【書評】『「老けない人」になるもう一つの習慣』(南雲吉則)

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 お薦めの本の紹介です。
 南雲吉則先生の『「老けない人」になるもう一つの習慣』です。

 南雲吉則(なぐも・よしのり)先生(@naguyoshi)は、乳腺や癌がご専門の外科医です。
 現在は独立し、乳房専門のクリニックを開業、美容外科の第一人者としてご活躍されています。

男も女も「オヤジ化」する


 “中年”といわれる年齢になると、気になるのが「オヤジ化」です。

「まだまだ若い」
 自分ではそう思っていても、油断していると、いつの間にか生え際が後退してお腹も出て、見た目が「オヤジ」になってしまいます。

 南雲先生は、「食べない」「飲まない」「運動しない」の理論を展開し、大きな成果を収めました。
 ただ、そのような厳しい節制に耐えられずに脱落していった人も少なくないのも事実です。

 南雲先生は、そのような人たちには共通したひとつの特徴があると指摘しています。
 その特徴とは、強い「自己否定」の意識です。

 ハゲや体臭などの「オヤジ化」の身体的特徴。
 それらは、すべて「自己否定」の意識から自らを守るための反応です。

 オヤジ化を促すのが「自己否定」なら、そのレッテルをはがすのは「自己愛」になります。

 南雲先生は、「自己愛」こそ「老けない人」になるための“もう一つの習慣”だと指摘します。

 本書は、「自己愛」という一つの習慣によってオヤジ化を防ぐ具体的な方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「ハゲ」を防止する三つの対策


 オヤジ化を最も象徴するのが髪の毛の減少、つまり「ハゲ」ですね。
 ハゲの原因は、男性ホルモン(アンドロゲン)の過剰分泌が最も影響が大きいです。

 南雲先生は、アンドロゲンの過剰分泌を抑える方法として、「考えすぎないこと」「肉や乳製品を食べすぎないこと」「髪を洗いすぎないこと」を挙げています。

 頭皮が汚れていたり、脂ぎっていることこそハゲの原因と考え、それらを洗い落とす専用のシャンプーなどを使い、熱心に洗髪をしている方も少なくないのではないでしょうか?
 残念ながら、逆効果です。
 確かに、毛穴の脂は「脂栓(しせん)」といわれ、毛穴をつまらせます。
 しかし、これがハゲの原因かというと違うのです。
 実は脂は、体の防御本能が正常に働いているから分泌されるのです。それを無理やり洗い落とすと「再度バリアを張らねば!」と急速に脂が再分泌されます。
 実はこの時に、また男性ホルモン、アンドロゲンが副腎から生成されます。転換酵素の作用で前髪や頭頂部の抜け毛を促進させる状況が、むしろ熱心に洗髪することで生まれてしまうわけです。
 では、どうすればいいか?
 シャンプーを使わなければいいのです。
 シャンプーは食器洗いの洗剤と同様に界面活性作用が強く、有毒だからです。洗髪しないわけではありません。普段はシャワーのお湯だけで汚れを洗い流します。私は、ヘアワックスを落としたいときは固形せっけんを使って洗うこともありますが、そのときもリンスは使いません。
 リンスは大抵シリコン樹脂を配合していて、単に髪をコーティングしているだけ。髪に栄養分を与えるイメージがありますが、実際はそうではなく、むしろ頭皮を汚すことになる。これこそ抜け毛を促進してしまう可能性が高いからです。
 実のところお湯だけで十分汚れは落ちる。これなら、脂栓を落として、抜け毛を増進させることがないから、安心です。

 『「老けない人」になるもう一つの習慣』 1章 より 南雲吉則:著 青春出版社:刊

 多くの人は、子供の頃からの習慣でシャンプーやリンスを使って頭を洗っているでしょう。

 頭皮をきれいにすればするほど、抜け毛もなくなるというのがこれまでの常識でした。
 しかし、本当は逆で、シャンプーの使用は頭皮にダメージを与えているのですね。

「タバコ」を吸う人が老けて見える理由


 顔に出てくる「シミ」や「シワ」も、オヤジ化の大きなサインです。
 その中でも気をつけなければならないのは、「タバコ」が原因のものです。

 南雲先生は、長年、タバコを大量に吸い続けると、「スモーカーズフェイス」と呼ばれる、黒ずんでしわしわの顔になってしまうと指摘します。

 何百種類のもの有害物質を含んだタバコを吸うと、その有害物質が血液を介して体中を巡ることになります。
すると、血管の内側にある内皮細胞というものを傷つける。傷ついたところには、ニキビあとの肌の表面と同じくカサブタができはじめます。このカサブタによって血管が硬くなってくるから「動脈硬化」という病気が生まれてくるわけですね。
 もっと・・・・・。我々の体というのは、実に“けなげ”なものです。
 タバコによって血管の内側にできたカサブタの成分というのは「エラスチン」という弾性繊維なのですが、このエラスチンを溶かそうと、血液中の白血球から「エラスターゼ」という分解酵素が出てくるのです。
 血流を何とか止まらせないようにするわけですね。
 ところが、困ったことにこのエラステーゼは、血管内のかさぶただけでなく、カラダ全体にまわってしまいます。
 シワのところでお伝えしたように、肌のプルプルとした潤いを保ってくれるエラスチンやコラーゲン、ヒアルロン酸といった弾性繊維まで“壊してしまう”というわけです。
 ようするにタバコをスパスパと吸っていると、当然、弾性繊維を溶かすエラスターゼが肌にも届く。
 結果、肌のプルプル感が失われ、小じわが増える。さらに黒ずみ、なめし皮のような顔になってしまう・・・・・。スモーカーズフェイスの完成です。

 『「老けない人」になるもう一つの習慣』 3章 より 南雲吉則:著 青春出版社:刊

 タバコは人体にとって「百害あって一利なし」。
 それは、南雲先生だけでなく、多くの有識者が強調するところです。

 周囲の人への悪影響もあり、公共の場では、タバコを吸える場所も少なくなりました。
 一刻も早く止めたい習慣のひとつですね。

「ガム」を噛んで、口臭を撃退!


 老けた人の口臭は、「性ホルモンの減少」による水分や潤い分の減少が大きな原因のひとつです。
 水分や潤い分の減少により、口の中の唾液も減ります。

 唾液が減るということは「口内が乾燥して雑菌が増える」ということ。
 その雑菌がニオイを発して、口臭となります。

 南雲先生は、それを防ぐ対策として「ガムを噛むこと」を勧めています。

 マウスウォッシュや歯磨きは、体臭におけるデオドラントスプレーと同様で一時的な効果しか期待できません。
 コンビニでも、それらの衛生用品が揃った棚ではなく、もっとレジの近くにある棚にいきましょう。
「ガム」です。
 ミントの香りで爽やかな口臭をつくる、という話ではありません。
 口臭の根本原因は性ホルモンが減ったことによる「唾液の減少」と言いました。
 そこで、唾液は咀嚼(そしゃく)することによってどんどん出てくる物質です。
 そこで、唾液を作り出すためにはガムを噛むのが最も有効かつ簡単ということなのです。こうしてガムで唾液量を増やせば、殺菌作用が働きます。歯周病の予防にもなるので、歯茎からの口臭も予防できるでしょう。
 さらに、ガムを噛むと脳の満腹中枢も満たされるため、食べる量も減ってくるという副産物的な効果もあります。するとメタボ解消にも繋がります。
 さらにアゴの筋肉も鍛えられるため、顔がシャープになっていきます。
 口臭予防になるだけじゃなく、一石三鳥というわけです。
 ちなみに最近は「口臭予防」などをうたったガムが出ていますが、わざわざそんなものを選ばなくても普通のガムで結構です。
 欲しいのは、咀嚼によって唾液を出すことなのですから、好きな味を選びましょう。

 『「老けない人」になるもう一つの習慣』 4章 より 南雲吉則:著 青春出版社:刊

「唾液を出すこと」と「よく噛むこと」。
 この2つは、健康を維持するうえで重要なことです。

 出掛けるときにも、バッグの中にお菓子ではなくガムを入れておく。
 いつでも口にできるように、ガムを携帯することを習慣にしたいですね。

野菜も魚も「まるごと」いただく!


 完全栄養をとる食事方法は、『「丸ごといただく」こと』です。

 例えば、魚は「皮ごと、骨ごと、頭ごと」食べると、必要な栄養素がバランスよく摂れます。
 同様に、野菜は「皮ごと、葉ごと、根っこごと」食べるのがコツです。

 野菜や果物の皮には、「防菌・防虫効果」「創傷治癒効果」「抗酸化作用」の3つの機能があります。
 また、皮や根っこには、健康や美容に有効な成分を豊富に含んでいます。

 もっとも、考えてみれば、当たり前ともいえます。
 野菜や果物の皮には、そもそも「外敵から身を守るため」のバリアの役割があるからです。
 例えば、大根にしろゴボウにしろ、野菜や果物は表面に細菌やカビがついていたとしても、中にまでそれらが入ってきて腐ることはありません。
 皮に含まれているポリフェノールという物質は、細菌や虫をはねつける力をもっているからです。これがそのまま人にとっても「防菌・防虫効果」になる。皮をそのまま食べれば肌に細菌が繁殖することで生まれるニキビを防ぐ。また風邪やインフルエンザ感染の予防にも効果を発揮するわけです。
 またリンゴや梨やジャガイモなどの皮をむくと、すぐに酸化して茶色くなっていきますよね?
 あれは皮に酸化を防ぐ「抗酸化作用」があるため。
 つまり、皮には紫外線による皮膚の酸化を防ぐ力があり、若々しい張りのある肌が手に入るということでもあります。
 加えて、野菜や果物の皮は鳥につつかれても、数日後には自然に直ります。皮の「創傷治癒効果」のおかげです。
 その性質は胃腸の内壁や喉の炎症を防ぐ期待につながるのです。

 『「老けない人」になるもう一つの習慣』 7章 より 南雲吉則:著 青春出版社:刊

 野菜も果物も、皮をむいて食べていたのでは、偏った栄養しか摂れません。

 野菜は、「皮ごと、葉ごと、根っこごと」。
 魚は、「皮ごと、骨ごと、頭ごと」。

 身体にもよく、調理の手間も省ける一石二鳥のアイデアです。
 ぜひとも、日々の献立に取り入れたいですね。

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 南雲先生は、健康的に長生きするためには、常に先を見据えて動くことだとおっしゃっています。
 長期的目標を抱く人は、強く、日常をしっかり生きるものです。

 三年後、十年後、自分は何をしていたいか、どうなりたいか。
 そのビジョンを持つことが、日々のやる気や気力、活力につながります。

 南雲先生のおっしゃるように、最初に「いまの自分を愛すること」がとても大切になってきます。

 自分を愛し、自分の身体と心をとことん大切にすること。
 美しく歳を重ねる最も大切な秘訣ですね。

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