本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『たった2分で、決断できる。』(千田琢哉)

 お薦めの本の紹介です。
 千田琢哉さんの『たった2分で、決断できる。』です。

 千田琢哉(せんだ・たくや)さんは、大学卒業後大手損保会社に入社、その後大手経営コンサルティングを経て独立されています。
 現在は、コンサルティング会社時代に大型プロジェクトのリーダーとして陣頭指揮を執った体験をもとにイノベーション・クリエーターとして執筆活動や研修講師としてご活躍中です。

「2倍の決断」で、人生が2倍になる。

 日常において、何らかの決断を迫られる場面は、数多くあります。
 そこでどんな決断をするかは、人生を左右するほど重要です。

 しかし、それ以上に大事なことは、「決断をしたか、しなかったか」です。

 千田さんは、決断することの重要性を、生きているうちに決断した数が「本当の寿命」であると指摘します。
 一つ決断を下すということは、一つ自分のやりたいことが実現できるということだからです。

 決断力がある人とない人の違いは、何でしょうか?
 千田さんは、最初の1回目の決断ができるかどうか、それが全てだと述べています。

 最初はたった1回の決断ができるか否かであったとしても、時間と共にその差は広がっていくばかり。
 1回も決断したことのない人間は、生涯、決断が怖いから逃げ続ける。
 他人に決断を委ねる人生で幕を閉じる。
 1回でも決断したことのある人間は、生涯果敢に決断し続ける。
 決断する直前に妄想は勝手に膨らむけれど、決断それ自体は何も怖いことではないことを身をもって知っているのだ。
 自分で決断すると、その快感の虜になる。
 
 決断すると、人が集まってくる。
 決断すると、富が集まってくる。
 決断すると、時間が増える。
 決断すると、人生すべてが好転する。

  「たった2分で、決断できる。」 prologue より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 どんなことでも、やったことのないことをやるのは、怖いものです。

「決断すること」も一緒です。
 慣れれば、怖さはなくなります。

 何度も繰り返すことで、「決断すること」自体が、快感になります。

 本書は、決断できずにクヨクヨしている人に第一歩を踏み出す勇気をくれるかもしれない「人生を変える言葉」がたくさん詰まった一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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まず、自分は幸せになると決断する。

 最初に決断すべきこと。
 それは「自分は幸せになる」ということです。

 決断するということは、2つの選択肢からどちらかを選ぶことです。

「幸せになること」と「幸せにならないこと」。
 それは同時には達成できません。

 あなたが最初に決断しておかなければならないことがある。
 自分が幸せになることを決断することだ。
 冗談ではなく、これが一番大切なことだ。
 自分が幸せになると決断していないのに、本を読んだり人と会ったりしても時間の無駄だ。

 幸せとは何か。
「やりたい」と直感したことを表現させることである。
(中略)
 世間体で「こう見られたい」ということではなく、あなた自身が心底「やりたい」と一点の曇りもなく感じることだ。
 心底「やりたい」と直感したことを、あなたの人生でいくつ実現できるかが、あなたの幸せを決める。

  「たった2分で、決断できる。」 part1 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

「やりたい」と思ったことを「やる」か「やらない」か。
 それを同時には、選択できません。

 やりたいことを「やる」という決断をしないことは、やりたくないことを「やる」という選択をすることです。

出た結果は、事実である。

 決断をするうえで、大事なこと。
 それは自分で決断を下した結果を、事実として受け入れることです。

 決断するということは、数ある選択肢から1つの答えを選ぶことです。
 もちろん思ったような結果が出ないこともあるでしょう。

 しかし、それらも受け入れる覚悟がなければ、とても怖くて決断など出来ません。

 どんなに美辞麗句を並べ立てても、出た結果は事実だ。
 当たり前のことだが、まずこの厳然たる事実を心底認めるべきだ。
 ところが多くの人たちはこれがなかなかできない。
 出た結果に対してあれこれ文句を言いたがる。

 出た結果に対して文句を言うと、
 結果が出ない人間になっていく。

 なぜなら後出しじゃんけんで不平不満を口から発散することによって、行動力がすっかり鈍ってしまうからだ。
 出た結果に対して不平不満を言うと、同じような人たちが群がってくる。
 こうして口はやたら達者だが、行動力が鈍くて何も成し遂げられないグループが構成される。

  「たった2分で、決断できる。」 part2 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 自らの決断から生じた結果に、言い訳をしない。
 その覚悟ができれば、決断することは、とても簡単になります。

 どこかの国の政治が決断できないのは、大多数の政治家にその覚悟がないからですね。
 反面教師にしましょう。

まず、友だち100人作るのをやめると決断する。

 良い人間関係を作るうえでも、決断力は欠かせません。
 普段からさまざまな人たちと触れ合う中で、近づくべき人、遠ざけるべき人をその場で判断する必要があるからです。

 決断ができない人は、人間関係のしがらみに囚われ、身動きがとれなくなります。

 本当の友だちなんて100人できないし、それでは人に会っているだけで人生が終わってしまう。
 人は誰かと会って話している間ではなく、1人の時間に成長していく。
 1人の時間を確保できなければ魅力的に成長できないから、本当の友達は離れていく。

 成長できない人同志で群がって
 噂話する人生で終わってしまう。

 正確には人と会う時間は大切だが、1人の時間を同時に確保しなければ成長できないということなのだ。
(中略)
 まず孤独に自分を磨いていくと、必ず運命の人と引き寄せあう。
 運命の人が近づいてきたら理屈ではなく、直感でわかる。
 お互い孤独に自分を磨いてきた者同士が
 ピン!とくるのが、
 生涯の友なのだ。

  「たった2分で、決断できる。」 part5 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 自分にとって本当に必要な人、自分を成長させてくれる人に出会う。
 そのためには、「探す努力」ではなく、「自分を磨く努力」が必要です。

 余計なモノは、ないに越したことはありません。
 自由に動き回るには、身軽なことが一番です。

 人間関係でも、同じですね。
 量より質で勝負しましょう。

前例がないことをやると、お得。

 誰もやったことがないことや、前例がないこと。
 それらを目の前にしたとき、決断力のある人とない人の差が、最もはっきり表れます。

 サラリーマンの常套句にこんなのがある。
「これはちょっと業界では前例がないので・・・」
「これはちょっとうちの会社では前例がないので・・・」
「・・・」にはお決まりの「検討します」という断念者の常套句が入る。
 歴史を変えた偉人たちは「・・・」の部分にある共通の非常識な言葉を入れた。
「やってやろう!」だ。

 前例がないから
 やめるのが傍観者で、
 前例がないから、
 やるのが挑戦者。
(中略)
 あまり大きな声では言えないが、前例がないことをやるとお得なことが2つある。

 失敗しても許されること。
 成功したら歴史に名を残せること。

  「たった2分で、決断できる。」 part7 より  千田琢哉:著  学研パブリッシング:刊

 1回だけの挑戦で、すんなりと成功した偉人はいません。
 前例を踏襲して、歴史に名を残した偉人も、当然ながらいません。

 どんな偉業や難事業も、最初に「やる!」と決断したところから始まります。
 それが難しければ難しいほど、その最初の一歩を踏み出すには勇気がいります。

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 いざという時に“一歩踏み出す勇気”を持てるかどうか。
 それは、普段どれだけ自分自身で考えて決断しているかで決まります。

 いつも周りの意見に従って、空気ばかり読んでいる。
 それでは、自分の人生を左右する大事な場面で、決断を下すことなど、到底できませんね。

 決断力を身につけるには、普段からの意識が大事です。

 小さいところからコツコツと。
 最後は「自分で決める」という勇気と覚悟を持って、日々過ごしていきたいですね。

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