【書評】『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』(槙孝子)

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 お薦めの本の紹介です。
 槙孝子先生の『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』です。

 槙孝子(まき・たかこ)先生は、鍼灸師・マッサージ療法士です。
 自分療法としてのふくらはぎマッサージ療法の普及活動を展開されるなど、ご活躍中です。

ふくらはぎを毎日もむだけで、免疫力がアップする!


 最近、平熱が36度を下回る、いわゆる「低体温」の人が増えています。
「冷えは万病の元」と昔から言われますね。

 現代の医学においても、「体温が1度下がると免疫力が30%以上、基礎代謝も10%以上落ちる」といわれます。
 
 冷えのおおもとは、「血液のよどみ」です。
 血液がスムーズに流れないと栄養もホルモンもとどこおります。
 すると、末端まで血液が届かなくなって体が冷えてしまいます。
 
 体の内側から血流をよくして体を温める。
 その最も簡単な方法が、「ふくらはぎを毎日よくマッサージする」ことです。

 槙先生は、ふくらはぎを毎日よくマッサージするだけで、自律神経が整い免疫力が格段に上がると述べています。

 本書は、ふくらはぎの機能やマッサージの原理を説明し、その方法を解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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ふくらはぎは、体の不調を知らせる「セルフドクター」


 下半身には、つねに全身の70%の血液が集まっています。

 引力の法則で、下へ降りようとする体中の血液。
 それを心臓に戻す役割を担うのが「ふくらはぎ」です。

 ふくらはぎは、両足のすねの裏側のふっくらした部分のこと。
 腓腹(ひふく)筋やヒラメ筋など、足や足指を動かす筋肉が逆さハートの形に集まります。
「第2の心臓」といわれるほど、重要な筋肉器官です。

 槙先生は、さまざまな理由で、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が衰えると、血液がよどみ、体が冷え、老廃物が血管の中にたまりやすくなると指摘しています。

 前述したように、健康な人のふくらはぎは、ゴムまりのように弾力があり、ほんのりと温かく、つきたてのおもちのようにやわらかです。
 ところが、たとえば腎臓が弱っていると、ふくらはぎは弾力を失って薄い革袋のようにグニャグニャになりやすい。
 血圧が高いと、固くふくらんで、熱っぽくなりがちです。
 腰痛・肩こり、頭痛や糖尿病の持病がある人、悩みやストレスのある人の多くは、ふくらはぎがパンパンに張っていたり、奥に芯のようなしこりがあって、ちょっと押しても痛がります。

 ふくらはぎがむくみやすい人は、血液の流れが悪く、血栓(小さな血のかたまり)ができやすい体質。血栓が血管に詰まると、まさに栓をしたように、そこから先に血液が流れなくなり、最悪の場合は突然死の悲劇につながってしまいます。
 脳梗塞や、エコノミークラス症候群にならないよう、ふくらはぎマッサージを習慣にしましょう。水分は血液をサラサラにする基本ですから、たっぷり摂ってください。

 『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』 PART 2 より 鬼木豊:監 槙孝子:著 アスコム:刊

 ふくらはぎは、外から状態を確かめることができます。
 そのため、体の不調を知らせてくれる「セルフドクター」として活用できます。

 お風呂の中でマッサージをする。
 それと同時に、ふくらはぎの状態を自分で触ってセルフチェックする。

 毎日の習慣にしたいですね。

「自覚のない冷え性」にもご用心!


 私たちは、エアコンがあるのが当たり前で、いつでも適正な温度にコントロールされた環境で生活しています。
 便利さと引き換えに、日本人の体は年齢を問わず基本的に冷えやすく気温の変化についていけなくなっています。

 平熱が36度以上あっても、手足が冷えていない「自覚のない冷え性」もあります。

 たとえば「冷えのぼせ」と呼ばれるタイプ。
 頭によくカーッと血がのぼって、頬が赤い人。肝心の心臓や脳への血流が不安定で胃腸にも負担をかけている、ということもあります。
 足がむくみやすい。ふくらはぎが手のひらより冷たい。おへその下がひんやりしている。下腹部に不快感がある。のどや胃腸になにか詰まっているような気がする。肩や首筋がひどくこる。夜中や明け方に胸や胃のあたりが痛む。
 そんな不調があったら、平熱に関係なく、血液のめぐりが悪く内蔵が冷えているのでないか、と警戒してください。
 ちなみに、寝冷えをすると下痢しやすいことでもわかるように、内臓の冷えは一般的に、下腹から始まり、胃のほうへ広がって行きます。

 ふくらはぎマッサージは、やっかいな冷えの改善に、大きな効果を発揮します。
 入浴やふくらはぎサポーターにも血流アップ効果はありますが、ふくらはぎマッサージは体の中からの「自家発電」。パワーと持続性が違います。

 『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』 PART 4 より 鬼木豊:監 槙孝子:著 アスコム:刊

「体の冷えは、体質の問題だ」

 そう勘違いして放っておくと、あとで大変な目に遭います。

 冷えを自覚しない人も、肩や首筋がこっている人、下腹部に不快感がある人などは要チェック。
 内蔵の血液のめぐりが悪くなっている可能性が高いです。

1時間に1回は立ち上がれ!


 足のむくみやすい人は、血栓のできやすい体質です。
 1日中パソコンと向き合う人やじっと座っている時間が長い人は、とりわけ気をつける必要があります。

 専門機関の測定によると、人が立っている時の足の血管には、1秒間におよそ12cmの速さで、血液がスムーズに流れていきます。
 座ると、1秒間に5cmと半分以下の速さに。そのまま30分間じっと座っていると、1秒間に2.5cmにまでダウンするそうです。
 航空医学研究センターが、ふくらはぎ上部の血流スピードを超音波で測定した実験でも、立っている時は毎秒6.3cm。座ると毎秒4.4cm。座って30分後には、毎秒3.1cmと、半減しました。

 座った姿勢では、ふくらはぎの筋肉が収縮しにくくなるので、血液を心臓に戻すポンプとしての働きが悪くなります。
 そのため血液がとどこおり、血流が遅くなるのです。
 そんな時、ふくらはぎを軽くもむだけで、血液の流れが速くなることが確認されています。
 とにかく血栓を作らないように、座ったままでもいいのでまめにふくらはぎに手をのばしてもみ、少なくとも1時間に1回は立ちあがって足首を回しましょう。

 『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』 PART 7 より 鬼木豊:監 槙孝子:著 アスコム:刊

 飛行機などの狭い座席に長時間座り、歩き始めた時に呼吸困難に襲われる症状。
 それが「エコノミークラス症候群」です。

 この病気の原因は、静脈の血管の中の血栓(血のかたまり)で肺をつまらせることです。

 座ったままの姿勢というのは、私たちの想像以上に血の巡りを悪くする。
 その事実を十分認識する必要があります。

「1時間に1回は立ちあがって足首を回す」

 習慣にしたいですね。

ふくらはぎマッサージのやり方


 槙先生は、ふくらはぎのストレッチやマッサージの方法をカラー写真付きで解説しています。
 その中から「基本のマッサージ」のひとつご紹介します。

ふくらはぎマッサージP30 31
図.ふくらはぎの基本マッサージ
(『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』 P30〜31 から抜粋)


 ふくらはぎをもむときのポイントは、

「下から上へ」
「心臓に向かってもんでいくこと」


 ちょっとした時間があるときにできるよう、ぜひ習慣にしたいですね。

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 健康的な生活を送る。

 そのためには、体をつくっているすべての細胞に必要な栄養を供給すること。
 そして、不要な老廃物を排出することが必要です。

 つまり、血液のめぐりをよい状態に保つことが不可欠です。

 普段、下半身の血液を心臓に送り返すという重労働を淡々とこなしているふくらはぎ。
 そんな「縁の下の力持ち」を日頃から優しく労ってあげる。

 ふくらはぎの機能を強化することで、冷え知らずの生活を送りたいものです。


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