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【書評】『“強運を呼ぶ”9code(ナインコード)占い』(中野博)

 お薦めの本の紹介です。
 中野博さんの『“強運を呼ぶ” 9code(ナインコード)占い――2034年までの幸運バイオリズムが一目でわかる!』です。

 中野博(なかの・ひろし)さんは、信和義塾大學創設者兼塾長、経営コンサルタントです。

『9code(ナインコード)占い』で、人生はうまくいく!

 前人未到の連勝記録を達成した、注目の中学生プロ棋士・藤井聡太四段(2002年7月19日生)。

 最高齢の現役棋士(77歳)として活躍し、引退後も、独特のキャラクターで人気の「ひふみん」こと加藤一二三九段(1940年1月1日生)。

 真逆のキャラクターに見えますが、実は、この2人は同じタイプ(気性)に分類されます。

本書の『9code(ナインコード)占い』では、藤井四段と加藤九段を、同じ「湖(みずうみ)の七赤(しちせき)」と見ます。
 紀元前に成立した歴史を誇る『易経(えききょう)』をベースに、帝王学、運命学などを加味してできあがったものが、この『9code占い』です。
 戦国武将から芸能人、有名経営者、ビジネスパーソンまで、計1万人のサンプリングを体系化することで、統計的な再現性を担保しました。
 さらに、私が経営コンサルティングの現場で実践し続け、その効果を実証できたので、初めてまとめることにしました。
 ですから、「これ、当たってる!」と感じる従来の占いとは一線を画し、本書は「現状を好転させるツール」なのです。
(中略)
『9code占い』では、それぞれのタイプが持つイメージを大切にします。
「湖」は水が集まってできるものであり、動物たちを癒やすオアシスです。
 その特性から人々を楽しませ、癒し、安らぎを与えるという使命があります。
 まったく違うタイプに見えた藤井四段と加藤九段ですが、「人を癒やすキャラクター」としては、共通する特徴と言えるでしょう。
 雨が水の流れになり、小さな「澤」ができて、大きな「川」となり、「湖」になる。この一連の流れが人々を潤し、会話力や表現力、情報伝達力によって、人と人をつなげていくことになります。
 ここから、かけ引きに優れ融通性がある、話し上手で表現豊かなど、藤井四段と加藤九段を象徴するイメージが、まさに「湖」なのです。

 これに「色」を加えると、さらにイメージが広がります。
「湖」でありながら、「赤」を持つ「湖の七赤」は、情熱的・積極的な印象になります。
 クールに見えながらも、実はかなり負けず嫌いな藤井四段や、こだわりを貫き積極的に行動する加藤九段は、まさに「湖の七赤」です。

 このように、『9code占い』では、第一印象の思い込みを取り除き、9タイプから「本当の自分」と「他人の気性(本質)」を見極めることで、あらゆる人間関係を円滑にしていくことができます。

『“強運を呼ぶ” 9code占い』 はじめに より 中野博:著 ダイヤモンド社:刊

 本書は、「現状を好転させるツール」であり「実践的かつ実用的な人間関係ツール」である『9code占い』をわかりやすく解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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『9code占い』って、そもそも何?

 そもそも『9code占い』とは、どのようなものなのでしょうか。
 中野さんは、以下のように説明しています。

『9code占い』では、人間を地球生命体の一部と考え、どんな人間も「生年月日」で9タイプに分けられます。

  1. 水の一白(いっぱく)
  2. 大地の二黒(じこく)
  3. 雷の三碧(さんぺき)
  4. 風の四緑(しろく)
  5. ガイアの五黄(ごおう)
  6. 天の六白(ろっぱく)
  7. 湖の七赤(しちせき)
  8. 山の八白(はっぱく)
  9. 火の九紫(きゅうし)

 地球は生命体で意識があります。地球の意識がつくりだしているのが自然現象です。雨が降ったり、雷が鳴ったり、風が吹いたり、波が起きたり、地震が発生したり、太陽が出たりと変化します。また、山があり、海があり、川があり、湖があり、自然にはいろいろあります。
 こうした自然に囲まれながら、人間は自然現象とともに生きています。
 かつて、自然現象は人間の「気性」と深いつながりがあるのではないか? と考えた人たちがいました。
 これを『易経(えききょう)』が解き明かしました。『9code占い』の起源は、こうした自然と人間との関係性からきているのです。ここで「code(コード)」と表現している理由は、暗号的な要素が強いからです。
『9code占い』は、生命体である地球の意識から、人間に与えられた性格や才能など、“秘密の暗号”を読み解くものなのです。

 では、その秘密の暗号を解くカギはいったい何か?
 それは「あなたの生年月日」です。
 生年月日はパソコンや携帯電話にたとえれば、「シリアル・ナンバー(製造番号)」と言っていいでしょう。商品個々の特性や能力は、製造番号さえわかれば誰でも識別できるのです。
 人種・国籍・氏名・容姿は変わっても、すべての人間には生年月日があり、生涯変わりません。
 実は、個々の人間に与えられた特性や能力が「生年月日」に隠されていることを、数千年以上前から研究していた人たちがいたのです。

『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第1章 より 中野博:著 ダイヤモンド社:刊

図表2 生まれ年別 9code占い 早見表 9code占い 第一章
図表2.生まれ年別『9code占い』早見表
(『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第1章 より抜粋)

『9code占い』は、シリアル・ナンバーである「生年月日」から9タイプを割り出すことから始まります。
 早速、上図の『9code占い』早見表で調べてみましょう。

『9code』が明かす坂本龍馬の知性とは?

 中野さんは、『9code』は、ビジネスからプライベートまで使える「人間関係統計学」だと述べています。

『9code』を理解できるようになると、あなたの中にいる「本当の自分」や「自分の役割や適正」を知ることができます。
 もちろん、あなたのまわりの人のこともよくわかるので、ストレスがどんどんなくなり、人生がドラマチックに変化します。
 誰にも「あの人とはどうも合わないな」という人がいるものですが、そういう人とでも相手の長所を知り、そこにフォーカスしたつき合い方ができるようになるので、結果として人にやさしくなれるのです。

 さらに、『9code』を理解することで、歴史を彩った偉人たちを生身の人間として、好奇心とともに見られるようにもなります。
 たとえば、坂本龍馬(1836年1月3日生)は「雷の三碧」(勇気と行動力のあるタイプ)だからこそ、脱藩という当時ではありえない大胆な決断をし、田舎を飛び出て国のために命をかけ続けました。

 龍馬の名言「日本を今一度洗濯し候(そうろう)」にあるように、既成概念を打破して新秩序をもたらすという意味で《洗濯》という表現を使いつつ、独自のインスピレーションで改革を進めていたのも「雷の三碧」らしい。
 さらに、前進あるのみの強烈なエネルギーで全国を飛びまわり、外国人とも平気で取引していましたし、雄弁で時には言いすぎるほど突き刺さる言葉を使いながら、まわりの人々に刺激を与え続けて、激動の幕末に活躍できたのも「雷の三碧」ならではです。
 このように、あなたの好きな歴史上の人物についても『9code』を知ることで、とても身近で人間くささも伝わり、親しみを持って歴史書を読むことができるようになります。

 また、ビジネスパーソンに人気のあるピーター・F・ドラッカー(1909年11月19日生)は、「水の一白」(知性と分析力のあるタイプ)だからこそ、本人が「社会生態学者」と自称するほど、柔軟で自由な心を持ち、どんなことにも興味を抱き、どこにでも出かけて誰とでもうまくやれるほど交際力があった。そのうえ、多くの情報を集めて分析し、わかりやすく表現して「知の巨人」との異名を持つ。これぞ「水の一白」の鑑(かがみ)だと理解できるようになります。

『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第1章 より 中野博:著 ダイヤモンド社:刊

 中野さんは、『9code』によって、各自が元々持っている「性格」や「才能」を知ることができるので、それぞれのテーマに合った成功のカギがあり、方法もそれぞれ違うことがわかる、と述べています。

 自分や周りの人たちの『9code』を調べ、才能発掘や人間関係の改善に応用したいですね。

感性系「三」「六」「九」と同じ部署になったら

『9code』の9タイプは、さらに3つのグループに分けることができます。

  • 感性系・・・三碧・六白・九紫
  • 分析系・・・一白・四緑・七赤
  • 理性系・・・二黒・五黄・八白

 人間関係は、相手がどのグループに属するかを知り、それに応じた関わり方をすると、うまくいきます。

 中野さんは、感性系の「三(さぶ)」「六(ろく)」「九(きゅう)」(三碧・六白・九紫)の活かし方は、プライドの引き出し方にかかっていると指摘します。

 上司が「三」「六」「九」の部下と接するときは、まずここを押さえておくことが大事です。さらに、「三」「六」「九」はプライドが高いということを覚えておいてください。
 ただし、それぞれ何がプライドの源泉かは、以下のように違うのでご注意を。

〈三碧の場合〉
 上から押さえつけて何も評価されないと、自分の存在価値に苛立ちを覚え、理性が切れると、雷としての衝撃波があなたに炸裂します。

〈六白の場合〉
  上から押さえつけたり、人前でバカにされたりするとダメです。
 最悪の場合、仕事を辞めてしまいます。そもそもタイプが「天」ですから、9タイプの中でもプライドが一番高いのです。

〈九紫の場合〉
 タイプは「火」。自分の能力に対するプライドが高い。自分の職業や専門分野については強いプライドをもっているので、そこをバカにしたりすると、すぐにムッとしがちです。

「雷」か「天」か「火」でプライドの持ち方が違うので、「三」「六」「九」の部下が仕事でヘマをしたときには、上司としての怒りはひとまず置いておきましょう。
 いったん、「三」「六」「九」のプライドに十分配慮したうえで、アドバイスしましょう。

「三」「六」「九」社員は、基本的に「ほめるが勝ち」です。
「以前のあの企画、よかったよね! 今回もあのときのように、もう少し改善してみようか! 君のアイデアを楽しみに待っているから!」
 過去のことでもいいので、まず、ほめましょう。
 気分をよくしてから、具体的にアドバイスをするといいでしょう。
 これは子育てにもあてはまります。
「三」「六」「九」の子供に対しても、まず、ほめる。やる気スイッチを押したり、火をつけたり、天として仰いでください。
 それだけで、「三」「六」「九」の能力は向上し、良好な関係性を築いていけます。

『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第3章 より 中野博:著 ダイヤモンド社:刊

「三」「六」「九」は、新しいことを前向きに考える能力が非常に高いです。
 中野さんは、新規事業の企画会議には、必ず「三」「六」「九」を呼ぶべきだと述べています。

 ほめて、やる気にさせて、アイデア豊富な“感性系”社員を上手に使いたいですね。

『バイオリズム』でわかる! あなたの勝負の「時」

「運がいい」「運が悪い」というのは、偶発的に起こる作用で引き起こされるもの。
 そう思われがちですが、それは違います。

 原因があって、結果があるように、すべては必然です。

 中野さんは、「時を読んで、『バイオリズム』に合った行動ができるか否か?」がすべてを決めると指摘します。

 では、時をコントロールして成功するためには、いったい何が必要なのでしょうか?
 それは、自身の『バイオリズム』を知ることです。
 これは、個々人に与えられた「運命の進行表」です。
『9code占い』では、「水の一白」「大地の二黒」「雷の三碧」など、個人ベースで9タイプがあります。
 同じように、『バイオリズム』にも9のテーマを持ったリズムの「運気」があります。
 それをわかりやすくしたものが、『バイオリズム』(→下の図表7)です。
 これで何がわかるのでしょうか?
 それはあなたの勝負の「時」です。
 結婚のタイミングや独立開業の時期。ベストな転職の時期やマイホームを購入する時期。それぞれの「時」で、その意味合いが違ってくるのです。
 さらに細かく言えば、自身の『バイオリズム』を知れば、お金を使うタイミングや行動し始めるべきタイミングなどがわかるので、人生における失敗(ミス)は激減します。
 すべてのものは、時間の流れの中で千変万化していき、生まれ育ち、そして成熟期を迎えます。
 たとえば、植物(穀物)をイメージしてください。春に種をまいたら、水をやって育てていきますね。
 夏にぐんぐん成長し、秋に果実が実って収穫。そして冬になると、次の年の準備です。
 この一連の流れが、自然界では春夏秋冬として明確になっています。
 私たち人間にも、この春夏秋冬サイクルがあり、人生における失敗とは、このサイクルを間違えてしまうことです。サイクルを間違えて植物の種をまいても、その芽は出ませんし、成長することはありません。
 実は、時のリズムには縁起の法としての因縁果報(いんねんかほう)(種をまく、育てる、収穫する、次の準備をする)という因縁もあり、人生での因果の法則を中国哲学では遁甲(とんこう)と言いますが、ここでは現代風の呼び方として『バイオリズム』と呼んでいます。

『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第4章 より 中野博:著 ダイヤモンド社:刊

図表7 バイオリズム の仕組み 9code占い 第四章
図表7.『バイオリズム』の仕組み
(『“強運を呼ぶ” 9code占い』 第4章 より抜粋)

 人は、誰もが、9年で1サイクルの『バイオリズム』を持っています。

 自然界が、1年の間に「春夏秋冬」を巡る。
 それと同じように、『バイオリズム』も、1年ごとに、季節を刻んでいきます。

 季節が変われば、着るものや食べ物など、生活がガラリと変わります。
 同様に、『バイオリズム』の流れに合わせて、生き方を変化させること。

 それが、重要だということですね。

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 中野さんは、この『9code占い』は、相手のことをよく理解し、どんな人にもやさしくするために開発されたものだとおっしゃっています。

 自分の性格のタイプを知り、相手の性格のタイプを知る。
 自分と相手の相性を知り、長所を引き出す。
 自分の『バイオリズム』に逆らわない生き方をする。

 それが、人間関係をスムーズにし、幸せを呼び込む秘訣です。

 数千年に及ぶ易経の叡智と、1万人のサンプルデータに基づく「人間関係統計学」の結晶である『9code占い』。

 ぜひ、皆さんもご活用ください。

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