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本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『5秒ルール』(メル・ロビンズ)

 お薦めの本の紹介です。
 メル・ロビンズさんの『人生を変える5秒ルール』です。

人生を変える5秒ルール

メル・ロビンズ/福井久美子 東洋館出版社 2019年07月
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by ヨメレバ

 メル・ロビンズ(Mel Robbins)さんは、CNNコメンテーター、テレビ司会者、作家、講演家です。

人生は「5秒」で変えられる!

 ロビンズさんは、一度につき5秒で決断するだけで、人生が変わると述べ、さらにこれが人生を変える唯一の方法だと強調します。

 ロビンスさんが「5秒ルール」を考えついたきっかけは、「朝決まった時間に起きる」を習慣づけようとしたときのことでした。

 明日から、私は変わるんだ。明日はいつもより早く起きる。明日こそは、もっと前向きな気持ちで、もう少し頑張ってみよう。ジムにも行く。夫にもやさしくしよう。体に良いものを食べる。お酒も控えよう。明日は、いつもと違う私になろう!

 心のなかでそんな自分を思い描き、期待に胸をふくらませながら、アラームを午前6時にセットして目を閉じる。そして、翌朝からいつもと同じサイクルが始まるのです。アラームが鳴っても、「いつもと違う自分」になった気がしません。いつもと同じ自分が、いつもと同じようにベッドから起きられずにいるのです。
 そうです。一度は起きようと思うものの、結局はためらい、目覚まし時計を手に取って、スヌーズボタンを押してしまうのです。自問自答はするものの、ボタンを押すまでにわずか5秒。
 私がベッドから起きられない理由は、実に単純でした−−起きたくなかったのです。のちに判明しましたが、私は「習慣のループ」と呼ばれる症状に陥っていたのです。毎朝のようにスヌーズボタンを押すうちに、脳のなかでスヌーズボタンを押すことが習慣化されていたのです。
 ある晩、状況が一変する出来事がありました。
 テレビを消してベッドに行こうとしたとき、ふとテレビのCMに目がとまりました。テレビ画面には、ロケットが発射する場面が映っていました。そしてよく耳にする発射前の5秒間のカウントダウンが聞こえてきました。「5、4、3、2、1。発射」。煙がもうもうと立ちこめるなか、ロケットが上空に向かって飛んでいきます。
 私はそれを見てこんなことを思いました。「そうだわ。私も明日はああやってベッドから飛び起きよう、ロケットみたいにね。あれこれ考える暇を与えず、すぐに起きればいいのよ」。それはただの思いつきでした。すぐに忘れそうな小さなことでしたが、運良く私は覚えていました。そして実践してみたのです。
 私は問題を解決したかったのです。結婚を破綻させたくなかったし、世界で最悪の母親だと自分を責めるのに疲れました。経済的にも安心したかった。幸せだと感じたい、自分のプライドを取り戻したいと感じていました。
 しかも私は自分を変えたくて仕方がありませんでした。ただ、その方法がわからなかったのです。
 ここから重要な話をします。私のなかに顕在する知恵は、「ロケットみたいに、ベッドから飛び起きなさい」と言いました。その声は、私にとっての転機となりました。その声に従った結果、人生が変わったからです。脳と体は「目を覚まして、よく聞きなさい」と信号を送ってきます。私がベッドから飛び起きようと思いついたときもそうです。その瞬間はばかばかしく思えるかもしれませんが、直感の声を尊重してしっかり行動に移せば、人生が変わるかもしれません。

『5秒ルール』 第1部 第2章 より メル・ロビンズ:著 福井久美子:訳 東洋館出版社:刊

 本書は、『5秒ルール』の科学的根拠を説明し、人生のさまざまな場面への具体的な応用例をわかりやすくまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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脳からブレーキがかかるわずか5秒間がチャンス!

 ロビンズさんの直感から偶然生まれた「5秒ルール」。
 とはいえ、脳科学的な根拠もあります。

 あの朝、初めて5秒ルールを試したとき、私はこんな遊びみたいな方法で起きられるなんてと驚きました。5、4、3、2、1と逆から数えるだけで・・・・・。冗談みたい、と。理由は説明できませんが、効果があることはわかりました。何か月間も朝の6時に起きられずに苦しんでいたのに、5秒ルールを試したとたんに、いつもの行動パターンを一変できたのですから。
 のちに私が学んだ話によると、カウントダウンするうちに、私たちの心のなかでギアが上がるそうです。その結果、いつもの思考パターンが阻止されて、心理学者か呼ぶところの「権力の行使」モードに切り替わります。数を数える間に、言い訳するのを忘れて、心が新しい方向に向きます。立ち止まって考える代わりに体を動かすと、体の生理機能に変化が起きて、心もそれに同調するのです。この本を執筆するために文献を読んだとき、5秒ルールが、(習慣に関する専門用語で「開始の儀式」と呼ばれる行為だとわかりました。この儀式をすると、前頭前野が刺激されて、行動パターンが変わりやすくなるのです。
 前頭前野は脳の一領域で、あなたが物事に集中するとき、行動を変えるとき、計画的に行動するときに、この領域が活性化します。私は前頭前野のことは知っていましたが、その後調べるうちに、この領域が大脳基底核、習慣のループ、活性化エネルギー、行動の柔軟性、認知バイアス、神経可塑性、進歩を促すサイクル、統制の所在(ローカス・オブ・コントロール)などにも関係することがわかりました(下図を参照)。気づかないうちに、私はこれらすべてに影響するテクニックを発見していたのです。
 翌朝も5秒ルールを試したところ、6時に起床できました。さらにおもしろいことに気づきました。6時に起きるか迷うときと同じように、「5秒間で判断をくださなければならないとき」(「5秒間のチャンス」)が1日に何度もあることです。「あれをしなければ・・・・・」と思いながらも考え込んでしまうと、大抵はうまくいきません。5秒と経たないうちに、心のなかでたくさんの言い訳が浮かんできて、脳が停止信号を発するからです。
 5秒ルールを試せば、あなたも気づくでしょう−−「行動を促す直感の声」が聞こえてからわずか5秒間で「脳による制止」がかかることに。私の場合、この「5秒間のチャンス」に気づいたおかげで、すべてが変わりました。問題は明らかでした。私こそが問題だったのです。いつもこの5秒間のうちに自分を押し止めていたのですから。

『5秒ルール』 第1部 第3章 より メル・ロビンズ:著 福井久美子:訳 東洋館出版社:刊

図 前頭前野 5秒ルール 第1部第3章
図.前頭前野
(『5秒ルール』 第1部 第3章 より抜粋)

 習慣に逆らうことをしようとすると、脳がブレーキをかけようとします。
 ただ、それまでには、ある程度の時間がかかるので、その前に行動してしまえ。

 それが「5秒ルール」の狙いです。
 脳を上手にごまかして、習慣のループから抜け出したいですね。

人間は「感情」をベースに判断を下す

 人間は論理的に物事を考え、目標を見据えて意思決定を下す。
 多くの人は、そう考えていますが、実際は違います。

 ロビンズさんは、人間は意思決定を下そうとするたびに、無意識のうちに各選択肢のプラス面とマイナス面をすべて考慮したうえで、感情をベースに決断すると述べています。

 たとえば、あなたが「何を食べようか?」と考えるとき、実際には「何を食べたいか?」と自問しているのです。私が自分に「起きた方がいいかしら?」と問うときも同じです。無意識のうちに、「そろそろ起きたくなったかしら?」と自問していたのです。トムが「あの女性に話しかけようか?」と悩んでいたときも、彼は無意識のうちに「あの女性に話しかけたいか?」と自問していたのです。ミーティング中のクリスティンも同じです。彼女が自問していたのは「アイデアを発表した方がいいかしら?」ではありません。無意識のうちに彼女は、「アイデアを発表したいか?」と自問していたのです。
 この2つには大きな隔たりがあります。自分を変えるのが難しい理由も、ここにあります。私たちは自分が何をすべきかを論理的に知っていますが、判断を下すのは感情なのです。あなたが状況を把握する前に、感情が判断を下してしまいます。その瞬間、あなたが感じることは、自分の目標や夢とは無関係のことでしょう。その気にならなければ行動しない人は、夢をかなえることはないでしょう。
 夢をかなえるには、行動と感情を切り離す方法を学ばなければなりません。最適なのが、5秒ルールを使うことです。
「疲れた」と感じた瞬間、あなたはジョギングをやめておこうと決断するかもしれません。しかし「5、4、3、2、1、ゴー」と唱えれば、走りに行けるようになるでしょう。
 机の上のTo Doリストに取りかかる気になれないとき、あなたはやらずに放置するかもしれません。しかし「5、4、3、2、1、ゴー」と唱えれば、とりあえず取りかかれるでしょう。
 自分に自信がないとき、あなたは意見を言うのをためらうかもしれません。しかし「5、4、3、2、1、ゴー」と唱えれば、口を開けるようになるでしょう。
 行動と感情を切り離す方法を学ばなければ、あなたの潜在能力は開花できないでしょう。
 あなたが変わりたいと思ったとき、感情がどう邪魔するか説明しましょう−−あなたが目標に向かって行動しようと思ったときに、ふと自分の感情に目を向けると、立ち止まってしまうでしょう。一度ためらうと、自分がすべきことは何かと考え始め、メリットとデメリットを比較し、やるべきことに対する自分の感情が気になり始め、「やめておこう」と自分を止めようとします。
 とても重要なので何度でも言います。あなたが克服すべきなのは、ダイエットを続ける能力でも、事業計画を実行する能力でも、壊れた夫婦関係を修復して人生をやり直すことでも、売り上げ目標を達成することでも、無能なマネージャーを説得することでもありません。あなたが克服すべきなのは、行動をためらう感情なのです。どんな感情を抱こうとも、あなたには状況を改善するために何でもできる能力があるのです。
 感情はコントロールできません。しかし行動を選択することはできます。

『5秒ルール』 第2部 より メル・ロビンズ:著 福井久美子:訳 東洋館出版社:刊

 意思決定にネガティブな感情が入り込む余地をなくす。
 それが「5秒ルール」の特長です。

「自分の意思決定どおりに行動できた」というの事実が、自信を与えてくれる。
 そして、その自信が、ポジティブな感情を生み、意思決定をさらに容易にしてくれる。

 私たちも「5秒ルール」で、そんな上昇スパイラルに乗りたいですね。

「ウェイクアップ・チャレンジ」から始めよう!

 ロビンズさんは、5秒ルールを手っ取り早く始める方法として「ウェイクアップ・チャレンジ」を取り上げています。
 やり方は、目覚まし時計をいつもより30分早めにセットし、目覚まし時計が鳴った瞬間に、「5、4、3、2、1」とカウントして、ベッドから起き上がるだけです。

 やることはシンプルですが、人生を変えるのは容易ではありません。
「ウェイクアップ・チャレンジ」が重要であるのには、いくつか理由があります。
 第一に、弁解の余地がないからです。なにしろ単純な行動ですから、あなたと、目覚まし時計と、カウントダウンするだけで済みます。計画通りに起きられなかった場合、あなたは5秒ルールをやらない決断を下した、ということになります。
 第二に、毎朝の起床パターンを変えられれば、何だって変えられるからです。変化を起こすには、自分の感情など気にせず、意図的に行動しなければなりません。生活の一部を変えられれば、何だろうと変えたいことをきっと改善できるでしょう。
 第三に、ごく簡単なことをするのにもかなりのエネルギーがいること(「活性化エネルギー」と呼ばれる概念)を実感していただきたいからです。科学者によると、最初に化学変化を起こすのに必要なエネルギー(「活性化エネルギー」)は、その変化を維持するのに必要なエネルギーの平均量よりもずっと大きいそうです。それが、起床と何の関係があるのかって? 大いにあります。あなたがベッドから起き上がるのに使うエネルギー量は、起きて活動するのに使うエネルギー量よりもずっと多いということなのですから。
 著名な心理学者ミハイ・チクセントミハイは、この概念を人間の行動にあてはめ、変化するのがこれほど難しい理由の1つは活性化エネルギーにあると主張しました。彼は活性化エネルギーを「変化を起こすために、最初に消費される莫大なエネルギー」と定義しました。つまり、エンストした車を発進させるにも、朝あたたかいベッドから起き上がるにも、莫大なエネルギーが必要になるということです。
 初めて活性化エネルギーを集めて「えいやっ」と起き出すときには、気持ちが落ち着かないかもしれませんが、心と体が抵抗するのを感じてください。自分の背中を押すとはどういうことか実感できるでしょう。
 ここで自分の背中を押せなければ、あなたの脳は何もやらない道を選択するでしょう(あなたが子どもだった頃、母親にテレビを消されて「天気がいいから、外に遊びに行きなさい」と言われたとき、立ち上がるのにかなりの労力を必要としませんでしたか?)。
「5、4、3、2、1」とカウントダウンを始めると、それが連鎖反応を引き起こして前頭前野が覚醒し、変化を引き起こすのに必要な「最初の力強い一押し」をする準備が整います。
 目覚まし時計が鳴った瞬間に起き上がると、やる気がみなぎります。目覚まし時計が鳴ったと同時に起き上がるというささいな行為が、「自分にはやるべきことをできる能力がある」と認識させてくれるからです。
(中略)
 ベッドから起き上がることもできない人は、人生を変えたいと思っても、何も変えられないでしょう。しかし、毎朝決まった時間に起きるという簡単なことができれば、徐々に活発になり、やがては何だって変えられるようになるでしょう。

『5秒ルール』 第2部 より メル・ロビンズ:著 福井久美子:訳 東洋館出版社:刊

 動き始めるときが、最もエネルギーが必要。
 物理法則では当たり前の話で、もちろん人間も例外ではありません。
 人間は「感情」という厄介なものを抱えていますから、なおさら活性化エネルギーが必要といえます。

「ウェイクアップ・チャレンジ」は、誰でも毎日できますし、失敗しても大きな損失はありません。
 試してみて損はないですね。

「5秒ルール」で心配癖をなくす!

 人生を良い方向に変えるには、「心配癖」をなくすのが最も効果的です。
 心配癖をなくすにも「5秒ルール」が非常に有効です。

 心配癖はやめられます。5秒ルールを使うのです。注意力が散漫になると、心は無意識のうちに不安になり始めます。重要なのは、心配事を考え始めた自分に気づくこと、それから5秒ルールで心の主導権を取り戻すことです。例を紹介しましょう。
 夫が最近バイクの免許を取って、中古の小型バイクを買いました。昨日、私が家でくつろいでいると、夫がバイクに乗って出かけて行くのが見えました。夫が道路に出てバイクで走り去ると、私はたちまち心配し始めました。
 夫が車にひかれて死んだらどうしよう、警察から電話がかかってきて夫が事故に遭ったと言われたらどうしよう、と。5秒経たずに、私は心配でいてもたってもいられなくなりました。ほんの数秒です。でも、現実はどうでしょう? 私が心配しても、夫の安全はおろか、事故を防ぐこともできません。ビルマー博士の研究に協力した83歳の被験者によると、私が心配しても「何の解決にもならない」そうです。このままでは、夫のクリスがバイクに乗るたびに、私は生きた心地がせず、今という瞬間を楽しめなくなります。
 自分が何かを心配しているのに気づいたら、私は「5、4、3、2、1」と数えて思考を切り替え、ポジティブなことを考えます。たとえば、夫が笑みを浮かべながらバイクで走り去る様子とか。
 実はクリスは自転車にも乗ります。トライアスロン大会にも出場する夫は、普段からトレーニングがてら65〜80キロほど自転車を漕ぎます。おもしろいことに、私は自転車に乗る夫を心配したことはありません。なのに夫が時速16キロでバイクを走らせるだけで、うろたえてしまうのです。悪いことが起きる可能性はないとは言い切れませんが、夫はいつも無事に帰ってきます。
 5秒ルールを使って心配癖をやめようと意識すると、心が頻繁にネガティブな思考に流れることに気づいて驚くかもしれません。私なんて、毎日ネガティブなことばかり思い浮かびますし、そのたびに落ち込みます。そんなわけで、私は毎日ネガティブな感情と闘っています。思考をコントロールするために、1日に10回以上5秒ルールを使う日もあります。つい先日も、心配事ばかり考えようとする自分に気づいたところです。
 娘がペルーへのボランティア旅行から帰ってくる日のこと。その日私はずっと、飛行機が墜落するのではないか、飛行機に乗り遅れるのではないか、アンデス山脈の崖から転落するのではないか、バスが事故に遭うのではないか、バッグを紛失するのではないか、娘たちが空港から出られなくなるのではないかと、心配ばかりしていました。女の子たちはみな無事に帰ってきましたし、5秒ルールがなかったら1日は台なしになっていたでしょう。不安がよぎるたびに、私は「もうやめなさい」と自分を注意し、気分が明るくなることを考えるようにします。たとえば、帰国したその日の晩に、娘たちがキッチンで興奮しながら旅の思い出を語った姿を思い出すとか。

『5秒ルール』 第4部 より メル・ロビンズ:著 福井久美子:訳 東洋館出版社:刊

 心配癖は「癖」ですから、生まれついた性質ではありません。
 ですから、日々の心がけ次第で改善させることができます。

 不安を覚えたら「5秒ルール」でポジティブな考えに切り替える。
 その繰り返しが、心配癖という“重し”を軽くしてくれるでしょう。

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 始めたいことがあるけれど、実行する勇気が出ない。
 やめたいことがあるけれど、なかなか踏ん切りがつかない。

 誰にもそんな経験はあるでしょう。
 最初の一歩を踏み出すのに越えなければならない、心理的な高い壁。
「5秒ルール」は、その壁を、まさにロケット噴射のごとく乗り越える力を与えてくれます。

 動きたいのに、動けない。
 そんなイライラや不自由さを感じたら、迷わず「5、4、3、2、1、ゴー」。

 いつでも誰でも使える“魔法の言葉”の驚くべき効果を、皆さんもぜひ味わってみてください。

人生を変える5秒ルール

メル・ロビンズ/福井久美子 東洋館出版社 2019年07月
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