【書評】『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』(四角大輔)

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 お薦めの本の紹介です。
 四角大輔さんの『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』です。

 四角大輔(よすみ・だいすけ)さんは、かつて、大手レコード会社のプロデューサーとして数多くのアーティストを担当、7度のミリオンセールスを記録するなど、抜群の実績を残されます。
 現在は、永住権を取得したニュージーランドと日本を往復する、充実した二重生活を送られています。

「20代」は捨て。


 レコード会社での安定した生活を捨てて、経済的に不安定な生活に踏みきれた。

 四角さんは、その理由について、とにかくモノをストイックに捨て、身の周りを徹底的にミニマムにしたこと。そして、反対になるべく余計なものを取り入れないようにしてきたからだと述べています。

 20代の頃に、周囲から「まわりと同じようにやれ」と何度も同じ価値観を押し付けられてきたことをことごとく拒み続けたことが、今の刺激的な生活につながっていると述べています。

 新しいモノや、幅広い人付き合いを求めない今の若者は元気がなくてダメだといわれることがよくあるが
 僕はそんな風には全然思わない。
「あれも欲しい、これもやりたい」とむやみに選択肢を増やしても、時間の使い方に迷い、貴重な人生の時間を失う一方だ。

 20代は捨て。

 今後の自分にプラスにならないと思ったものは、潔く捨てればいい。
 捨てれば捨てるほど、視界と思考からノイズが取り除かれ、本当にやりたいことが明らかになるからだ。

 人生は余計なものを削ることで、自分らしさを取り戻していく。
 捨てれば捨てるほど、集中力が高まり、本当の能力が引き出される。

  『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』 はじめに より 四角大輔:著 サンクチュアリ出版:刊

 音楽プロデューサーらしい、自分の感性をとことん大事にする考えですね。

「捨てれば捨てるほど、集中力が高まり、本当の能力が引き出される」

 数々の一流アーティストを自分の目で見てきた、四角さんの実感なのでしょう。

 本書は、四角さんが自らの体験を基に、20代のうちに捨てるべき「余計なもの」50個を列記し、それぞれ分かりやすく説明しています。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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視界にある“ノイズ”を捨てる。


 モノは少しずつですが、着実に、空間を侵略していきます。

 大好きなモノ以外は、すべてノイズです。
 視界のノイズは、空間だけでなく、生活も、頭の中も複雑にします。

 ためしにやってみよう。たとえば今、机の上をリセットしようと決めてみる。
 筆記用具かMacbook、そしてお気に入りのティーカップ以外をすべてどけてみる。
 できることなら、その机を窓の近くへ移動させる。
 窓の外がいい景色じゃなくてもいい。
 レースのカーテン越しに感じる、太陽の光や空の存在に意識を向けてみる。
 それらは、都会にいても感じられる貴重な“自然”の存在で、ノイズとは正反対のものだ。
 視界と頭の中からノイズを減らすと、思考が急に鮮明になり、すぐにでも目の前のことに手を付けたくなってくる。
 ひとたび手を付ければ、あっという間に時間が流れる。胸の奥が発熱し、ワクワクしてくる。
 それが本当の意味での、“クリエイティブな時間”だ。
 そしてクリエイティブな時間をどれだけ持てるかが人生の質を決める。
 自分を劇的に変えるためには、まずシンプルでミニマムな空間を手に入れることだ。

 『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』 chapter1 より 四角大輔:著 サンクチュアリ出版:刊

 人生経験が長くなればなるほど、“ノイズ”は大きくなります。
 そして、いつの間にか大事なことが聴こえなくなってしまいます。

 “ノイズ”のうち、最も大きくて分かりやすいものが「モノ」です。
 それらを取り除くことで、今まで聴こえなかった本来の自分の持つリズム、鼓動に気づくことができます。

バランス感覚を捨てる。


「人は一生でなんでもできるが、すべてはできない」

四角さんは、この言葉を引用して、本当に“できる人”は、何でもかんでもこなせる人ではなく、目の前の仕事から好きになれるところを見つけて、それを自分らしく、迷わず、愚直なまでにやり抜ける人のことだと述べています。

「そこそこできたから他のこともやってみる」
「もっと極めたいからとことんやってみる」
 これが仕事の分岐点。どっちを選ぶかで人生が決まる。
 人生は短い。
 苦手は克服しなくていい。
 そこそこできることは、もっと得意な人にお願いすればいい。
 そのかわり、たった一つでもいいから、
「我を忘れて没頭できる」「この話ならいくらでも語れる」
 という分野に時間を注ぐこと。
 “世界一好きなこと”を一つ決めて、そのことに時間を投資する。
 あとは捨てる。
 そう覚悟を決めた瞬間、人生はキラキラと輝き出し、誰でも自信にあふれてくる。人間とはそういう生き物なんだ。

 『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』 chapter2 より 四角大輔:著 サンクチュアリ出版:刊

 自分にはこれしかないということを、否定もせず、悲観もせず、ただひたすらやり続ける、
 それが一流になるために大事なことです。

ときどき“他人の目”を捨てる。


 四角さんは、もともと赤面恐怖症で、初対面の人の前では異常に緊張する人間でした。
 しかし、どうしても伝えたい感動をたどたどしい言葉で必死に表現しようとしているうちに、自意識と恥の意識から解放されて人と話すのが怖くなくなったそうです。

 四角さんは、ご自身の経験から「自分をさらけだす時間を持とう」と強調します。

 人間と動物の差は何から生まれたのか。文化人類学によると、火を使ったこと、道具を使ったこと、言葉を使ったことなどの説がある。
 でも僕が大好きで勝手に信じている説は、「歌ったこと」というやつだ。
 歌うことによって、人間は他の動物とは違う存在になったという。何かが心の中で弾けたとき、その感情を叫ぶしかなかった。水が不足すれば、雨が欲しいと空に向かって叫んだ。好きな人に気持ちを伝えたくてどうしようもなくて、耐えきれずに叫んだ。
 それがやがてメロディを添えるようになり、感情に音色を付けるようになり、歌になったという。
 一流のアーティストたちに共通すること。それは「すべてをさらけ出すこと」に対して、勇気があるだけでなくまったく迷いがないこと。
 彼らにも、ダメなところ、弱いところはいっぱいある。それでも、舞台に立った瞬間、すべてをさらけ出すことができる。
 一万人の心に気持ちを届けるのは、歌のうまさではない。
 ありのまま、まっすぐに想いを伝えたい、その感情を解放できる情熱だけだ。

 『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』 chapter3 より 四角大輔:著 サンクチュアリ出版:刊

 数々の大物アーティストを育て上げた、敏腕音楽プロデューサーの言葉。
 重みがあります。

 大いに共感できる考え方ですね。

ライバル心を捨てる。


 人間、誰でも、「誰かに認められたい」という欲求は少なからず持っています。

 とはいえ、自分を誇張したり、他人を貶めようとしたりするのはカッコ悪いです。
 それに、結局は、自分に跳ね返ってきて評価を下げることになります。

 負けたくないなら、勝とうとしなければいい。
 勝とうとして燃え上がるから、負け犬根性が芽生えてしまうんだ。
 この人より勝っているかどうかとか、今何番目だとか、負けている分を取り返そうとか考えない。

 隣の芝生は青くない。
 自分のテリトリーだけに集中しよう。
 他人の目を気にして、いい家に住んだり、いい服を着たり、いい車に乗るよりも、自分が落ち着ける空間にいて、自分の気持ちを上げてくれる音楽を聴きながら、自分の好きなことに没頭している方がよっぽどいい。
 他人の居場所を気にせず、自分がいいと思う方向に進んでさえいれば、勝ち負けなんてどうでもよくなってくる。
 生き方においては、自己満足をめざしたヤツが最強だ。
 つねにめざすべきは、勝ち負けではなく、自己ベストだ。
 まわりを見るな。向き合うべきは自分の心だ。

 自分を楽しませることさえできていれば、まわりにすばらしい仲間が集まってくるようになっているんだ。

 『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』 chapter4 より 四角大輔:著 サンクチュアリ出版:刊

 不要なプライドは、持たないに越したことはありません。

 勝ち負けや順位を気にすることは、自分で自分の世界の範囲を規定することです。
 いわゆる「井の中の蛙」状態ですね。


「敵は己の中にある」
「自分のライバルはいつも自分」

 そう思える人は、天井知らずに成長していくことができます。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 自由に遠くまで動き回るには、荷物はできる限り少ない方がいいです。

 必死にかかえ込んでいる荷物の中に、本当に捨てるべきものはないのか。
 もう一度振り返ってみるのもいいかもしれませんね。

 

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