【書評】『人づきあいのレッスン』(和田裕美)

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 お薦めの本の紹介です。
 和田裕美さんの『人づきあいのレッスン―自分と相手を受け入れる方法』です。

 和田裕美(わだ・ひろみ)さん(@wadahiromi)は、現在、コミュニケーションやモチベーションアップのためのセミナーや講演等を中心に国内外で活躍されている方です。

「人づきあい」がすべてを変える!


 和田さんは、自他ともに認める「人好き」です。
 また、長年、営業の第一線で活躍し、話し方の講師を務める“コミュニケーションの達人”です。

 そんな和田さんでも、慣れない人と長時間一緒にいるとちょっと苦しくなったり、「うわっ嫌い」と思ってしまう人もいるのだそうです。

 もともと人見知りが激しかった和田さん。
 人間関係に苦しみながらも「もっと楽に生きていけるように」と、努力を重ねてきました。
 その中で、相手を受け入れて、相手から受け入れてもらえる関係は、誰にでも簡単につくれるということに気づきます。
 
 本書は、和田さんが人間関係の改善のためにやってきたことを解説した一冊です。

 和田さん自身、本書に書いてある内容を発見して自分なりに実行するようになってからは、以前より人づきあいが上手になったし、営業でも自分がびっくりするくらいに結果が出たとのこと。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「ありがとう」で返事をする


 和田さんは、「感謝を表現すること」が人と人とのつながりを強固にするための一番強い方法だと述べています。

 人は「ありがとう」と言うのも好きだけど、「ありがとう」と言われるのは、もっと好きです。
 だからたくさん「ありがとう」と言っておくと、たくさんの人の気持ちをハッピーにするのです。
 逆に「ありがとう」の表現がわかりにい人は、すごく喜んでいても相手が勝手に「あれ気に入らなかったのかな?」と不安になることがあるので、できるだけ嬉しい気持ちを表現したいですね。それでもできない場合は、
「ごめん、嬉しいんだけど表現へたで」
 と言えばいいのです。
 
 実は、私はいつのまにか返事の代わりに、
「ありがとう」
 と言うようになったのですよね。いつからなのかはちょっとわからないのですが・・・・。
 
「これ、どうですか?」
 お店の人に商品を勧めてもらったら、
「ありがとう、そうですねぇ」
 となります。
「和田さん、電話がありました」
「ありがとう、誰から?」
 
「では、青山通りでいきますか?」(タクシーのおじさん)
「ありがとう、そうしてください」

 全部じゃないけど、そうなることが多いようです。もう、クセなのです(笑)。
 気持ちがこもってないわけではないです。なんだか、反射的にそう言ってしまうのです。
 けど、これ結構気に入っています。

 『人づきあいのレッスン』 1章 より 和田裕美 :著 ダイヤモンド社:刊

「ありがとう」と言われてイヤな気分になる人はいませんね。
 言えば言うほど相手にいい印象を与えますし、相手との関係も良くなります。
 和田さんのように、“クセになる”くらいに毎日言いつづけたいですね。

面白いから笑うんじゃなく、笑うから楽しくなる


 いい空気をつくるためには、「笑顔」は必須です。
 とはいっても、なかなか笑顔をつくれないという人は多いですね。

 和田さんは、面白いから笑うのではなく、楽しくなって、いい空気を出したいから笑うのだと述べています。

 表情ってその人がふだんから考えていることが顔に出て定着することなので、悪いことばかり考えている人って、眉間に皺(しわ)がよって口角も下がっていて、目つきがきつく、とにかく暗いイメージになってしまうのです。
 鏡の前でいいこと考えて、まず心の中で「にっ」と言うこと。同時に「にっ」と口角を上げる。笑うようにしたら、きっと表情も変わってきます。
 ようは毎日やることです。
 4歳の子供は一日に500回も笑うそうですが、大人になってしまうと15回くらいしか(それ以下か?)笑っていないみたいです。
 人間なんてちょっとやらないだけですぐに退化してしまうのですから、やっぱり日々笑うようにしていたほうがいいんです。
 だって、笑顔は相手のためにあるのですから。
 相手しか自分の笑顔を見ていないのですから。
 笑わない人と一緒にいて一番苦痛なのは、その目の前にいる人です。
 笑顔は笑いかけられた人を幸せな気分にするのです。

  『人づきあいのレッスン』 2章 より  和田裕美 :著  ダイヤモンド社:刊

 表情を作っているのは、「表情筋」を中心とした顔の筋肉です。
 筋肉は使えば鍛えられますし、使わなければすぐに衰えてしまいます。

 いざ笑おうと思っても、笑顔がぎこちなくなってしまう。
 そんな人は、表情筋を使わずに放っておいた人でしょう。

 笑顔は「つくるもの」です。
 いつでも、最高の笑顔が出せるように、毎朝、鏡の前で「にっ」。
 習慣にしたいですね。

人とすぐに打ちとける人は共通項を探すのが早い


 初対面の人や苦手な人と打ちとけるためのポイントは、「相手に興味をもつこと」です。
 和田さんは、子供のようにワクワクと興味を持って質問していくと、何らかの共通項を発見できると述べています。

 仲の良い人の間には何かしらの共通項があるのです。
 そして似ている人が集まると「類友(るいとも)」になります。
 だから、人と仲良くなるためには相手との共通項を探せばいいのです。
 怖そうな男性が、実はすごい甘党で意気投合するかもしれません。
 人とすぐに打ちとける人は、話題が多いだけではなく共通項を探すのが早いだけ。
 ちょっと工夫すると誰にだってできるはずです。

 実は、私には「人見知りの会」という仲間がいます。
 たまたまパーティで人と話しにくくてすみっこにいたら、その人たちも同じようにすみっこにいたのです。
 勇気を持って話しかけました。
「私、ちょっと知らない人が多くて、ひっこんでしまっていたのですが、暗い空気出してませんでしたか?」
「いや、僕も同じなんです」
「あっ、人見知りですか?」
「あっ、私も」
 というふうに集まった仲間です。
 定期的に集まって食事していますが、人見知りでも数回会えば、すごく仲良くて楽しい仲間になりました。

 お互いに接点がないと決めつけて、一切の質問をしないままですれ違っている人は、きっと私にも山のようにいます。
 一期一会という言葉があるように、勇気を持ってご縁をつなげたいのです。

 『人づきあいのレッスン』 4章 より 和田裕美 :著 ダイヤモンド社:刊

「類は友を呼ぶ」という言葉もありますね。
 似たもの同士の人は自然と引き付け合うものです。

 知らない人ばかりの場でも、気になる人や隣の人に勇気を持って話しかけ、興味を持っていろいろ質問してみること。
 それが仲間を増やすための秘訣だということですね。

相手を理解するために相手の価値観を受け入れる


 世の中には、いろいろな人がいます。
 自分と同じ価値観の人ばかりではありませんね。
 どうしても「この人は自分とは相容れない」と思ってしまう人も世の中にはたくさんいるでしょう。
 そのような人たちを理解して、受け入れるためにはどうしたらいいのでしょうか。

 人にはそれぞれの価値観があります。
 もともと違う人間どうしが一緒に生きているのですから、この社会には、そりが合わない人も、理解できない人もいて当然です。
 けれど、自分と違う人すべてが間違っているのではありません。
 自分が正しいというわけでもないんですよね。
 持っている「ものさし」が違うだけ。それが価値観です。
 価値観の相違はどこにでも存在するのです。
 相手が間違っていると思うと無性に腹が立ちますが、相手は違う考えを持っている人だと認識すると、それでいいような気もします。
「褒めてほしい」と思っている人と、そんなこと言葉にするほうが軽いと思う人。
 それぞれの思いは、それぞれの解釈があって、2人とも間違っていないのに不満が生まれてしまう。
 私たちは誰かと一緒に生きているので、その誰かを理解して、ときにはそれが納得できないことであっても、けっして相手がおかしいとか間違っているとかではないのだと思えれば、不満が消えることもあります。
 話し合って相手を知って理解すると、和解して前に進めます。

 『人づきあいのレッスン』 5章 より 和田裕美 :著 ダイヤモンド社:刊

 人は、自分と違う考えや意見とぶつかると「自分のほうが正しい」と考えてしまいがちです。
 しかし、本当はどちらが正しいというのではなく、価値観の違いであることがほとんどです。

 相手の言葉にイライラしたり、腹が立ったりしたとき。
 その感情を正面からぶつけると、取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。

「相手はなぜ、このような言葉を口にしたのか」
 その背景を理解しようとすることが大切です。

 相手が少しでも理解できれば、その分だけ自分の気持ちも和らぎますね。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 人づきあいの基本は、まず「自分を好きになること」です。
 自分のことを好きになれない人は、本当の意味で、相手を好きになることはできません。

 自分を受け入れられない人が、自分以外の人を受け入れられるわけがないですね。

 和田さんも、自分を好きになれると、相手を受け入れる器が大きくなるとおっしゃっています。

「人づきあいのレッスン」とは、他者との関係のレッスンというだけではありません。
「自分自身との関係のレッスン」でもあります。

 本書の内容を少しずつでも身につけて「人づきあいの達人」を目指したいですね。


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