【書評】『後悔しない生き方』(マーク・マチニック)

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 お薦めの本の紹介です。
 マーク・マチニックさんの『後悔しない生き方 人生をより豊かで有意義なものにする30の方法』です。

 マーク・マチニックさんは、著名な米国の経営コンサルタントです。現在自ら会社を設立し、新規事業の相談から、優良企業での研修まで幅広くご活躍されています。

「後悔」とは何か?


「あのとき、ああしておけばよかった」
「あのとき、あんなこと言わなければよかった」

 そのような後悔の言葉を残さないためには、どう生きればいいのでしょうか。

 マチニックさんは、後悔とは、すべきでないことをしたことと、すべきことをしなかったことで、どちらも不幸、失意、自責の念になることだと定義しています。

「約束を破る」
「自分の価値観に反する行動をする」

 そのような振る舞いがもたらすネガティブな感情が後悔を引き起こすということ。

 後悔をしないためには、意思決定の基準として次の二つの質問を自分に投げかけることが重要です。

  • もしそれをすれば(または、しなければ)、後悔することになるか?
  • もしそれをすれば(または、しなければ)、後悔を避けることができるか?
 ここで注意しなければならないことは、『「後悔」と「間違い」は同じではない』ということ。

 誰でも間違いは犯しますし、間違いからはさまざまな教訓を学ぶことができます。
 ただ、残りの人生に尾を引くような後悔につながる間違いだけは避けたいところです。

 本書は、後悔をしないための人生、より豊かで有意義な人生にするための具体的な方法やものの見方をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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いちばん大切なことを優先する


 人生はさまざまなことを交互にしなければなりません。
 まるで曲芸のお手玉のようですが、空中に投げるボールが多すぎると落とすおそれがあります。

 マチニックさんは、仕事で遠方に出張していたために、子どもたちに始業式に出席できず、それを伝えるのが大変つらい思いをしたことを例に挙げて、以下のように述べています。

 どんなに用事が多くても、後悔せずに生きたいなら、いちばん大切なことを優先しなければならない。この経験は私にとって重大な教訓となり、それ以来、家族と質の高い時間を過ごすことをつねに優先してきた。難しいこともあるが、なるべく出張を減らし、地元かインターネットでできる業務に専念している。
 さらに、息子と放課後にキャッチボールやサッカーをし、娘のバンドのセッションを見学し、家族で旅行をし、家事を分担するよう配慮している。当然、子どもたちの始業式には必ず出席している。
 人はみな自分の価値観を持って生きているが、その価値観と相いれない困難な決定を迫られることがある。そんなときに自問すべきことは、「いちばん大切なことは何か」ということだ。そうすれば自分の価値観を優先し、本当に大切なことに取り組むことができる。
 たとえば、仕事に励むことと家族と一緒に過ごすことはどちらも大切だが、そのふたつが重なりあったときはどちらを優先するかを考えなければならない。その答えが見つかれば、一方を犠牲にする決定をくだしても、後悔しながら人生を振り返ることはない。

  『後悔しない生き方』 第1章 より  マーク・マチニック:著 弓場隆:訳  ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 人生には必ず終わりがあります。
「時間は有限である」ということ。

 やりたいこと、やらなければならないと思っていることは増えていくばかりです。

 人生はつねに取捨選択を迫られる、「決断」の積み重ねです。

「いちばん大切なことは何か」

 いつも忘れないようにしたいですね。

素晴らしい瞬間を心に焼きつける


 人生は「魔法の瞬間」であふれています。

 マチニックさんは、後悔しないために特別な経験を保存する一つの方法は、「瞬間を凍結する」ことだと述べています。

「記念すべき瞬間に見る、聞く、感じることをすべて心に焼きつける」ということ。

 凍結すべき瞬間とは、一瞬の美しさ、笑い、歓喜、祝福、感動、驚異など、『生きていてよかった』と思える瞬間のことです。

 記憶に頼ったりカメラやビデオで撮ったりする以外にも、瞬間を凍結する方法はある。たとえば、その瞬間を詳細に日記に書きとめたり、それについて誰かにくわしく話したりするのでもいい。あるいは、それをメールに書いて友人に送ってもいいし、交流サイトを使って仲間の輪を広げてもいい。さらに、特別な瞬間を記念するためのお祝いをするのも一案だ。
 人生の素晴らしい瞬間を心に焼きつける努力をすれば、それを忘れて後悔することはない。記憶を永久に保存することによって、それを何度も心の中で再生することができる。時計の針を元に戻すことはできないが、瞬間を凍結することを覚えれば、人生の最高の瞬間をいつでも思い出すことができる。

  『後悔しない生き方』 第2章 より  マーク・マチニック:著 弓場隆:訳  ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 人生で経験した、嬉しかったこと、感動したことなどは一生残る“宝物”です。
 そのような瞬間を見逃さないことも大事ですが、忘れないように心に焼き付けることもとても大事なことです。

「忘れて後悔」することがないよう、気をつけたいですね。

「被害者意識」を持たない


 本当は自分の状況を変える能力が持っているのに、それができないと思い込んでしまっている。
 そんな人たちのメンタリティーを「被害者意識」と呼びます。

 マチニックさんは、被害者意識を持つ大人は、自分が損な役回りを演じさせられていると感じ、絶えず不平を言う癖がついているとし、以下のように述べています。

 よくある不平として、「こんなに頑張って働いているのに認めてもらえない」「こんな状況では生計を立てることはできない」「他の人たちはみんな楽しそうに暮らしているのに、自分だけ不幸だ」「どの人からもばかにされている」などがある。
 こういう人は自分を哀れむ気持ちでいっぱいで、後悔しながら生きている。自分が被害者だという気持ちが強すぎて身動きがとれず、人生を積極的に切り開こうとしない。おまけに、こういう人は一緒にいても全然楽しくない。
 では、どうすれば被害者意識を捨てることができるのか。
 その出発点として、人はみな、自分が直面している状況に対する反応の仕方を変える力を持っていることに気づかなければならない。
 たとえば、今日うまくいかなかったことがあった、仕事に不満を感じている、人間関係の問題を抱えている、目標が達成できそうにない、といった状況をどう処理するかは、完全に自分次第である。その原因の外的な要素ではなく内的な要素を探そう。他の人を責めたり、勝手な言い訳をしたり、無力な人物を演じたりしてはいけない。

  『後悔しない生き方』 第3章 より  マーク・マチニック:著 弓場隆:訳  ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 マチニックさんは、「被害者意識」から逃れるためには、不平を言っていることに気づいたらすぐにやめ、自分の状況に責任を持ち、適切な解決策を考える必要があると述べています。

 自分に起こったどんなトラブルや問題も、原因は自分自身にあります。解決策も自分自身で探すしかありません。

 何ごとも、「他人任せ」が、一番の後悔の原因です。
 自分自身の人生に責任を持って生きていきたいですね。

世の中をより良くする


 新聞やテレビの報道はいつ見ても、戦争や犯罪、醜聞(しゅうぶん)などのネガティブなニュースで溢(あふ)れています。
 その中で、素晴らしいことをした人のニュースを見聞きすることは一服の清涼剤になります。

 世間に模範を示した人、地域に貢献した人などのニュースは感動や元気を与え、私たち一人ひとりにも社会に貢献できるという希望を与えるものです。

 世の中をよくすることは、善意の力を発揮することである。我欲の塊になることではなく、相手に与えることである。見返りを求めずに人びとの心に明かりをともすことである。それは善行を施すことであり、人間として最も尊いことなのだ。
 あなたはどれくらい善意の力を発揮しているだろうか。人々の生活をよりよくしているか。ポジティブな活動を支援しているか。環境を保護する運動に協力しているか。困っている人たちに手を差し伸べているか。
 世の中をよりよくするのは、複雑で時間のかかる作業ではない。たとえば、傷ついている友人を助ける、自分の生活で余っている物質を慈善事業に寄付する、孤独な高齢者を慰問(いもん)する、見知らぬ人に親切にする、リサイクル運動に協力する、人びとに愛を伝える、といったことでいい。
 そうした簡単なことから始めていけば、その分だけ世の中がよりよくなる。それをすることで後悔することはけっしてない。

  『後悔しない生き方』 第5章 より  マーク・マチニック:著 弓場隆:訳  ディスカヴァー・トゥエンティワン:刊

 反社会的なことをして、いくらお金が稼げても、社会的な地位を得ても、最終的に後悔してしまうことが多いということでしょう。

「自分のためにもなり、他の人のためにもなることはないか」

 そのような視点を常に持って行動することが、これからの時代、ますます大事になっていきますね。

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「後悔先に立たず」ということわざがあります。
 後悔しようと思って生きている人は、誰一人としていません。

 それでも後悔を残してしまう人は後を絶たないのは、周りの人の意見に惑わされ、同じ過ちを繰り返してしまう危険性が、私たちの想像以上に大きいということです。

 今のままの人生を送って後悔することは、本当にありませんか?

 この問いに不安を感じる人は、本書を手にして、「人生」という旅の行き先や進路を再チェックしてみることをお勧めします。

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