【書評】『「こころのブロック」解放のすべて』(碇のりこ)
お薦めの本の紹介です。
碇のりこさんの『「こころのブロック」解放のすべて ――「引き寄せ」にも有効な解放ワーク』です。
碇のりこ(いかり・のりこ)さんは、スピリチュアルセラピスト・心のブロック専門家・ヒプノセラピスト・ビジネスコンサルタント・事業家です。
人気ブログ、『心の自由を手に入れるスピリチュアル・レッスン』の執筆者でもあります。
「引き寄せ」の効果が起こらない理由は?
近年、「引き寄せ」がブームとなっています。
「潜在意識」で、願いを叶える。
思考は、現実になる。
具体的なノウハウを語る本は次々と発行され、セミナーも毎日のように開催されていますね。
「引き寄せ」の方法は、星の数ほどあります。
得られる効果も、人それぞれです。
引き寄せの効果が起こる人と、起こらない人。
両者の差は、どこから生まれるのでしょうか。
――なぜだろう、引き寄せが出来ない人は、イメージが出来ないから?
このことに関しては、ずいぶん悩んだものです。「イメージが出来ない」のはもちろんなのですが、「イメージが出来ない」以前の問題があることに気づき始め、今は、少しずつ引き寄せが起こらない原因がわかってきました。そのほとんどが、心の中にある、
「ブロック」が邪魔しているということ。このブロックを先に取らなければ引き寄せも起こらない。願いが叶うような人生にはならないのです。うまくいかない人生も、引き寄せが起こらない原因も、願いが叶わない人生も、ブロックがあるためなのです。
まずは、先にブロックを取ることが最優先です。
ブロックとは潜在意識に植えつけられた、まだ癒やされていない「心の傷」による、心と行動の癖を指します。私が見る限り、ほとんどの人が、「引き寄せ」ブームに乗り、「引き寄せ」に憧れ、「引き寄せ」のファンになり、たくさんの本を買い占め、たくさんのセミナーに通い、いつか私にも「引き寄せ」が起こりますように・・・・・と祈っているかのように見えます。
引き寄せは、「憧れ」でも、「ファンになること」でもありません。
学んだら、いつか起こることでもありません。私自身、たくさんの人を育成した経験や、毎日クライアントの人と接しながら、人の心というものを学んできました。その経験を経てわかったことは、ブロックを解放することほど大事なことはないということです。ブロック解放は、あなたがあなたらしい人生を歩み出すための、大きな助けになるはずです。「心のクセ」――ブロックがあるばかりに、おなじ失敗を繰り返したり、いつまでたっても自分の人生にOKが出せない人がいます。そんな人の生きる力に少しでも役に立てたら・・・・・その一心で本書を綴りました。
『「心のブロック」解放のすべて』 プロローグ より 碇のりこ:著 Clover社:刊
本書は、願望の実現を妨げる「心のブロック」を解放するノウハウをわかりやすくまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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「顕在意識」と「潜在意識」
人間の意識は、「顕在意識」と「潜在意識」に分けることができます。
「心のブロック」は、潜在意識の中に存在するものです。
顕在意識とは、まず私たちの知っている意識です。
辛い、楽しい、悲しい、嬉しい、考えていること、など、自分でもわかっている意識のことを顕在意識といいます。この顕在意識は、私たちの意識の中でも、100%のうちの約5%の割合を占めているにすぎません。もう一つの潜在意識というものは、それ以外の約95%を占めていますが、潜在意識とは自分では知りえない意識。なんと私たちは自分のことをほとんど知らないまま生きているのです。だからこそ、この潜在意識というものが大切になってきます。引き寄せを起こすのも、この潜在意識という、自分ではわからない力がとっても大切な部分になってきます。
潜在意識を磁石だと思うと面白いのですが、自分の今起きている出来事は、潜在意識という磁石で引き起こしているのです。
ですから、「うまくいっている人生も自分」「うまくいかない人生も自分」が引き起こしていると考えていくと、自分の人生を変えるスピードが早くなります。潜在意識とは、もともと私たち人間を守ってくれる意識です。生命を司る所でもあるのです。そして、今まで生きてきた記憶を全て覚えていてくれる、記憶の倉庫とも呼ばれています。顕在意識では全く記憶が無くて覚えていなくても、潜在意識は全て記憶しています。
このおかげで私たちは生きていけるのですね。もし全ての記憶を覚えていたら、私たちは生きていけない可能性があります。辛い記憶をずっとずっと覚えていなくてはいけないのですから。そういう記憶も顕在意識は忘れてくれるようになっているので、私たちは生きていけるのです。ただし、潜在意識にはその記憶は残っています。さまざまな問題の根っこは、ここにあります。「頭ではこうしたいのだけど、心では抵抗してしまう」ということが起きてくるのです。この顕在意識で思っていることと、潜在意識が思っていることが一致しないことが、心のモヤモヤとして出てくるのですね。
何かこれから始めようとする時、なんだか前に進めない時ってありませんか?
「あれもやりたい、これもやりたい」・・・・・でも、やれない自分。そう、これがまさしく自分が前に進めない、心のブレーキ。
これこそが心のブロックというものなのです。『「心のブロック」解放のすべて』 第一章 より 碇のりこ:著 Clover社:刊
碇さんは、ブロックが潜在意識に入っていると、顕在意識で思っていることと違う行動をすることになり、現実がうまくいかないという現象が起こって
くると述べています。
潜在意識は、自覚できないもの。
その中にある「心のブロック」も、当然、自覚できません。
存在するけれど、自覚できない。
そこに「心のブロック」を解放することの難しさがあります。
「ブロック」は悪いわけではない
「心のブロック」とは、簡単に言うと、過去からのトラウマや思い込み、やりたいことがあるのに前に踏み出せない、なぜかこれが出来ないなど、生きる上で何かわからない心の妨げがある感じ
のことです。
では、そのブロックは悪いもの?
って、思われがちかもしれませんが、私が考えるブロックは、悪いものでは全くありません。心のブロックが無い人なんていないと思いますし、みんながそれぞれブロックを持っています。私は心のブロックがあるから、自分自身を内観して自分自身をみつめるようになれ、成長していくのだと思うのですね。
ブロックが多い人は頑張ってきた証拠。だからブロックがあって良いのです。
だけど、そのブロックが多くなればなるほど、私たちは生きにくくなっちゃうのですね。やりたいけど動けない、いつも後ろ向きになってしまう、何か心に引っ掛かる、恋愛がうまくいかない、頑張っているのにお金が入らない。そのブロックが人生を妨げている時は、ブロックを外していかなくてはいけません。子供の頃に出来たブロックは、勘違いから出来ていることがほとんどです。今、大人となってわかることも、子供の時にはわからないことがあるのです。
例えば、少し古いかもしれませんが、ストーブの上のやかんに手を当てそうになった。お母さんから、「ダメー! なんてことするの、危ないじゃない!」と凄く怒られたとしましょう。大人になった今なら、お母さんは私のことを心配していってくれたんだな、とわかります。でも、子供の頃に受け止めたのは、「お母さんに怒られた。私はいけないことをしちゃった。私はいけない子なんだ」という認識です。つまり、私はいけない子だと認識してしまうのです。
子供は純粋で、そのまま受け止めるので、勘違いのブロックとして、自分の中に認識していることがあるのです。それに、いつも優しかったお母さんが、たった一度だけもの凄く怒っただけでも、「私はいけない子」として認識している場合があります。こうやって、勘違いという思い込みが出来てしまったりしているのです。
『「心のブロック」解放のすべて』 第二章 より 碇のりこ:著 Clover社:刊
「心のブロック」は、生きていくために必要だったもの。
あって当然のものなのですね。
ただ、これから先、生きていくうえで必要かどうかは、別の話です。
必要のないと感じた「心のブロック」は、自分から外していく。
自分を変えていくには、そんな心構えが必要とされます。
心のブロックを取り去る「グラウンディング」
碇さんは、自分の恐れているブロックをしっかり取れば、もっと幸せに自由に人間関係を構築
できると述べています。
心のブロックを取り去り、心を浄化する。
その方法のひとつが、「グラウンディング」と呼ばれる瞑想法です。
グラウンディングは、地に足をしっかり付け、自然の持つ力を活用しながらイメージする瞑想法
です。
内なる存在との対話がスムーズになり、自己が望むものと潜在意識の答えを近づけていくことが出来る瞑想ですので、毎日行うことをおススメします。
① 背筋を伸ばして椅子に座ります
両足の裏を床につけ、両手は上に向けて太ももの上に置きます。② 目を閉じ、深く呼吸をしながら身体の緊張をゆるめていきます
呼吸方法は、口から吐いてから鼻から吸うかたちです。これを、3回くらい繰り返して下さい。
息を吸う時は、エネルギーを体に満たしていくイメージを持ち、吐く時は、いらないものを全部吐き出していく気持ちで行います。
③ 尾てい骨と足の裏から、木の根が張るイメージ、または光のロープを降ろすイメージを思い描き、どんどん木の根、または光のロープを地に伸ばし、そこから地球の中心に向かって、さらに伸していく感覚をイメージして下さい。
床を超えて、地面を超えて、どんどん超えて、地球の中心まで伸びていきます。これを、グラウンディング・コードと言います。
④ 地球の中心にグラウンディング・コードが届いたら、地球の中心にしっかり結ぶイメージをします。
結べたなと思えれば、大丈夫です。⑤ 次に自分の内側にある、もう必要の無い感情、どうしても許せなかった出来事、腹立たしい怒り、不安で前に進めない気持ち、忘れられない悲しい感情などのネガティブなエネルギーをグラウンディング・コードに流し、地球の中心まで流して下さい。
自分のいらないものをどんどん流していくイメージです。⑥ ネガティブな波動は、地球の中心でリサイクルされ、浄化されたエネルギーとなって地球に還っていくイメージをします。
⑦ そして、地球の中心から湧き上がるマグマのエネルギーを、グラウンディング・コードを通し、全身に流すようにイメージします。
このマグマのエネルギーを入れていくと、自分の体がどんどんパワフルになっていくことが感じられるでしょう。⑧ ⑤⑥⑦を繰り返し行うことで、気持ちがスッキリしたら終了します
⑨ ゆっくりと意識を戻し、目を開けて下さい
『「心のブロック」解放のすべて』 第四章 より 碇のりこ:著 Clover社:刊
誰でも簡単に、場所を選ばずにできる、ブロック解消法。
ぜひ、毎日の習慣にしたいですね。
「お金のブロック」が外れたら起こること
お金のブロックは、2つに分かれます。
一つは、「お金そのもの」のイメージから発生しているもの。
例えば、「お金は悪いもの」「お金がない」などですね。
このようなわかりやすいブロックは、基本的に外れやすいです。
もう一つは、様々な要因が何十層にも絡み合っているもの。
碇さんは、お金のブロックの根源となっている、「自分の価値の低さ」のブロックがとても強い場合は、真の意味でお金のブロックを外すためには時間がかか
ると述べています。
「お金のブロックを外したい!」という思いの人は、たくさんいらっしゃいます。もちろん私もその一人です。でも、自分で外すことが出来るようになり、だいぶお金のブロックの状態も変わってきたと思います。
その中で、「外れた!」という瞬間があるのです。仕事をしていると、お金というものが必ず発生してきます。そしてお金が入ってくる度に、「嬉しいな」と喜んでいました。でもお金のブロックが外れた頃、この「嬉しい!」という気持ちが全く無くなっていきました。もちろん、「ありがたい」という感謝はあります。でも、「嬉しい」という気持ちが湧かないことに気づいたのです。
どんな気持ちかというと、「お金は入ってくるのがあたり前」という不思議な感覚になっていったのです。これが「ブロックが取れてきたんだ!」という瞬間でした。例えて言うと、
あなたは、毎日蛇口から水が出ることに、「嬉しい!」と思えますか?
蛇口から水が出ることが当たり前と知っているのに、毎日嬉しいなと思いながら蛇口をひねる人はいませんよね。よっぽど生活に困らない限り、水が出てくるのが当然。
これと同じなのです。
だから、当たり前と思っているものに人は嬉しいと思わないのですね。無意識に、水が出るのは当たり前だと思っているのです。逆に、水が出てこない方が腹が立ちますよね? でも、上水がないアフリカで、どこでも蛇口をひねれば水が出てくるようになったら、嬉しい気持ちになるはずです。「水は無い」という前提だからこそ、水が出てくることに、嬉しい気持ちになり、喜べるのです。だから、お金が入ってくるのがあたり前という無意識になれば、お金はどんどん入ってくるようになるのです。そこまで、お金のブロックが取れるようになると、お金は自然と集まります。
ただし、どんな時でも感謝の心は、忘れてはいけないと思います。『「心のブロック」解放のすべて』 第六章 より 碇のりこ:著 Clover社:刊
「お金がなくなったら・・・・」という不安や怖れ。
それらが、お金が入ってくるのを妨げています。
「お金があるのは、当たり前」という安心感や自信。
それらが、さらにお金を呼び寄せます。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
『なりたい自分』になることを妨げる障害物。
ブロックには、そんなネガティブなイメージがありますね。
一方で、自分をストレスや精神的ダメージから守る、“防護壁”の役割があることを忘れてはいけません。
人は、経験を重ねるごとに成長し、精神的にたくましくなります。
これまでは必要だったブロックも、要らなくなるケースも出てくることでしょう。
そのとき、勇気を振り絞って、ブロックを捨てることができるか。
それが、なりたい自分になる、願望実現するポイントになります。
目では見ることができない、誰の心の中にもあるブロック。
その本質を知り、不必要なブロックを解放する方法を知る。
本書は、そのための導入書として最適な一冊です。
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