【書評】『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』(宮本真由美)
お薦めの本の紹介です。 宮本真由美さんの『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』です。
宮本真由美(みやもと・まゆみ)さんは、斎藤一人さんの10人の弟子のお一人です。
来るべき「AI時代」とは?
科学技術がものすごい勢いで進化している現代社会。 とくに目を見張るのが「人工知能(AI)」の分野です。
「AIは、いずれ人間の仕事を奪ってしまうのでは」
多くの人が、そのような恐れを抱いています。
宮本さんは、そのことに対して、どのように考えているのでしょうか。
世の中はものすごい勢いで科学技術が発達して、便利になっています。 私が子どもの頃、コンピューターといえば特別なもので、研究所とか限られたところにしかなく、大きくてものすごく高価なものという印象でした。 それが今は、誰もが持ち歩ける時代になったのです。すごいですよね。 こうしたテクノロジーの発達は便利な半面、大きな社会変革を起こします。 イギリスのオックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士が発表した『未来の雇用』という論文によれば、今の被雇用者の半分近くが、10年後には職を失う可能性があるということです!! 先日もニュースで、世界初となる自動運転タクシーによる公道営業実証実験が東京で行われたと報道されていました。もしクルマの自動運転技術が実用化されたら、タクシーやトラックの運転手といった人たちが職を失うことになります。 これ以外にも、さらに発達したAI時代になると、消えると言われている職業はたくさんあります。それを聞いて「自分の仕事は大丈夫だろうか」とか「自分の職がなくなったらどうしよう」と、将来に不安持つ人も多いのではないでしょうか。 でも、大丈夫です! なぜ大丈夫なのかというと、本書でその対策をたーっぷりとお伝えします。
『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』 はじめに より 宮本真由美:著 KADOKAWA:刊
本書は、これからの「AI時代」とはどのような時代かを説明し、「AI時代」を生き残る人材になるための方法をまとめた一冊です。 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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想像すらつかない「いい時代」が来る!
「コンピューターやAIが発達した世界は、今の世界よりも悪くなる」
そう悲観的な意見を述べる専門家も多いです。
しかし、宮本さんはすごく時代が悪くなることを心配してる人がいるんだけど、あなたの心配は当たらない
と否定します。
なぜかって簡単に言うと、これまでも産業革命は何回も起きてるの。それで、起こるたびに時代は圧倒的に良くなっているんだよ。 工場のオートメーション技術が生み出されたときも、「これからは仕事がなくなっちゃうんじゃないか」って世間は大騒ぎしたんだけど、その結果、仕事が増えただけなんだからね。 では、これからどんな時代になるかというと、今度はAI時代っていうのは想像すらつかないの。ただ、ものすごく良くなることは確か。 今の仕事がなくなっても、新しい仕事が増えるだけ。もし増えなかったらどうなるかというと、みんなが遊んで暮らせる時代が来るんです。 本当に働きたい人だけが働いて、仕事が趣味の人だけが働いて、仕事がなくなったら昔の貴族みたいに歌を作ったり、恋をしたり、そういう時代が来るから、絶対に悪い方には行かないんだよ。 (中略) 「仕事をしないとお金が入ってこない」って思うかもしれないけど、お金は一定数あるの。どれだけ機械化されても、お金がなくなるわけじゃないんだよ。 それで、民主主義ってお金持ちにも、そうじゃない人に対しても平等だから、みんなにお金を配分するようになるんです。 どういうことかというと、仕事がなくなることはなくて、これからも仕事はどんどんできてきます。 もし仕事がなくなる時代がきたら、そのときは遊んで暮らせる時代になるの。なぜかっていうと、一定数しか働かなくても、生産性が上がっちゃうってことになるから。 そうなると、今は週休2日制だけど、週休5日制になって、週に2日だけ働けばいいって時代になる。 「休みが増えたらその分、お給料は減るんじゃないですか?」って思うけど、人工知能とかのおかげで生産性は上がるから、もらえるんです。 それで、生産したものは誰かが買わないといけないの。だからお金は配分するしかなくなっちゃうんだよね。 そうやって経済が回っていく時代が来るんです。
『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』 第1章 より 宮本真由美:著 KADOKAWA:刊
「仕事が奪われる」というマイナスの面ばかりが強調されがちなAI。
裏を返せば、過酷な肉体労働や単純作業から解放されるということ。 生産性が上がるため、労働時間自体が減るというメリットもあります。
「AI時代」は、人間がより人間らしく生きられる時代。 そう表現できますね。
「いい人」よりも「どうでもいい人」でいよう!
人間が抱える悩み。
その多くは、突き詰めると「人と比べていること」が原因です。
宮本さんは、自分と人が違うのは個性だから
であり、自分と他人を比べて、その優劣に悩むのは無駄
だと述べています。
神さまからもらった個性を変えようとすると、苦しくなります。 人の悩みの大半はこれなんです。 では、どうすればいいか。 まずは自分が自分の個性を認め、尊重する。そして、自分の個性を認めて尊重してくれる人と付き合えばいいのです。 無理に「いい人」になる必要はありません。 いい人になるために、必要以上に人に気を遣ったり、空気を読もうとしたり、迷惑をかけないようにしようとしたり、がんばり過ぎる必要ってないんです。 この本を読んで自分を変えようとしていること自体、あなたはもう十分にいい人です。だから、そのままの自分でいいんですよ。あなたはきっと、十分に思いやりもあり、優しさや愛情もある人ですから。 「いい人」を目指すより、「どうでもいい人」を目指しましょう。 「どうでもいい人」っていうと投げやりで、ネガティブな感じに聞こえるかもしれませんが、そうではありません。 本当の意味で「どうでもいい人」は自由で気軽です。そのためには2つのポイントがあります。 1つ目は、自分のことを嫌う人から「どうでもいい人」と思ってもらうこと。だって、自分のことを嫌う人と親しく付き合う必要ってないんです。 そして2つ目は、「どうやっていても、自分らしくいられる人」でいることです。 自分で言うのもなんですが、私は少なくとも「悪い人」ではありません(笑)。 それでも多分、世の中には私のことを嫌う人もいると思います。そういう人とは、私がどれだけ努力をしてもわかり合えないだと思うんです。 だとすると、私にできることは2つ。 一つは、私のことを嫌う人に対して、「『どうでもいい』と思ってもらってかまわない」と決めること。 そして、もう一つは「そのままの自分のことを好きでいてくれる人」や「自分らしくいられる人」と楽しく付き合うこと。 この2つです。 私はちっとも完璧じゃないし、できないところも満載な人間です。 でも、そんな私を「そんなことは、どうでもいいよ〜! そんな真由美ちゃんが好きだよ!!(笑)」と言ってくれる仲間と一緒にいます。 お師匠さんの一人さんは、その最たる人です。 「あなたらしくいる」あなたを、「どうでもいいよ。あなたが好きだよ!」と受け入れてくれる人こそ、あなたの人生にとって大切な、かけがえのない存在なんです。
『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』 第3章 より 宮本真由美:著 KADOKAWA:刊
AI時代は、人間らしさが、より重視されます。 つまり、価値観が多様化し、個性が輝く時代になるということ。
「いい人」より「どうでもいい人」になる。 自分のすべてを認め、自分のすべてを認めてくれる人とだけ付き合う。
それがこれからの時代を幸せに生きる秘訣です。
「不機嫌」は自分の価値を下げる
これからの時代は、人が「イヤだな〜」とか「やりたくないな〜」と思っている仕事から、機械化されて
いきます。
宮本さんは、そうすると、ますます人間力が問われる時代に
なると指摘します。
つまり、これからの時代、まず間違いないのは「不機嫌な人」からクビを切られます。 でもこれは、AI時代に限ったことではないですよね。 今現在でも、会社に不機嫌な人が1人いると、その人に気を遣ったり、顔色を窺ったりなければいけませんよね!? それってすごく余分なエネルギーを使ってます。 当然のことながら、仕事の効率がものすごく落ちます。ってことは不機嫌にならないロボットの方がマシッてことになってしまいます(笑)。だからこれからの時代は、自分の機嫌は自分でとるのは当たり前。さらにまわりの気分も良くする人が求められるのです。 今もそれができてない人がたくさんいます。でもこれからは、そういう人がどんどん居場所を失っていきます。 ただ、私は「クビになる人はダメだ」と言いたいわけではありません。クビになるときはクビになった方がいいんです。 そういうときに初めて、「私は不機嫌だったんだ」とか、職場の中での自分の価値がわかります。 不機嫌な人って、自分がまわりに気を遣わせているということに、なかなか気づくチャンスがありません。だから、そのことに気づけたということは、自分のこれからの人生にとって、ものすごくラッキーなことなんです。 それとなにより、人が1日に使えるエネルギーや時間には限りがあります。それを他人の機嫌をとることに使っていたらすごく仕事の効率が悪いですよね。 だって仕事って、お金を稼ぐことですから、すごく重要なものです。だから、その人が使えるエネルギーが100あるとすれば、その100のエネルギーを自分の仕事や自分がゴキゲンでいることの良い方に全部使わなければいけません。 それなのに、不機嫌な人の機嫌をとることに50使ってたら、自分の仕事や自分がゴキゲンでいることに50しか使えなくなってしまいます。 「不機嫌」は自分の価値を下げます。 自分が不機嫌でないか、そこが大切ですよね!
『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』 第4章 より 宮本真由美:著 KADOKAWA:刊
今は、「敬遠される仕事」の担い手が、人間から機械やAIに切り替わっている真っ最中です。 仕事の質が急激に変化しているのですから、クビを切られる人も、当然増えるでしょう。
来るべき「いい時代」になるために、通らなければならない道。 とはいえ、クビを切られたい人はいません。
こういう時代だからこそ「人間力」を鍛える。 意識したいですね。
新時代になっても変わらないもの
これからは、いろんなものが進化して、人が夢を叶えるスピードもどんどん速くなっていく
でしょう。
一方、宮本さんは、どれだけ時代が変わっても、これだけは「絶対に必要」というものが
あると述べています。
それは、「信用」です。
信用さえあれば、お金がなくても商売できます。今や「貯信」という言葉さえ現れています。お金を貯める「貯金」ではなく、信用を貯める「貯信」。その時代とさえ言われはじめています。 たとえば、お客様から前金をもらって、そのお金で商品を仕入れることもできます。すると在庫ゼロからスタートできます。インターネット経由で不特定多数の人からお金を集める、お店をかまえるお金も最初の資金さえもゼロからスタートできます。今流行りのクラウドファンディングも信用が基本です。 つまり、信用というものがあれば、お金がなくても成功できるんです。なぜなら、信用とは人から信頼を得ることであり、ファンを作ることです。 商売するのに信用が必要なのは本当は昔から大切なことです。ただ、これからはさらにその動きが加速するでしょう。 実際、インターネットを使って、今までのように時間をかけないで、巨万の富を得ている人も、たくさん出てきています。 インターネットを使って儲けてるっていうと、昔の考え方でいうとなんか「ズルイ」ことをしてるように思う方がいるかもしれません。ところが、どんな方法で儲けるかは、その時代時代によって変わります。戦国時代はカタナで戦っていたのが鉄砲になり、そして大砲になり、その時代によってどんどん進化するのと一緒です。使う武器が時代によって変わるのです。 ただ、どんな時代が来ても絶対に変わらないのは、「信用が必要」なこと。そしてもう一つ、とっても大切なことは、「人の役に立つ」ということです。 お金が儲かるというのは、必ず人のお役に立っているということです。SNSやインターネットを使ってどんなに楽にみえる仕事だとしても、人のお役に立っているのであればそれは素晴らしいことです。 それに何と言っても、ズルイことをしたり、人を騙したりしてお金を儲け続けることはできません。必ず最後には信用がなくなって破綻してしまいます。
それよりも、人から信用を得て、人のお役に立つ仕事をしたほうが儲かるし、その方がなんといっても自分自身が絶対に楽しいのです。 それと、これからの時代は人の役に立つのが当たり前の時代になります。 役に立つ商品がたくさん生産され、人に代わってAIがどんどん人のお役に立ちます。 そんな中で重要になるのが、やはり「楽しい」です。なぜか? だって楽しくなさそう、イヤイヤやっている人を信用できますか?(笑)。「楽しそう」=「うまくいっている」=「信用」とつながります。楽しいことが一番、人のお役に立つことになるのです。『斎藤一人 AI時代が来ても「絶対必要な人」になる方法』 第4章 より 宮本真由美:著 KADOKAWA:刊
さまざまな物事が、機械やAIに置き換わっていく今の時代。 それでも変わらないのが、人間関係です。
そして、人間関係で最も重要なもの。 それが「信用」だということです。
「楽しそう」=「うまくいっている」=「信用」。
人の役に立ち、自分が「楽しい」と感じることをやること。 それが、これからの時代に信用を高める秘訣です。
宮本さんがおっしゃるように、時代は人間が生きやすい、いい方向へ進んでいきます。
とはいえ、「これからはますます良くなる」とは、信じられない方も、数多くいるでしょう。
そんなときに言うべき“魔法の言葉”が、「なんとかなる!!」です。
宮本さんは、この言葉は一人さんが教えてくれた「定め以上のいいことを引き寄せる魔法の言葉」
だとおっしゃっています。
「今が最低最悪の状況だ」と感じることも多いでしょう。
しかし、「夜明け前が一番暗い」という言葉もある通り、新しい時代の到来が近づいている証でもあります。
「なんとかなる!!」
この言葉をお守り代わりに、変化を恐れず、前向きに歩いていきたいですね。
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