本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』(井内由佳)

 お薦めの本の紹介です。
 井内由佳さんの『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』です。

 井内由佳(いうち・ゆか)さんは、自動車販売会社の経営者です。
 25歳のときに神さまからの“お告げ”が降りるようになり、以後、さまざまな人々の人生相談に応じられています。

人間関係を支配する“裏のルール”とは?

「人の持つ悩みのほとんどは、人間関係から生まれる」
 そういう人もいるほど、人生において人間関係は重要な位置を占めています。

 井内さんは、思い通りの人生を歩むための「人間関係の在り方」には、あなたの知るルールとは違った、“裏のルール”が存在すると指摘しています。

 井内さんは、大学4年生のとき、「神さまとお話できる先生」に弟子入りし、お告げを頂く練習をはじめ、神さまからいろいろなことを教わります。
 以後、延べ1万人以上の相談に乗るなかで神さまのおっしゃるとおりの結果が必ず出ることを実感します。

 しあわせになるための“神さまのお力”を受け取るには、「器を大きくする」ことが大切です。
 井内さんは、神さまから、器を大きくするには、「人を認める力」と「人を許す力」をつけることだと教わります。

 本書は、井内さんが神さまに教わった、人間関係をよりよく保つための“裏ルール”をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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ライバルから学ぼうとする意識を持つこと

 競争心が強すぎて、ライバルの欠点を探し、けなしてしまう人がいます。
 井内さんは、そういう人は、ライバルから学ぼうとする気持ちが少なく、自分の仕事の方が勝っているなどと考え、改善点を見つけることができないと指摘しています。

 ビジネスは勝ち負けではありません。
 競争相手を意識しすぎて、お客さまに目がいかなくなってしまうのは問題ですね。

 仕事で、突き抜けるためには、いい数字を残さなければいけません。いい数字を残すとは、「高い売り上げ実績をつくる」ということです。
 いい仕事は、いい数字を残します。それは、お客さまを満足させて、「お金を払ってもいい」と思わせる仕事をしてきたからです。
 売り上げは、お客さまを満足させた度合いに比例すると言えます。その真実をわかっていないと、数字が伸びない原因を、景気のせいにしたり、自分の仕事が時代の先を行っており、世間がついてきていないなど、独りよがりな言い訳をしたりしてしまいます。これでは、前に進むことができなくなります。
 こういったことが原因であることは、滅多にありません。
 やはり、「お客さまを満足させる仕事ではない」という理由に尽きるのです。

 しかし、自分でも満足するほどの数字は簡単に残せるものではありません。では、どうしたら、数字を伸ばせるのでしょうか・・・・。
 そのヒントは、ライバルの仕事の中に隠されているのです。
 ここで言うライバルとは、同じ仕事をしていて、自分よりいい結果(数字)を残している人(会社)のことです。いい結果を残しているということは、それだけ、お客さまのこころを捉えたということです。そうであるならば、そこには自分にない、何か他の「魅力」があるのです。
 ライバルを尊敬し、そこから学ぶ気持ちがあると、さまざまなことが見えてきます。その中に、自分が見落としていたことや、気付けなかった改善のポイントがあるのです。
 ライバルだと思う人(会社)を仲間だと思って接していると、思いがけないコラボレーションが実現したり、お互いが助け合ったりできて、自分のフィールドが大きくなることもあるのです。

 『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』 第1章 より  井内由佳:著  総合法令出版:刊

 人は、自分中心に物事を考えがちです。
 自分のやり方と違うものは、すべて「間違っている」と決めつけ、我流を押し通して失敗する。
 そんな例は、枚挙にいとまがありません。

 競争相手をリスペクトし、いい部分を吸収して自分のなかに取り込んでいく。
 より自分を高めていくためには、必要なことですね。

成功する人としない人の違いは?

 同じことを仕事にしていても、成功する人としない人がいます。
 その違いはどこにあるのでしょうか。

 誰かの役に立つことをしたり、協力したりするときに、「人のためにやっている」という気持ちでするくらいなら、しないほうがいいと神様はいつもおっしゃっています。
「人のためにやっている」と思って何かをしていると、無意識のうちに「感謝してほしい」「自分に何かあったときは、協力してほしい」と、相手に期待をしてしまうからです。
 そう思って期待していると、何かをしてくれても、「あのとき自分も協力したから」とどこか当然のような気持ちになり、ありがたい気持ちをあまり持てないものです。そして、相手が何もしてくれなかった場合は、「あの時わたしは協力したのに、どうしてくれないの」と腹立たしい気持ちになってしまいます。
 そんな気持ちを抱くのなら、それは「人のため」ではなく「自分のため」なのです。「自分を立てて、感謝してくださいね」「自分が何かあったときは、協力をお願いしますね」と思ってする「保険」に過ぎません。
 でも、ほとんどの人がこう思っています。ごく一般的な思いでしょう。
 ところが、大きくお金を稼ぎ続ける人は、ここが違い「自分がしたいからしている」のです。
 気持ちも「してあげる」ではなく「させて頂く」と考えます。ですから、感謝の言葉や「自分が何かあったときは、よろしくね」なんてつもりもまったくありません。
 お金をたくさん稼ぎ続ける人は、そもそも人を当てにしないのです。
 ですから、自分が何かをしてあげた人が、自分には何もしてくれなくても、期待すらしていないので、がっかりすることも、腹が立つこともないのです。

 『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』 第2章 より  井内由佳:著  総合法令出版:刊

 相手からの見返りを求めて何かをしても、結局はうまくいきません。
「世のため、人のためやっている」というのは、聞こえはいいですね。
 たた、自分が心からやりたいことでなければ、「人のため」ではなく「自分のため」です。

「やってあげる」ではなく、「させて頂く」。
 自分のやりたいことならば、自然とそういう謙虚な気持ちになれますね。

心身の不調の7割は「考え方」の誤りから起こる

 心身の不調は、その7割が「考え方の誤り」によってもたらされるもの。
 井内さんは、その不調は、誰に対して思ったかで「部位」が、何を思ったかで「症状」が決まると神さまに教わりました。

 たとえば、座骨神経痛やしびれなど「神経」に関わる症状は、人の言葉や態度の受け取り方を改めなさいという、神さまからのサインです。

 神さまのお力を頂ける度合いは何で決まるのでしょうか。
 それは、「人を許す力」と「人を愛する力」で決まるのです。人を許し愛することができる人は、神様から大きな力を頂けます。
「こうなりたい」と思ったり、「こうなりますように」と神さまにお願いしたことが、すぐに結果として出てくる人と、思っても願ってもなかなか結果が出てこない人がいるのです。
 それは、心の大きさによって違ってくるものなのです。

 神経は神の経(道)と書きます。神の経(みち)は、いつも綺麗に掃除をし、幅を少しでも確保してあげなければなりません。神の経は、マイナスの感情が積み重なることによって詰まり、それを取り除くことによって掃除ができるのです。

 神経の病気は、痛みとしびれに大きく分かれます。
 まず、痛み(神経痛)ですが、これは、人の言葉や態度に過敏に反応したり、悪く受け取ったり、腹を立てたりしない努力をすることが重要です。

 次はしびれ。しびれとは感覚がない状態。これは、「感じない」ことを改める努力をすると効果てきめんなのです。ありがたいことや、もったいないことを感じて、有り難がる努力をしてみてください。
 神経の病気は、感じ方、つまり、人の言葉や態度の受け取り方を変えるだけで、大きく変わってくるのです。

 『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』 第3章 より  井内由佳:著  総合法令出版:刊

「心」と「体」はつながっています。
 表向きはどんなに取り繕(つくろ)っても、自分自身はだませません。

 自分が溜めこんでいる感情が、関係する体の部位にダイレクトで反応します。
 原因不明の慢性的な不調を抱えている人は、自分の考え方に問題はないかを振り返ってみることが大切ですね。

「運」をつかむためには?

 より豊かで、幸せな人生を生きるカギは、「努力をすること」「運をつかむこと」です。
 井内さんは、運とは「タイミング」であり、このタイミングは神さまの仕業なのだと指摘します。

 神さまが、人間に力を及ぼすのは、大きく分けて以下の2つがあります。

  • その人が「したことがされる」
  • その人が「人からしてもらったことと、してあげたことの差がなくなるようにする」

 どういうことかと言いますと、たとえば、あなたが人のためにこころも時間もお金も使ったとします。でも、そのわりには、人からその分をしてもらえなかったとします。
 つまり、してもらったことより、してあげたことの方が多いということですが、神さまはその差がなくなるように、その人の代わりにあなたに何かをしてくださるのです。
 誰かのために一生懸命尽くしたのに、相手がそんなに喜んでくれなかったり、逆の立場になったとき、相手は何もしてくれなかったら、がっかりして、悲しい気持ちになりますよね。でも、そんなことはないのです! むしろしてもらい足りないくらいがいいのです。
 なぜなら、神さまがあなたのために、力を出してくださる余地が生まれるからです。
 人がしてくれることは、人の力でできることですが、神さまがしてくださることは、人の力ではできないことの方が多いです。
 人の力でできないこと、それはいいタイミングをつくること、つまり運をつかむということです。
 天気を変えること、誰かと出会うこと、そして、人の気持ちやお金の流れを変えること、これは、人の努力や力だけではどうにもならないことなのです。
 人が困ったときに「神さま、お願いします!」と祈りたくなることがだいたいこういったことなのです。

 逆に、人から困ったときに助けてもらったり、いつも人からごちそうしてもらったりするばかりで、自分は人が困っていても、「気持ちはあるけど、忙しいから」「お金がないから」と言い訳して、してもらったほどにはお返しができていないと、神さまが「あなた、してもらい過ぎているから、少し取り上げますね」と、今までに手にした何かを失くしてしまうことが起こるのです。
 一度手にしたものを手放すのは、とても苦しいことなのです。
 それならば、いっそのことはじめから持っていなかった方がいいくらいです。一度手にした人間関係やお金はそれがなくなったら、とても苦しいのです。
 一度も手にしていない人が、いまもない状態である方がよっぽど気持ちは楽なのです。
 ですから、人からしてもらうことが多くて、返すことが少ない人は、自分の大切なものを失くしてしまうことになるのです。

 『わたしが神さまから聞いた人間関係の裏ルールをお話します』 第5章 より  井内由佳:著  総合法令出版:刊

 自分のしたことや言ったことは、巡り巡って自分のところに返ってきます。
「情けは人のためならず」という言葉もありますね。

 井内さんは、この世の中の法則は、「人に味合わせた思いと、同じ思いを味わう」ことで成り立っていると述べています。

 人のためにすることは、自分のためにすることと同じ。
 やってあげた人から何のお返しがなくても、いずれ他のところから返ってきくる。
 それが、“運を貯める”ということです。

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 井内さんは、神さまの裏ルールを知るということは、相手が嬉しいこと、喜ぶことを意識するということだとおっしゃっています。

 うまくいかないときは、自分勝手にものごとを考えてしまっているとき。
 痛い目に遭うのは、神さまからの「そういう考え方では、幸せになれないよ」というメッセージ。
 大切な人や物を失うという体験も、それらの大切さを理解させるために起こるということです。

 この世の中に不必要なものはひとつもありません。
 同様に、不必要な人間は誰もいません。
 すべてはつながっていて、お互いに影響を与え合っています。

 ものごとを短絡的に考えず、より広い視野で眺めること。
 人間関係を良好に保ち、よりよい人生を送りたいですね。

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