【書評】『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』(トマス・レナード)

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 お薦めの本の紹介です。
 トマス・レナードさんの『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』です。

 トマス・レナードさんは、もともとフィナンシャル・プランナーでしたが、主にビジネスパーソンを対象にした「価値ある人生と仕事をつくる」ためのコンサルティングに方向を転換されます。
 自らコーチ大学を設立するなど、この分野の草分け的存在として知られていて、「パーソナル・コーチの創始者」と呼ばれています。

蜜を集めて飛ぶ蜂が花粉を運ぶように


 ビジネスで成功するための秘訣。
 訳者の堀紘一さんの言葉を借りれば、それは、相手の“優先順位”を読み、これに応えることです。

 レナードさんも、「蜜を集めて飛ぶ蜂が花粉を運ぶように」イメージして動け述べています。

 本書は、人生を良い方向に転換させ成功に導くガイドの役割を果たす一冊です。
「自分自身の魅力を高めることで自然と成功を引き寄せるための方法」について書かれています。
 いくつかピックアップしてご紹介します。

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自分の“したいこと・本音”をはっきり言う


 レナードさんは、成功するためには「自分本位」で生きるべきだと述べています。

 ここでいう「自分本位」は、自分だけの満足や利益などを追い求めることではありません。
「自分を大事にして生きる」ことです。

「自分本位」を実現するために、まず心掛けなくてはいけないこと。
 それは、自分のしたいことや本音をはっきり口に出して言うことです。

 自分のしたいこと、本音をはっきり口に出して言うことは、あなたにとっても周囲の人々にとっても大切なことである。誰もが人との関わりから何かを得ようとしている。
 私はこういう人間です、と明確に示すことができれば、周囲の人は安心してあなたに接することができる。人間というのは、自分の意見を持ち、堂々としている人の周りに集まってくるものだ。
 自分が何を求めているかをはっきり言える人は、それだけで人を引き寄せる。そして、求めるものが手に入る確率も、また高くなる。
 相手を理解することは、それが恋人にせよ、遊びの場であれ仕事の場であれ、あらゆる人間関係の基本である。
 はたして本音を言っているのか、それとも建前をしゃべっているのか。どこまで信用できるのか。どうすれば真意が確かめられるのか。仕事上のタブーはあるのか。どういう課題が水面下に隠されていると考えられるのか。
 誰もがこうしたことを知りたがっており、あなたと接しながら情報を得ようとしている。だから、自分の人となりや立場について、相手に曖昧な印象を与えないことが大切だ。同様に、あなたが人と接する時も、相手がどういう人間なのかを理解するよう努めよう。
 確かに、あなたの率直な態度についていけず、去っていく人もいるだろう。だがそうした人の多くは、本人がみずから努力して変わろうとしない限り優柔不断で自信のない人種であり、つきあうだけ時間のムダである場合が多い。

 『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』 1章 より  トマス・レナード:著 堀紘一:訳  三笠書房:刊

 自分の考えをはっきり口に出す。
 それは、「自分はこういう人間です」と宣言することと一緒です。
 それにより、自分の考えに合う人間を引きつけ、そうではない人間を遠ざけます。

 最初は、勇気のいることかもしれません。
 しかし、人間関係の煩わしさや悩みから開放されるための、最も有効な方法といえます。

正しい“生活習慣”には大きな利子がつく


 レナードさんは、自分の中のマイナス要因、魅力的でないものを極力排除すべきだと述べています。

「悪しき生活習慣」から身に染み付いてしまったものは、正していく必要があります。

 そのための大きなポイントは、以下の二つです。

 第一に、究極のセルフケアは、あなたの魅力を(あなた自身にとっても、あなたが出会う人々にとっても)高めてくれる。それはとりもなおさず、自分自身が価値ある存在であると認め、それにふさわしい扱いをすることに他ならない。周囲の人々もそれに気づき、意識するしないにかかわらず、あなたのそんな姿勢を尊重してくれるはずだ。
 第二に(こちらはいささか微妙だ)、「害」は相対的な観念だが、また徐々に大きくなるものでもある。一度やって何ともなかったからといって、安心して続けていると、だんだん悪影響を及ぼすようになる。
 だが、自分を大事にし始めると、体も心も、今までになく敏感になってくる。土砂降りの直後は濁っていた池の水が、徐々に泥が沈殿するにつれて、再び底まで見通せるようになるのと同じように、いったん気をつけ始めると、自分のことが次第にはっきり見えてくる。ファーストフード、体に悪いもの、弱者が傷をなめ合うような人間関係、そういうものすべてと縁を切りたい、という強い願望が湧いてくる。
 自分のためにならないことを(それまでの悪い習慣なども含めて)、いつまでも続けているのは嫌だと思うようになるのである。

 『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』 6章 より  トマス・レナード:著 堀紘一:訳  三笠書房:刊

「悪しき生活習慣」というものは、自分では気づくことができません。
 実際に止めてみて、初めてどれだけ悪いものだったのかがわかります。

 悪い生活習慣を止めれば、良い生活習慣を取り入れたくなる。
 それは当然のことでしょう。

「自己満足」と「自尊心」


 自分の成長を止めてしまう、最大の原因。
 そのひとつは、過剰な「自己満足」「自尊心」です。

 レナードさん自身も、以前、これらの罠にはまり、向上心を失い、学ぶことをしなくなった経験があります。

 自己満足に陥ると、実験や前進への意欲がなくなる。自尊心にとらわれると、自分が得意なことでしか、自分を評価できなくなる。

 自己満足も自尊心も、それ自体は悪いものではないが、バランスが問題だ。自己満足や自尊心に支配されるのではなく、それらは自分を支える土台と考えよう。
(中略)
 現在、私は自分のことを、まあまあコミュニケーション能力のある、いいコーチだと考えているが、それでもまだ能力の三割程度しか発揮していないと判断している。以前は、九割に達していると思い込んでいたのだ。だが、何も謙虚になろうと反省したわけではない。ただ、自己満足と自尊心に縛られた自己認識から、少しばかり自由になっただけだ。以来、私は順調に進歩し続けている。
(中略)
 自分に自信を持ちながら向上することは、十分に可能である。どんなスター選手も、試合が終わればジムに戻って、こつこつと地道な練習を積み、技術を磨いている。
 あのマジック・ジョンソンですら、すでに史上最高のバスケットボール選手と称えられていたにもかかわらず、研究を怠ることなく、独特のフックシュートをマスターして、ボストン・セルティクスを下したのだ。

 『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』 10章 より  トマス・レナード:著 堀紘一:訳  三笠書房:刊

 他の人と比べて、自分がどれくらいの実力なのか。
 それは、周りの人が決めればいいこと。

 自分自身が成長する。
 その点に関しては、過剰な自己満足や自尊心は「百害あって一利なし」です。
 肝に銘じておきたいですね。

“くだらない我慢”をしない


「我慢」は、人を煩わせ、エネルギーを吸い取る、できる限り排除すべきものです。

 レナードさんは、我慢から得るものもないわけではないが、自尊心を保つためにしては、犠牲の大きすぎる方法だと指摘します。
 我慢は、あなたの成功の杯にあいた穴のようなものです。

 我慢とは基本的に、感覚を麻痺させることである。たとえば美しい音楽を聴こうとした時、突然あたりが騒がしくなったとする。けたたましいクラクションの音、人のおしゃべり、何でもいい。とにかくあなたは必死に、そうした雑音を耳に入れまいとするだろう。一方では音楽を聴き、一方では雑音を無視しようと努めるわけだ。だが音楽の音には、雑音と同じ周波数の部分もあるから、雑音を無視しようとすれば、自然、音楽の一部を聞き逃すことになる。それと同じで、何かを我慢していると、不快なことに関わりたくないばかりに、人生の楽しみまで一緒にシャットアウトしてしまうことになるのだ。
 自分が本当に望む人生を手に入れるには、もっと敏感になることが不可欠だ。つまり、感覚を麻痺させる「我慢」は、追放しなければならない。そうしてはじめて、自分にとって一番大切なものに、全エネルギーを注ぎ込むことができるのである。
 我慢した場合——あなたもあなたの仕事も、並以上にはなれない。生まれ持った創造性は押しつぶされる。あなたはいつも疲れている。
 我慢をやめれば、あなたはもっと幸せな、一緒にいて楽しい人になる。傷ついたプライドにこだわる必要がなくなるので、より多くのエネルギーを自分の価値を表現するのに注ぎ込むことができる。人より一歩先を行き、二の足を踏んだり遠回りをしたりして無駄なエネルギーを消費することがなくなる。

 『いつも「いいこと」が起きる人の習慣』 13章 より  トマス・レナード:著 堀紘一:訳  三笠書房:刊

 我慢は、もちろん、「悪しき習慣」の一つです。
 止めてみて初めて、どれだけ自分の負担となっていたかがわかります。

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 いつも「いいこと」が起きる人。
 それは、悠々と流れる川の流れに例えられます。

 ゴミや余計な障害物などで、流れがせきとめられている。
 そんな状態では、それ以上何も受け入れられませんし、何も与えられません。

 まずは、自分の中の「流れを妨げているもの」を取り除くことが大切です。

 自分では、気づかずに続けている「悪しき習慣」。
 それを「良い習慣」へ、少しずつでも変える努力をしていきたいですね。


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