【書評】『ユダヤ人大富豪の教え』(本田健)

LINEで送る
Pocket

 お薦めの本の紹介です。
 本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え』です。

 本田健(ほんだ・けん)さんは、コンサルタント、作家です。
 経営コンサルタント会社やベンチャーキャピタル会社など、複数の会社を経営する「お金の専門家」で、今まで多くのベンチャービジネスの成功者を育てられてきました。
 著書も多数書かれていて、そのいずれもがベストセラーとなっています。

 本書は、その中でも代表的な一冊で、本田さんが20歳の頃、成功のきっかけを得るために訪れた米国で偶然出会ったゲラーと名乗るユダヤ人の老人の大富豪との間の実話に基づいて書かれている本です。

「幸せな金持ち」になるためには?


 ゲラー氏は、気持ちのはやる本田さんに向かって幸せに成功したければ、自分らしい人生を生きることに集中して、お金のことや成功することを忘れるのが大切なんだよと説きます。

 真意を掴みかねて、戸惑っている本田さんに、ゲラー氏は以下のように述べます。

 私は、『幸せな金持ちになるためには、自分らしい人生を生きる必要がある』と言ったのだ。多くの人は、金を求めて、さまよい歩き、金のためには何でもするようになる。でも、皮肉なことだが、結果的には、一時的に手に入れた金を失い、心の平安、幸せ、ときには健康までも失ってしまう。君には、同じ間違いを犯してもらいたくない」
 ゲラー氏は続けた。
「成功をうまく忘れることができた人間だけが、幸せに成功できるんだよ。社会的尊敬や力、愛情、友情を成功やお金に求めた人間は、不幸になってしまう。なぜなら、成功に行き着いたとき、そこに心の平安や幸せがないのに気づくからだ」
「とにかく、いまは忘れたらいいんですね?」
「そう、そういう素直な心構えはとってもいいね。私の言うことをすべて信じなくてもいい。検証してみて、それが本当だと思うなら、受け入れなさい」

 『ユダヤ人大富豪の教え』 プロローグ より  本田建:著  大和書房:刊

 本書は、若き日の本田さんがゲラー氏のレッスンで学んだ「幸せに成功する方法」を17の秘訣としてまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

スポンサーリンク
[ad#kiji-naka-1]

「好きなこと」のもつパワー 


 人は、エネルギッシュに生きている人物に魅了され、心から応援したいと思うものです。

 ゲラー氏は、人生で成功したければ、まず、自分が魂を打ち込める何かを見つけ、それに最大限のエネルギーを注ぐべきだと述べています。

 私は、常々一個人が世界に貢献できることは、ただ一つ、その人が生まれてきた使命に気づき、それを生きることだけだと思う。それには『自分の好きなことをやる』。ただそれだけでいいと思う。好きなことをやっていれば、その人は幸せになれる。幸せな人は周りを幸せにするパワーをもつ。表面上は単なる普通のパン屋にすぎない男も、魂をこめて焼くパンで多くの人を幸せにできる。彼の笑顔とパンは人を幸せにし、いい気分にさせる。平和のデモをやって道ばたにゴミを撒き散らす連中より、よっぽど平和に貢献していると私は思うね。好きなことをしていると、必ず道は開ける。時間差はあるだろうけれど、お金もやってくるはずだ。もし、万が一お金がやってこなくても、好きなことをやって幸せなんだから、それで十分だろう。

 『ユダヤ人大富豪の教え』 第2の秘訣 より  本田建:著  大和書房:刊

「好きなことが見つからない」

 本田さんは、それは、親や社会が望むことを小さい頃からやってきたために、自分が好きなことを見つけられないまま、人生を生きてきたためだと述べています。

 それは、一種の“病気”なので、時間をかけてリハビリすれば、好きなことはきっと見つかります。

人生を信頼する力をもつ


 ある日、ゲラー氏に、無人島に置いてけぼりにされた本田さん。
 そこで、さまざまな気持ちが入り乱れる、不安定な一夜を過ごします。

 ゲラー氏は、その意図を、「感情への対処方法を知ってもらいたかった」ためだと説明します。

「まず、君には、自分の感情や思考が人生のコントロールを奪うほど、パワフルだということを知っておいてもらいたい。そして、それらに対処できるだけの人間になってもらいたいのだ」
「よくわかりました。日本語で『胆力を練る』と言うんですが、そういうことですね?」と、日本語の意味を説明した。
「そう、サムライのようなどっしりとした人間になるのだ」
「はい。自分の立つ位置がよくわかるようになってきました」
 この頃までには、ゲラー氏の意図がのこめてきた。「感情おそるべし!」だなと自分に言い聞かせた。
「君に覚えておいてもらいたいことは、人生を信頼することだ。一時的に見捨てられたように感じたときには、今日のことを思い出してほしい。必ず、助けはくるとね。人生を信頼できる者にだけ、幸せは訪れるのだから。

 『ユダヤ人大富豪の教え』 第4の秘訣 より  本田建:著  大和書房:刊

 人生の破綻は、周りの状況によって起こるのではありません。
 その状況に耐えられなくなって、自らに絶望したときに初めて起こります。

 どんな時も「人生を信頼すること」ができるかどうか。
 そこで人生が決まってしまう、といっても過言ではありません。

絶対的な友情は、人生で最も大切な財産


 いい人脈をつくり上げることは、人生の幸せと成功に不可欠なものです。

 ゲラー氏は、人脈とは、君が無理を言える友人という意味だとして、心の通じ合った仲間がどれだけたくさんいるかで、成功のスピードは変わってくると説きます。

 ゲラー氏は、成功者と接する時の心得として、以下のように述べています。

「成功者は、コミュニティーや社会に還元しようという並々ならない情熱がある。そこに、ボランティア団体の一員としていることで、君は仲間だと認識してもらえる。彼らはただでさえ、若い人を助けるのが好きなのだ。そこへ、君が礼儀正しく登場する。そこでへりくだってセールスマンのようになってはいけない。あくまで自分の尊厳を守ったつき合いをしなさい。そうすれば、相手によって態度を変えない君のあり方を見て、彼らは君がひとかどの人物と思い込む。
 そこからは、君の腕次第だ。偉い人には、あたかも彼が偉くないかのように接しなさい。そして、偉くない人には、あたかもその人が偉い人のように接しなさい。そうすると、そのどちらからも君は驚きの目で見られるだろう。
 彼らは、そんな扱いを受けたことがないからだ。そして、どちらもが君に感謝し、好意をもつだろう。偉い人は、本当は普通に接してもらいたいものなのだ。そして、偉くない人は、偉い人のように扱ってもらいたいものなのだから。
(中略)
 利害を超えた友情は、人生でいちばん大切なものの一つだ。すべてを投げ出しても、大切に思える友人がいたら、君は幸せだ。もし、君がそういう人間なら、同じことを考えてくれる友人がたくさん周りにいるだろう」

 『ユダヤ人大富豪の教え』 第7の秘訣 より  本田建:著  大和書房:刊

 誰が相手でも、媚びずに正々堂々と、見下さずに礼儀正しく接するべき、ということ。
 日々心掛けたいですね。

現在に意識を集中させる


 ゲラー氏は、現在のみに自分の意識を集中させることも大切だと述べています。

「(前略)プラス思考の人は、未来にエネルギーを集中しすぎる傾向がある。
 そして、ネガティブなタイプは、過去ばかりに注意を向け、あのときこうなっていればということばかり考えて悔やんでいる。失敗は、未来に絶望したときと、過去の体験を無駄だったと判断したときに確定するのだ」
「なるほど。でも、つい未来とか過去に目がいってしまいますよね」
「人生は、今現在、この瞬間において目の前で起きていることなんだよ。
 せっかくの素晴らしい人生が目の前にあるのに、未来の計画に忙しくては、いまを楽しめなくなってしまう。
 夕日がいま目の前で美しいのに、明日の夕日を見に行くことに気をとられて、目の前の壮大な景色を見ないようなものだ。
 過去のことばかり考えて、いまを見失うのも同じことだ。
 成功するのには、エネルギーがたくさん要る。それが何であれ、現在に集中することで、目標はいちばん早く達成することができる。
 いま、心から楽しめることを全身全霊でやりなさい。その生き方が君に、魂の喜びと経済的な豊かさを同時にもたらしてくれるだろう」

 『ユダヤ人大富豪の教え』 第14の秘訣 より  本田建:著  大和書房:刊

 時間は、「現在」という“この瞬間”が、永遠に繋がっているものです。
「過去」も「未来」も、実際には存在しないもの。

 今、この瞬間を生きる。
 そのことの大事さを忘れないようにしたいですね。

スポンサーリンク
[ad#kiji-shita-1]
☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 ゲラー氏の教えは、幸せであることと、お金持ちであることは、同義語ではないことを教えてくれます。

 お金に幸せを求めると、たとえお金持ちになっても、親友もいない、心の余裕もない、不幸せな人生となります。

 幸せな金持ちになるには、まず幸せになることが先です。
 お金は後からついてくるものです。

 お金持ちになりたい。
 それを実現するには、お金のことも忘れて、自分の好きなことを、全力で続けることが一番の近道。

 とても示唆に富んだ教えですね。
 この矛盾しているようにも思える真実を、しっかり理解した人だけが、本当の「幸せなお金持ち」になれるということです。

 (↓気に入ってもらえたら、下のボタンを押して頂けると嬉しいです)

  にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 15

フォローする

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA