【書評】『心眼力』(野口嘉則)

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 お薦めの本の紹介です。
 野口嘉則さんの『心眼力 -柔らかく燃えて生きる30の智恵- (CD付)』です。

 野口嘉則(のぐち・よしのり)さん(@y_noguchi)は、「幸せ」と「人生学」の専門家です。
 自らの肉声で語られるポッドキャスト番組は、登録リスナーが40万人を超えるほどの人気です。

「心眼力」で運が開ける


 逆境に見舞われたときに、力が萎えてしまう人と、力が湧いてくる人。
 結果を出せても自信をもてない人と、結果を出せないときも自尊心をもてる人。

 その違いはどこから来るのでしょうか?

 野口さんは、そのカギを握っているのは、「意識を何にフォーカスしているか?」
 つまり、「心の目で何を見ているか?」だと指摘します。

 私たちは、「心の目」を通じて、意識をどこにフォーカスするのかを選択することができます。
 そして、それが私たちの人生を大きく左右します。

 本書は、「心の目」を開いて、幸せな人生を実現するための方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「ふさわしい自分」になること


 願望を実現するうえで最も根本的で大切なことは、「ふさわしい自分になること」です。
 その願望を実現するにふさわしい人間性を具えた人物になることが根本です。

 野口さんは、人間性を高めることを、「リンゴの樹」に例えています。

 私たちがリンゴの樹を見たとき、幹や枝葉、さらに時期によっては果実が目に映ります。しかし、目には見えない地下に“根”があることを忘れてはいけません。
 じつは、根と枝葉は鏡のような存在で、根の広さと同じだけ、枝葉が広がるそうなのです。ということは、枝葉を広げてたくさんのリンゴを実らせるには、まず地下に根を広げる必要があるのです。

 私たちの人格や人間性は、取り出して測ることができませんし、目には見えませんから、樹木でいう根のようなものです。そして、この目には見えない人格や人間性の大きさ・深さこそが、人生の豊かな実りをもたらすのです。
 今の世の中では、「目に見える部分」つまり「どんな花を咲かせたか」「いくつ実をならせたか」ばかりが注目されがちです。ついつい他人と自分の花や実を比較して、焦ってしまうこともあるでしょう。
 そんなとき、「目には見えない部分」つまり「根っこ」に意識をフォーカスすることで、地に足がついた生き方ができます。

 『心眼力』 第1章 より 野口嘉則:著 サンマーク出版:刊

 たくさんの花や実をつけるためには、多くの養分や水を吸い上げなければなりません。
 たくさんの枝葉の付いた太い幹を支えるには、それなりの「支え」が必要です。

 堂々とした立派な樹ほど、土に隠れた根っこの部分も立派です。

 上へ上へと目指すよりも、下へ下への広く深く根を張る。
 それを意識して、人間性を高めていく努力を怠らないようにしたいですね。

「感謝力」を修練する


「幸せになりたい」と幸せを求めている。
 そのとき、「今は幸せでない」と認めていることになり、今の状態に感謝できません。

 野口さんは、幸せであるかどうかを決める決定的な要因は、そういった外的条件ではなく、私たち自身の心のあり方だと述べています。

 必要となるのは「感謝力」です。
 感謝力とは、「今ある幸せに気づき感謝する能力」とのこと。

 感謝の極意は、当たり前のことを「ありがたい」と感謝することです。
 「ありがたい」というのは漢字で「有り難い」と書きますね。つまり、「あることが難しい」「めったにない」という意味です。
 「当たり前だ」と思っていたことを、「有り難い奇跡だ」ととらえなおしたときに、感謝の気持ちが湧いてくるのです。
 よく考えてみてください。毎朝ちゃんと太陽が昇るのは、当たり前のことなのでしょうか? 空気があるのはどうでしょうか? あなたのまわりに家族や友達がいることは?
 何十億年も昔から、太陽や地球が規則正しく運行し続けてくれていることは、考えてみれば、不思議なことですね。また、空気の酸素濃度は私たちが生きていける濃度に常に保たれていますが、これも奇跡的なことに思えます。
 そして、あなたの家族や友達の存在もそうです。人類の悠久なる歴史の中で、この同じ時代に生まれ、六十億人以上いる人間の中で、まさに縁あって出会ったこと。これも奇跡ではないでしょうか。

 『心眼力』 第2章 より 野口嘉則:著 サンマーク出版:刊

 太陽の光や空気のように、当たり前のように存在する。
 そんなものほど、なくてはならない「有り難い」もの。

 なくしてから、その存在の大きさやかけがえのなさに気づく。
 それでは、遅すぎます。

 日頃から、自分に与えられた環境を「有り難い」と感じる意識を持ちたいですね。

「人生」というゲームの楽しみ方


 人生を楽しむための秘訣。
 それは、人生をゲームとして考えることです。

 そのゲームとは、与えられた条件の中で、自分自身がどこまで成長できるか、それを楽しむ「成長ゲーム」です。

 このゲームには、野口さんが「鏡の法則」と名づけたルールがあります。
 鏡の法則とは、「自分の心のありようが、人生という現実に映し出される」というものです。

 このルールのおかげで、私たちは自分の心のありように気づき、自分を成長させることができます。

 人生に起きる出来事には、自分には理解できないものもあります。「どうして、こんな出来事が起きるんだ?」とか「こんな人生に何の意味がるんだ?」と問いかけても、人生は答えてくれません。
 逆に、私たちが人生から、どう生きるのかを問われているのです。心理学者のヴィクトール・E・フランクルも次のように言っています。「人間は、生きる意味を求めて問いを発するのではなく、人生からの問いに答える存在なのである」と。
 そして、その問いに答えていくことによって私たちは成長し、あとになって、「あの出来事にはこんな意味があったのだ」と発見することもあるのです。

 人生というゲームは、人生からの「どう生きるのか?」という問いに答えていくゲームです。
 起きてくる出来事の意味が理解できないときもありますが、それに囚われる必要はありません。意味が理解できなくとも、その出来事には必ず意味があり、そしてその出来事を通じて私たちは成長できるようになっているのです。

 『心眼力』 第3章 より 野口嘉則:著 サンマーク出版:刊

 世の中には、人間の理解の及ばない出来事はいくらでもあります。
 自分自身のことでさえ、十分に理解しているとは言いがたいのが現実です。

 人生に起きる出来事(つまり、人生からの問い)は、「頭」で導き出すことはできません。
「心」で感じて、考え方や意識を変える必要があります。

 意識が変われば、言葉や行動が変わります。
 言葉や行動が変われば、自分に起こる出来事も変わってきますね。

「人生」という成長ゲームは、この繰り返しです。

すべての人間関係の元になる関係


 人間関係を楽しむ。
 そのためには、まず、“自分自身との関係”を良好にすることが重要です。

 自分自身との関係とは、自分の中の「見つめる自分」と「見つめられる自分」の関係です。

 見つめる自分が、無条件に、自分の存在を受け入れると、「自尊心」が高まります。
 そのカギになるのが、「自己受容」です。

 自己受容ができるようになるほど、他者受容もできるようになります。

 たとえば、自分の内気な性格を好きになれない人がいるとします。その人が、「内気なことは素晴らしい」と自己肯定しようとするのは無理がありますね。また、自分を好きになれないのに、「自分を好きにならなきゃいけない」と考えるのも無理があります。
 受容するとは、今の自分をいいも悪いも認めて、ゆるすことです。「私は内気な性格なんだな」「私はそんな自分のことが好きになれないんだよな」と、ありのままの自分を認めて、そっくりそのまま抱きしめるのです。
 この自己受容をしっかりやっていくと、次第に自分のことも好きになり、自己肯定できるようになっていきます。

 『心眼力』 第4章 より 野口嘉則:著 サンマーク出版:刊

 野口さんは、自己受容を妨げるものとして、以下の三つを挙げています。

  • 「他人との比較」
  • 「減点志向」
  • 「罪悪感」
 自己受容ができて、今の自分としっかり向き合う。
 すると、自然と向上心が湧き、自分を変えようという意欲も湧きます。

 人間関係をよくし、自分を成長させる。
 そのためには、「ありのままの自分を受け入れる」こと。

 そこが、スタート地点になります。

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 お金やモノとは違い、「幸せ」は目に見ることはできません。
 幸せは、出来事ではなく、「心の状態」であるからです。

 有り余るほどのお金を持っていても不幸な人もたくさんいます。
 また、お金がなくても幸せな人もいくらでもいます。

 幸せは、肉眼の目に見えない性質のもの。
 それを「見る」ための手段が、「心の目」です。

 見えないものを見る力、「心眼力」を鍛える。
 物事の本質を見通し、幸せな人生を送りたいですね。


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