【書評】『金のなる木の育て方』(丸尾 孝俊 )

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 お薦めの本の紹介です。
 丸尾孝俊(兄貴)さんの『金のなる木の育て方』です。

 丸尾孝俊(まるお・たかとし)さん(兄貴)は、バリ島に住む大富豪です。
 学校、病院、サッカー場などを寄付するだけでなく、孤児などの「里親」になるなど、困っている人に惜しみなく手を差し伸べる丸尾さんは、地元民に「兄貴」「マルさん」「ボス」などと慕われる存在となっています。

「カネ」は「人」が連れてくるもの


 子供の頃、本当に貧しかった丸尾さん。

 カネを手に入れるために、考えつくことはすべててやり、できることは全部試します。
 そのほとんどは失敗しましたが、たくさんのことを学ぶことができました。

 カネを追い求めて、最後にたどり着いた答え。
 それは、「人」でした。

「人」をないがしろにした社会やビジネスに、豊かさなんかあり得ない

 それが、丸尾さんの心からの結論です。

 本書は、丸尾さんが失敗から学んだ、「金のなる木」をじっくり大きく育てる方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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とにかく「人」に会いまくる


 いつでも、どんなときにも、カネを動かすのは人間です。
 カネに意志や心はなく、あくまでも「道具」に過ぎません。

「人」がいるから、カネは動く。
 お金は、「人」を介(かい)して巡っています。

 丸尾さんは、「だから、人との縁を大事にする」と述べています。

「とにかく人に会え。会って、会って、会いまくれ」
 家にこもって誰にも会わず、自分のことをいくら頭の中で考えたって、ただの時間のムダ。自分を客観視するためには、他人と関わる以外にない。
 インターネットも大いに結構。フェイスブックでも何でもつながったなら、リアルに会いにいく。実際に会うまでの手段として有効に使うんだ。
 どんな人に会うべきか? どんな人でもいい。
 相手に会う価値があるとかないとか、考える前に会ってみる。会ってみて、そのときの自分が何を感じるか。先入観を持っている奴ほど、自分自身が“障害”になっていることに気づかない。
 素晴らしい人もいるだろう。イヤな奴もいるかもしれない。その誰も彼もが何かを教えてくれる。
 眠っていた感情が動く。その感情は人と関わることでさらに豊かになる。
 そして、気づいていなかった何かに気づくだろう。それは今後の大切なヒントになる。
 変わりたいと本気で思うなら、自分から多くの人に会うことだ。

 『金のなる木の育て方』 【基礎編】 より  丸尾孝俊(兄貴):著  東邦出版:刊

 インターネットやソーシャルメディアなどのIT(情報技術)が発達した今。
 多くの人とつながりを持ちやすい社会になりました。

 しかし、それらはあくまでも実際に会うまでの手段です。
 他人と直接関わることは、相手を知ることでもあり、自分を知ることでもあります。

 チャンスやきっかけを運んできてくれるのは、「人」。
 面倒くさがらずに、多くの人と会うことを心掛けたいですね。

素早くたくさん「失敗」する


 丸尾さんは、中学卒業後すぐ、16歳で就職します。

 世の中に出るのが早かったから、知識も何もありません。
 当然、失敗ばかりでしました。

 いつも怒られてばかりで、恥もかきまくったそうです。

 たくさんの失敗をしたから、たくさん学ぶことができた。その恥が、生きた知恵になった。恥をかくたびに、少しずつ賢くなった。
 俺の人生は、成功一割、失敗九割。失敗の帝王だ。
 若いうちにスタートすればするほど、損失は小さい。失うものもないから、何度でも失敗できるし、何度でも取り返せる。立ち直りも早い。
 失敗の回転を速くすれば、失敗は小さくて済む。成長の回転を早めたいなら、失敗を重ねるしかない。
 失敗してガッカリ、ではなくて「この程度で済んでラッキー」って思えるぐらいにまでなってみろ。
「失敗しました。また一歩成長です!」
 って報告し続ければ、あきれて誰も怒らなくなる。
 失敗したら、その痛手を忘れる前に、次の失敗をする。そうするとだんだんしなくなる。するにしても損失の少ない、上手な失敗ができるようになる。

 『金のなる木の育て方』 【実践編Ⅰ】 より  丸尾孝俊(兄貴):著  東邦出版:刊

 失敗を恐れずに、いろいろなことに常にチャレンジをし続ける。
 それが成功の秘訣です。

 日本には、失敗することを許さない風土があります。
 そのため、リスクを負ってチャレンジすること自体に二の足を踏む人が多いです。

 たくさん失敗した人は、それだけたくさんのチャレンジをして、多くの経験をしています。
 つまり、失敗することは成長すること。

失敗に対する意識の持ち方を変えていきたいですね。

お金に感謝しない


 日本語では、大切なものやありがたいものに、「お」を付けます。
「お金」も、その中のひとつです。

 しかし、丸尾さんは、「お金」は「お」をつける必要はなく「カネ」でいいと述べています。

「お金は大事じゃないんですか? お金は大切にしろと教わりました」
 確かにそうだな。カネは大事だ。
 でもカネはしょせん紙切れだ。感謝したところで、カネには人格や心はない。
 その大事なカネを与えてくれたのは、間違いなく誰か他の人間だ。
 紙幣が勝手に銀行へ行って、ATMで振込手続きしないよな。金をつくって振り込んだのは、勤務先の社長だったり、得意先だったり、自分とこの従業員だったりするんじゃないのか。
 銀行振り込みされた通帳の残高を見てほっとしている場合じゃない。
 印字されているのは、ただの数字の羅列。何の意味もない。いくら見ても増えるわけでもない。
 カネに感謝なんかするな。その金をつくってくれた人に感謝しろと俺は思う。
 もしかしたら取引先の社長は、自社は赤字なのに無理をして入金してくれたかもしれない。自分の給料を減らしても、従業員には毎月払っているかもしれない。
(中略)
 給料もらって当然、なんて思っているような人間になったらあかん。
 カネはただの数字だが、その裏には数えきれないほどの人たちのドラマがある。給与明細や通帳だけ見ていたって決してわからないドラマや苦労話を、打ち明けてもらえるような人間になれよと言いたい。

 『金のなる木の育て方』 【実践編Ⅱ】 より  丸尾孝俊(兄貴):著  東邦出版:刊

 昔から大切なものは、「人・モノ・カネ」と決まっています。
 丸尾さんは、この順番は絶対だと強調します。

 いちばん大切なのが「人」で、次が「モノ」、そして最後に「カネ」

 今の日本の社会は、お金に価値を置き過ぎています。
 いちばん大切なはずの「人」が、ないがしろにされていることは否めないですね。

 カネはあくまでも手段です。
 しかし、それが目的になってしまっている人があまりにも多いです。
 いわゆる「お金の奴隷」となってしまっている人たち。

「人・モノ・カネ」

 大切なものの順番を間違えないよう、頭に刻みつけたいですね。

妬まない、ひがまない、やっかまない


 チャンスがあっても、生かすことができず、カネが遠ざかっていく人。
 そんな人たちには、次の三つの共通点があります。

  1. 中途半端で継続できない人。
  2. 自分のことしか考えられない人。
  3. 妬みや、やっかみの気持ちが強い人。

 この中でも一番やっかいなのが「妬みや、やっかみの気持ち」だ。
 他人にいいことがあると納得できない。ものごとを表面的にしか見ていないし、見たいものしか見ない。その裏にある苦労や努力を感じ取ろうとしない。
 あらぬ憶測をして、本人のいないところで根拠のない悪口を言わずにいられない。
 そんな奴に、いい縁は来ない。たとえ来ても、離れていってしまう。
 うらやましいという気持ちを、素直に表現できるならまだ救いがある。でも、「羨望(せんぼう)」と「嫉妬」はまったく違う。
 嫉妬というのは毒のようなものだから、自分自身をも侵していく。「人の成功を喜ぶことができない」という病は、最後にはすべてを破壊する。
 いいことだって「お互いさま」。
 他人のいい話しに、「ほんまに良かったな」と心からいえる人間になることだ。

 『金のなる木の育て方』 【実践編Ⅲ】 より  丸尾孝俊(兄貴):著  東邦出版:刊

 嫉妬は、自分自身をも侵していく毒のようなもの。
 たしかにその通りですね。

 人は、一人では豊かになれないし、幸せにもなれません。
 すべては、「人」を介して、運ばれてくるものです。

 他人の幸せや成功を「ほんまに良かったな」と心からいえる。
 そんな人間でいたいものです。

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 丸尾さんが日本からバリ島に移り住んで気づいたこと。
 それは、「豊かさは、人だ」ということです。

「金のなる木」とは、一人ひとりが自分の中で育てる木のことです。
 その木を大きく育てるために、水となり、日光となるもの。

 丸尾さんは、それが「人との縁」だと強調します。

 結果や目的など考えず、ただ与えたり育んだりする。
 そんな人にだけ、「黄金に輝く実」をつける、それが人生です。

 カネに追われることなく、「人との縁」を大事にする。
 そんな豊かな実りをもたらす人生を歩みたいですね。


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