本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。』(千田琢哉)

 お薦めの本の紹介です。
 千田琢哉さんの『人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。』です。

 千田琢哉(せんだ・たくや)さんは、文筆家です。
 現在は、コンサルティング会社時代に大型プロジェクトのリーダーとして陣頭指揮を執った体験をもとにイノベーション・クリエーターとして執筆活動や研修講師など多方面にてご活躍中です。

「本を読むこと」で未来は「予習」できる!

 千田さんは、大学に入学するまで、漫画以外の本を1冊も読んだことがありませんでした。
 しかし、地元の本屋で偶然手にしたある1冊の本と出逢い、本を読む楽しさに目覚めました。

 その日を境に、“本の虫”となった千田さん。
 ジャンルを問わず、手に触れた本すべてを購入し続けます。

 大学4年間で購入した本は、じつに1000万円分、1万冊以上。

 千田さんは、そんな自らの体験も踏まえ、あなたの人生で、これから先に起こる未知の難題に対するすべてのヒントは、すでにどこかの誰かが本に書いてくれていると断言します。

 本書は、「本を読むこと」を最大限活かし、人生を変えるための考え方やヒントをまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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本を読むから、時間に余裕ができる

 経営コンサルタントとして、さまざまな会社を見てきた千田さん。

 みんなが忙しくしていて、やたらに労働時間が長い会社は倒産一直線に向かっている事実を発見し、人もまったく同じで、忙しさがいつまでも続いているようではまるで成長していない証拠だと指摘します。

 いつまでも忙しい人に長期的なお金持ちは一人もいません。
 今忙しくて儲かっているように見える人はいずれ必ず貧乏になります。
 忙しいのはそれだけ他人に振り回されているだけなのです。
 ゆったりと好きなだけ読書できるような時間のある人にいい知恵が授かり、ドッとお金も流れ込んでくるように人生はできています。
 読書に限りません。
「忙しくて〇〇できない」というのが口癖の人には近づかないように注意しましょう。
 お金の貧乏同様に時間泥棒も感染するからです。
 〇〇があなたの本当に好きなことであれば、すべてに最優先してやってしまうことです。
 最優先で〇〇をやれば時間はいくらでも生み出せます。
 忙しいから読書ができない人は、読書がそれほど好きではないのです。

 『人生で大切なことはすべて、「書店」で買える。』 第1章 より 千田琢哉:著 日本実業出版社:刊

 忙しくて、本を読む時間がない。
 それは、読書よりも優先することが多すぎるだけで、単なる言い訳に過ぎません。

「ヒマな時間ができたら読書しよう」では、いつまでたっても本を読む時間は確保できません。

 読書の時間の優先順位を上げ、時間を確保する意識を持ちたいですね。

 

本を読んでいる人は応援されやすくなる

 千田さんは、「本を読むと謙虚になれる」と指摘します。

 自分より遥かに考えて遥かに経験の豊富な著者たちが星の数ほどいて、各人からそれぞれの知恵を授かることができるのですから、謙虚にならざるを得ません。
 謙虚とは何でしょうか。
 それは「納得」する力です。
「納得できません」と言う人は謙虚ではありません。
 納得できない理由を他人に求めてはいけません。
 勉強しなければ納得できないことに気づくことです。
 実際にやってみなければ納得できないことに気づくことです。
 自分から「納得しよう」という姿勢で人の話を聴く人は納得させてもらえます。
 納得させてもらえる上に、その謙虚な姿勢に対して周囲は応援してくれるようになります。
「納得しようとしない」人の応援は誰もしようと思いませんが、「納得しようとがんばっている人」の応援ならしようというのが人情です。
 本を読むのは「納得」して応援されやすくするためです。

 『人生で大切なことはすべて、「書店」で買える。』 第2章 より 千田琢哉:著 日本実業出版社:刊

 市場に出回っている本は、どれも、その道のプロが書いたものばかりです。
 どんな本でも、それまで知らなかった知識やアイデアで埋め尽くされています。

「自分がこれまで手にした知識なんて、たかが知れている」

 本を読むほどに、それを思い知らされますから、謙虚にならざるを得ません。

 どんな本に対しても、「納得しよう」という姿勢で相対すること。
 しっかりと頭に刻み込んでおきたいですね。

本の買い過ぎで貧乏になった人はいない

 本は、決して高い買い物ではありません。
 仮に、毎日1冊ずつ買ったとしても、1500円×30日=4万5千円。
 平社員から役職が一つアップしたくらいの給料の差、すぐに取り返すことができる金額です。

 千田さんは、1日に1冊読んで年間300冊読破した人と、年間1冊もまともに読まなかった人の差はとてつもない差になると指摘します。

 本を読んできた人と読まなかった人とでは、せいぜい朝の挨拶を交わす程度の関係の構築が精一杯でしょう。
 深いコミュニケーションを取るとなると、完全に付き合う人のグループも変ってしまいます。
 いったんこの差がついたら溝を埋めるのは困難です。
 社会人になったらできるだけ人生の早い段階で、年間300冊のグループに所属しておくことをオススメします。
 僕は今まで1万人以上のビジネスパーソンたちと仕事をしてきましたが、本の買い過ぎで貧乏になったという人はただの1人もいませんでした。
 その代わり、本を読んだことがないという人に貧乏がたくさんいました。

 『人生で大切なことはすべて、「書店」で買える。』 第6章 より 千田琢哉:著 日本実業出版社:刊

 本を買うお金、月に4万5千円。
 それを高いと思うか、安いと思うかは人それぞれです。

 ただ、読書のように、手軽にどこでも1人でできて、ありとあらゆるジャンルの知識やノウハウを得られる自己投資は他にないでしょう。

 読書も、他の趣味と同様に、「習慣」です。
 毎日、少しずつでも、本を手に取る習慣を身につけたいですね。

“積読本”は枕元に置く

 千田さんは、ここ十年来、枕元にいつも読みかけの本をどっさり積んでいるそうです。
 どんなにくたくたに疲れて帰ってきても、枕元に置いてある本には必ず触れて1秒は読まないと気が済まないとのこと。

 眠くなるまでの間、「読書タイムを神様からのプレゼントしてもらった」と感謝します。
 布団に入って読書していると、逆に目が冴えてきてしまうこともあります。
 目が冴えてきたら、そのまま流れに身を任せます。
 大好きなことで夜更かしできるのであれば本望だからです。
 ただし、少しでも眠くなってきたら、パタリと本を閉じて次の瞬間はもう眠っています。
 眠い目をこすりながらがんばって読書するというのは、自然の摂理に反しています。
 自然の摂理に反した読書は頭に入らない上に、読書を嫌いにしてしまいます。
 枕元の積読は記憶に残りやすいです。
 なぜなら、読んだ直後に眠っているために、睡眠中に記憶が整理整頓されるからです。
 枕元にはきちんとインプットしたい本をおいておくことがオススメです。

 『人生で大切なことはすべて、「書店」で買える。』 第8章 より 千田琢哉:著 日本実業出版社:刊

「本好き」も、ここまでくると、極まった感じですね。
 いつでもどこでも本を読むためには、目のつくところに本を置いておくこと。

 布団の中での読書は、気持ちを落ち着かせてリラックスして眠るためにも効果的ですね。

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 千田さんは、「たくさん本を読んでいると、愚痴を言わなくなる」とおっしゃっています。

 その理由は、読書とはネガティブな愚痴を聞いてはくれず、ポジティブな考え方を著者と一緒に考えざるを得ない行為だからです。

 読書は、著者との対話でもあり、自分自身との対話でもあります。

 自分の考えを深め人間性を磨き、新しい自分に出会う。
 そのためにも、「本を読む習慣」は続けたいですね。

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