【書評】『「1日30分」を続けなさい!』(古市幸雄)

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 お薦めの本の紹介です。
 古市幸雄さんの『「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55』です。

 古市幸雄(ふるいち・ゆきお)さんは、実業家、英語教育者です。
 有名新聞社を退社後、米国で経営修士号(MBA)を取得。
 現在は、翻訳、手帳・目標達成関連、英語学校のビジネスを立ちあげられるなど、幅広くご活躍されています。

なぜ「1日30分」を続けなければならないのか?


 ビジネスパーソンがこの変化の激しい時代に生き残るために最も重要なのは「自己投資」です。
 時代が変わり、ビジネスパーソンに求められるスキルが大きく変わっているのに、何も新しいスキルを習得せず、会社に利益をもたらせない人になってしまったら、いつリストラされてしまうかもわかりませんね。
 とはいっても、どうすれば会社勤めをしながらスキルアップのための勉強を続ければいいのか、途方に暮れてしまう人も多いのではないでしょうか。
 勉強法に関する本はたくさんありますが、いまひとつ具体性が欠けるものが多いです。
 例えば「朝1時間早く起きて勉強しよう」と書いてあっても、
 どうやって1時間を捻出するのか? どんな筆記用具を使えばいいのか?
 などについて具体的に触れている本は少ないです。

 その点、古市さんの提案する勉強法のノウハウは、誰でも実践できそうなことばかり。
 実際に試して効果があったものだけですから、信頼性も高いですね。
 
 本書は、古市さんが試行錯誤を通じて身に付けた「人生で勝利するための勉強の方法や考え方、習慣の秘訣」をわかりやすく解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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どうしたら勉強の習慣が身につくのか?


 古市さんは、三日坊主にならず勉強を何年も続けていくコツは、毎日たくさんの勉強をせずに、30分や1時間程度でいいので習慣化し、何年も続けていくことだと述べています。

 1日5時間1週間だけ勉強するよりも、毎日30分の勉強を5年間続ける方が何十倍も効果的です。習慣化すれば何の苦にもなりません。5時間イヤイヤ勉強すれば、勉強が嫌いになるのは当たり前です。次のページ(下図を参照)を見てください。
 横長のグラフは1日5時間の勉強を年間10日間した場合、タテ長のグラフは1日30分の勉強を年間300日した場合です。勉強の総量はこの棒グラフの面積で決まります。横長のグラフは5時間×10日ですから、50時間です。タテ長のグラフは30分×300日ですから、150時間です。少しずつでもいいから勉強を続けるほうが、絶大な効果があることをお分かりいただけると思います。

 これが2年、5年、10年と経てば、両者の差は歴然になります。あなたが勉強を続けていくことを選べば、他のビジネスパーソンをぶっちぎれる状態を作れることになります。一方、勉強をしないほうを選べば、脱落していくことを意味します。

 どちらを選ぶかはあなた次第です。
 なかには、せっかく勉強を始めても三日坊主になり、自己嫌悪に陥る人もいるでしょう。しかし、三日坊主でもいいのです。三日坊主を年間50回繰り返したら、1年間で150日も勉強をしていることになります。これってすごいことだと思いませんか?
 習慣付けるということは、無意識(潜在意識)に行動パターンを刷り込むということに他なりません。習慣を変えるのは、最初はしんどい作業です。しかし、これ以外に現状を変える方法はありません。
 成功・不成功を繰り返し、少しずつ習慣を身に付けていけばいいのです。不成功の場合は、「失敗した」と考えずに、「改善のための重要なヒントを得た」と考えるようにしましょう。私もけっしてスパッと今のような習慣に切り替わったわけではありませんから、ご安心ください。

 『「1日30分」を続けなさい!』 第1章 より 古市幸雄:著 マガジンハウス:刊

太く短く より 細く長く P31
図.「太く短く」より「細く長く」のほうが簡単!
(『「1日30分」を続けなさい!』 第1章 より抜粋)

 社会人になると何かと忙しく、まとまった時間をとるのが難しくなります。
 でも、「1日30分だけでいい」となると敷居が低くなりますね。

 朝起きて出勤するまでの30分。帰宅して夜寝るまでの30分。
 とにかく机の前に座ること。
 勉強を習慣付けて長く続けるためには、それが最も効果的な方法です。

テレビを見なければ、2ヶ月分の時間を捻出できる


 古市さんは、毎日、簡単に2時間を捻出する方法として、「テレビを見ないこと」を勧めています。
 人間の脳はインプットされた情報が栄養になり、その情報の質で人格や能力が大きく左右されます。
 よって、ためにならないテレビ番組を見続けた人間が、10年後にレベルアップできていないのは当然の結果です。

 だまされたと思って1週間、いや3日間、テレビを見ないでみてください。
「忙しい、忙しい」と感じていたはずなのに、突然、手持ちぶさたになります。つまり、やることがないという状態です。
 ご家族との関係上、テレビの電源を切るのが難しい場合は、家族の方々がテレビを見ている時に、あなたは未読書や専門書に目を通します。
 つまり、他のビジネスパーソンがバラエティ番組を見てゲラゲラ笑っている時に、あなたは自分のスキルを磨くための勉強をするわけです。睡眠時間を削る必要はまったくなく、いままでテレビに割り当てていた時間を自己投資の時間に充てるだけでいいのです。
 こうして、テレビを見ていた2時間を別の活動に割り当てれば、あなたは1時間を新しいスキルを習得するための勉強に、さらに1時間をご家族と過ごす時間に割り当てることもできます。

 それでも抵抗する人がいるでしょう。「テレビを見ないと生活できない」と。では、あなたがいままで、毎年貴重な人生(時間)をどのくらい浪費してきたかを計算してみましょう。数値化すれば、明確になります。
 
 毎日、平日は最低2時間くらいテレビを見るでしょう。1年を52週とすると、52週間×5日(平日相当分)×2(時間)は520時間です。さらに、土日は5時間ずつテレビを見るとすると、52週×2日(土日相当分)×5(時間)も520時間です。合計は1040時間です。さらに、年末年始などの祝日が入るので、もう少し多い時間になるでしょう。しかし、少なめに計算するために、この数値を使います。
 これを24(時間)で割ると、43日分です!
 つまり、「忙しい、忙しい」と言っているあなたは、実は1年のうち1ヶ月半近くテレビに費やしているのです。

 『「1日30分」を続けなさい!』 第2章 より 古市幸雄:著 マガジンハウス:刊

 普段、何気なく付けてしまうテレビのスイッチ。
 長いスパンで考えると、ものすごい時間の損失になっています。

「忙しくて、勉強する時間がない!」
 そう思っている人は、まず、テレビの電源を切ったままにすることを習慣化したいですね。

長時間勉強を続けるコツは?


 人間の集中力は通常、それほど長く続くものではありません。
 古市さんの場合、長くて30分が限度とのことです。
 
 集中力が切れたあとも無理をして勉強を続けると、勉強自体が嫌いになってしまいます。
 そうならないためにも、集中力がとぎれて勉強がイヤになる前に、勉強を(一時)中断するのがコツです。

「集中力が落ちてきたな」または「飽きてきたな」と感じ始めたら、即刻勉強を中止してください。
 そのままイヤイヤ勉強を続けても、まず知識を吸収できません。その上、「勉強=痛み」と脳が関連付ける要因を作ることになり、勉強自体が嫌いになる可能性があります。その場合の対処法を伝授します。

「同じ科目を勉強することに飽きる」については、先ほど書いたように別の科目を勉強します。「同じ場所で勉強することに飽きる」、または「両方の理由」の場合、あなたが大きな家に住んでいるなら、違う部屋で勉強するのもひとつです。
 私は喫茶店やファミリーレストラン、図書館などに行きます。300円程度の飲み物を注文し、耳栓をつけながら、そこで1時間程度勉強をします。そうするとまた、その場所で勉強することに飽きてきます。そうしたら即刻勉強を中断して、また別の喫茶店やファミリーレストランに行きます。さらに、そこで1時間程度勉強します。こうすると1〜2時間は簡単に勉強できます。
(中略)
 脳科学的な観点から説明するとおそらく、「勉強に飽きる」というのは、脳からの重要なサインです。人の体はよくできています。いくら大好物のケーキであっても、食べ過ぎれば血糖値が上がりすぎて、ある時点でもう食べたくなくなります。長い時間お風呂につかって体温が上がりすぎれば、お風呂から出たくなくなります。
 まったく同じように、勉強に飽きるということは、脳からの重要なサインに違いありません。それは、「これ以上情報を詰め込んでも、脳が情報を整理できません。勉強を中断しなさい」ということです。ですから、脳からのサインには素直に耳を傾け、勉強に飽き始めたら、即刻勉強を一時中断するのが賢い勉強のやり方です。

 『「1日30分」を続けなさい!』 第3章 より 古市幸雄:著 マガジンハウス:刊

 だれでも、嫌いなことを続けるのはしんどいものです。
 勉強も同じですね。経験のある人も多いと思います。
 続けるためのコツは、

「やる気のあるときだけ集中してやる」
「集中力がなくなってきたら中断する」

 忘れないようにしたいですね。

目標達成できない最大の理由は?


 古市さんは、勉強を続けるためのポイントとして、「目標設定」の重要性を指摘しています。
 目標設定の仕方次第で、人の行動は大きく違ってきます。
 行動が違えば、当然、成果が大きく変わります。

 人それぞれ違う目標や夢を達成するために勉強をしたり、自分のスキルを磨いたりしています。
 例えば、資格などの試験を受ける場合を例にすると、心構えとして「もう受験しても大丈夫」と思ってから受験してはいけません。こんなふうに考えると、合格や目標点を取るまでに予想以上の年月がかかってしまいます。
 逆に、例えば2008年の5月の受験日をあらかじめ決めておいて、それに向かって一気に勉強することが大切です。つまり、先にゴールを決めるのです!

「タラ、レバ」の発想(「〜したら、〜すれば」の発想)ではなく、先にゴールを決めて、「それを達成するには何をしたらいいのか」、こう考えてください。多くの方が、「タラ、レバ」の発想で考えるから、5年経っても10年経っても、ご自身の夢や目標が実現できない場合が多いのです。
 時間がかかっても夢や目標を実現できればいいのですが、多くの方がご自身の夢や目標を実現せずに一生を終えてしまっています。
 
 もう一度強調します。
 期日を含めて明確に、あなたが実現したいことを先に決めてください。多くの人が目標を達成できないのは、決断しないことが最大の原因です。あなたも、決心が付かずに決断を先延ばしにしていることはありませんか? これは、いわゆる保留(pending)の状態で、後に、不本意な結果に終わるパターンになるのは、決断できなかったことが大きな理由です。
 あなたの過去を思い出してください。したいことができなかった、欲しい物や人物(恋人や配偶者)が手に入らなかったのは、中途半端で決断しなかったことが原因ではありませんか?
 逆に言うと、自分が決断さえすれば、目標や願望の半分はもう手に入ったのと同じなのです。

 『「1日30分」を続けなさい!』 第6章 より 古市幸雄:著 マガジンハウス:刊

「多くの人が目標を達成できないのは、決断しないことが最大の原因」
 厳しい言葉ですが、たしかにその通りです。
 どんなことでも「やる!」と決断して、一歩目を踏み出さなければ、何も始まりません。
 ワクワクして、考えているだけで力が湧いてくる、そんな目標や夢を最初に決めたいですね。

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 1日のうちたった30分だけ勉強する習慣を身につける。
 たったそれだけのことで、自分の未来が変わってきます。

 たかが「30分」、されど「30分」。
「1日30分」の勉強を続けると、年間300日で150時間、10年だと1500時間もの差になります。
 まさに、「継続は力なり」ですね。
「1日30分」の違いは、数年後、大きな結果の違いとなって表れてきます。

『千里の道も一歩から』。
 皆さんも「1日30分」の習慣を始めて、人生を変えてみませんか?


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