【書評】『ブレイン・プログラミング』(アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ)

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 お薦めの本の紹介です。
 アラン・ピーズさんとバーバラ・ピーズさんの『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』です。

 アラン・ピーズ(Allan Pease)さんとバーバラ・ピーズ(Barbara Pease)さんは、講演家・作家です。
 ビジネスにおける人間関係を語る第一人者として、数々の著書を執筆されている、ベストセラー作家です。

心から望むものを手に入れる強烈な方法


 ピーズさんは、脳には、あなたが自分で思いどおりにプログラミングできるシステムがあり、これをうまく操作すれば、どこへでも行きたいところへ行けるようになると述べています。

 本書では、あなたが人生で心から望むことは何なのかをはっきりさせて、それを手に入れるための方法をお伝えする。
 この本を読めば、自分がもっとも望んでいることは何なのか、どうすれば自分の本当の人生を取り戻し、障害を乗りこえ、周囲の人たち(とくに友人や家族)の言いなりにならずにすむのかがわかるようになる。
 あなたを引きずり下ろそうとする誰かが押しつけてくる道ではなく、自分で選んだ道を歩むことができるようになる。人生の責任を自分で取り、理想の自分になるための方法を知ることができる。困難な状況におちいり、途方にくれ、最初のうちは何の希望もなくなったかのように思えても、そんな状況から抜け出す方法を見つけられるようになる。
 自分が今いる場所を出て、もっと行きたい場所へ行く方法も見えてくるだろう。

 私たちはこの本に、男性・女性を問わず過去に偉大な成功を成し遂げた人たちが従ってきた行動原則を書いた。それを読めば、その人たちが成功までの道のりで、どのように失敗を克服して乗りこえたのかがわかるはずだ。
 こうした原則の多くは、バーバラと私がこれまでの50年で本人たちから直接聞いたものである。その話が大きな原動力となって、私たち自身も成功をつかむことができた。
 世の中には、とてつもない成功を遂げる人たちがいる一方で、そうではない人たちがいる。それがなぜなのかは、最新の脳研究の成果によって説明できるので、そのこともお話しよう。

『ブレイン・プログラミング』 はじめに より アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ:著 市中芳江:訳 サンマーク出版:刊

 本書は、自分の脳を思い通りにプログラミングすることで、心から望むものを手に入れる方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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脳のすごいしくみ「RAS」とは一体何か?


 ピーズさんは、脳のどこが、どのように働いて成功をもたらすのかは、今や科学の力で証明できると述べています。

 カギとなる脳の仕組みが、「網様体賦活系(もうようたいふかつけい)」です。
 通称、「RAS(Reticular Activating System)」と呼ばれています。

 RASには、脳の活動のスイッチを入れ、意欲をかきたてる役割があります。

「RAS」というのは、ほ乳類の脳幹にある「網様体」という神経の集まりで、体の生命活動を維持する働きだ。
 RASの働きがなければ、人は生物として生きていけない。私たちがつねに眠ったり目覚めたり、呼吸したりできるのも、心臓が一定のリズムで動くのも、実はRASのおかげだ。
 それだけではない。行動しようという意欲や性欲が起こるのも、おなかが空いて「食事にしよう」と思うのも、体内の老廃物が排泄されるのも、RASの働きがあるからだ。
 意識レベルのコントロールにもかかわっている。何か特別な物事に関心があるとき、それに関係する情報が、ぱっと目に飛び込んできたりするだろう。それもRASのなせるわざである。RASが傷つくと昏睡状態におちいるので、ナルコレプシー(過眠症)のような病気は、RASがうまく働かなくなることが原因だと言われている。
 このようなRASの働きを担う「網様体」は、脳幹に集まった神経細胞(ニューロン)が、細胞から出ている神経線維(せんい)によって、ゆるやかに結ばれた構造をしている。網目状の構造なので、この名前がつけられた。
 神経線維は網様体の外にも出ていて、その先が脳のいろいろな部分につながっている。
 網様体と脳を結ぶ経路は二つある。一つは、網様体が脊髄から受けとった情報を脳の視床、視床下部を通じて大脳皮質へ伝えるための経路、もう一つは、網様体が脳から受けとった指示を小脳(脳内で体の運動を統合する部分)や各種神経に伝えるための経路である。
(中略)
 RASの存在に1949年に初めて気づいたのは、ピサ大学のH・W・マグンとジュゼッペ・モルッチという科学者だった。
 このとき二人は、脳内で眠りと目覚めを調節する神経を調べていたが、その研究中にRASを発見したため、論文にまとめて科学雑誌で発表した。
 これをきっかけとして、その後も科学者たちが研究を重ねた結果、RASは脳に入るほとんどすべての情報を中継していることが明らかになった(においは例外である。においは、脳内で感情をつかさどる大脳辺縁系という部分に直接伝わる)。RASは、入ってくる情報をふるいわけて、何に注意を向けさせるか、どれぐらい関心を呼び起こすか、どの情報をシャットアウトして脳に届かないようにするかを判断する。
 RASは下側が脊髄につながっていて、脊髄から情報を受けとっている。
 脊髄がRASに伝えるのは、全身の感覚器(目、耳、舌、皮膚など)が外部から受けとり、感覚神経を通して脊髄に送ってきた情報だ。感覚器は、外部からの刺激を感じとると、それを信号に変える。信号は、体じゅうに張りめぐらされた感覚神経(末梢神経の一部)を通って脊髄に伝えられ、脊髄からRASに伝えられる。
 そこから脳に伝わり、脳はそれぞれの感覚器からの信号を処理する(下の図1を参照)。

『ブレイン・プログラミング』 第1章 より アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ:著 市中芳江:訳 サンマーク出版:刊

図1 RAS 網様体賦活系 のしくみ ブレイン プログラミング 第1章
図1.RAS(網様体賦活系)のしくみ
(『ブレイン・プログラミング』 第1章 より抜粋)

 脳には、毎秒、目や耳などの感覚器官から、ものすごい量の情報が流れ込んでいます。
 ただ、実際に認識できるのは、ほんのわずかです。

 RASは、すべての情報をふるいわけ、そのなかからいつでも自分にとって大事なものだけを拾い上げるツールです。
 つまり、RASに自分が求めるもの、自分が望むことを選びとるように、プログラミングし直すことが重要だということですね。

「スパケティの原理」は「紙に書くこと」で変わる


 願望実現のために、RASをプログラミングし直す。
 そのための最初の一歩は、「目標を書き出すこと」です。

 考えていることや、興味があることは、頭のなかでスパゲティのように固まっている。一つの考えが、ほかのたくさんの考えとからまりあい、それだけを単独で考えるのは難しい。
 項目を紙に書くのが大事なのは、書くことによってそれぞれの輪郭をはっきりさせ、一つ一つを分けて考えることができるようになるからだ。
 自分で書いたリストの項目を読み、じっくり考えていくと、最初はどうしても達成したいと思っていた項目が輝きを失い、それほど大事ではないと思っていた目標のほうが楽しそうだと思えてくることもある。
 私は子どものころ、ジーン・ケリーの『雨に唄えば』(1952年、アメリカ)という映画を見たとき、部屋じゅうを踊りまくるケリーの完璧なタップダンスに感激した。20代になるまでに映画を何度も見た私は、どうしてもタップダンスを習って、彼みたいに踊れるようになりたいと決心し、それをリストに書いた。
 書いてから5年ほどは、そのままになっていた。しかし、できれば達成したい目標としてリストに書いたとたん、映画やテレビでタップダンサーを見かけるようになり、いたるところでタップダンスに関する記事が目に飛びこんでくるようになった。
 それ以前にも、テレビではタップダンスのショーや番組が放映されていたのだが、リストに書くまで、私は気づいていなかった。
(中略)
 何をしたいのか、何が欲しいのか、何になりたいのかが、はっきりわかると、RASはそのための方法を探しはじめる。
 目標を心に決めると、それに関係する情報が次々に目や耳に入り、くわしいことを知ることができるようになる。実に単純な方法だ。それなのに、実行する人はほとんどいない。
 目標のリストをつねに読み返していると、自分にとってどの目標が本当に大事なのか、あるいは大事ではないのかが見えてくる。
 そのときは、新しい項目を書き加えたり、すでに書いた目標を修正したり、削除したりするとよい。やがて、何度読んでも輝きを失わない目標がいくつかあるのに気づくだろう。それが、あなたにとっていちばん大切な目標である。
 リストは何枚もコピーして、寝室や浴室の壁、冷蔵庫に貼っておこう。コンピューターやモバイル機器のスクリーンセーバーに使ってもいい。
 あらゆる場所で、いつでも見られるようにすること。新しい考えが浮かんだら、それもリストに追加しよう。リストは長ければ長いほどいい。

『ブレイン・プログラミング』 第2章 より アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ:著 市中芳江:訳 サンマーク出版:刊

 叶えたい目標を紙に書き出す。
 そうすることで、輪郭がはっきりし、明確化します。

 目標が明確化することで、RASが、それに関することを拾い上げようと機能し始めます。

 自分だけの「願望実現リスト」をつくり上げ、毎日眺める習慣を身につけたいですね。

効果的に「期限」を設定するための3つの方法


 どんな仕事、プロジェクトも、「期限」を決めることで、集中して取り組むことができます。

 ピーズさんは、期限に間にあわせようと突き進む力を人に発揮させるのはRASだと指摘します。

 期限を効果的にする方法は次のとおりだ。

現実的であること。実際に達成できそうな期限を切る。
短めであること。期限は短めにするほうが、よい結果を出せる。
すぐに実行すること。何度も考え直してはいけない。すぐに行動を開始すること。決めた期限までに達成できそうにないとわかって、延ばさなければならないことあるが、始めるのを引き延ばさないこと。達成できそうな期間を必ずしも正確に見積もる必要はない。

 始めるときから、うまくやる必要はない。
 だが、始めなければ人生はうまくいかない。


「どうやってゾウを食べる? 一口ずつさ!」と、昔からのことわざもある。
 目標は、すぐに達成できそうな小さな目標に切り分けよう。そうすれば、少しは気が楽になる。
 今の自分の立ち位置から目標達成までの道のりを考えすぎると、始められなくなる危険性が高い。
 ゴールまでの道のりが長ければ、1年にこれだけ、1か月にこれだけ、1週間にこれだけ、1日にこれだけ、1時間にこれだけ進むというように、小さく分けるよい。1つの大きなプロジェクトを小さな作業単位に分けると達成しやすくなって、中止することなく最後の最後までやりきることができる。
 道のりの途中に現実的な小さなゴールをいくつも設けると、つねに少しずつ積み重ねているという感覚も生まれるので、がんばって先へ進む意欲が高まる。最終的なゴールから逆算して、たくさんの小さなゴールに分けるようにするとよい。
 小さなゴールも、そこへ到達するまでに、もっと小さくて、もっとたくさんのゴールに分けることができないかどうかを考えるとよい。すべて論理的に逆算していけば、今しなければならないことは何か、それにはどのくらいの時間を割り当てられるかがわかる。

『ブレイン・プログラミング』 第4章 より アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ:著 市中芳江:訳 サンマーク出版:刊

 どんな遠い道のりも、始めるのは、目の前の1歩から。
 すぐに達成できる小さな目標にまで切り分けることがポイントです。

 目標は、現実的に、短めに。
 そして、すぐに実行する。

 ぜひ、心掛けたいですね。

「マイナスの人」から離れると「プラスの人」があらわれる


 私たちの考え方や習慣は、身近に接する人物の影響を強く受けます。
 
 ピーズさんは、自分にいい影響を与えてくれる人、自分のステップアップを手助けしてくれるような人を新たな友人にするといいと述べています。

 では、そのためにはどうすればいいでしょうか。

 まず、今の生活のなかで、あなたがいっしょに時間を過ごす人全員の名前を紙に書く。家族、同僚、近所の人たち、学生時代からの古い友人も含めて全員の名前を書く。
 次に、あなたの人生にいい影響を与えてくれている人、最善をつくすように励ましてくれる人、つねに自分自身が前進しようとしている人の名前の横にチェックマークを入れていく。
 逆に、消極的な生き方をしている人、「そんなことはできない」と言う人、あなたをけなす人、何でも他人のせいにする人、あなたに嫉妬する人、何についても不満ばかり言う人の名前の横に×印を入れていく。
 そして、名前に×印を入れた人とは、つきあわないようにする。それが難しい場合もあるだろうが(同居人など)、極力かかわらないようにしよう。
 昔からの知りあいや親戚だというだけで、自分にとってマイナスになる人といっしょに時間を過ごす必要はない。その人たちに対する愛情まで捨てろという意味ではない。
 その人たちの無駄話につきあって時間を浪費してはいけない。誰かにつきまとわれたり、うるさく電話をかけてこられたりして、それがストレスになっているなら、あるいは、誰かがあなたの目標や夢を土足で踏みにじろうとしているなら、そんな人と一緒に過ごして時間を無駄にすることはない。
(中略)
 人生のパートナーに問題があっても、長くいっしょにいるというだけの理由で別れない人は多い。「長いつきあいなんだし」「子どももいるし」というわけだが、実のところ、そんな理由でいっしょにいつづけても、まったく子どものためにはならない。
 単に家族だからという理由でプラスにならない人と暮らしている場合もある。しかし、つきあいの長さ血縁関係は、自分を抑えつける理由にはならない。「血のつながり」にしばられる必要などない。
 自分の人生を向上させたいと思い、リストで名前の横に×印をつけた人がいるなら、それがどんな相手であろうがおかまいなく、つきあいを減らすなり、絶ちきるなりしよう。
 こんなことを言えば、一部の人からの非難を浴びるだろうことは承知している。しかし、もし、いちばんつきあいが深い5人が、よりよい人生を歩めるよう応援してくれないのなら、その人たちは、まず間違いなく、あなたの足かせになり、あなたの人生を後退させてしまう。
 いろいろな友人がいるのはかまわない。だが、いちばんつきあいの深い友人が5人いれば、あなたは「その5人の平均的な存在」になる。それがいやなら状況を変えるしかない。
 マイナスになる人たちから離れれば、プラスになる人たちがあらわれる。

 5人の大金持ちと行動をともにしていれば、
 あなたは6人目の大金持ちになる。
 5人の一文無しと行動をともにしていれば、
 あなたは6人目の一文無しになる。


 本当にこの言葉どおりに6人目の大金持ちになるか、一文無しになるかは、意見が分かれるところだろう。
 しかし、悲観的な人をよく観察すると、彼らは一文無しの人たちと行動したから一文無しになったようなものだということがわかる。悲観的な人たちといっしょに行動していれば、人生で明るい結末など得られるわけがない。
 自分を成長させて、よりよい状況を目指すつもりなら、他人から何を言われても淡々とやり過ごせるという十分な自信がつくまでは、懐疑的な人や夢を奪おうとする人、被害者意識を抱えている人、可もなく不可もない人生に満足している人は避けるようにしよう。
 積極的で向上心があり、望む場所に行こうとするあなたを応援してくれる人、そこにたどりつけば喝采(かっさい)してくれる人と、進んで交わるようにしよう。

『ブレイン・プログラミング』 第9章 より アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ:著 市中芳江:訳 サンマーク出版:刊

 これまで親しく付き合ってきた人たちと距離を置くことは、勇気がいります。
 それでも、望む方向へ自分の人生を導くためには、避けては通れないことです。

 いちばんつきあいの深い友人が5人いれば、「その5人の平均的存在」になる。
 肝に銘じておきたいですね。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 例えば、赤い車が欲しくなったとします。
 すると、私たちの視界に、急に赤い車が多く飛び込んでくるようになります。

 とはいっても、赤い車が身の回りに急に増えたわけではありません。
 脳が赤い車を「興味のあるもの」と認識し、顕在意識に拾い上げるようになったためです。

 このように、脳のプログラミングは、柔軟に書き換えることができます。
 私たちがすべきは、本当に望むもの、やりたいことを、はっきりと潜在意識に刻み込むだけ。
 あとはRASが自動的に、目的地まで運んでいってくれます。

 脳が持つ、秘められた驚異の力。
 それを活かすも、殺すも、私たち次第です。

 私たちも「ブレイン・プログラミング」を自分のものとして、思い通りの人生を送りたいものです。


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