本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『風の時代の未来予測』(yuji)

お薦めの本の紹介です。
yujiさんの『風の時代の未来予測』です。

yuji(ゆうじ)さんは、星読み係・ヒーラーです。

「風の時代」を生き抜くために

2020年に起きた新型コロナウィルスの大流行。
それに伴って広まった「アフターコロナ」と言われるライフスタイル。

2020年は、それら“時代を大きく変えていく波”がいっぺんにやってきた年でもありました。

この先、私たちの生活はどうなるのか。
多くの人たちは、この経験したことのない未曾有の事態にそんな不安や恐怖をかかえています。

そんな中、yujiさんは、“星の見地”からすると実は未来はno-hopeでもなんでもなく、むしろ明るいようにすら思えると指摘します。

 さて、冒頭でお伝えした通り、刹那的に生きている人は別にして、先のことが見えないと、ある程度未来に展望が持てないと、人はどうしても不安になったり恐れを抱くものです。その不安も恐怖も、もしこれから起きることが“最悪の未来”でもないとわかれば、幾分かは和らいだり、また、逆に、未来のシナリオに向けて先に準備をしたりすることで気持ちを落ち着かせたり、なんなら事業計画等も立てやすくなったりもするのではないかと思うのです。
土の時代が始まった二百数十年前、日本は江戸時代で、世界はまだ王侯貴族・諸侯が力を持ち、それぞれの国が覇権争いをしたり、領土を奪い合ったりしていました。そこから幾度かの戦争を超え、ときには競争をしながらも、国々が貿易や文化交流等をしながら手を取り合ったりして共創の道を歩んだ結果、世界は物質・文明的に大きな飛躍を遂げていったのです。
そして、今回はこのコロナショックを起点として、人類は“土の時代の課題”を卒業し、風という精神・知性・情報・内なる世界の探究をしていく時代に突入しました。
ここから200年後にやってくる次時代である「心・融合・浄化」をテーマとする水の時代に向けて、人類は一体どんな進化を遂げていくのでしょうか。

ちなみに星の世界のセオリーでは、この風の時代の最初の20〜40年は時代の大きな分岐点となるタイミングにあたります。
とりわけ風の時代の最初の大きな“浄化点”とも言えることが起きるのが2044年。そして、テクノロジーの世界でもAIが人間の知能を超えると言われている技術的特異点=シンギュラリティを迎えるのが2045年なので、この二つの世界が導き出す特異点ほとんど合致していることがまた、何か、ブレイクスルー的なことが起こるのではと思わせるに十分な材料ではないでしょうか。

一星読みとしては、ちょうどこの頃から人類は土の様式から大きく脱し、いよいよ本格的に“風の時代のダイナミックな生き方”へと進化していくのだろうなと思っています。
ただ、このシンギュラリティの頃までを我々がどう過ごすかによって、これからの地球のシナリオは分岐していく可能性が高いと感じましたので、チャプター5でお読みいただける未来予測ではあえて一つのストーリーには絞らず、人類がこれから“何を求めるのか”をベースに未来に起こり得るであろうシーンをいくつか描いてみています。

『風の時代の未来予測』 PROLOGUE より yuji:著 講談社:刊

2020年12月22日の水瓶座におけるグレートコンジャンクション(木星と土星が重なるタイミング)を境に、時代は「土」から「風」に切り替わりました。

この200年に一度の大転換期を迎えて、私たちはどう生きていけばいいのか。

本書は、星が伝える未来の様子や“これからの地球がどれほど面白い世界になるのか”といったところを伝えることで、「風の時代」の生存戦略をわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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風の時代にNGな「頑張る」とは?

風の時代は、それぞれが個性を発揮して生きやすくなっていく時代です。

ただ、その導入期間である風の時代の草創期(2021〜2044年)は“一極集中を壊し、色々な極をこの世に作っていく作用を持つ水瓶座性が幅を利かせる時代なので、最低でもあと20年は多様性が担保される世
となります。

 最近、「風の時代とは頑張らなくてもいい時代」という一説をどこかで見かけたことがありました。何をもって頑張ると定義するのかにもよりますが、風の時代とは決して何もしなくてもいい時代ではなく、ただノホホンと時を過ごし、暇を持て余して、「さぁ、これからどうしよう!?」という時代でもありません。

ちなみに、あれは風の時代になってすぐぐらいの頃でしょうか、あるメディアで「風の時代の三種の神器とはパトス・エトス・ロゴスである」とお伝えさせていただきました。
これは古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの『弁論術』の中に出てくる「説得の三原則」というもので、それぞれ情熱・倫理観・論理(思想体系)を表しています。例えばパトス(情熱・パッション)というのは人が人を共振・共鳴の渦に引き寄せるために必要なものであり、熱量が大きければ大きいほど人の心を打つもので、また、その心に火をつける火打ち石的なものでもあります。
風の時代に吹く風は、このパトスがもたらす火を炎に変える作用を持つということから、パトスを持つことは風の時代の生存戦略として非常に重要な意味があると理解することができます。そのため、何かに熱中している人、没頭できる何かを持つ人、世界観を熱く語れる人というのはすでに風の時代を気持ちよく生きる・成功するためのアドバンテージを持っていると言えるはずです。

また、一般的に風の時代は、個が輝く時代と言われています。
人はこの世に生まれた瞬間から特別な才能・個体特性を天から授けられていますが、それは言うなれば“融資”のようなもの。融資として授かった才能・天才性は、ある意味“役割”と言ってもいいかもしれません。世界に何かを伝えていく、世界を変えていく、周りを助けていく、豊かさを生み出す、感動をもたらす・・・・・といった任をそれぞれが託されているので、それらを鍛え、精錬し、外に打ち出していくことで初めて天の原資を流通・循環させていくことができます。
そういった“天からの授かりもの”を発現させた時、初めて人は“無心”になり、小我から大我での生き方へとステージアップしていくことができるのです。
よく「好きこそものの上手なれ」と言いますが、「好きこそものの上手」を極めていくと、風の時代における“オンリーワンのポジション”はそこまで時間もかからずに手に入れられるのではないかと思っています。
そういう意味では、「頑張る」という言葉が何かをずっとやり続けるとか、こだわりを生かすというふうなニュアンスだとするならば、むしろ「頑張ることは善」であり、好きなことを、なんなら愚直に頑張ることは、この時代にこそ超絶に推奨されるアクションだと言えたりもするはずです。

“風の時代=頑張らなくてもいい”というのは、「ただ稼ぐために、自分を枠に入れて、やりたくもないことをひたすらやる! ということからは卒業してもいい」というものです。
決して熱中する対象から目を背けて、ひたすらぐうたらしなさい、ということではなく、楽を推奨しているわけでもありません。
緊急事態宣言が出て、人と会う機会、外出の機会が減っているのなら、経済的に、社会的にピンチな状態になったりすることもあるでしょう。ただ、こういう機会を“才能や本心を発掘するタイミング”として、自分の中にあるパトス・エトス・ロゴスを見つけてみるというのはどうでしょうか。
自分はどんな人なのか。
天から授かった才覚、人とはなんなのか。
今からしっかり時間をかけてそれを見つけ、その原資を輝かせることができれば、風の時代のガイド的な役割を担うなんていうこともあるかもしれません。
あなたの才能、好きなこと、熱量を欲している人は絶対にいます。世界のどこかにあなたに合う場所も必ずあります。これからは鋭意“頑張って”そういうところを見つけていこうではありませんか!

『風の時代の未来予測』 CHAPTER 01 より yuji:著 講談社:刊

自分がやりたいこと、好きなことに対する努力は、これまで以上に実を結ぶ。
それが「風の時代」の特徴です。

情熱という“火”を、大きな“炎”に成長させてくれる。
まさしく「風」の特性そのものですね。

風のキーワード「バイブス」

jujiさんは、「風の時代」を表すキーワードとして、「バイブス」を挙げています。

 バイブス:
(言葉によらず伝わってくる)雰囲気、心の中、考え方といったことを意味する英語。レゲエやヒップホップ音楽では「ノリ」「気合い」「フィーリング」などを表す。実際に使用される際の意味合いは漠然としており、「いいバイブス」(いい雰囲気、ノリがいい)、「バイブス上がってきた」(気分が高揚してきた)といったように使われる。13年6月、「踊る!サンマ御殿!!」(日本テレビ)に登場したモデル・今井華が、日本の若い女性が使う言葉「ギャル語」としてバイブスを取り上げたこともあり、世間的に認知されてきている。[出典/コトバンク(2013年7月5日)]

辞書サイトによるとこのように示されているのですが、実はこの最初の1行にバイブスのなんたるか、その根幹のようなものが記されています。
“雰囲気、心の中、考え方”、それらがバイブスの本質とも言えるもの。
雰囲気が合う/合わない、考え方やイズムが合致する/異なる等、漢字・日本語で書くとお堅く感じたりもしますが、こうしてバイブスがいい・バイブスが合うと表現すると、どこかオブラートに包んだようにも感じられますし、“マッチング感”や“よさげ”な感じを柔らかく伝えることができる、なんとも便利な言葉であるとも思うのです。

また、俗語的な意味とは別に、バイブスとはまさにその名の通り、“Vibration=波長・波動”であると理解すると、「波長が合う」、つまり「気が合う」というようにも使える表現であることがわかります。

実際、日常生活でも「気が合う」とか「気がいい」というのはよく使われる表現でもあるのでそれを新しく言い換えただけとも言えますが、バイブスのいいところはこの俗語的な意味の中にあるように、“心の中”のことも表していることではないでしょうか。
例えば慇懃(いんぎん)無礼という言葉がありますが、あれこそまさに“形”と“心”が一致していないことの典型例。いや、それどころか、なんなら心の中では対象を馬鹿にしている、下に見ていることを指していたりもします。表面的には丁寧なおもてなしをされたとしても、心の中で何を考えているのか、本気でおもてなしをしたいどうかというのはやはり“伝わる”もの。その“伝わる何か”をバイブスと捉えるとどうでしょう、一気にバイブスなるものがリアルに感じられるのではないでしょうか。

心と体が一致していること。
精神と表現が乖離していないこと。
また、そういった状態の時に体から発せられる風、気のようなもの。

それこそがバイブスの正体ではないかと思うのです。
前著でもお伝えしていることなのですが、これからの風の時代には“クリア”であることがとても重要視されます。嘘は見破られ、体裁を取り繕っただけのことはじきに見向きもされなくなる。捉えようによってはこれはだいぶシビアな時代です。
でも、だからこそ“真面目にやっている人”が報われる時代だとも言えるのです。

風の時代とは知性・精神の時代であり、また、目に見えないものがフィーチャーされる時代。まだこの新時代が始まって半年ほどしか経っていませんが、最近つとに感じるのは、もう人々は“値札”でも“市場価値”でもなく、気持ちよくバイブスを交換できるか、その商品を買う時、サービスを受ける時に自分のバイブスが上がるか、そういった“波長”的なものを敏感に感じ取りながら消費活動をしているな、ということです。
商品のスペック等以上に見えないバリューや繋がりの価値が、以前に比べ殊更に重要なパラメータになってきているなと感じています。

今までは声を大にしては語られてこなかった“波長がいい”、または、“繋がりを感じられる”などが判断基準として価値を帯びてくる時。そこに我々は片足以上を突っ込んでいて、そういう世界線が知らず知らずのうちに走り出しているなぁと、改めて思うのです。

風の時代とは、“目に見えないもの”が大事にされる時代。「気をつける、気遣う、気がいい、気が軽い、元気になる、気性が安定している、気立てがいい」等々は今まで以上に“よき特質”とされるでしょうし、そういうものがどんどん取り上げられていき人気商品や人気サービスになっていくはずです。
それらとは逆に、空気が読めない、気がつかない、気にも留めない、気が利かないといったものは今、たとえどんな座についていたとしても、そのポジションから陥落していく可能性も高いのではないかとも感じています。

今までの時代、土の時代においては“キ”はキでも“器”がパワーを持った時代でした。大量生産の現場では“金型(かながた)”を用いることも多いですし、また、考え方によっては多くの人を収容するオフィス、遊技場、スタジアム、映画館、美術館等も器の一種であると言えるでしょう。極論を言えば、銀行もお金を扱う“器”と言えたりもするかもしれません。
今後の風の時代においてもそれらは存在し続け、きっと特定の力も持ち続けると思いますが、時代の主たる属性になるようにはあまり思えないのです。

『風の時代の未来予測』 CHAPTER 02 より yuji:著 講談社:刊

「目に見えるもの重視」の時代から「目に見えないもの重視」の時代へ。
「器」の時代から「気」の時代へ。
形や見た目などの外面性の時代から、知性や精神などの内面性の時代へ。

その変化に対応するためのキーワードが「バイブス(波長・波動)」だということです。

感じたことをそのまま表現できるノリの良さ。
空気を読んで、臨機応変に行動を変えられるフットワークの軽さ。
波動やエネルギーなど「目に見えないもの」に対する感度の高さ。

これからはそんな能力がより必要となってきます。

「冥王星×水瓶座」時代に起こること

yujiさんが、天王星とともに“時代の背景を司る“天体として挙げているのが冥王星です。

占星術の世界では、冥王星は蠍座の守護星とされており、“破壊と再生”を司ると言われています。

冥王星の公転周期は約248年と長く、均すと20.7年(248年÷12サイン)の間一つのサインに滞在し、その間に“各サインが担当する領域”に破壊と再生を促していきます。

2024年11月には、この冥王星が山羊座から水瓶座へとシフトします。
水瓶座は宇宙を暗示するサインであり、大きな革命を示すサインです。

yujiさんは、もうすぐ始まる風の時代における冥王星・水瓶座時代に起こることについて、以下のように予想しています。

 そして、もうすぐ始まる風の時代における冥王星・水瓶座時代には一体何が起こるのか。この本を書いているのは2021年で「冥王星×水瓶座の扉」の開門の時期の少々手前であることから、数年後の未来のことをピタリ! と言い当てるのは難しくあるのですが、以下、起こり得ること・想定されることを述べてみたいと思います。

占星術になじみのない方のために再度冥王星についておさらいをしますが、まず忘れてはならないのは、冥王星は容赦なく刷新のメスを振るってくるという特徴を持つこと。そして、一旦何かを無に帰すパワーを持つということではないでしょうか。
「バベルの塔」というとなんだか怖い響きですが、何かを手放すから何か新しいものをその手につかめるというのはよく言われていることでもありますし、実際に「スクラップ&ビルド」はこの世の必定(ひつじょう)でもありましょう。
また、進化・流転していくのが万物の生命リズムに組み込まれているとしたら、その時代に合ったステージというものも必ず存在するとも言えます。
例えば、普通であれば小学校が終わったら中学校に進学します。いくら小学校が楽しかったからといって、そのまま6年生でい続けることは不可能でしょう。
そうやってアップグレードされたステージに巡り合わせてくれるのが冥王星であり、その役割であると捉えると、なんだか“厳しそうな試練感”も若干和らぎ、冥王星がめぐる時はグレードアップの時! などと、ゲーム感覚で人生を攻略していく感覚が得られたりはしないでしょうか。

冥王星の解説に続いて、ここからは水瓶座の領域において“破壊と再生”が行われる対象とテーマは何なのか、ということについてお話したいと思います。占星術はその性質上、読み手によって解釈がばらけることがあるので、諸説ありますが、私は冥王星・水瓶座期間に刷新されていくものとは、「宇宙とIT」だと思っています。
わかりやすいのでITからお伝えしていきますが、IT(Information Technology)はここ数十年、人類が特段に力を入れて進化させてきたテクノロジーの一つです。
ITは直訳すると、情報技術となりますが、風の時代は情報の時代ですから、星のセオリーに照らし合わせてみても、この時代においてこの分野が大きく進化、改革されていくのは至極当然だと言えます。

また、10年ほど前からよく見かけた言葉に「ユビキタスネットワーク(いつでもどこでも繋がり情報が得られる状態)」というものがありますが、3Gを経て4Gとなり、通信速度と通信環境やデバイスが進化した今では、職種・老若男女問わず、多くの人がこのハイパーネットワークの恩恵を受けて、買い物、仕事、動画等の視聴、配信等々、もはや“生活に欠かせないもの”となっているはずです。

そのように、著しく進化したIT分野ではありますが、この冥王星・水瓶座時代はあと20年もあるので、この間にこの分野にまつわる全ては大きく変容し、今の私たちには想像もできないものを見せてくれるのではないでしょうか。
例えば、今世間で騒がれている5Gですが、安全性が云々ということはさておき、その超大容量データ通信網とそれを生かしきるサービス等が実用化・供給され始めれば、各国のテック業界で言われているように、オンライン会議等のシーンで音声・動画の通信ラグがなくなるといったレベルではなく、リモートオペ(外科手術)やドローン等での配送、自動運転等の進化に寄与するなども可能になり、結果、今よりもっと“場所を選ばない”暮らし方ができるようになるはずです。
そして水瓶座は“超越”していくサインでもあることから、人々は働く場所、暮らす国、固定化された生活様式等々を超えて、どんどん自分の好きなツールを使って、好きな場所で暮らしていくことができるようになっていくのでしょう。
また、2027年には宿命を表す座標と言われるドラゴンヘッドと冥王星が重なることもあり、“今後の方向性”を大きく変える大発明や大発見・大どんでん返しが起こる可能性もあります。人類の地平が大きく広がっていく暗示があるのがこの頃の星回りなので、例えば、今までOKだったものがそうではなくなったり、また三段跳び的な技術革新が起きたりもしそうです。

水瓶座は宇宙的な意識・博愛主義を表すサインでもあるので、この時期には“体制”が窮地に陥るようなデモとかちょっとした革命的な出来事が起こるなどして、まさに“刷新”といった空気感や新しい世代のヒーローたちが生まれてくるような気配があります。
そして水瓶座とはもっとも天才を輩出するサインでもあります。そのため、多くの天才たちが人々を牽引。彼らが一気に、とはいえ、平和的な方法でサイレントに、これからの時代を変えていく・・・・・そんなことがこの時期の地球には起こるのではないでしょうか。

次に2032年。この年に一周してきた木星が再び水瓶座に入り、冥王星と重なります。
結果、水瓶座の意味が相当に強調されることとなりますから、マイノリティやサブカルチャーといったところがフィーチャーされたり、過去において“力を持たなかった国や地域・組織”がクローズアップされて、一気に時代の寵児・スターダムにのし上がり頂点に君臨する!なんていうことも考えられます。

また、水瓶座の管轄でもある“宇宙”についてですが、ちょうどこの頃、2032年に木星が冥王星と重なる前後頃から、宇宙開発・開拓が大きく進化し、人類と宇宙の関係が変わっていくのではと思います。
その理由は「拡張の暗示を持つ木星と、極大化する冥王星が、“超越していく”水瓶座でタッグを組む」から。それはとうとう“星たちは人々を宇宙に導く”と解釈してもよいのではないかと思われるのです。

ただ、これは星やサインが持つ意味を方程式のように組み合わせただけのもの。
拡大×極大化×宇宙=人類と宇宙の距離感が変わっていく、といったふうに。

これはあまりにも星に寄りすぎていたり、前衛的な見方がすぎるかなと私個人も思っていたのですが、ちょうどこの本の執筆時、ある意味、この未来のタイムラインが現実になるのでは思わせるような出来事が起こりました。
それは、ある私人(私人とはいえ世界有数の大富豪ですが)たちが宇宙旅行をするというものでした。
SNS上で話題になったりもしましたのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。かつてはNASA等の機関で働く公人でなくては宇宙に行くということは叶わなかったのですが、今ではその流れもシフトチェンジ! 私人でもお金さえ出せれば(とはいえそれなりのコネクションは必要だと思いますが)宇宙に行くことができるようになったのです。

ちなみに中国の干支もそうですが、星の世界では12年がワンサイクルだとされています。この12年という年月が“最先端のものを普通の物事へと変えてくれる”のだとしたら、あと12年もすれば、“宇宙に一般の人が飛び出していく”のは意外と手が届く距離にあることとなり、人生で叶わぬ夢の一つではなくなってくるように思うのです。
つまり、占星術的な計算が合っているとするなら、今から、12年後の2032〜2033年頃には一般人も続々と宇宙に飛び出していき、それほど間をおかずして民間の宇宙旅行が一般的になったり、宇宙開拓のブームがスタートしたりすると考えられるのです。

『風の時代の未来予測』 CHAPTER 04 より yuji:著 講談社:刊

前回、冥王星がこの水瓶座にいたのは、1777年から1797年の間です。
この時期には、アメリカの独立、フランス革命が起きていますし、また日本では松平定信による寛政の改革が進み、水瓶座生まれの天才・モーツァルトがその天才性を遺憾なく発揮、音楽の世界に新風を巻き起こしました。

今回の冥王星・水瓶座時代も、それに匹敵するような大改革や大革命が起こるのでしょう。
不安でもあり、楽しみでもありますね。

克服すべきテーマを示す「キロン」

「キロン」は、土星と天王星の間に存在する小惑星の一つで、“プレ風の時代”(1981年1月〜2000年5月)の少し前、1977年に発見された、約50年の公転周期を持つ天体です。

yujiさんは、この世も課題を克服していくクエスト(冒険)のようなものだと捉えるとしたら、風の時代になる直前に発見されたキロンこそ、新時代のことを告げる天からのメッセンジャーであり、来(きた)る新時代において人類が克服するべきテーマを示すものであると指摘します。

「キロン」という名の由来はギリシャ神話にあります。木星はジュピター(大神ゼウス)、火星はマーズ(戦神)、金星はビーナス(美の女神)などと、夜空に輝く天体や星座には神話に由来するものがとても多いのですが、このキロンもその系譜を受け継ぎ、射手座のシンボルとなったとされる賢者ケイロンにちなんだネーミングとなっています。
ちなみに“キロン”はケイロン、カイロンとも称され、神話の中では半神半馬のケンタウロスとして描かれています。
荒れくれ者が多いケンタウロス族ですがケイロンは賢者であり、医者でもあり、ヒーラーでもあり、なんなら永遠の命まで持っている、いわば究極的な存在でした。ただある時、毒矢に射られてしまうのですが、死なない体を持っているため彼は死ぬことができず、ずっと苦しみ続けることとなったのでした。
そして、その苦しみに耐えきれず、永遠の命をプロメテウスに渡して死を選びましたが、大神ゼウスの恩情により死後は星座となり、黄道十二宮の9番目、射手座として今度は天空からその叡智の光を地表にもたらすこととなったのです。

こういった神話のエピソードから、キロンは“傷”を象徴する星、永遠に続くかと思われる痛みをもたらす星と言われたりもするのですが、傷がもたらす痛みを癒やしたり手放す方法を求め続けていくことで経験を積み、見識を深めていくことができるので、キロンとは賢者化していくためのトリガーであるとも言えるでしょう。
実際、占星術の鑑定の現場においてもキロンとは、“知性”を表していることが多いものです。若い時分から異常とも思えるほどに発達した何かを示す、賢者の座標を示す星。それがキロンのパワーでもあるのですが、ただ、その凄すぎる叡智や力が人間界の常識等とはかけ離れている可能性があることから、使いこなすのにはそれ相応の時間・エネルギー・コストといった対価や修練が必要となります。

キロンは一般普通車に対するF1マシーンのような、特別な運転技術を必要とするものであるというとわかりやすいでしょうか。ハンドルがありアクセルがありエンジンで駆動する“自動車”に属するところまでは同じでも、そのタイプの異なる2車では、操作性とか求められる運転技術というものはきっと全く別物であるはずです。
自分がキロンを持つエリアではF1マシーンで公道を運転しないといけないとすると、なんとなくキロンの特異性がよくわかろうかと思いますがどうでしょうか。
いきなり事故を起こしてしまったり、まわりから奇異な目で見られたり、すぐにガス欠になったり、視点の高さが周りとあまりにも違ったりと、運転技術が上達するまでは圧倒的な苦痛を感じそうな要素が盛りだくさんであり、まさにキロンの領域とは茨の道、茨の公道であることがわかると思います。

もう少し具体的な話をしますと、キロンによる修練は、“人間世界特有の小我”に向き合って克服するというものなので、それはそれは酷い自分も見ることもあれば、醜い自分と向き合うこともあるでしょう。
でも、そういった荒業にもへこたれずに真摯に課題と向き合い、遥か昔から積み上げてきたカルマのような“因果の根っこ”と対峙し解消へと進んでいくと、ひとはいつしかケイロンがそうであったように、その功績・頑張りが認められ、天空の世界へと意識レベルが昇華。晴れてトランスサタニアンと言われる天体(天王星・海王星・冥王星)の力を行使できるようになっていくのです。

映画『スター・ウォーズ』ではジェダイの修行の最終段階において“ダークサイドに堕ちた自分”が出てきたり、嫌なシーンを思い出したりするというものがあります。
恐怖自体はダークサイドへの入り口ではあるが、その恐怖に打ち勝つとその恐怖自体は幻影であることに気づく・・・・・というまさにあの一連のシーン自体がキロンの克服であり、超人的な力を得るために乗り越えなければならない”試練”なのです(『スター・ウォーズ』では、その恐怖の原因・乗り越える対象自体がのちに味方になり、助けてくれるシーンまでも描かれていますし、『スター・ウォーズ』の1作目の公開は1977年なので、キロンの発見と同年であるというシンクロもまた興味深いところです)。

ここまでの解説はなんなら神話や映像作品を使った”こじ付け的な解釈”のように感じられるかもしれませんが、実際に鑑定の現場で注意深く観察していると、キロンとはその人にとって「触られたくないところ、逃げたいところ、向き合いたくないところ」、つまり、弱点とも言える部分として発現することが多いようです。
またはその分野に少なからず興味があったり、時に食指が動いたりもするのだけれど、その“領域”に絡むやいなや、なぜか自分の醜いところ、下世話なところ、野卑なところが出てきてしまうというのもキロン絡みではよくあること。
また、「自分が自分でなくなるようなことがあった」ため、自分ではある領域のことを意識しないようにしていたとしても、他者からの指摘や巻き込み、ライフイベントや外圧により、嫌でもそこに目を向けないといけなくなったりする、という“強制引き戻し”のようなことが起きたりもするのがキロンの引力の凄まじいところでもあります。

この、何をやってもうまくいかない現象や手痛い失敗が起こる理由。
それはもしかすると当事者自身が過去の人生、あるいは過去生において、その分野にまつわることを傷つけられたり、たしなめられたり、辱(はずかし)めを受けたりしていて“恐怖・不安ベース”でその事象に向き合っているからではないでしょうか。
例えば、恋愛で言うと「パートナーと楽しいひと時を過ごすにはどうしたらいいか、どうやって喜ばせようか」と考えているのと、「別れると言われたくないがゆえに、彼の好みに合わせたり、彼の好きなことをして喜ばせようとする」のでは、やっていることや表に現れることは似通っていてもその芯・精神の部分は真逆のものだったりします。
ちなみにこのサンプルケースの場合は、後者のほうは本人が頭に思い描いている通り、早晩、“別れる”という結果に至ることが多いというのは言うまでもありません。

『風の時代の未来予測』 CHAPTER 06 より yuji:著 講談社:刊

キロンが示すのは、その人が持つ「突出した部分」であり「足りない部分」です。
それはコインの裏表であり、表面の「超才能」を使えるようになるには、裏面の傷を克服することが最低条件となります。

キロンは、“諸刃の剣”であり、使いこなすには修練が必要だということ。
yujiさんは、キロンリターン(生まれた時の位置にキロンが50年かけて戻ってくること)という約50年の時間は、超才能が評価され始めるのに必要な時間だと述べています。

以下に、自分のキロンが何で、どんな特徴があるのかを示した早見表を示します(下の図1を参照)。

図1 キロン星座早見表① 風の時代の未来予測 CHAP6
図1 キロン星座早見表② 風の時代の未来予測 CHAP6
図1.キロン星座早見表
(『風の時代の未来予測』 CHAPTER 06 より抜粋)

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

風の時代とは、「風の星座」と呼ばれる、双子座、天秤座、水瓶座のバイブスが強くなる時代のことです。
その三つのサインとは、それぞれ双子座はI think(考える)、天秤座はI balance(調和する)、水瓶座はI know(知る)、というキーフレーズを持っています。

yujiさんは、極論を言うならば、風の時代に大切にしたい基礎的なマインドセットとは、この三つであるとおっしゃっています。

本来の自分の在り方、個性を活かしながら、社会に貢献していく。
そんな“個が輝く”風の時代の生き方を象徴しているサインですね。

風の時代は、始まったばかりです。
冥王星が山羊座から水瓶座に移り(2024年11月)、天王星が牡牛座から双子座に移る(2026年4月)頃からが本番。

コロナ騒動程度でパニックに陥っていたら、どんどん時代から取り残されてしまいます。

「転ばぬ先の杖」という言葉もあります。
ぜひ、皆さんも本書を手にとって、時代を先取る生き方を手に入れてください。

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