本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『金持ちになる男、貧乏になる男』(スティーブ・シーボルド)

 お薦めの本の紹介です。
 スティーブ・シーボルドさんの『金持ちになる男、貧乏になる男』です。

 スティーブ・シーボルドさんは、米国の経営コンサルタントです。

「金持ちになる男」の考え方とは?

 シーボルドさんは、シカゴの労働者の家庭に生まれました。
 貧しい子供時代を過ごし、大学生のころに、富裕層の研究を開始します。

 研究は25年にも及んで、数百人の富裕層に直接話を聞くことで、彼らの人生観などに多くの共通点があることを発見します。

 シーボルドさんは、長年の研究と自らの経験を踏まえて、以下のように述べています。

 私がこの研究を始めたのは、大学在学中の1984年である。当時、一文なしの貧乏学生で、学校では教えてくれない成功の秘訣を探していた。その後、いろいろな発見をして私の人生は変わった。あなたにも同じ経験をしてもらいたい。
 私が多くの金持ちに話を聞いた理由は、自分も金持ちになりたかったからだ。その際に気づいたのは、金持ちになるには、まず金持ちの「考え方」を身につけなければならないということである。
 私は人生最初の25年間を貧乏人の考え方で過ごし、いつも貧しくて困っていた。しかし、考え方を変えると行動パターンも変わり、やがて金持ちの仲間入りをすることができた。
 私やその他の金持ちの成功例は特別なことではない。あなたもその気になれば同じことができるのである。この本を仕事と人生に役立ててほしい。

 『金持ちになる男、貧乏になる男』 プロローグより スティーブ・シーボルド:著  サンマーク出版:刊

 本書は、金持ちになる人間の考え方を、その他一般の人(貧乏になる男)の考え方と比較し、まとめた一冊です。
 いくつかピックアップしてご紹介します。

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金持ちになる男は「アイデア」をお金と交換することを考える

 お金がない人は、「時間」に関する感覚がルーズである。

 そういう話はよく耳にします。
 つまり、時間の価値を、はっきり認識していないということです。

 貧乏になる男は時間をお金と交換する。そのために、お金が時間と直結しているという短絡思考に陥りやすい。
 貧乏になる男は、長時間働くことが多くのお金を稼ぐ唯一の方法だと思い込んでいる。一方、金持ちになる男は、大金を稼ぐにはこうした短絡思考から脱却する必要があることを知っている。
(中略)
 貧乏になる男はお金の心配をして莫大なエネルギーを浪費している。しかし、金持ちになる男はつねにより豊かになることに意識を集中している。
 よいアイデアをよいタイミングで思いつけば、財産は比較的早く築くことができるが、それはその人が時間をお金と交換するという短絡思考から脱却する場合に限定される。
 貧乏になる男は時間をお金と交換して稼ごうとするばかりで、社会に役立つ創造的なアイデアを考える努力をしない。もしそれをすれば、人は思いのままに財産を築くことができる。誰もがそういう潜在能力を秘めているのだ。

 『金持ちになる男、貧乏になる男』 第1章より スティーブ・シーボルド:著  サンマーク出版:刊

 その日にやるべき仕事は終わり、家に帰れる。
 にもかかわらず、残業代を稼ぎたいがために、夜遅くまで仕事をする。

 日本では、そのようなことが普通に行われています。
 まさに、「時間をお金と交換する」行為ですね。

 仕事の価値は、働いた時間ではなく、会社や社会への貢献度で測られるべきものです。

 お金持ちになる人、つまり、社会で価値を認められる人は、時間の本当の価値を見抜きます。

金持ちになる男はお金が人の「本性をあらわにする」と考える

 よく、「大金は人を狂わせる」と言います。
 宝くじや遺産相続などで、思わぬ大金を手にしたがゆえに、身を持ち崩した。
 そういうことは、よく聞く話です。

 それを考えると、お金が人の「性格を変える」ということは、一見真実のように思われます。
 しかし、お金持ちは、そのような考えはしません。

 世間の常識とは裏腹に、お金は堕落の原因にならない。貧乏になる男は、成功して金持ちになると堕落して強欲で無慈悲な圧政者に変身すると思い込んでいる。これもまた、彼らが金持ちになるのを妨げているマイナスの信念のひとつだ。さらに、お金で苦労しながらも、清く正しく生きていると主張する人たちの言い訳としても使われている。
 金持ちになる男は、お金がその人の本性をあらわにすることを知っている。もともと悪人だったなら、金持ちになるとますます悪人になる。もともと正直で謙虚な努力家だったなら、金持ちになっても正直で謙虚に努力する。要するに、お金をもつと、よくも悪くもその人の本性があらわになるだけなのだ。

 『金持ちになる男、貧乏になる男』 第3章より スティーブ・シーボルド:著  サンマーク出版:刊

「お金」同様、「権力」も、その人の本性をあらわにします。

 この二つが、自分の利益となるか、害悪となるか。
 それは、考え方次第ということです。

 肝に銘じておきたいですね。

金持ちになる男は、お金が「味方」だと考える

「お金」自体への考え方も、大きな差となって表れます。

 金持ちになる男も子供時代に同じような経験をしているが、お金に対するより高いレベルの考え方を学んで意識を変えている。お金が敵ではなく味方だと悟ったのだ。お金は、心配で夜も眠れない精神的苦痛を終わらせ、病気による肉体的苦痛を和らげ、時には命を救ってくれることすらある。さらに、拝金主義に染まるのはお金が悪いからではなく、本人の心のもち方が悪いからだと学んだ。お金を強欲の原因だとして非難するのは、食べ物を肥満の原因として非難するのと同じくらい見当違いな考え方である。
 金持ちになる男はお金を親友とみなし、自分を助けてくれる貴重な存在だと考えている。そして、そのプラスの信念がお金との健全な関係を強化する。

 『金持ちになる男、貧乏になる男』 第4章より スティーブ・シーボルド:著  サンマーク出版:刊

 貧乏とお金の関係と、食べ物と肥満の関係は確かに似ています。
 ポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかで、「敵」にも「味方」にもなります。

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「お金は友達」

 お金を引き寄せるには、いつも感謝と親しみを持って接していくことが大切です。
 まずは、お金に対するネガティブなイメージを変えるところから、始めたいですね。

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