【書評】『からだの力が目覚める食べ方』(ハーヴィー・ダイアモンド)

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 お薦めの本の紹介です。
 ハーヴィー・ダイアモンドさんの『からだの力が目覚める食べ方』です。

 ハーヴィー・ダイアモンド博士は、健康コンサルタントで、栄養科学がご専門です。
 ナチュラル・ハイジーン(自然健康法)の第一人者として知られており、科学に裏打ちされた、その画期的な健康法は、世界中で大反響を呼んでいます。

「好きな物を食べて健康に」は可能!


 米国内では、死因の半分以上を、心筋梗塞、脳卒中などの心血管系疾患が占めます。
 一日あたり2500人もの人が、心血管系疾患で命を落としている計算です。

 心血管系疾患を招く大きな原因は、「コレステロール」「脂肪」です。

 コレステロールは、肉、魚、牛乳、乳製品などの動物性食品に由来します。
 脂肪は、動物性食品によるものが9割以上を占めます。

 つまり、「動物性食品の摂り過ぎ」が健康を害する大元の原因です。

 ダイアモンド博士は、菜食主義などの極端な食べ方を実践せずに、食べ方に工夫をするだけで、好きなものを食べても健康的でいることは可能だと強調します。
 
 本書は、科学的に裏づけされ、誰でも無理なく実践できる健康になる食事法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「生命力のある水」を摂取する


 ダイアモンド博士は、健康を保つためには、まず、「体の中を水できれいにしましょう」と呼びかけています。

 水道水やミネラルウォーターなどの飲料水では、体の中をきれいにはできません。
 体の中をきれいにすることができるのは、「植物に含まれている水」です。

 ダイアモンド博士は、私たちの食べるものの約70%は、“生命力のある水”を多く含む植物性食品であるべきだと強調します。

 では、“生命力のある水”はどこにあるのでしょうか?
  それは新鮮なフルーツと野菜に豊富に含まれています。その水には、体の中の汚れを洗い落とす働きがあるのです。
 この地球上には、水を十分に摂取していない生き物が一種類だけ存在します。万物の霊長を自認する私たち人間です。私たちは傲慢(ごうまん)にも、水なんて自分には必要ないとでも思っているのでしょうか。
 人間に飼育されている動物は別として、野生動物はみな、水を摂取しています。ところが、私たち人間はフルーツや野菜を十分に食べません。たまに野菜を食べても、加熱調理をして水分を飛ばしてから食べることが多いのが実情です。

 『からだの力が目覚める食べ方』 法則1 より ハーヴィー・ダイアモンド:著 ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 ダイアモンド博士は、水を含む食物が占める割合を全体の70パーセント程度にまで引き上げれば、みなさんの健康は飛躍的に改善されると断言します。

 食事の際、必ず野菜も一緒に食べるなど、少しの心がけで習慣づけられますね。

「フルーツ」は空腹時に食べること


 

 “生命力のある水”を多く含む食べ物として挙げられるのが、「フルーツ」です。

 ダイアモンド博士は、フルーツを「本当の意味での完全栄養食品」だと述べています。
 そして、その優れた特性について、以下の三つを挙げています。

  1. 成分の約90パーセントは“生命力のある水”である
  2. 消化にはほとんとエネルギーを必要としない
  3. 体に必要な五大栄養素をすべて過不足なく含んでいる
     ※ブドウ糖(果糖)、アミノ酸、脂肪酸、ビタミン(A、B、Cなど)、ミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛など)
 ダイアモンド博士によると、フルーツは、食べるタイミングこそが重要とのこと。

 フルーツは驚異的な特性をもっています。フルーツは、人間にとってこの世の中で唯一、胃の中で消化する必要のない食べ物なのです。
 すべての食べ物は胃の中で消化する必要があるのですが、フルーツだけは例外で、量が少なければ20分くらいで、量が多くてもたいてい一時間以内に胃を通過します。なぜなら、フルーツはそれ自身の消化酵素をもっているからです。フルーツは胃の中に長時間とどまることを嫌います。したがって、フルーツを食べるときは、胃の中に何もない状態のときでなければならないのです。

  『からだの力が目覚める食べ方』 法則3 朝食にはフルーツを食べる より  ハーヴィー・ダイアモンド:著  ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 フルーツは「食後のデザート」として食べることが多いです。
 しかし、それでは健康効果は得られません。

 これからは、「食前のデザート」と意識して口にするよう、心掛けたいですね。

摂取・吸収・排泄のリズムに合った食生活を!


 宇宙のすべてのものは、周期的に動いています。
 地球も、月もそうですね。

 人体の生理学的な側面も、それらと連動して、周期的に機能しています。
「消化」についても同様で、それぞれ約八時間の三つのサイクルを周期的に繰り返します。

  1. 「摂取のサイクル」・・・食べ物を取り入れて消化する機能がもっとも効率よく促進される
      (正午から夜の八時くらいまでの間)
  2. 「吸収のサイクル」・・・食べ物の栄養を吸収して利用する機能がもっとも効率よく促進される
      (夜の八時から朝の四時くらいまでの間)
  3. 「排泄(はいせつ)のサイクル」・・・毒素(老廃物と食物のカス)を排泄する機能がもっとも効率よく促進される
      (朝の四時から正午くらいまでの間)。

 食べ物の摂取・吸収・排泄という三つのサイクルは一日中おこなわれますが、それぞれの時間帯にもっとも効率的に機能します。
 排泄のサイクルがもっとも効率的に機能するのが、朝の四時から正午くらいまでの間です。
 体内の老廃物と食べ物のカスを効率的に排泄するには、大きなエネルギーが必要です。ところが、従来の生活習慣のように朝食をしっかりとると、エネルギーの多くが消化に使われて、この時間帯に効率的に行われるべき排泄のサイクルがうまく機能しなくなるのです。
 みなさんはいままで何十年も生きてきた中で、排泄のサイクルがまったく停滞することなくおこなわれた日はほとんど一日もないのではないでしょうか?
 もし一週間、排泄のサイクルが完全に効率的におこなわれるようにし、体内の毒素をすべて出すことができれば、みなさんは飛躍的に健康になるはずです。

 『からだの力が目覚める食べ方』 法則3 朝食にはフルーツを食べる より ハーヴィー・ダイアモンド:著 ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

「いつ、どんなものを、どれくらい」口に入れるか。
 それが、健康的な生活を送るための大きなポイントになります。

 朝は「排泄のサイクル」なので、朝食を軽めに取ることが重要です。
 夜は、なるべく八時より前に食事は済ませたいですね。

「バナナ」は、ステーキより良質なたんぱく源!


 私たちは、肉や牛乳などの動物性食品がもっとも良質のたんぱく源だと思い込んできました。

 ダイアモンド博士は、それを否定し、人間は生理学的にも心理的にも肉食には適していないと述べています。

 牛や豚、鶏などの肉を食べたところで、私たちの体の中で効率よくたんぱく質になるわけではありません。それらの動物性たんぱく質をアミノ酸にまで分解して、それをヒトのたんぱく質に合成しなければならないのです。
 問題は、肉を加熱調理すると、たんぱく質が変性してアミノ酸が壊れてしまうことです。その結果、いくらステーキを食べても肝心のアミノ酸を摂取できないことになります。
 にわかには信じられないかもしれませんが、バナナのほうがステーキよりもたんぱく源としてすぐれています。
 バナナには人体に必要な良質のたんぱく質がそのまま含まれているからです。朝食にフルーツを摂り、それ以外の食事で生野菜を食べれば、十分な量のアミノ酸を摂取できますから、たんぱく質不足には絶対になりません。
 現代人は動物性たんぱく質を摂らなければならないと思い込まされていますから、レタスからたんぱく質を摂取するなどというのは突飛な発想のように思えるでしょう。しかし、土の中から芽を出して成長するものの中には、必ずアミノ酸が含まれているのです。
 私たち人間の体は驚異的な知性をもっていますから、必要なアミノ酸を抽出してたんぱく質を合成する方法を知っています。どれほど高性能のコンピュータでも、人体の知性には遠く及びません。

 『からだの力が目覚める食べ方』 法則4 肉食を避ける より ハーヴィー・ダイアモンド:著 ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 肉を食べないと、エネルギーが湧いてこない。
 それは、どうも偏見のようですね。

 必要なアミノ酸は、肉からではなく、野菜やフルーツなどの植物から摂るもの。
 そういうふうに、私たちの頭の中も、切り替える必要があります。

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 ダイアモンド博士は、重要なのは、ここで紹介した原理を厳守することではなく、今後の方向性だとおっしゃっています。

「絶対に守らなければいけない」と思い詰めないこと。
「できるときに実行すればいい」と気楽に考えること。

 それが、健康的な食べ方を続けるコツです。

 できるところから、コツコツと。
 自分の体に起こるよい変化を楽しみながら、少しずつ、ライフスタイル自体を変えていく。

 そんな余裕のある生活を送っていきたいものです。


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