【書評】『男女脳戦略。』(メンタリストDaiGo)

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 お薦めの本の紹介です。
 メンタリストDaiGoさんの『男女脳戦略。—男にはデータを、女にはイメージを売れ』です。

 メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)さんは、「日本唯一のメンタリスト」として有名な方です。

「脳の違い」を知れば、相手の心が読める!


 男性と女性を知るうえで覚えておくべきこと。
 それは、『生物学的に両者には「脳」の違いがある』ことです。

 脳には、「右脳」「左脳」があります。
 右脳は「直感」や「感性」を司る脳、左脳は「言語」や「思考」を司る脳と言われています。

 この2つの脳の間には、「脳梁(のうりょう)」と呼ばれる神経が存在しています。
 脳梁は、左右の脳をつなぎ、情報のやり取りをする橋渡しのような役割を担っています。

 最近の研究では、女性のほうが男性よりも右脳と左脳の連絡がスムーズで、両方の脳をバランスよく使えていることがわかってきました。

 女性は、左脳と右脳の両方を上手に働かせて会話します。
 そのため、言葉からイメージを膨らませたり、感じたことをすぐに言語化することが得意です。

 一方、男性は、ほとんど左脳しか使っていません。
 そのため、言葉に感情をのせて話すのは苦手ですが、論理的な会話の構築が得意です。
 
 DaiGoさんは、右脳と左脳の連結に代表される男性、女性の脳の違いは、男女のさまざまな発想や行動の違いとなって表れると指摘します。

 本書は、「男性脳」と「女性脳」を解説し、両者の「心理の違い」をメンタリズム的な観点から解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「モノタスク」の男性脳、「マルチタスク」の女性脳


 男性脳、女性脳とはいいますが、「男性=男性脳」「女性=女性脳」だとは言い切れません。
「男性の15%は女性脳、女性の10%は男性脳」という医学的報告もあります。

 相手が「男性脳」か「女性脳」かを見極るための方法はいくつかあります。
 その中のひとつが、「パソコンの画面を見ること」です。

 ものごとを同時進行できるマルチタスクの女性脳は、デスクトップにすべての作業のファイルを立ち上げがちです。メールもインターネットも、ワードもエクセルも――と、全部のウインドウを開いて同時進行で作業をする。そのほうが仕事もはかどります。ワードで企画書を書きながら、メールのチェックもできますし、インターネットで調べものもできます。
 ところがモノタスクの男性脳は、一度にひとつのことしかできません。デスクトップにひとつのファイルを開いたら、それ以上は脳が受け付けなくなります。
 複数のファイルを開いたら、あちこちに気が向いてしまって集中できなくなります。だから男性脳は、今使うファイルをひとつずつ開ける。今目の前の仕事に必要なファイルしか開きません。そのほうが安心なのです。

 だったら男性脳の人はさぞかし部屋もきれいだろう。整理整頓が行き届いているだろうとおもいきや、実はそうではありません。デスクトップとはまったく逆で、部屋の中はゴチャゴチャなケースが多いのです。
 なぜなら男性脳の人は「使いながら片付ける」「こまめに片付ける」ということが苦手だから。モノタスクゆえに、「出すときは出す、片付けるときは片付ける」しかできません。
 男性脳が部屋の掃除をするなら、「この日は一日、掃除の日」を作って徹底的にやるはず。だからその日や次の日はきれいに片付いていても、三日もすればすぐに散らかってしまう。その繰り返しです。

 女性脳は、マルチタスクなので、出しながら片付けることができます。だから日々、部屋がきれいな状態を保てます。
 出しながら片づけられる人、片づけられない人の違いが顕著に表れるのが、「料理を作る」という状況です。
 料理上手な人は、作りながら使い終わった器具を片付けたり、洗い物をするのも難なくできます。これはまさに女性脳ならではです。
 男性脳の人が料理を作ると、出来上がったときには、シンクは洗い物の山になっている。といって無理に同時進行で片付けようとすると、ガッシャンガラガラ〜と大変なことになってしまうのがオチなのです。
 ところがそのマルチタスクさゆえに、パソコンでの作業のときは、画面の中ですべて同時進行しようとして、デスクトップ上が開いたファイルだらけ、という現象が起こります。もちろん作業が終わったものから閉じていくのですが、同時に次の作業のファイルを開けるので、すべてが終わるまで複数のファイルが開かれたままになっているというわけです。

 『男女脳戦略。』 第1章 より  メンタリストDaiGo:著  ダイヤモンド社:刊

「マルチタスク」の女性脳は、一度にいろいろな作業をするのが得意。
「モノタスク」の男性脳は、逆にそのような作業が苦手。

 男性に「家事が苦手」という人が多いのは、慣れていないこと以外に、同時にいろいろな作業を同時にこなさなければならない仕事に向いていないという理由もあるのですね。
 仕事の割り振りは、脳のタイプも意識して役割分担を決めるのもいいかもしれません。

「行きつけ」に通い続ける男性脳、おトクを求めてさまよう女性脳


 食事やエステなどのお店選びのときにも、男性脳と女性脳の違いは表れます。
 DaiGoさんによると、女性脳の人はクーポンや割引チケット、初回優待特典などを探しては、それを使って他のお店にも行くけれど、男性脳の人は自分が最初にハマったお店に通い続ける傾向があります。

 行きつけの居酒屋、行きつけのショットバーなど「行きつけの店」を持ちたがるのも男性脳の特徴です。男性脳は「ここ」と決めたら気まぐれで変えずに、そこに行き続けるという傾向が非常に強い。一度習慣になると、目移りや浮気をしないのです。
 フェイスブックなどの投稿でも、男性脳の人は「いつもの店」での写真をアップしているのに対し、女性脳の人は、新しくできたイタリアン、前から気になっていた和食店、友人と一緒にカフェなど、写真のバリエーションも豊富です。
 自分のテリトリーになっている“行きつけ(=自分の店)”に通い続けるというのは、まさしく「専有」したいという男性脳の特徴の表れでもあります。

 これはモノを買うときも同様です。一度気に入ったら、同じメーカーやブランドを買い続けるのも男性脳で、女性脳の人はそのとき自分が気に入れば、メーカーやブランドにはそれほどこだわらないという人が多い。

「オレ、ガラケー時代からずっと携帯電話はソニー」
「学生時代から、車はスカイライン一筋だよ」

 こんなことを自慢気に口にするのも、男性脳の人ならではでしょう。
 子供の頃にハマった電車や車のプラモデルを、大人になっても趣味として続けているのは圧倒的に男性です。
 大人になった今も『ドラゴンボール』のアニメや漫画を見るのも男性です。ところが、女性の場合、大人になったらもうバービー人形で遊んだりすることも、『セーラームーン』のアニメを見ることもありません。
 一度ハマったものを継続してずっと好きでい続ける、ずっとこだわり続けるというのが男性脳の特徴なのです。

 そしてそれはビジネスの現場でも同じです。
 男性脳の人は最初に一回、納得させて落としてしまえば、それ以降はなかなか浮気をしません。「◯◯の依頼先はA社で」と決めたら、ずっとA社のまま継続しようとします。だから肝心なのは最初で、あとは楽なのです。しかし、女性脳の人が相手の場合、よりオトクな、よりよい相手が現れればそちらに乗り換える可能性は高い。女性脳のお得意様をずっとつなげておきたいなら、さらなるメリットやあなたでなければならない理由を常に提示し続ける必要があります。

 『男女脳戦略。』 第2章 より  メンタリストDaiGo:著  ダイヤモンド社:刊

 男性脳の人は、定期的に買い続けてくれるリピーター、つまり優良顧客になりやすいです。
 やはり、ビジネスのお客としてより手強いのは、女性脳の人です。

「女心と秋の空」という言葉もあります。
 ファッションや化粧品などの流行の変化の激しさからも、それは理解できますね。

“言葉に隠された意味”を読む


 脳の構造が違う以上、脳のタイプは変えることはできません。
 ただ、違う脳のタイプの相手の発想を「翻訳、変換する」することができます。

 DaiGoさんは、そのような能力を備えた脳のことを、「異性脳」と呼んでいます。
 異性脳は、外国語を身につけるように、常に意識して学び、練習することで手に入れることができます。

 異なる脳のタイプの発想を翻訳するためには、相手の言葉の「行間を読む」訓練が必要です。
 たとえば、男性脳と女性脳では「大丈夫」のひと言が持っている意味合いが大きく異なります。
 その短い言葉に含まれている“声なき声”を聞き取ることがポイントになります。

 男性脳には、「口にした言葉以上の意味はない」という大前提があります。つまり、そこにある気持ちは言葉どおりということです。
 自分は本当に大丈夫だから、声をかけてくれた相手にも自分の状態をそのまま伝えようとする。大丈夫だから「大丈夫」と言葉にして答える。それだけ。――そんな論理的でシステマチックでストレートな対応をするのが男性脳の特性です。
 では、「大丈夫」と答えた男性脳の“無言の本心”を聞いてみましょう。

 男性脳「大丈夫だよ(本当に何でもないから、気にしないでくれ)」

 さらに男性脳には、もし仮に本当に凹(へこ)んでいたとしても、愚痴めいたことを他人に言いたくない、弱みを見せたくないという心理が働きます。
 ですから男性脳の人が「大丈夫」と言ったら、あれこれ気を遣わずに、そのまま放っておいたほうがいいということです。

 しかし、女性脳が言葉で発する「大丈夫」は、まったく意味合いが逆になります。
 女性脳が「大丈夫」と言ったとき、そこに潜んでいるのは、ほぼ間違いなく「大丈夫じゃない」という無言の本心です。言葉の裏には、まったく逆の感情が込められていると考えるべきでしょう。
「大丈夫」と答えた女性脳の無言の本心は、

 女性脳「大丈夫よ(本当は大丈夫じゃないの。だからそれを察して、助けて)」

 ということ。
 ですから、女性脳の人に「大丈夫」と言われたら、「本当に平気? 何かあったの? 話してみなよ」と、言葉の裏にある本心を聞いてあげなければいけません。「そう、大丈夫なの」で済ませると、相手は「なんて冷たい人なんだろう、私がこんなに困っているのに」と思ってしまうのです。

 『男女脳戦略。』 第3章 より  メンタリストDaiGo:著  ダイヤモンド社:刊

 夫婦や恋人の間の気持ちのすれ違いは、脳のタイプの違いによる部分もかなり大きいです。
 相手の言葉を自分と同じ感覚で考えてはいけない場合もあります。

 自分とは違う脳のタイプの発想を理解し、より良いコミュニケーションを取りたいものですね。

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 日本でも、女性の社会進出を本格的に推進しようという動きが出てきました。
 これまで男性がほとんどを占めていた分野の仕事にも、女性が増えていくことが予想されます。
 いずれ、「上司が女性」ということも珍しくなくなるのでしょう。

 同じ人間でありながら、男性と女性はまったく異なる発想や考え方を持ちます。
 違う脳のタイプを理解し、「異性脳」を身につけることは、これからのビジネスにおいて大きなアドバンテージになることは間違いありません。
 ビジネス向けの本ですが、日頃のちょっとした会話にも役に立つ内容です。

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