【書評】『成功の原理原則』(オリソン・マーデン)

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 お薦めの本の紹介です。
 オリソン・マーデンさんの『オリソン・マーデン 成功の原理原則』です。

 オリソン・マーデンさん(1850 − 1924)は、著名な思想家、著述家です。
「自助の力」と「ポジティブ思考」を成長の鍵とする成功哲学の基礎を築いたことでも有名な方です。

あなたの「願い」が、あなたの人生をつくる


 マーデンさんは、しかるべき願望には実際に強大な創造力が宿っていると述べています。
 その一方で、人間にとって最大の疫病神「恐れ」である。恐れほど人生を台無しにし、人を不幸や不運に導くものはないとも述べています。

 この二つの事実から導き出されること。
 それは、結局、「人は、自分が考えているような人間になる」ということです。

 物事がうまくいかないではなく、「うまくいく」。失敗するのではなく、「成功する」。不幸になるではなく、「幸せになる」。そう心から期待する姿勢を貫けば、あなたの内奥に眠っている最良の資質、最高の美点がおのずから外に現れてくる

 そう述べて、すべての人の中に眠る潜在的な能力の大きさを信じ続けたマーデンさん。

 本書は、成功者にある“共通項”を普遍的な成功の法則にまとめ、具体例を交えて解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「外見」はあなたの“ショーウインドー”


 マーデンさんは、見た目や外見の重要性を説き、外見や物腰が“勝者”そのものであること。これが成功への第一歩だ。そうすれば、自分自身だけでなく、みな勝者だと信じて疑わなくなると述べています。

 理想の人物に近づきたいなら、それらしく歩き、話し、振る舞うことだ。大物になったつもりで周りと接するように。
 表情や物腰に勝者の風格を漂わせる。輝かしい人生の目標と使命があるかのごとく振る舞い、前途有望ではつらつとしたオーラを放つ。要するに、まだなってもいないうちから勝者だと自分を売り込むのである。
 疑念、恐れ、失望、自信のなさがにじみ出ていると、弱虫でダメ人間という烙印をおされるばかりか、ものの考え方にも悪影響が及び、自負心ややる気が失われ、実際に能力が下がる。会う人、会う人、その雰囲気を感じ取って、あなたを人生ゲームの敗者だと思ってしまう。
 覇気に乏しく、外見や物腰が勝者らしからぬ人間と組みたがる物好きはいない。仕事をくれと頼んだところで、だれも相手にしないだろう。仮に長い間失業中であっても、勝者の外見や姿勢を崩してはならない。でないと、仕事を求めようにも、それすらかなわなくなる。世間は、不満たらたらで憂鬱(ゆううつ)そうな顔をした敗者にまず用はない。
 かといって、偽りの姿を演じて人をあざむいてはいけない。「二番手や三番手」ではなく、「一番」の自分を絶えず前面に出すようにするのである。
 言葉、外見、物腰から「問題あり」と思われないよう、背筋をピンと伸ばして堂々と歩き、決して伏し目がちに人を見たりしない。貧しくて身なりがみすぼらしかろうと、職や家どころか友だちもなかろうと、自尊心や自信を失わず、いばらの道もなんのその、勝利に向かって突き進んでいるという態度を示そう。自分で考える力を備えた、パワフルな心の持ち主であることをアピールするのだ。
 外見は、自らの売りとするものを展示する、いわば「ショーウインドー」である。そこに何を置くかで評価が決まる。

 『成功の原理原則』 第1章 より オリソン・マーデン:著 堀千恵子:訳 本田直之:監訳 ダイヤモンド社:刊

「人間は内面が大事」ですが、「人間の内面は外面に表れる」ともいわれます。

「自分はこういう人物だ」と目標とする人物になり切って振る舞う。
 すると、いつの間にか周りの人も、自分をそのような人物だと認識します。

 何とも不思議な話ですが、人間の潜在意識には、そのような能力があるということです。

 目標とする人物になるにはどうしたらいいか見当もつかない。
 そのような人は、まず「形から入ること」も大切ですね。

餓死しそうなときにも、夢を追い続けられるか


 マーデンさんは、「夢や願望を抱き続けること」の重要性を強調し、人生から何を得るかは、ひとえに夢をどれだけ信じているかにかかっていると述べています。

 いま現在、あなたの夢への思いはどの程度だろう。死以外その力をゆるめられないくらい、がっちりと心をつかんでいるか。それともあまりに力が弱く、心があっけなく離れてしまいそうか。
 落胆するようなことが続くと、どうしても生涯の夢を捨て、自らの基準を落としてしまう。大きな危機に見舞われたり、ふさぎの虫にとりつかれたり、経済的に逼迫(ひっぱく)したりするときはとかく夢がぼやけがちだが、こういうときこそ思いの強さが試される――果たして、生涯をものともせず目標を貫き通せるか。
 勝者の素質のある人は、餓死しそうなときでも、夢を絶対あきらめない。それを現実のものとするには、嵐や重圧のなか、どんな障害や邪魔が入ろうとくらいついていくほかない、と腹を決めているからだ。
 障害や不運や失敗にしろ、起きたら起きたとき。使命と思う夢を信じる心は、周りの人間や度重なる不運などにくじかれてはいけない。追い求めている目標が事実と矛盾していてもかまうものか。反対や非難に屈せず、夢を貫き通そう。
「もしかしたら望みの目標にたどり着けないかもしれない」
 そんな考えは金輪際捨てること。狙いを定めたら、顔をそらさない。野望がなんであれ、じっとそれを見据える。負けを認めないと覚悟を決めてしまえば、その不退転の姿勢が途方もない磁力を生む。最後までやり抜く気力と体力があり、夢を勝ち取る姿勢を崩さない人には、その努力に報いて勝利が与えられる。

 『成功の原理原則』 第3章 より オリソン・マーデン:著 堀千恵子:訳 本田直之:監訳 ダイヤモンド社:刊

 逆風にどれだけ耐えられるか。諦めずに前に進むことができるか。
 夢を実現できるかできないかは、それにかかっています。

 挫折や失敗、障害なしに成功を収めた人はいません。
 最後の最後まで望みを失わない人に、勝利の女神は微笑みます。

世間の評価や嘲笑に惑わされずに


 人類に恩恵をもたらし、その向上に寄与した偉大な改良・発見・発明・業績。
 そのほとんどは「熱意」の産物です。

 熱意とは、崇高で神聖な目標と思えるものに対する熱き思いや私心を捨てた献身、偉大な目標に向けた一意専心の気持ち。また、知的作業のきわみを目指そうとする真摯(しんし)な努力であり、願いはかならずかなうと信じて辛抱強く待てるだけの気力やエネルギーです。

 自分の仕事をとても大事にし、敬意をもって扱い、世間の評判など気にしないタイプが、結局は世間から一目置かれる存在になる。
 イギリスの政治家ベンジャミン・ディズレーリは、「熱意」を「たぐいまれな才能」「天からの授かりもの」とみなし、これさえあれば、政治家が世界を制するのもわけはない、と考えた。実際、ディズレーリとともに当時のイギリス政治の中心人物だったウィリアム・グラッドストンの熱意あふれる真摯な態度は、絶えず政治家の鑑(かがみ)とされてきた。
 ひたむきであることを恐れてはいけない。哀れみとも軽蔑ともつかない声で「ご熱心なことで」といわれても放っておくこと。取り組む価値があると思えることなら、どういわれようが気にせず、ありったけの熱意を注ごう。最後に笑うものが勝つのだ。何事にも身が入らず、冷ややかな疑いのまなざしを向けるだけの疑心暗鬼の人間が、偉業を成し遂げたためしはない。
 熱意は、冷静な心とかたい意思をつくる。ひいては、気力がみなぎって積極的な行動に出る。そしてその結果、夢でしかなかったことが現実になるのだ。

 仕事、娯楽、芸術など、目標がなんであろうと、それをだれが追求しようと、熱心に、あくまで熱心に。
          ――ウィリアム・メルモス(イギリス人作家)

 『成功の原理原則』 第8章 より オリソン・マーデン:著 堀千恵子:訳 本田直之:監訳 ダイヤモンド社:刊

 ものごとをやり遂げるための原動力は、何をおいてもまず本人の「熱意」です。

 他人の批判や嘲笑などに惑わされて萎んでしまう。
 その程度のやる気では、何ごとも達成できないということです。

「絶対にできる!」という強い信念、揺るがない自信を持ち続けたいですね。

とにかく試してみよう!


 マーデンさんは、すべての人間の中に眠る可能性の大きさを強調するために、「どんぐり」「オークの木」の関係を例に挙げています。

 大きなオークの木も、元をただせば、小さなどんぐりから成長したものです。
 つまり、どんぐりのなかにオークの木がもつ潜在能力や可能性がすべて凝縮されているということ。

 マーデンさんは、人間の“どんぐり”に潜在能力や可能性が閉じ込められていて、条件が整った場合に究極の理想の姿に成長することができると指摘します。

 だれにもわからないのだ。あなたのなかに、世界を考え込ませるようなどんな本がまだ手つかずで隠れているのか。自らの音域のなかにどんなハーモニーやメロディーが押し殺されたままのか。すぐれた技量をもち、人に惜しみない助力と励ましを与える、そんな存在がいまなお自分のなかで発見のときを待っているのか。
 自分のなかにそんなものがあるとはとても思えないって?
 しかし、それは知らないだけのこと。多くの人がそんなものがるとは思いもせず、大天才の種を体のなかに封印した状態にしている。問題なのは、心の奥深くへ探検に出ようという者がこれまでほとんどなく、残念ながら、能力の大陸が発見されないまま墓場までもっていかれていることだ。
 実業家なら、ほったらかしにしたまま投資も運用もしない遊休資本を銀行にごっそり預けておくバカはいない。いいだろうか、私たちはこれとそっくり同じことを自らに対して行っているのだ。
 貨幣資本などよりずっと貴重な強みが自分にある。なのに、なぜそれを生かそうとしないのか。まさしく、金を遊ばせていた友人や同僚に投げかけるセリフそのままだ。
 生ぬるい努力しかしない言い訳に、人はよくこういう。
「作家や作曲家や画家、はたまた経営者や自営業者になる器だと知ってさえいたら、どんな労力も惜しみはしない。何年かかろうが、成功が確実なら、手間暇は別にどうということはないからね」
 では聞くが、どうしてそんなことがわかるのか。そんな器ではないときっぱりいいきるそのわけは?
 力を試しもしないのに、自分の能力はこうだといえるわけがない。思いも寄らない能力が眠っている、ということだってあるのだ。人の非凡さばかりうらやんで貴重な時間をつぶしたってなんにもならない。それより、自分自身の封印を解いてどんな能力があるかをたしかめ、それを表に出して開花させたらどうか。

 『成功の原理原則』 第11章 より オリソン・マーデン:著 堀千恵子:訳 本田直之:監訳 ダイヤモンド社:刊

 どんな能力や才能が眠っているのか、それは自分自身にもわからない場合が多いです。
 才能に気づくためには、とにかく、様々なことにチャレンジしてみることが大事です。

「自分には向いていない」
「自分にはできない」

 やってみる前から、そのように思ってはいけないということですね。

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「石油王」ジョン・ロックフェラー。
「発明王」トーマス・エジソン。
「鉄鋼王」アンドリュー・カーネギー。

 本書には、歴史上の偉人たちが次々と登場します。
 マーデンさんは、彼らと直接話す機会を得て、彼らの成功哲学を肌で感じ、その秘訣を学び取ります。

 本書の原書が世に出てから100年以上経った今でも、中身が色褪せないのは、成功するために必要な能力や考え方は普遍的なものであるという証明です。

 自分の人生は、あくまで自分次第です。
 一度限りの人生。マーデンさんの教えの通り、悔いなく全力で駆け抜けたいものですね。


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