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【書評】『たった2分で凹みから立ち直る本』(千田琢哉)

 お薦めの本の紹介です。
 千田琢哉さんの『たった2分で凹みから立ち直る本』です。

たった2分で凹みから立ち直る本 たった2分で凹みから立ち直る本
(2012/03/06)
千田琢哉

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 千田琢哉(せんだ・たくや)さんは、文筆家です。
 大学卒業後、大手損保会社に入社、その後大手経営コンサルティングを経て独立。
 現在は、コンサルティング会社時代に大型プロジェクトのリーダーとして陣頭指揮を執った体験をもとにイノベーション・クリエーターとして執筆活動や研修講師としてご活躍中です。

「タフな人」と「タフでない人」の違いは?

 精神的にタフな人と、そうでない人の決定的な違い。
 それは何でしょうか。

 生まれついた性格ではありません。
 タフな人も、精神的に凹むことはあります。
 ただ、凹んでいる時間が短いので、周囲にそのような姿をめったに見せないというだけです。

 1万人以上のビジネスパーソンを見てきた千田さん。
 その理由を、タフな人は凹まない人ではなくて、凹んでもすぐに復活できる方法を取得しているからだと説明します。

 凹んでも、すぐに復活できるなんて、そんな都合いい方法はあるのか。

 千田さんは、自分が復活できるための自分“ならでは”のコツを見つけることだと述べています。 

 自分が復活できるための自分“ならでは”のコツを見つけることだ。
 この世に凹まない人なんていない。
 むしろタフタ人ほどたくさん凹んでいる。
 タフな人は、たくさん凹んでたくさん凹みから復活している。

 自分を励ます“自分ならでは”のコツを習得しているからだ。

  「たった2分で凹みから立ち直る本」 まえがき より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 凹むことも、「慣れ」なのかもしれません。
 スキーも、最初は、何度も転びながら、何度も起き上がって、徐々に滑りのコツを覚えます。

 最初は、転んでしまうかもしれない、という恐怖心が先行して、へっぴり腰だった滑りも、何度も転ぶうちに転ぶことへの恐怖心がなくなり、思い切った全力の滑りができるようになります。

 凹みから立ち直るということも、同じことなのかもしれません。

 本書は、凹みから復活できるコツを発掘するためのヒントをまとめた一冊です。。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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ドロップアウトは、知らなかった才能に気づけるチャンス。

 上手くいくためには、まず上手くいかない経験をすることが必要です。

 上手くいかずに思いっきり凹む経験が、自分を見つめ直すきっかけとなるからです。

 できれば人生の早いうちにドロップアウトしておくことだ。
 定年間近になってから左遷やリストラに遭うと、無気力な毎日を過ごし下手すると再起不能になってしまう。
「就職が決まらない」「出世が同期より遅れてしまった」などのドロップアウトは、できるだけ若いうちの気力体力が充実している間にこそしておこう。
 人生を振り返ったら、必ずドロップアウトに感謝する時がやってくる。
(中略)
「自分にはこれ以上準備できなかった」と心底認めることができれば、これからの人生の宝になる。

  「たった2分で凹みから立ち直る本」 第1章 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 人生、いつ、何が起こるか分かりません。

 どんなに凹んでも、そこで諦めないこと。
 這い上がろうと、必死に努力すること。

 それが大切です。

一度嫌われ者になると、群れにいた時より時間が倍増する。

 これからは、個人個人のスキルや能力が、より問われる時代になります。
 どこかの組織に属して、「みんなと一緒だから安心・・・」では、もう通用しません。 

 20世紀はどこかの派閥に属して、上司に嫌われないようにと上ばかりに目を向けているヒラメ状態で気を遣っている人が出世した。
 ところが21世紀には派閥そのものが消滅してしまう時代だ。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」から「赤信号みんなで渡れば全員死亡」の時代へと、シフトを果たした。
 生き残るのは個の力を圧倒的に磨いた人間だ。
 一度嫌われ者になって群れから飛び出してみると驚くことがある。
 嘘のように自分の時間が増えることだ。
 あれほど恐れていた孤独だが、実は群れの中で息を殺しているのが地獄であり、群れから飛び出してしまえば天国だったという事実に気づかされるのだ。
 天国のようにゆったりとした時間で、着実に自分の実力を磨いていくのだ。
 実力がある水準に達した途端、地位とお金と親友が手に入る。

  「たった2分で凹みから立ち直る本」 第3章 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 会社でも、どこでも、あるグループ(派閥)に属すると、何となく安心できます。
 でも、そのせいで色々な制約ができてしまいます。

 とくに問題なのは、時間を余計に拘束されてしまうことです。

 お昼は、グループで一緒に食べる。
 夜も、一緒に飲みに行く。
 週末は週末で、一緒にゴルフ。

 それでは、一人の時間など取れるわけないです。
 自分の属しているグループが、自分の人生を保障してくれるわけではありません。

 一人になって自分を磨くこと。
 それが自分の身を守る一番の方法だということです。

 早く抜け出したもの勝ちですね。

自分をもっと好きになるためにお金を使えば、それが正しい。

 給料は上がらず、ボーナスも右肩下がりのご時世。
 財布のひもも固くなりがちです。

 だからといって、何でもかんでも“自粛”するべきではありません。

 千田さんは、お金を使う際に、『自分のことをいかに好きになることができるか』で決めるべきだ、と述べています。

 それにお金を掛けるか否かと迷った際は、いつもこれを判断基準にすればいい。
 エステやネイルサロンやプチ整形だって、自分をもっと好きになるためになら迷わず投資していい。
(中略)
 自分を好きになることができれば、必ず仕事もできるようになる。
 今までであった成功者たちの共通点は、自分で自分に惚れ込んでいたことだった。
 仕事もプライベートも、自分で自分に惚れ込んでいる人間が最後に勝つ。
 世間体にお金と時間を費やすなんて愚の骨頂だ。
 ひたすら自分に惚れ込むことだけにお金と時間を費やせば、最終的に生涯賃金は増える。
 自分に酔いしれて勘違いし続けることができるのがその人の才能だ。

  「たった2分で凹みから立ち直る本」 第4章 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 どんな投資でも、お金を出すのが先です。
 そこで躊躇していては、リターンもありません。

 人の目など気にせず、自分の好きなことにお金を使う。
 やりたいことをやって、勘違いし続けましょう。

友人の成功に嫉妬ではなく拍手すれば、次の成功者になれる。

 一流のスポーツ選手は、敗れた相手の悪口は言いません。
 それどころか、潔く負けを認めて、相手を讃えます。

 どんな相手であっても、素直に「おめでとう」を言える人は、伸びます。

 もし成功して幸せな人生を歩みたいのであれば、先に成功した友人に多少悔しくても体の高い位置できちんと拍手を送ることだ。
 友人の成功に拍手するためには、まもなく自分が成功する状態にあることが必要だ。
 努力して着実に成功に向けて近づいていなければ、心からの拍手など送ることはできない。
 もし悔しくて心から拍手できていなかったとしたら、自分が成長できていないことを気づかせてもらえることになる。
 いずれにしてもあなたの人生が好転するのは間違いない。

  「たった2分で凹みから立ち直る本」 第5章 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 人の成功を喜べなかったり、妬む気持ちがある。
 それは、心の奥に「自分はもう成功できない」という諦めの気持ちがあるということです。

 それは、成長すること自体を諦めている、ということでもありますね。

「いずれ自分も・・・」

 そんな気持ちを持ち続けること。
 人の成功は、素直に喜べる人間でいたいですね。

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 失敗しないこと、凹まないことが大事なのではありません。
 重要なのは、失敗しても、凹んでも立ち直ることができるかどうか、です。
 
 凹むことを恐れず、人生を突き進む。
 そうなれるまで、おおいに凹んで、立ち直りましょう。

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たった2分で凹みから立ち直る本 たった2分で凹みから立ち直る本
(2012/03/06)
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