本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『100の金言に学ぶ富と成功の原則』(中野稔彦)

 お薦めの本の紹介です。
 中野稔彦さんの『100の金言に学ぶ富と成功の原則』です。

 中野稔彦(なかの・としひこ)さんは、金融コンサルタント、ベンチャーキャピタリスト、経営アドバイザーです。
 大手証券会社で35年以上にわたりご活躍され、現在は独立、企業コンサルティング、投資・資金活用アドバイスなど、数々の事業を手がけられています。

偉人たちの“金言”から「富と成功の法則」を学べ!

これまで数えきれないほどの事業家や資産家の人たちを見てきた中野さん。
「一流」と言われる事業家や資産家たちには共通点があることに気づきます。

 それは、偉人、賢人たちの思考や哲学、習慣と類似する行動や考え方をしていることです。

 歴史にその名を刻む偉人、賢人たちは時と場所を超えて語り継がれる数多くの言葉を残しています。
 それらの“金言”には、「富と成功の法則」というものがあり、普通の人たちがお金と成功を手にするための、最善の方法が説かれています。

 中野さんは、多くの一流の人たちは、数々の金言から「富と成功の法則」を身につけ、成功してお金持ちになってきたと指摘します。
 
 本書は、「お金を儲ける」「お金持ちになる」という目的に絞った100の金言を選び出し、解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「お金を大事にする習慣」を心がける

 お金持ちと貧乏人では、日々の習慣に決定的な違いが存在しています。

 お金持ちになりたいなら、日々、よい習慣を積み重ねて、お金持ちになる体質を形成することです。

 人々は、お金で
 尊いものは買えないと言う。
 そういう決まり文句こそ、
 貧乏を経験したことのない何よりの証拠だ。
          ――ジョージ・ギッシング/イギリスの小説家

 明日締め切りのこの手形が落ちなければ会社が倒産する――。そんなときに社長であれば、どんなことをしてでもお金を作ろうとするものです。
 魂を売ればお金になるのなら平気で売ってしまいたい、とさえ思うでしょう。
 どうしてもお金が必要なときには、尊いものですらどうでもいい気持ちになるものです。
 そして、人はこうしたどん底の苦しい時期を乗り越えると、お金の大事さ、信用の重要さ、そんなことを心の底から理解できるようになります。
 愛情や友情といった尊いものはお金では買えない、と言う人がいるでしょう。
 でも実は、そうではないのです。
 お金があるからこそ、愛情や友情が存在できているのです。
 愛情や友情を感じている人に、お金を借りに行ってみるとわかります。
 借金の話をした瞬間、彼らは光の速さで、あなたから逃げていくことでしょう。
 そうならないために、日頃からお金を大事にする習慣を心がけてください。

 『100の金言に学ぶ富と成功の原則』 CHAPTER1 より 中野稔彦:著 かんき出版:刊

「金の切れ目が縁の切れ目」ともいいますね。
 お金には、損得だけでは計れない、人間関係をも断ち切る力があります。

 お金では買えない大切なものは確かにあります。
 ただ、お金がないばかりに、お金では買えない大切なものを失うことはあり得ます。

 貧乏人は、お金を欲しがっていながらお金の価値を過小評価しがちです。
 せっかく入ってきた収入も、ムダ遣いしてあとで後悔してしまいます。

 お金持ちは、お金の怖さや尊さが身にしみています。
 どんなに小さなお金も疎(おろそ)かにせず、大事にするので、上手に殖やすことができます。

諦めずに「勝負し続ける力」を持つ

 お金持ちになるためには、「行動力がある」ということが非常に大きな要素です。
 その理由は、あれこれ考えず、とにかくやってみる、という姿勢は、成功するうえで大変重要になるからです。

 人間は負けたら
 終わりなのではない。
 やめたら終わりなのだ。
       ――リチャード・ニクソン/アメリカ第37代大統領

 ビジネスの世界では、勝ち負けは日常的にあります。
 自分たちの会社で独占している商品やビジネスモデルがあれば、ライバル競争はなく、そもそも勝ち負けなどという言葉は存在しません。
 しかし、普通はそんな夢のような状態はありません。
 ライバル社とのコンペに負けると、悔しいものです。
 勝ったものは売上と利益という賞品を手にし、負けたものは何一つ得るものはありません。一度や二度の負けではへこたれない人も、負けが続いてくると、心が折れそうになります。
「自分に能力がそもそもないのではないか」とか「この仕事に向いているいないのではないか」などと思い始めますが、それは間違いです。
 そもそもコンペに招かれるということは、資格も能力も十分にある証拠です。
 あなたがやめてしまえば、ライバルを喜ばせるだけです。
 諦めずに勝負し続ける力を持っていますか?

 『100の金言に学ぶ富と成功の原則』 CHAPTER3 より 中野稔彦:著 かんき出版:刊

 人生は「オセロゲーム」のようなものです。
 いくら黒い石が並んでも、最後に白い石を置けば、すべての石がひっくり返って白い石になります。
 
 成功する秘訣は、成功するまで決してチャレンジを諦めないこと。
 白い石が出るまで、石を置き続けることが大切だということですね。

夢を叶える秘訣は4つの「C」

 中野さんは、世の中には、お金を作り出す技術を持たない人、お金を作り出す技術を持つ人、という二つの人種が存在すると述べています。

 では、「お金を作り出す技術を持つ人」とは、どのような人のことを指すのでしょうか。

 夢を叶える秘訣は
 4つの「C」に集約される。
 それは、「好奇心Curiosity」
「自信Confidence」「勇気Courage」
 そして、「継続Constansy」である。
      ――ウォルト・ディズニー/ディズニーランド創始者

 事業に成功したり、仕事の最前線でリーダーシップをとっている人たちを見ると、4つのCを実践していることがわかります。
 彼らは、いろいろなことに興味を持ち、絶対できるという自信とそれを行動に移す勇気を備えています。
 そして、「これだ」と決めたことをじっくり継続する力を持っています。
 彼らは総じて、年齢よりも若く見える人が多いですが、4つのCは人をいつまでも若々しい状態に保つ力があるのだと感じます。
 一方で、普通の人は年齢を重ねていくほど、若いときには持っていた4つのCを失っていきます。
 さまざまな経験を積んで思慮深くなってはいますが、4つのCが足りないため、物事がプラスの方向に行かないのです。
 夢を叶えるために、経験を積み重ねて、生きるノウハウを増やしていきながら、4つのCを持ち続けてください。

 『100の金言に学ぶ富と成功の原則』 CHAPTER5 より 中野稔彦:著 かんき出版:刊

 年齢を重ねるほどに、経験や知識は増えていきます。
 ある程度先が見通せるようになると、頭の中で考えただけで「できる」「できない」の判断をするようになります。

 新しいことを始める際には、そのような姿勢は、大きな足かせですね。

 人は気持ちから老いるものです。
 いつまでも若々しさを保つためにも、4つの「C」を実践したいですね。

難局を乗り切る「忍耐力」を身につけるためには?

 夢や目標の実現には時間がかかるものです。
 ときには嵐の中を逆風に逆らって突き進んでいかなければならないときもあります。
 
 その歩みに必要なのが、「忍耐力」です。

 中野さんは、人生の難局にさしかかったとき、最終的に忍耐強い人たちだけが、難局を打ち破ることができますと述べています。

 どんな些細(ささい)な勝利でも、
 一度自分に勝つと、
 人間は急に強くなれるものである。
      ――マクシム・ゴーリキー/ロシアの作家

 苦手なことを克服する一番の近道は、苦手なその分野で勝利することです。
 その勝利が小さいか大きいかは、あまり関係ありません。
 たった一回の成功体験で、人は大きく変わるものです。
 トップ営業マンだった先輩の若い頃の話を聞いたことがあります。入社して数年間は数字が上がらず、最低の成績が続いたそうです。
 ところがあるとき、営業所の誰もが嫌がって対応しなかったあるお客と偶然知り合い、そのお客様から大量の注文をいただいて、一躍、同期入社の中でトップを争う優秀な成績を挙げるようになったそうです。
 それからは、これまでの自分では考えられないほど積極的な性格になり、営業所トップの成績を取り続けたそうです。
 苦手だけれども乗り越えたいと思っているなら、逃げずに、先送りせずに、とにかく実行して達成することが大事です。
 苦手なことから逃げず、小さな勝利をつかむことです。

 『100の金言に学ぶ富と成功の原則』 CHAPTER8 より 中野稔彦:著 かんき出版:刊

「どんな困難にも、自分は耐えることができる」
 そんな自信をつけるためには、小さな試練を乗り越える経験を重ねることです。

「苦手だから」といって、やるべきことから逃げている。
 それでは、いつまで経っても成長もしないし、状況も変わりません。

 過去の自分に勝ち、成長を自覚することほど、自信をつけることはありませんね。

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「お金は寂しがりやなので、仲間のいるところにいきたがる」

 貧乏人はますます貧乏に、お金持ちはますますお金持ちになる、ということを皮肉っているわけですね。

 お金がお金を引き寄せる、とは比喩(ひゆ)的な言い方です。
 実際には、その人のお金に対する考え方や意識がお金を引き寄せるということです。

 世の中にあふれている、「一ヶ月で◯億円儲ける方法」のような安易な方法に流されない。
 そして、過去の成功者に学び意識の中から「お金持ち思考」に変えていく。

 遠回りなようで、それが安定したお金持ちになる最も効果的な方法です。

「歩」も前に進み続ければ、いずれ「と金」に化けます。
 小さいところからコツコツと積み重ねていきたいですね。

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