【書評】『感動する脳』(茂木健一郎)

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 お薦めの本の紹介です。
 茂木健一郎先生の『感動する脳』です。

 茂木健一郎(もぎ・けんいちろう)先生は、脳科学者です。

脳を鍛えるカギは「感動すること」


 茂木先生は、脳は使えば使うほど、つまり、考えれば考えるほど、刺激を与えれば与えるほど、鍛えられると強調します。
 しかも、脳の成長はオープンエンドで限りがなく、どんなに年を取っても成長することができるとのこと。

 本書は、脳の機能のひとつ、「感動すること」に焦点を当て、脳科学的観点からまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「創造性」ないところに「感動」なし!


 人間の脳は、もともと生きるという現場の中で進化を遂げてきた。
 そして今もなお発達し続けているわけです。もしも何の意欲も持たず、日々の創造を止めてしまったら、脳の発達もとどまることになるでしょう。
 そういう意味でも、意欲を持って日々の暮らしを送ることこそが、最も大切なことなのです。
 意欲のないところに創造性は芽生えない。そして創造性のないところに、感動というものはやって来ないと私は思っています。

  「感動する脳」 第1章より  茂木健一郎:著   PHP研究所:刊

 日々、意欲を持っていろいろ考えて過ごす。
 脳にとっては、とても自然なことなんですね。

「感動すること」は、もともと脳に備わっている能力です。
 しかし、使わなければ衰えてしまいます。
 他の体の器官と同様ですね。

根拠のない自信で脳が中身が変わる!


 たとえば「前向きに生きよう」などというアドバイスがよくなされます。一見すると単なる精神論のようにも思えますが、実は非常に脳科学の理屈に合ったアドバイスとも言えるのです。前向きの気持ちで生きている時には、前向き生きる時の脳の状態があります。
 後ろ向きに生きている時には、脳もまた後ろ向きの働きをしている。感情というものに大きく関係する情動系と呼ばれている部分があります。大脳皮質の下の大脳辺縁系を中心とする領域にある物質。この物質が、前向きに生きる時と後ろ向きに生きる時とでは、その状態がまったく違ってくる。
 従って前向きに生きるというのは、実は気のせいでも、心の持ちようでもないのです。
(中略)
「自分は必ずできる」「オレには自信がある」と勝手に信じてしまう。「どうしてできると言えるのか?」「その自信はどこから来るんだ?」と聞かれても、そんな根拠はどうでもいい。
 とにかく、自分には自信があるんだと考える。そうすると面白いことに、自信を持っている脳の状態ができ上がってしまうのです。

  「感動する脳」 第1章より  茂木健一郎:著   PHP研究所:刊

 前向きに生きることと幸せであること。
 やはり、両者は大きく関わっています。
 
 脳の状態自体が違うということですね。
 要は、その前向きな脳の状態を作ってしまえばいいということです。

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 最後に、茂木先生は若さを保つ秘訣について、以下のようにおっしゃっています。

 新しいものや、時には違和感を覚えるようなものに出逢った時に、いたずらに拒絶しない。とにかく一度、素直に受け入れてみることが大切です。受け入れてみたけれど、どうしても自分の考え方には合わない。そういうことももちろんあるでしょう。その時は無理をしてまで自分の中に取り込む必要はありません。ただ、一度は未知なるものを受け入れてみるという作業が、人生の深みをつくっていくと私は思っています。
 
 未知のものに出会った時、素直に受け入れる人と、ハナから拒絶する人がいます。この差はとても大きなものです。実際にどのような差が生じるのか。

 結局、未知なるものを受け入れて感動できる人というのは、いつまで経っても若々しくいられます。若さとは変化するということで、決して年齢の問題ではありません。

 みなさんの周りにも、いくつになっても若々しい人というのがいるでしょう。そういう人をよく観察してみてください。きっと未知のものにいつも興味を持ち、感動することを楽しんでいるはずです。
 40歳になったからオジサンになるのではありません。40歳なって、もう人生に変化などないと諦めてしまうことでオジサンになっていく。
 
 そうなっていまったら、もうその後の人生に変化などありません。ずっと同じ風景しか目に入らなくなってしまう。日常生活は退屈なものになり、人生が後ろ向きで退屈しのぎになっていく。それはとても寂しい生き方ではないでしょうか。

  「感動する脳」 第3章より  茂木健一郎:著   PHP研究所:刊

 感動できること、そして、新しいことにチャレンジすること。
 それらがなくなったら、私たちとって生きている意味がありません。

 いつまでも感動できる、日々成長できる。
 そんな自分でいたいですね。


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