本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『「引き寄せ」の教科書』(奥平亜美衣)

 お薦めの本の紹介です。
 奥平亜美衣さんの『「引き寄せ」の教科書 瞑想CDブック (―『幸福感』の感受性を高める、超高周波ガムラン音楽と、はじめての瞑想)』です。

 奥平亜美衣(おくだいら・あみい)さんは、主婦であり、ブロガーです。
 一冊の本をきっかけに、「引き寄せの法則」を実践したところ、現実が激変し、人生が変わり始めます。
 その経験を伝えるために立ち上げたブログ「人生は思い通り」は、わかりやすい引き寄せブログとして評判です。

「引き寄せ」を加速させる“瞑想”

 奥平さんは、一冊の本をきっかけに、「引き寄せの法則」と出会います。
 そして、それを利用して、短期間で夢を実現させ、人生を思い通りに変えました。

 奥平さんは、人生がまるっきり変わってしまう過程で、瞑想がとても重要な役割を果たしていると述べています。

「瞑想」と言っても、馴染みのない方が多いかもしれません。私自身も「引き寄せ」を知る前は、瞑想を実際に行ったことはありませんでしたが、瞑想を継続することにより、より自分に意識が向いていき、そして、より自分自身の現実を創っていく力を感じていけるようになりました。
 なぜ、瞑想が「引き寄せ」を加速させるのか、それは本文に詳しく書きましたので、読んでいただければと思いますが、瞑想をして、日々せわしなく動き回っている思考を静めていくこと、ひとりの時間を持つこと、そして、自分自身と向き合うことがとても大事なのです。
 私たちは、日々、大量の外からの情報にさらされて、多くの人は「自分自身」を見失っています。「自分がどうしたいか」「自分がどう思うか」ということより、「他人がどう思うか」「他人から自分がどう見えるか」のほうへ意識の重点が置かれてしまっているのです。そのような状態から、「自分自身」を取り戻していくことが、あなたが自分の本当に望む人生を引き寄せる、大前提になります。
 そしてあなたが、自分自身の力を取り戻すために、瞑想はとても役立ってくれるでしょう。是非、毎日の生活に「瞑想」を取り入れ、あなたが望む人生、自分らしい人生を、楽しく引き寄せていきましょう。

『引き寄せの教科書』 はじめに より 奥平亜美衣:著 Clover出版:刊

 本書は、引き寄せの法則を加速させる「瞑想」のやり方を、わかりやすくまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「引き寄せの法則」とは?

 奥平さんは、人生をコントロールするのではなく、逆にコントロールを手放した結果に、本当に思い通りの人生が待っていると述べています。

 ものや結果を手に入れることが引き寄せではありません。「引き寄せの法則」というのは、ただ単純に、今の自分の思考と気分に同調するものが、自分に引き寄せられて来る、という自然の法則です。ですので、あなたが、今喜べば、喜びの現実を引き寄せますし、今幸せになれば、幸せを引き寄せていく、それが宇宙を支配している「引き寄せの法則」なのです。
 そして、その法則を活用して人生をより良いものにしていくには、今がどんな状態であれ、その中で嬉しいことや、幸せなこと、楽しいこと、満たされていること、喜ばしいこと、それらを自分から探しに行くこと、自分から感じるということをしていかなくてはいけません。それが引き寄せを実践する、ということなのです。
「引き寄せの法則」は、常に「今のあなた」の状態に働きます。「今のあなた」と同じ波動のものが、あなたに引き寄せられていき、そして、それがあなたの次の「今」になるのです。
 自分の夢や願いに素直に前向きになる、ということはとても大事ですが、願望が叶った状態、それに執着するのではなく、願いが叶おうが叶うまいが、「今の自分の思考と気分」に集中し、それをできる限り良い状態に保っていくことがもっとも大事なことです。ものや結果を得ようが得まいが、その時々でいかに「いい気分」でいられる思考を自身が選択できるかなのです。
 そのようにしていけば、いずれ、幸せと豊かさの大きな流れの中で、今を楽しみながらゆったりと、そしてやりたいことをやりながらワクワクして生きていく、そのようなことが可能になっていきます。
 そしてそれは、誰にでも起こることなのです。

『引き寄せの教科書』 第一章 より 奥平亜美衣:著 Clover出版:刊

 引き寄せの法則は、具体的な出来事やモノ、人を引き寄せるためのノウハウ。
 そうとらえられがちですが、そうではありません。

 今の自分の思考と気分に同調するものが、自分に引き寄せられて来る、という自然の法則です。

 感情が磁石となり、同質のもの、同じ波長を発するモノや人を引きつける。
 その結果、思いがけない幸運が舞い込んで、人生が劇的に変わる。

「今の自分の思考と気分」

 に集中し、できる限り、良い状態に保っていくこと

 幸せになりたいなら、何よりも先に、自分自身が幸せに感じるような状況をつくりだす必要があります。

なぜ、いい気分でいるだけで、願いがかなうのか?

 なぜ、いい気分でいるだけで、願いまでかなうようになっていくのでしょうか。

 奥平さんは、「引き寄せの法則」の仕組みを、以下のように解説しています。

 人間には、肉体や精神とは別に、大本(おおもと)の部分、目に見えない本質の部分=魂が存在します。

 魂は、「ハイヤーセルフ」「真我」「本当の自分」「内なる存在」などとも呼ばれます。

 その魂(=ハイヤーセルフ)はイメージとして、ザルのすぐ上あたりにいると思ってみてください。今、あなたが自分だと思っている自分の心と身体が偽物だというわけではありませんが、あなたの本体であり、本質であるものが、そこにあるのです。
 魂(=ハイヤーセルフ)があなたの永遠の本質であり、物質界で生きていくために、そこから、肉体と精神が創りだされている、というようなイメージです。あなたの肉体と精神は、ザルを通ってそこから絞り出された、本体の分身のようなものです。

図 魂 と 肉体 と 精神 の関係 第一章P60
図.「魂」と「肉体」と「精神」の関係
(『引き寄せの教科書』 第一章 より抜粋)

 この図(上図を参照)のとおり、「ハイヤーセルフ=あなたの本体・本質」は、愛・幸せ・豊かさといった宇宙の自然のエネルギーの中にどっぷりと浸かっていて、そこからぶれることは一切ありません。常に、喜び、幸せ、豊かさを感じ、平穏でいる状態です。
 そして、ハイヤーセルフというのは、このあなたの高次の側面という個別のものととらえることもできますし、無限の宇宙のつながった存在、宇宙全体というとらえ方もできるのです。
 つまり、本当のあなた=ハイヤーセルフは無限の愛の存在です。あなたの本当の姿、というのは例外なく愛なのです。そして、どんなことでも実現できる、前向きで活力にあふれた存在なのです。
 いい気分でいさえすれば、ザルの目が開いていき、その大きな自分にもつながることができますので、そのパワーをこの世に呼び込んで、この世で利用することができます。つながれば、その果てしないパワーが自分に流れ込んできて、自分の現実を動かすようになるのです。
 とくに願いを叶えるために何もしなくても、楽しいことややりたいことをやっていれば、どんどん向こうからそのチャンスがやってきて、すべてはうまく回り始めます。毎日が楽しく、やりたいことをやりながら、物質的にも不自由せず、喜びに満ちた人間関係に囲まれる。そんな、夢のまた夢のような世界が現実となるのです。

『引き寄せの教科書』 第二章 より 奥平亜美衣:著 Clover出版:刊

 魂(ハイヤーセルフ)と、私たちの精神や肉体の間にある、ザル。

 ザルの目を大きくして、無限の愛=宇宙エネルギーをより多く受け取る。
 それが、「引き寄せ」がうまくいくためのコツです。

 いつも「いい気分でいること」。
 それが、いかに大事かということですね。

瞑想のやり方

 瞑想の目的は、自分の思考を静めて、できるだけ思考を無に近い状態にすることです。
 すると、思考のブロックが取り払われ、宇宙からのエネルギーが届きやすくなります。

 奥平さんは、瞑想して思考を静めることは、ザルの目を開いていくのと同じ効果があると指摘します。

 以下に、瞑想の具体的なやり方を紹介します。

 ひとりで静かになれる場所でまず座りましょう。瞑想といえば座り方は胡座(あぐら)を思い浮かべる人が多いと思いますが、胡座でないといけない、というわけではありません。椅子やソファに座るなど、安定して、上体を起こして15分程度の時間、自分が楽に座れればそれでかまいません。背筋は、宇宙からのエネルギーの通り道になりますので、伸ばしましょう。部屋の電気は薄暗い方がやりやすいでしょう。

 ※いろいろな座り方を試して、自分に合ったものを見つけてください。座り方に限らず、「自分に合ったものを探す」ということが、瞑想において、そして引き寄せにおいてとても大事です。

 手は、膝の上あたりに、軽く置いておきます。慣れてくると、手のひらにエネルギーを感じる人もいますので、手のひらを上に向けておくのもおすすめです。

 座ったら、目を閉じてください。瞑想中は目から入ってくる情報は必要ありません。

 そして、肩の力を抜いて、いつもより深めに、ゆっくり鼻で息を吸って、鼻から息を吐きましょう。それを繰り返します。

 時間は10〜20分程度で十分です。長ければよい、というものではありません。日常生活の中で、できるだけ毎日続けることが大事ですので、自分の無理のない範囲で設定しましょう。

 ※ただ、10〜20分程度といわれても、瞑想していると何分時間が立ったのかよくわかりませんね。ですので、一番いいのは、10〜20分程度の音楽とともに瞑想し、音楽が終わったら瞑想をやめるということです。

『引き寄せの教科書』 第三章 より 奥平亜美衣:著 Clover出版:刊

 自分に合ったやり方を探すこと。

 10分でも15分でも、とにかく毎日続けることが大事です。

 ぜひ、毎朝もしくは毎晩の習慣にしてしまいましょう。

 本書には、ガムランという楽器で演奏された、オリジナルの音楽CDが付属されています。
 それらも活用して、自分なりの瞑想ライフを楽しみたいですね。

ハイヤーセルフの視点に立つ

 瞑想を継続的に行っていると、「自分で自分の状態がわかっている」状態が増えてきます。
 その状態は、「ハイヤーセルフの視点に立っている」ときです。

 あなたが、愛や喜びや楽しみや情熱や希望や平穏の状態にあるとき、あなたとハイヤーセルフは同調していますが、同調していなくとも、ハイヤーセルフはハイヤーセルフで全く気に留めてません。あなたが苦しんでいても、悲しんでいても、それを温かく笑って観てくれるのです。
 そんな、いつもご機嫌で笑っている自分であったり、穏やかな自分、それも自分であり、それがあなたの本当の姿です。何かつらいことや嫌なことがあったとしても、実は、本当のあなたが傷ついているわけではないのです。

 ハイヤーセルフから自分を見ているのを想像してみてください。あなたが自分だと思っているあなたの身体は、もちろんあなたではありますが、別のあなたが、あなたを見ています。あなたの身体は、「自分であって自分でない」とも言えるのです。
 このように、ハイヤーセルフの視点に立つことができるようになってくると、自分の身に起こったここと、自分の思考や感情を切離すことが上手にできるようになってきます。
(中略)
 望む現実を引き寄せていくには、自分に起こった出来事に対して、できる限り自分がいい気分でいられる思考を選択することがもっとも大事なことですが、瞑想することが、その思考の選択、そしていい気分でいることの助けをしてくれるのです。
 また、ハイヤーセルフが自分の本体であり、身体はその分身であるということを自覚していれば、自分(の身体)は自分でないのだから、自分に起こっていることを心配する必要がない、という境地へも行きやすくなります。

 人間なので、気分が落ちてしまう、悲しみ、怒り、心配、もちろんあるかと思います。それらは押さえ込んでしまいしましょう、ということでは決してありません。それらも、あなたの大切な感情です。それらを持ってはいけないものだ、と否定してしまう必要は全くありません。
 しかしそこから、その感情にどのように対処してあげるかが大事になってきます。あなたはそれらの感情に飲み込まれ、身を任せることもできますし、その感情を冷静に観察し、丁寧に対応してあげることもできます。
 どんな感情を持ってもいいも悪いもないのですが、ネガティブな感情が湧き上がってきた時に、「そこから自分はどうしたいのか」ということを確認し、方向づけしていくことが、あなたが望む現実を引き寄せていくその道筋なのです。
 どうしても落ち込んでしまう、そしていい気分になれない、そういう時こそ瞑想し、そしてただ、自分で自分の状態を確認してみてください。

 瞑想を続けていると、ハイヤーセルフの視点に立ち、感情に振り回されず、自分を観察し、自分にとって有益な思考、気分や感情を選んでいくことが徐々にうまくできるようになっていきます。瞑想は、自分の思考を観察する、自分の思考を選択する、という訓練にもなるのです。
 そして、続けるうちに、自分の思考は自分で選べる、他人の言動は自分の思考の選択には本当に関係がないということがわかってくるでしょう。それが本当に腑に落ちれば、もう他人の言動に振り回されることはなくなっていき、自分本来の姿で生きていけるようになってくるのです。

『引き寄せの教科書』 第四章 より 奥平亜美衣:著 Clover出版:刊

 ネガティブな感情から、抜け出せない。

 瞑想には、そんなときの緊急避難場所のような使い方もできます。

 いつでも、一人でできるのが、瞑想の特長です。
 マスターして、有効に活用したいですね。

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 奥平さんは、瞑想があなたにもたらす恩恵は、「いいこと」を引き寄せるということより、「何事が起こっても動じない心」「恐れない心」だとおっしゃっています。

 瞑想を続けたからといって、いつもハッピーでいられるかというと、そうではありません。

 ただ、嫌なことやつらいことがあったとき、それから受けるダメージを和らげ、ネガティブな感情でいる時間を少なくしてくれる効果があります。

 心を覆うバリアーのようなものができる。
 そんなイメージでしょうか。

 瞑想を続けるほど、そのバリアーは強力になり、私たちの心を守ってくれます。

 ネガティブな感情にとらわれず、「いい気分でいる」時間が長くなればなるほど、「引き寄せの法則」は威力を発揮します。

 その意味でも、瞑想は、願望の実現のための“パスポート”ともいえます。
 皆さんも、ぜひ試してみて、その効果を体感してみてください。

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