【書評】『宇宙は逆さまにできている!』(大木ゆきの)
お薦めの本の紹介です。
大木ゆきのさんの『宇宙は逆さまにできている! 想像以上の恩寵を受け取る方法』です。
大木ゆきの(おおき・ゆきの)さんは、小学校教師、コピーライターなどを経て、現在はスピリチュアルの世界で幅広くご活躍中です。
人気ブログ『幸せって意外にカンタン!』の執筆者でもあります。
求めれば求めるほど手に入らない・・・・その理由は?
追いかければ追いかけるほど遠のく。
努力すればするほど報われない。
求めれば求めるほど手に入らない。
そんな経験をした人は多いでしょう。
大木さんも、その中の一人です。
引き寄せ?
私にはうまくいかなかった。
新月の願いごと?
やったけど一番叶って欲しいことほど叶わなかった。
それなのに、疲れ切って「もういい! もう好きなことだけして生きる」って開き直って全部手を離したら、不思議なことに、今まで求めても手に入らなかったものが次々となだれ込むようになりました。
わざわざ、それを引き寄せようと願ったわけではなく、むしろそんなことなどどうでもよくなったときに、それらがやってきたのです。
そのとき私は気づきました。引き寄せようとすることは、お金でも、成功でも、パートナーでも、それが「足りない」ということに意識がフォーカスされるので、逆に「足りない」状況が実現してしまうのだと。本当は何も足りなくなどなかったのだ。
仮に引き寄せられたとしても、それは360度ある恩寵(おんちょう)のうち、一度の角度からしか受け取らないのと同じことであり、逆に引き寄せることさえ手放してしまえば、360度どこからでも恩寵を受け取れるようになるということなのだなと。そうか! 宇宙は逆さまにできていたんだ! 自分のどこかがおかしい、直さなきゃ、変わらなきゃ。そうじゃないと幸せになれないって思ってたけど、逆なんだね。どこもおかしくなかったんだ。それどころかありのままが最高だってことなんだ。私はこれまで逆のことをして自分の自分の首を絞めていたんだ。
その真実に気づいたとき、おかしくて切なくて、涙が出ました。『宇宙は逆さまにできている!』 はじめに より 大木ゆきの:著 KADOKAWA:刊
宇宙は、私たちが信じているのと逆さまの原理で成り立っている。
大木さんは、長い年月をかけて、その真実にたどり着きました。
本書は、大木さんが自らの体験から学んだ「宇宙の法則」をまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
[ad#kiji-naka-1]
「宇宙の流れ」に乗りさえすれば、もう怖いものはない!
大木さんは、あなたの人生がこれまでうまくいかなかったのだとしたら、それは宇宙の流れに逆らっていた
からだと述べています。
宇宙の流れに逆らうと、そこに抵抗が生じ、苦悩や葛藤(かっとう)、ストレスが生じます。
一方、宇宙の流れに沿っていれば、無理をしなくても、楽に、円滑に宇宙が運んで
くれます。
私は、現在毎週土曜日にFM熱海湯河原で、30分の番組を放送しているのですが、そのご縁も宇宙の流れがもたらしたものでした。
私はラジオパーソナリティーになる前、熱海の局の前を通るたびに、「ラジオ番組を持ったら楽しいだろうなあ」と思っていました。もし私が番組を作るなら、最初に宇宙の法則の話をして、次のコーナーでは、カンタンにできる幸せになっちゃうワークを紹介して・・・・みたいに、すでに頭の中には企画書ができ上がっていました。
でも、絶対に何としてもラジオ番組を持ちたいとか、売り込みにいかなければなんて思っていませんでした。宇宙の流れに任せていたのです。
するとある日、個人セッションを受けに来られた方が、何とFM熱海湯河原の番組企画会議のお世話係をしているパーソナリティーさんだったのです。私がラジオに興味があるという話をしたら、来週企画会議があるから、企画書を出したら検討するということになり、その会議にあっさり通って、その翌月から、さっそく放送がはじまったのです。宇宙を信頼してお任せしていれば、宇宙が最高最善のタイミングですべてをアレンジしてくれる。無理にこじ開けようとして悪戦苦闘すると、かえってこじれてしまうのです。
それは泳ぎに似ています。溺れるんじゃないかと、バタバタ手足を動かすとかえって体は沈んでいく。そしてますます水が怖くなる。
でも、手足の力を抜いて、水に体を委(ゆだ)ねてしまうと、ふわりと体が浮き、流れに楽に運んでもらうことができる。
「何とかしなければ」「こんな自分じゃだめだ」ってあくせくすることは、無駄に手足をばたつかせてしまうことと同じなんです。何とかしようと手足を動かしているはずが、それこそが最も宇宙の流れにあらがうことだということに気づいていない。
それが、うまくいかない根本的な要因なのです。『宇宙は逆さまにできている!』 第一章 より 大木ゆきの:著 KADOKAWA:刊
願いが叶うか叶わないか、うまくいくかいかないか。
それは、「宇宙の流れ」に従っているかどうかで決まります。
流れに逆らって泳ぐのではなく、大きな流れに身を委ね、力を抜いたまま浮かんでいる。
そんな自然体の生き方が宇宙を味方につけるのですね。
宇宙には、足りないものはない
大木さんは、宇宙の法則を知っている人は、必要なものはすべて持っていると自分を信頼している
人だと指摘します。
かつて、宇宙にある星の数を数えた科学者がいたそうで、その数は、地球上にあるすべての砂粒の数以上だったそうです。
地球上にあるすべての砂粒って、一体何粒?
コップ一杯の砂粒だって、数えたら何時間かかることやら。
まして地球上のすべての砂粒なんて、数えられるレベルじゃないですよね。地球だけでもものすごい資源があるのに、宇宙にあるすべての星々を合わせたら、一体どれほどの豊かさになるのか想像さえできません。
私たちにとってはとてつもなく大きく感じる地球でさえ、太陽系宇宙の全質量の0.1%にも満たないそうです。その太陽系宇宙も、天の川銀河から見てみれば、はずれのほうのごくごく小さな宇宙です。
しかも天の川銀河のような銀河は、この宇宙に1000億以上あると言われています。
そんな小さな小さな塵(ちり)以下の大きさの星の、70億人いる人間の一人があなたなのです。その一人は、もちろん偉大なる一人ではあります。
でも、そんな小さな存在を満たすことなんて、宇宙からすればまばたきするよりカンタンなことなんだということが納得できればできるほど、あなたは「不足」という幻想から自由になります。万物の生みの親である宇宙からすれば、あなた一人を満たすことなど、どうってことないんです。
この宇宙に足りないものなどありません。
つまり、「足りない」とか、「ない」ということは、宇宙からすれば、あり得ないことなのです。
たとえ今、あなたが何かを手に入れていなかったとしても、「すべてある」に波長が合ってさえいれば、必要なものは自然にあなたに流れ込んでくるでしょう。「足りない」「ない」に意識を向けて、それを埋めようといくら頑張ってもなかなかうまくいかなかったのは、最初のボタンをかけ違えていたからです。
満たされないことのほうが不自然なんです。
満たされて当然なのです。
『宇宙は逆さまにできている!』 第一章 より 大木ゆきの:著 KADOKAWA:刊
私たち人間の視野から見る世界は、限られた本当に小さな範囲でしかありません。
宇宙全体から私たちの住む世界を眺めてみると、それがよくわかります。
「足りない」という状態。
それは、私たちの「足りない」という思い込みが創り出しているということ。
宇宙を信頼し、自分を信頼して日々過ごしていきたいですね。
「怖れ」は必要なものだと受け入れる
宇宙の流れを妨げる要因のひとつに、「怖れ」があります。
多くの人は、怖れをなくそうとあがき、かえって追い詰められてしまいます。
宇宙の法則を知っている人は、「怖れ」の存在に感謝し、素直に受け入れ
ます。
怖れは、DNAに組み込まれた、生き延びるために必要な回路です。
それなのに、それを排除しようとすることは、宇宙の流れに逆らうことになってしまいます。
流れに逆らうと、本来の流れに戻そうとする反作用の力が働くので、怖れをなくそうとすればするほど、ますます恐れにとらわれ、抜け出せなくなってしまうのです。ということは、怖れは必要なものだと受け入れてしまえばいい。
それはあって当然のもの。
誰にでもあるもの。
怖れが自分を危険から守ろうとしてくれているんだな。
ありがたいなあというスタンスに立ってみる。たとえば、天井から水がポタポタ落ちる音がしたら、水漏れしているのかしら? って調べようとしますよね。
どこかで何かが燃えている異臭を感じたら、火事かもしれないと周囲を確認しますよね。
もしもそんな危険を察知できなければ、命取りになってしまいます。
怖れの回路は、命を守るために必要なものなのです。だから、なくそう、消えてもらおうと思わずに、これもこれでありがたいものなんだと思うと、怖れはにわかに鎮まります。
受け入れてもらえて、居場所ができると、暴れなくなるのです。
「怖れ」は、反抗期の子どもと同じかもしれません。怖れが生じたら、それを消そうとせずに、怖れを感じていることを受け入れる。
受け入れれば、怖れと距離ができます。
そして距離を持って見守ることができれば、巻き込まれたり、振り回されたりすることも少なくなります。そうするうちに、怖れはあなたの命を守る、とても有能な執事になってくれます。
でもあくまでも彼は執事なんです。ご主人様ではありません。
あなたが主導権を握って、必要なときだけ活躍してもらうようにすることができれば、怖れはあなたのとても頼もしい味方になってくれるでしょう。『宇宙は逆さまにできている!』 第二章 より 大木ゆきの:著 KADOKAWA:刊
なくそうと頑張ることは、なくそうとするもの自体に意識の焦点を合わせることです。
より一層、なくそうとしているものを引き寄せてしまいます。
なくそうとするのではなく、受け入れて、居場所をつくってあげる。
逃げずに、正面からしっかりと受け止めてあげる。
それが怖れを自分の味方にする秘訣ですね。
知識にとらわれなくなるほど達人になる
大木さんは、バカになればなるほど、あっさり流れに乗ることができる
と述べています。
知識にとらわれずバカになれる人は、素直に何でもやってみる
からです。
バカになれる人は、どんどん突き抜けていく。
知識よりも宇宙を全面的に信頼している。ちょっとくらい「あれっ?」ってことが起こっても、これもこれで最善のことが起こっているんだろうと気にしない。
そして構わず好きなことをやってやってやりまくる。何かを足りないと思わない。
何かを問題だと思わない。
自分のどこがおかしいなどと決して思わない。
宇宙は私を愛していると信じて疑わない。
「私は完全に宇宙の流れに乗っている」と思い込んでいる。
だから当然、流れに乗ってどんどん人生が加速していくのです。思えば、私もまさに突き抜けたバカでした。とにかく人の本質を透視し、そのすばらしさを伝え、その人の力を引き出すことが楽しくてたまりませんでした。
スピリチュアルの世界では、いろいろな資格をたくさん持っている人が結構います。でも私は最初に習った透視リーディング&ヒーリングの国際認定ヒーラーの資格くらいしか持っていません。しかもその初級コースの途中からあまりにも面白いので、先生に開業を申し出たくらいです。先生には「もっと勉強してからにしたら」って苦い顔をされましたし、一緒に習っていたほかのメンバーにも「私なんてまだそんなことする自信ないわ」って言われもしましたが、別に自信があったわけではありません。ただたんに楽しいからやりたいって気持ちに正直に従っただけです。
それに、宇宙とツーカーだったので、必要なことは宇宙から教えてもらえると思っていました。
セッションができるイベントがあれば交通費のことなど気にせず、全国どこにでも行きました。イベントに出展すると、通りがかった人が、「あなたがあまりに楽しそうだから、やってもらいたくなったの」と次々予約が入りました。そしてそのお客様が真鶴(まなづる)のサロンにも来てくださるようになり、お客様が増えていったのです。
本当に好きなことを、バカみたいにやり続けただけなのに、気づいたらこうして全国でワークショップが満席になり、本も出版させていただけるようになっていました。あなたは、今まで、もっと勉強しなければいけないって思ってきたかもしれません。
でも生きるってことに関しては知識なんて詰め込まなくていいんです。
バカになればなるほどいい。
もう目を三角にして、興味の湧かないことを勉強しなくていいんです。
よかったですね。『宇宙は逆さまにできている!』 第三章 より 大木ゆきの:著 KADOKAWA:刊
大好き、ワクワクする。
そんな感情を抱いたなら、宇宙の流れに乗っている証拠。
自分でブレーキをかけずに、流れの方向に突き進めばいいということですね。
自分のちっぽけな知性より、宇宙からのメッセージを信じること。
バカになって、好きなことをやりまくりましょう。
[ad#kiji-shita-1]
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
大木さんは、宇宙を信頼して、委ねれば委ねるほど、宇宙とあなたはますます同調しやすくなって
いくとおっしゃっています。
そして、やがて宇宙と自分は一つだったのだという気づきが突然訪れ
るとのこと。
宇宙の流れは、つねに、私たちを幸せへと導こうとしている。
一生懸命に、その流れに逆らっているのは、私たち自身だということですね。
自分のやりたいこと、好きなことは、今やっていることなのか、一度立ち止まり、「内なる声」に耳を澄ませてみる。
そして、自分の本当の気持ちや感情に気づき、それに従ってみる。
それだけで、これまでの苦労がウソのように、人生がスムーズに進み出すことでしょう。
【書評】『ネットフリックスの時代』(西田宗千佳) 【書評】『シンプルに考える』(森川亮)