【書評】『一生お金に困らない人の運の習慣』(松永修岳)
お薦めの本の紹介です。
松永修岳先生の『一生お金に困らない人の運の習慣』です。
松永修岳(まつなが・しゅうがく)先生は、経営コンサルタントです。
医学・占い・風水・心理学など多くの学問を学ばれ、自ら厳しい修行を重ねられ、“幸せとは何か”を研究し続けられています。
“一生お金に困らない”ための方法とは?
「一生お金に困らない」
とても、魅力的で、興味を引く、本のタイトルです。
しかし、中身は、お金のことにとどまらず、もっと大きなテーマで書かれています。
“一生幸せに暮らす人の運の習慣”というタイトルの方が、ふさわしいかもしれません。
松永先生は、自身の研究の成果から、「ラック・マネジメント」という、独自の分野を開拓しました。
つまり、『“運の良さ”は自分で管理出来る』ということです。
これからは、「運」という目に見えないエネルギーの存在の重要性が、ますます高まっていきます。
「運」というと、自然現象のようにコントロールができないものと考えている方が多いのではないでしょうか・・・。しかし、実は「運は、自分自身でマネージメントする」ことができるものなのです。
(中略)
私は、この考え方を「ラックマネジメント」と名づけ、「運」を科学的に管理し、鍛え、高めていく方法論を独自に編み出しました。この「ラックマネジメント」の考え方を人生設計などに組み込んでいくことが、これからは「幸福な人生」を送るための必須条件なのです。
「一生お金に困らない人の運の習慣」 はじめに より 松永修岳:著 中経出版:刊
松永先生は、運を上げるには“脳内ホルモン”を意識的に活用する必要がある
と指摘します。
脳内ホルモンを意識的に活用していくことで、「運」もそれに比例して高まって行くことが、科学的にもわかってきました。左記のような相関関係が、人の行動や心の状態と、ホルモン、そして、それぞれの種類の「運」との間にあるのです。
1.迎運 アドレナリン 行動力
2.招運 ドーパミン イメージ脳、チャレンジ脳
3.育運 セロトニン 共感脳、人脈力
4.開運 アセチルコリン 認知機能、ひらめき
5.幸運 エンドルフィン 幸福脳
6.強運 ノルアドレナリン 仕事脳
「一生お金に困らない人の運の習慣」 はじめに より 松永修岳:著 中経出版:刊
幸せに生きるために、運を上げていく。
その方法とは、どのようなものでしょうか。
松永先生は、以下のように述べています。
混迷・混乱した社会状況の中で、私たちが「お金に困らず」幸せに生きる条件とは何でしょうか。
私は「財(経済運)」「体(健康運)」「心(精神運)」の3つを得ることだと考えています。財とは、わかりやすくいえば「お金」です。これには「仕事」も含まれます。
体とは、身体と心、両方の健康増進のことです。
心とは、人間性や考え方など、自分自身の心の管理能力といったことを指します。「一生お金に困らない人の運の習慣」 第1章 より 松永修岳:著 中経出版:刊
本書は、“財・体・心”3つの運を鍛えるための、具体的な方法についてまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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運は「ためる」より「使う」を意識する
では、運を「ため込みすぎ」ではいけないとすると、幸運を長く維持するのにはどうしたらいいでしょうか・・・。
それには、「運を使っていく」ことが大切です。
「ためること」よりも、「使うこと」を意識することが、運をマネージメントする際には、まず覚えておいていただきたいことです。
ただし、ここで注意してほしいのが、使うのは「自分のため」ではなく、「他人のため」「世の中のため」にです。なぜなら、自分のためだけに一生懸命使うのは、ためていることとあまり変わらないからです。「一生お金に困らない人の運の習慣」 第1章 より 松永修岳:著 中経出版:刊
「お金」が上手に巡ってくる人とは、「お金はありがたいもの」「お金はすばらしい」「お金が大好き」と本心から思い、それをはっきりと公言できる人です。
「一生お金に困らない人」になれるのは、こういう人たちです。
なぜなら、彼らはお金に愛されているからです。
私は、お金は「生き物」と同じだと考えています。お金は単なる「モノ」ではなく、「思い」をもっているのもです。したがって、自分のことを大切にしてくれる人に近寄ってきて、そうでない人からは遠ざかっていきます。「一生お金に困らない人の運の習慣」 第2章 より 松永修岳:著 中経出版:刊
「目的」と「目標」の違い
ここでしっかりと定義しておきたいことがあります。それは、「目的」と「目標」という言葉の違いです。
この2つは似ているようでも、その意味は微妙に異なります。
「目的」とは、自分が生きていくための「方向」です。
「目標」とは、その目的の場所にいち早くたどり着くために、そのつど、設定する課題です。
(中略)
これは、お金もうけという「目標」はあるものの、自分が生きていくための明確な「目的」がない状態なので、運のアップダウンに振りまわされてしまいます。
私たちは、「これを実現するために生きる」という方向性が定まると、自分でも信じられないくらいのパワーが出ます。これは、皆さんご自身も経験されていることではないでしょうか。「一生お金に困らない人の運の習慣」 第4章 より 松永修岳:著 中経出版:刊
他にも、「なるほど!」と納得する文章が多く、とても参考になりました。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
運は、偶然の産物ではなく、本人の意識や心掛け次第で、いくらでも上げていくことができる。
松永先生のご意見には、私もまったく同感です。
“ツイている人”、“運のいい人”は、それなりの考え、それなりの信念を持っています。
本書は、それを科学的、医学的に裏付けしてくれました。
まず、“習慣”、“考え方”を変えること。
そうすれば、脳の中が変わります。
具体的には、分泌される脳内ホルモンの種類と量です。
皆さんも、ぜひ、トライしてみてくださいね。
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