【書評】『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』(美月あきこ)

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 お薦めの本の紹介です。
 美月あきこさんの『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』です。

 美月あきこ(みづき・あきこ)さんは、人材育成コンサルタントです。
 大学卒業後、日系・外資系双方の国際線キャビンアテンダント(CA)を長年務められてきました。

成功の秘訣は、「ファーストクラス」から学んだ


 飛行機のファーストクラスのチケットといえば、一般人には手の届かないプラチナチケットです。

 大ざっぱにいうと、国際線においては、エコノミークラスの8倍の料金を出せば、ビジネスクラスに乗ることができます。
 さらに、ビジネスクラスの3倍の料金を出せば、ファーストクラスに乗ることができます。

 ファーストクラスの利用者は、いわゆる「ビジネスエリート」といわれる一握りの成功した人たちです。
 美月さんは、これまでのご自身の成功の秘訣を尋ねられたら、ファーストクラスで学び、ファーストクラスをまねてきたからと答えると述べています。

 本書は、美月さん自身が機上のファーストクラスの常連客から学んだ「ホンモノの成功者」の習慣をまとめた一冊です。
 その中からいくつかご紹介します。

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疲れるのが当たり前の空間で、逆に疲れを癒す


 ビジネスエリートがファーストクラスに乗る理由。
 その一つは「プライバシーが守られている安心感」があるためです。

 ファーストクラスに乗る人は、周りも同じ境遇にある人ばかりです。
 そのため、相手のプライバシーを侵害するというようなことはありません。

 ファーストクラスを選ぶもうひとつの理由は、「気力や体力を養える」という点です。 

 乗り物は、乗っているだけでも疲れるものです。長時間、狭い空間にいなくてはならない飛行機だったら、なおのことです。そして、疲れた体で次の仕事に取り組めば、当然のことですが、効率が悪くなります。
 頭がボーッとしてくると、体と気持ちが一体化しにくくなります。気持ちは焦っているのに体が思うに任せなければ、ストレスを溜めることになります。これでは、まとまる商談もまとまらなくなっていしまいます。
 しかし、乗り物に乗ることで疲れを癒すことができたなら、活動範囲はさらに広がりますし、目的地での仕事に傾けて取り組むことができます。
 ファーストクラスは疲れを癒し、目的地に到着してすぐにフル活動できるよう、態勢を整える場所。ファーストクラスの席とエコノミークラスの席では、疲労の度合いがまったく違うのです。

 『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』 1章 より 美月あきこ:著 祥伝社:刊

 美月さんは、ビジネスエリートたちは質の高い「時間」や「空間」を買うために大金を使うことにためらいはないと述べています。

 時間の大切さを本当に理解している人が成功を収めることができる。
 その裏返しなのでしょう。

分かりやすい言葉で、分かりやすい言い回しをする


 ビジネスエリートたちは、コミュニケーションの取り方が上手です。

 ビジネスエリートたちとの会話というと小難しい単語がたくさん出てきて、「こちらの頭がついていかない」なんていう状態を想像されるかもしれません。
 でも、彼らとの会話は、そんな想像に反して、「わかりやすい言葉でわかりやすい言い回し」を使われるので、とても理解しやすいものです。
 会話は相手に伝えて、理解させ、さらにその後、行動させなければ意味がありません。ここでいう「行動」にはいろんな場合がありますが、まずは返事をさせるということです。返事がまともに返ってこないのは、聞き手があなたの話の内容を理解していないという意味です。
 コミュニケーションの基本は、「発信」と「受信」。この2つの要素から成り立っています。しかし、情報を出しても相手が理解していなければ、発信したことにはなりません。
「あなたの伝えたいことは、こういうことですね」
 と相手に理解してもらって、初めて相手に受け入れられたことになるのです。
 これは「オートクライン現象」といい、生物学用語で「endocrine 内分泌」を意味する言葉です。わかったつもり、伝えたつもりだけでは、真のコミュニケーションとはいえません。本当のオートクライン現象は、きちんと相互理解が得られていることなのです。

 『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』 3章 より 美月あきこ:著 祥伝社:刊

 どんなに貴重な言葉でも、相手に理解されなければ、会話として成立しません。
「言ったつもり」「伝えたつもり」で終わってしまいます。
 
「わかりやすい言葉でわかりやすい言い回し」

 普段から心掛けたいですね。

背筋をピンと、目線を高く!


 美月さんは、ファーストクラスのお客さんは、とにかく姿勢がいいと指摘します。

 ファーストクラスのお客様は、とにかく姿勢がいいのです。
 そして目線の角度が高いのが特徴です。うつむいている人はだいたい目線が下がっていますが、堂々と振る舞っている人は正面を向いているので、目線の角度が高くなるのです。
 そして狭い範囲を見る視線ではなく、遠く先々まで見渡せるような視線の送り方をされています。
 姿勢は自信のあらわれであり、オーラを形成する重要なファクターです。
 よい姿勢を保つポイントは、おへその下あたりにある「丹田(たんでん)」と頭頂部の「百会(ひゃくえ)」です。百会は、つむじのことです。
 まず丹田に力を入れます。そして百会が天井から吊られていることをイメージしながら真っすぐに立つと、よい姿勢に見えます。意外にも、この「真っすぐに立つ」ことのできる人は、なかなかいません。壁にもたれてみると、自分がいかに猫背ということに気づきます。意識して真っすぐに立つようにしないと、よい姿勢は保てないのです。
 ファーストクラスのお客様はそれが習慣になっているから、姿勢がいいのです。多くの人に常に注目されているから、無意識のうちに背筋を伸ばすようになったのでしょう。
 背が高いと相手に優位な雰囲気を与えるのは確かですから、背が低くてもエネルギーパワーが強ければ圧倒的な存在感を出すことができます。

 『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』 4章 より 美月あきこ:著 祥伝社:刊

 姿勢には、「気持ち」が表れます。
 姿勢を正すことで、気持ちも正されるということも、もちろんあります。

 姿勢のいい人は、それだけでも周囲の目を引きます。

「背筋をピンとして視線を高く」

 いつも心掛けたいですね。

当たり前のことを続ける、そして感動させる


 ファーストクラスに乗る人たちは、「当たり前のことを自然に続けてきた人ばかり」です。

 ファーストクラスでは、何かを配るたびに「ありがとう」とひと言添えながら受け取ってくれる人がほとんどです。
 一方、ビジネスクラスやエコノミークラスの人たちは、「ありがとう」の言葉もなければ、会釈もない人がほとんどです。

 ファーストクラスでは、何かを配るたびに「ありがとう」とひと言添えながら受け取ってくださいます。これを私は「受け取り上手」と呼んでいました。
 なかには、
 「急ぎではないから、あとでお水を1杯お願いしたいんだけど」
 とわざわざ私の許可を得て、依頼される丁寧なお客様いらっしゃいました。
 驚いたのは、お持ちした水をそのお客様が飲み終わった後、グラスを取りに席まで行ったその時のことです。
 グラスを手にした瞬間、私の顔がフワッと軽くなったのを覚えています。グラスが置かれてあったカクテルナプキンにペンで、こんなメッセージが書かれてあったのです。
「ありがとう、これでエコノミー症候群も怖くない!」
 グラスを持ち上げると、感謝の言葉が現れる。こんなスマートな演出のできる人が、ファーストクラスにはいらっしゃるのです。
 ファーストクラスに乗る創業者たちは、「ありがとう」と言われた相手がとても嬉しく感じるということを本能的にわかっているのです。そして、相手が喜ぶことが、自分の喜びになっているのです。だから、感謝の言葉を伝えることが習慣になっているのでしょう。

 『ファーストクラスに乗るシンプルな習慣』 5章 より 美月あきこ:著 祥伝社:刊

「相手が喜ぶことが、自分の喜びになる」

 それが感謝の言葉につながります。

 普段のさりげない気遣いが、相手を喜ばせたり感動させます。
 その積み重ねが「この人の力になりたい」という協力者が自然と増えていくことにつながります。

 成功する人たちは、周りを巻き込んでいく力が、とくに強力です。
 このようなところにも秘訣があるのかもしれませんね。

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 ファーストクラスに乗れる。
 それは、ビジネスの世界でそれに見合う価値を認められているということです。

 地位は、人を選ぶのと同様に、ファーストクラスのシートも人を選びます。

 実際に、ファーストクラスに乗る、乗らない。
 それはともかく、それに見合う人間となるべく、日々向上心を忘れずに過ごしたいですね。


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