はもっともっと気分のいいものになるだろう。たった今、あなたがあまりいい気分ではないとしても――それどころか人生は最低だと感じていても――どんどん人生が明るくなり、気分がよくなる考え方をここで学ぶことができる。あるいは、ここで読んだ内容によって自分という存在のパラダイムが転換し、長い間、感じていた無力感が消えて新鮮な喜びがわき起こり、本来の幸福な状態に長期的に一致していられる少数者の一人になれるかもしれない。その状態が実現したら、あなたは波動が合致するすべてを――すべての関係を――磁石のように引き寄せている自分を感じるはずだ。

 『理想のパートナーと引き寄せの法則』 はじめに より エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 SBクリエイティブ:刊

 本書は、エイブラハムが教える「引き寄せの法則」の観点から、自分の思い通りの人間関係を創り出す秘訣をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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人生とは「関係」である

 私たちが、この物質世界に生まれてきた理由。
 それは、個人的、集団的に拡大・成長し、喜びを感じるためです。

 人生で、いちばん大きくて価値があるのは相互に経験する人間関係です。

 そして、この物質世界に生まれてくる前に、人間関係の多様性を楽しく味わい、そこから細かなことを選んで自分なりの創造をしようと計画しました。
 その結果、今、私たちはここにいます。

 なんらかの関係が「たった今」の経験の大事な部分になっていない、という場合はまずあり得ない。あなたは自分以外の何かとの関係ですべてを見聞きし、気づき、知るからである。比較するという経験がなければ、自分自身のなかのどんな理解にも気づけないし、焦点を結ぶこともできないだろう。だから、ほかとの関係がなければあなたは存在することもできないといってもいい。
 わたしたちとしては、この本を読むことで、あなたが既に生きているさまざまな関係の探求が始まり、それによって「本当の自分」についてのもっと偉大な認識が目覚めてほしいと願っている。
 わたしたちとしては、あなたが自分の住む地球や自分の身体、家族、友人、敵、政府、制度、書物、財産、ペット、仕事、遊び、目的、「源(ソース)」、魂、過去、未来、そして現在・・・・・に対する認識を高めてほしいと願っている。
 わたしたちとしては、あらゆる関係は「永遠」で、一度確立されればいつまでもあなたの「波動」の一部であること、(今までのあなたのすべてが、今なろうとしているあなたのすべてに収斂(しゅうれん)しようとしている)力強い今という瞬間に、あなたは創造のパワーを持っていることを、思い出してもらいたいと願っている。
 あなたがたは望まない、あるいはうれしくない経験を目にすると、自分はその一部ではない、無関係に淡々と遠くから見ているだけだと思いがちだ。だが、そんなことは決してない。ある状況を――どんなに自分とは無縁だと思っても――見ていることで、あなたとその経験の共同創造者になる。
 長年にわたるほかの人たちとの交流によって、あなたがたの多くは人生をどう生きるべきかについて集団的な好みを作り上げている。何が適切な生き方かについて、合意らしきものはまったくできていないが、それでもあなたがたは無数の経験の対象について自分の好みを人に押し付けようとし続けている。

 『理想のパートナーと引き寄せの法則』 Part 1 より エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 SBクリエイティブ:刊

 私たちは、「自分以外のもの」との関係でしか、自分自身を定義することができません。

 日常で、目にし、耳にする、人や物・出来事。
 それらはすべて、自分の思考や考え・感情が引き寄せたものです。

 つまり、嫌いな人や、望まない出来事も、深い部分では、自分自身が招いたということ。

「世界は、自分自身を映し出す鏡」

 これは、文字通りの真実といえます。

引き寄せの秘訣は、「ボルテックス」を生み出すこと

 エイブラハムは、物質世界の環境であなたがたが識別するすべては「波動」であり、あなたがたの人生は「波動の解釈」なのだと指摘します。

「引き寄せの法則」の本質的な働き。
 それは、それ自身に似たものが引き寄せられる、ということです。

 あたが何かを考えたとき、その対象のエッセンスを人生経験に引き寄せるプロセスが始まる。何かに関心を向け、自分のなかで思考の波動を活性化させると、連続的な拡大が始まる。言い換えれば、何かに関心を向ければ向けるほど、あなたのなかでその対象の波動がますます活性化される。活性化の時間が長くなればなるほど、引き寄せは強力になり、ついには活性化された波動の否定し得ない証拠が経験のなかに現れる。経験のなかで起こることはすべて、あなたが思考を向けて要求したことに起因する。
「引き寄せの法則」はすべての波動の宇宙的なマネージャーで、その波動は宇宙全体に存在するあらゆるものに及んでいる。だから、「引き寄せの法則」は物質世界のあなたの思考の波動内容に反応すると同時に、あなたの「内なる存在」の波動内容にも反応している。
 わたしたちとしては、強力な「見えない世界」のあなたの側面とそこに働く「引き寄せの法則」の効果に関心を向けてもらいたいと願っている。物質世界の人生経験をきっかけにあなたが何かを望むたびに、波動による願望のロケットが発射され、それを「内なる存在」が受け取って、あなたの願望の波動はさらに拡大する。この拡大のプロセスをわかりやすくするために、わたしたちは、「波動の預託口座」あるいは「波動の現実」とよぶ。それは最も拡大・成長したバージョンのあなたなのだ。
 あなたが物質世界の現実のなかで差し出す思考や言葉、行動に「引き寄せの法則」が働くのと同じように、「波動の現実」にも「引き寄せの法則」がいつも力強く働いている。新たに拡大した「内なる存在」の明晰な波動にあらゆる宇宙的なマネージャーである「引き寄せの法則」が作用するとき、その結果として力強く回転する、引き寄せの「ヴォルテックス(渦巻き)」が生じる。
 これが生成していく「ヴォルテックス」――あなたから出されたすべての要求、そのすべての要求の修正版、そしてあらゆる願いのあらゆる詳細が詰まっているヴォルテックス――で、「引き寄せの法則」はこれに作用する。回転し、回転し、回転し続けるこのヴォルテックスと純粋で抵抗のない集中的な願望に「引き寄せの法則」が作用して、引き寄せのパワーがますます集積されていくさまを想像してほしい。このヴォルテックスは、文字どおりそこにある願望が満たされるのに必要なあらゆるものを引き寄せて吸い込んでいく。創造を完成させるため、疑問に応えるため、問題を解決するために、協力的な要素のすべてが呼び寄せられてくる。
 この本の目的は、あなたがたに創造のプロセスを――そしてあなたがたがそこからやってきた純粋でポジティブなエネルギーのベースを――思い出してもらうだけでなく、この「ヴォルテックス」のパワーを思い出し、「感情というナビゲーションシステム」に気づいてもらって、意識的、意図的に自分の「ヴォルテックス」の波動の周波数を調整できるようにすることである。

 『理想のパートナーと引き寄せの法則』 Part 1 より エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 SBクリエイティブ:刊

 私たちが考えることや感じることは、その波動レベルに見合った現実世界の出来事を引き寄せます。

 何度も考えるほど、強く願うほど、それが現実になる可能性は高いです。

 ポジティブな思考の波動が、ポジティブな現実を創り出す。
 その現実を経験することで、ますますポジティブな波動が強くなる。

 そんなポジティブな「ヴォルテックス」をいかに生み出すか。
 それが、望む現実を創り出す秘訣です。

乱れた調和を取り戻すには?

 今、望まない家庭環境や、不愉快な職場環境にある場合。

 そんな状況でも、前向きに明るい人生経験をし続けるには、どうすればいいでしょうか。

エイブラハム まず勧めたいのは、いわば「鳴りをひそめて」いることだ。不調和に気づいた自分をできるだけ目立たせないこと。それどころか、自分も不調和を意識しないようにできるだけ努力するほうがいい。不調和に気づかなければ自分のなかで不調和の波動が活発にならないから、「引き寄せの法則」がもっとたくさんの不調和を運んでくることもない。
 だが、好ましくない出来事に気づいたとしたら――不当なことに関心を向け、それを解決したいと思ったら――自分のなかでその波動が活性化し、好ましくない混合物に自分が引き寄せられてしまう。自分の立場から不正に気づいて指摘すると、あなたが不正だと思うことに加担している人たちが前に大きく立ちはだかり、あなたのほうが間違っていると説得しようとするだろう。するとあなたも抵抗し、向こうも抵抗するから、不調和はますます大きくなり、どちらの側も長続きする解決策を見つけられない。
 すべてのコントラストは参加者すべてがよりよい状況を求める原因になるが、当事者は普通激しく抵抗するので、たとえ解決策が身近にあっても見えない。
 自分が望まないことに目を向け続けて、ついに我慢ができなくなり、そこから立ち去ってほかの場所へ移っても、長続きする解決にはならない。立ち去った理由そのものが自分のなかで圧倒的な波動として残るから、離れてきたはずのシナリオが経験のなかに次々と現れる。言い換えれば、新しい場所、新しい仕事、新しい人間関係に変わっても、自分の引き寄せの作用点は変わっていない。
 奇妙に聞こえるかもしれないが、よりよい新たな状況に到達するいちばんの近道は現在の状況と仲直りすることだ。現在の状況のなかで間家向きに肯定的な側面を見つけてリストアップし、せっかくあなたを待っている改善に抵抗するのをやめること。だが、現在の状況が本当だと怒り続けていたら、望まないことと一致した波動が続くから、改善の方向には向かえない。それは「法則」に反する。
 改善を求める強い願望はいつでも不愉快な状況から生まれるのだから、あなたの大きな部分は、あなたの人生のコントラストの利点を既に経験しているわけだ。そしてあなたもたった今――多くの人が思っているよりずっと簡単に――そのコントラストの利点を享受できる。最初はそう容易ではないかもしれないが、要するに自分のいるところを最大限に生かす、ということだ。
 宇宙のすべての粒子には望むことと望むことの欠落との二面が存在する。望むことに目を向けようと決意すれば、抵抗の波動パターンが変化するから、長い間望まない状況を続けることは不可能になるだろう。

 『理想のパートナーと引き寄せの法則』 Part 1 より エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 SBクリエイティブ:刊

 意識したものや強く関心を寄せたものは、引き寄せられる。
 それが「引き寄せの法則」の秘密です。

 自分が望む、望まないは、関係ありません。

 現状に不満を言い、怒りの感情を持つことは、マイナスの波動を放出すること。
 つまり、望まない現実を創り出すことになります。

「いい気分」になることがいちばん大切!

 エイブラハムは、これからパートナーを探そうとしている若者たちに対する助言として、以下のように述べています。

エイブラハム 第一に、自分がいい気分になる以上に大切なことはないと気づいてほしい。いい気分でないなら、今「そうなっている」自分のすべてと調和していないということだし、その調和がなければいつも欠落感を抱き続けるからだ。

 次に、いつもいい気分になろうと心がけなさい、と言いたい。なんらかの理由でいい気分になれなかったら、なんとかしてもっといい気分になることを探して、前の対象から関心を引き離してほしい。

・例えば不愉快な人間関係を目の当たりにし、不幸なカップルのネガティブな会話を聞いたとする。調和への願望や具体的ないい人間関係への願望のせいで、あなたは(会話を聞き)その不快な経験に巻き込まれたのだが、あなたのなかでネガティブな感情は、ここに関心を集中してもいいことはないという信号だ。あなたがいい気分になりたいと積極的に思っていれば、すぐにその会話が聞こえないところへ移動するだろう。もっといい気分になる別の対象に意図的に関心を向けるはずだ。

 それから、創造というものは内から外へと行われることを思い出してほしい。言い換えれば、あなたの思考や感じ方が引き寄せの中心にある。いい気分になることを外に探すより、いい気分になろうとまず決めて、それから外側でいい気分になることを引き寄せるほうがずっと簡単なのだ。

 また、行動に飛びつく前に時間をかけて関心を集中する相手を選ぶことを勧めたい。自分が望まないことに関心を集中しながら行動すれば、望まないことがさらに引き寄せられてくるだけだ。だが、望むことにしっかり関心を集中し、それから行動すれば、その行動が願望をさらに強固にしてくれる。

 さらに、こんなことも助言したいね。

  • 一日はいろいろな変化から成り立っている。しょっちゅう立ち止まって、いい気分になろう、自分の「内なる存在」「源(ソース)」と調和していよう、と再確認するといい
  • 一日のなかで何が起こっても、いい気分になりたいという願望を最優先させること。それから、「結び付き」を作っていい気分になるかどうかは自分しだいだ、その大切な「結び付き」を作る責任や能力はほかの誰にもない、とたびたび自分に言い聞かせよう
  • 他人との関係は自分が調和を達成する手段ではなく、既に達成している調和を強化するだけだと考えよう
  • 一人ひとりが「源(ソース)」に関心を集中し、いつも自分自身を愛していられるようにすること。まず自分を愛してくれと相手に要求しはいけない。そんなことは不可能だ。

 あなたのいちばん優勢な思考があらゆるものを引き寄せるのだし、あなたが提示する行動の奥にあるのもその思考だ。自分の「源(ソース)」と調和した気分のいい思考を心がけていれば、いつでもいい気分で行動できるだろう。調和していない思考の欠陥を埋め合わせる行動はあり得ないが、調和した思考から発する行動はいつでも心地よく楽しい。

 『理想のパートナーと引き寄せの法則』 Part 2 より エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 SBクリエイティブ:刊

 創造は、「内から外」へと行われる。
 つまり、起点はつねに「自分の心」にあるということです。

 どうな状況でも、「いい気分」でいることは、可能です。
 すべては、メンタルコントロール次第です。

 普段、自分がどんなことを考え、どんな感情を持っているのか。
 まずは、それを知ることが最初の一歩ですね。

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 人間関係は、自分以外の人間との関わりです。

「自分の力だけでは、どうにもならないのではないか」

 そう考えてしまいがちですが、真実ではありません。

 今ある人間関係は、思考や感情を積み重ねることで「自分で創り出した」もの。

 それならば、思考や感情を変えることで、新しくポジティブな人間関係を創り出すことも可能です。

 現実を変えるためのカギは、つねに自分の心にある。
 それは、人間関係とて例外ではありません。

 引き寄せの「ボルテックス(渦巻き)」を回転させ、思いどおりの人生を創り出す。
 本書には、そのためのヒントがぎっしり詰め込まれています。

 読むたびに新しい発見がある。
 そんな中身の濃い一冊を、ぜひ、皆さんもお手にとってみてください。

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