【書評】『30代で出会わなければならない50人』(中谷彰宏)
お薦めの本の紹介です。
中谷彰宏さんの「30代で出会わなければならない50人」です。
中谷さんは、この本は以下のような人のために書いた、と述べています。
①30代で、成功したい人。
②20代の頃の熱が冷めかかっていて、ヤバイと感じている人。
③いつまでも30代のエネルギーを持ち続けていたい、30代以上の人。
タイトルは「30代で~」となっていますが、幅広い層の方々が共感して読んで頂ける本です。
本書は、“出会わなければならない”「50人」を、中谷さん自らの経験を交えてまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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自分より優秀な後輩。
中谷さんは、最初に、30代が20代と違う点について、“下との出会い”がある
述べています。
30代になると、自分自身が一生懸命やらなくても、流れに乗ってなんとかなります。
そこに一生懸命な若者が来たら、一緒に仕事をするためにトレーニングをしてあげたくなります。
トレーニングすることで、自分自身がもう一度教わることができます。
教え合う中で、何かをつかんでいけるのです。
自分自身の一生懸命さで新鮮な気持ちを思い出すこともできます。
これが30代でやらなければいけないことであり、20代とはまったく違うことなのです。
「30代で出会わなければならない50人」 まえがき より 中谷彰宏:著 ダイヤモンド社:刊
30代になっても、フレッシュな気持ちと情熱を持ち続けること。
それが、何よりも重要です。
教えることで、自分も学ぶことができます。
“気持ち”以外にも、年下から学ぶことができます。
自分と同じように、戦っている人。
30代で疲れないためには、「しなくていいことはしない」と決めることです。
(中略)
僕が考えている自分の評価基準は、「見る人が見たらわかる」ということです。
一生懸命頑張っている人や、その道のプロから見た時に、きちんと評価してもらえるかどうかです。
それを基準に反省して、さらに頑張るのです。
スキーでは、山の上から見上げている人は「あの斜面はたいした角度じゃない」と言います。
ところが、下から見る斜面と上から見る斜面とでは、怖さが全然違います。
実際に上に登って見ると、角度が急なことがわかります。
批判している人、悪口を言う人、評価してくれない人のほとんとは、裾野から見上げて批判しているだけです。
その道の達人、先人、プロ、先輩は、実際に自分もすべっています。
だから山の上からスキーを語れるのです。
山の下にいて、人のことをとやかく言ってはいけません。
山の上からその角度を語りましょう。
「30代で出会わなければならない50人」 P37~38 中谷彰宏:著 ダイヤモンド社:刊
「評論家や外野の意見は気にするな」
実際に、同じような努力をして、同じような経験をした人。
その人の言うことにだけ、耳を傾ければいいということです。
つまらない仕事を、一緒に楽しくできる人。
「ガマンしない」ということは、「苦労しない」とか「努力しない」ということではありません。
好きな人と仕事をしても、ラクになるわけではありません。
逆に大変です。
(中略)
「嫌いな人とやってるから」と言い訳しながら仕事をするのではなく、好きな人と大変な仕事を一生懸命頑張ることです。
これが「ガマンしない」ということです。
(中略)
「ガマン」=「努力」ではありません。
ガマンと努力の違いに気づきましょう。
ガマンは、マイナスをゼロにしているだけです。
努力は、ゼロをプラスにしていく作業です。
ガマンしていることで、「自分が一生懸命やっている」とか「努力している」と勘違いしてはいけないのです。「30代で出会わなければならない50人」 P61~62 中谷彰宏:著 ダイヤモンド社:刊
「ガマン」と「努力」の違い。
なるほど、納得です。
日本人は、とくに、ここを履き違えている人が多いです。
「ガマン」は決して美徳ではないし、体にも良くないです。
まずは「ガマン」しない「努力」をしたいですね。
いまだに叱ってくれる人。
20代で叱られた人も、30代になると、だんだん叱られなくなります。
叱る側にまわらなくても、叱られ役はあとからどんどん出てきます。
(中略)
叱られている間は、毎日成長しています。
叱られなくなると、成長しているのかしていないのか、停滞しているのか進んでいるのか、下り坂なのか上り坂なのか、わからなくなります。
そのまま終わる人もいます。
でも僕は、あえて叱られる側にまわっていました。
自分から新たな世界に行っていたのです。「30代で出会わなければならない50人」 P168 中谷彰宏:著 ダイヤモンド社:刊
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
年を重ねるにつれて、叱られることは少なくなります。
それは、「叱られるようなことをしなくなった」というより、むしろ「あの人にいくら言っても無駄だ」と諦められた。
そうとらえたほうが適当な場合も、多々あります。
「叱られているうちが花」です。
叱られるのは、「この人はまだ伸びる見込みがある」と思われているということです。
この本を読んで、いろいろな方々との出会いを、今まで以上に大事にしていきたいですね。
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