【書評】『「新しい働き方」ができる人の時代』(セス・ゴーディン)

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 お薦めの本の紹介です。
 セス・ゴーディンさんの『「新しい働き方」ができる人の時代』です。

セス・ゴーディンさんは、マーケティングの専門家で、著作家です。

「アーティスト」のように、才能を全開にして働くこと


 不景気が続き、先の見えないトンネルの中に入り込んでいる。

 そんな状況の日本でも、元気に、エネルギッシュに、日々の仕事を楽しんで、充実した日々を過ごしている人たちもいます。

 ゴーディンさんは、システムに従い、指示されたことをしているだけで収入を得られる時代は終わったと宣言します。
 そして、私たちに残された道は「アーティストのように才能を全開にして働くこと」しかないと結論づけます。

「アーティスト」と聞くと、単に絵を描いたり、音楽をつくったり、デザインをしたりして、自由気ままに暮らしている芸術家のことを思い浮かべる人も多いでしょう。
 しかし、この本でいう「アーティスト」とは、「豊かな発想に縛られず、自由に、新しい価値を生み出していける人」すべてを指しています。
 彼らはどんな組織においても、「かなめ」になるような重要な存在です。
 彼らがいないと、「必要不可欠な人」が、すっぽりと抜け落ちたような空気が生じます。
 これからは、どんな職種であっても、あるいは、会社や店の経営者であっても、組織の中で仕事をするビジネスパーソンであろうと、フリーランスであろうと、この心構えが絶対に必要です。

 将来、本当に成功できるのは、「既存の料理をふるまう人間」ではなく、「新しい料理を生み出していける人たち」です。
 
 『「新しい働き方」ができる人の時代』 第1章より  セス・ゴーディン:著 神田昌典:訳  三笠書房:刊

 単純な作業は、オートメーション化が進み、機械やコンピューターに置き換わっていきます。
 必然的に、社会で求められるスキルも、コンピューターでは、できないことです。

 新しい価値を生み出せる人。
 すなわち、世間の常識や生活スタイル自体を変える、画期的なアイデアを提案できる人。

 そんな人材が、もっとも必要とされています。

 最近、健康上の理由で退任した、スティーブ・ジョブズ前アップル社CEO。
 彼が、世界で最も偉大な経営者の一人と言われるのも、手掛けた製品が、世界を驚かす画期的なものばかりだからです。

「ジョブズのようになれ」と言われても、私たちは困ってしまいます。

 社会にとって、必要とされる人間となるには、どうしたらいいのでしょうか。

「自分は、必要不可欠な人になる(なっている)自信があるか」
 自分がそのような存在になれるか、じっくり考えてみてください。
 進んで「出る杭」として生きることを選択し、時には険しい道を行かなければならないかもしれないけれど、「この人がいなかったら、この仕事は成し遂げられなかっただろうし、組織は成り立たなかっただろう。それに、何よりも、この人がいてくれないと、物事がうまくいかないな」とみんなに思われる人です。
 まず思い浮かべてほしいのは、こういった働き方をしてきた「諸先輩方」たちのこと。
 職に就いてからも、自分の未来を見据えてスキルを磨き、周囲に「もっと普通の生き方を」と諭されながらも新しいチャレンジをし続け、替えの利かない存在になった人たちが大勢いますから、少なくとも、そのように生きるのは不可能ではないわけです。
 
 『「新しい働き方」ができる人の時代』 第2章より  セス・ゴーディン:著 神田昌典:訳  三笠書房:刊

 叩かれることを恐れず、進んで「出る杭」として生きている人。
 皆さんの周りにも、いるはずです。

 日本の教育システムは、そういう人を育てようという風には作られていません。
 だから、少ないのは当たり前です。

 ただ、考え方を変えると、少しの努力と勇気を持てば、「出る杭」になれるのも比較的に容易です。
 競争相手が少ないですからね。

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 最後に、ゴーディンさんは、以下のようにおっしゃっています。

 今の世の中で求められているのは、過去、現在、未来をくもりない目でとらえる能力をもった人です。
 道の前方にデコボコが見えたときに絶望するか、それとも「おもしろいことになった」とワクワクできるかで、将来は大きく変わってくるのです。
 現状に必死でしがみついている会社と、大きな成長を視野に入れている会社があるとき、人々がどちらを選ぶかは明白でしょう。
 世間には、真実を歪曲してでも自分に都合のいい認識を維持しようとする人々があふれています。だからこそ、現実をしっかり見据え、改善の努力をしていける人に価値が生まれているのです。
 
 『「新しい働き方」ができる人の時代』 第5章より  セス・ゴーディン:著 神田昌典:訳  三笠書房:刊

「過去、現在、未来をくもりない目でとらえる能力」

 いつか手に入れたいですね。

 そのために必要なのは、「現実を直視する」ことです。

 誰でも出来そうだけれど、ほとんどの人は出来ていない。
 逆に言えば、それさえできれば、その他大勢から抜きん出たことになります。

 周りは不安に怯えて、リスクを取れない人ばかりです。
 だから、失敗を恐れずに行動できる人は、それだけでも重宝されます。
 
 すべては、考え方次第です。

「出る杭」も1本だけ目立つから、叩かれるんです。
 そこらへんに「出る杭」があふれていたら、誰も叩かなくなります。

 日本も、近い将来、「アーティスト」が、そこら中にいる社会になっている。
 本書は、そんな希望を持たせてくれる良書です。

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