【書評】『「最強運の人生」を手に入れる!』(種市勝覺)

LINEで送る
Pocket


 お薦めの本の紹介です。
 種市勝覺さんの『「最強運の人生」を手に入れる!口ぐせ、思いぐせ、行動ぐせを変えるだけの密教メソッドで』です。

 種市勝覺(たねいち・しょうがく)さんは、密教カウンセラー・風水コンサルタントです。
 15年間の修業を重ね、空海密教阿闍梨(あじゃり)となられました。

「くせ」の塊が「自分」を作っている!

 種市さんは、自分の何かを変えたいとか、自分の生き方を改めたいと思ったら、まずは九割を占める無意識の「くせ」に働きかけないといけないと述べています。

 さて、この無意識の「くせ」ですが、これは次の三つから作られています。
(一)天から与えられたもの、つまり生まれつきのもの(=氣質
(二)親や学校、先生、世間などによって刷り込まれたもの(=教育。これが無意識のうちに持っている価値観や世界観、前提みたいなものになります)
(三)育った場所や生活しているところから影響を受けるもの(=環境

(一)(二)(三)が組み合わさって、その人固有の無意識の「くせ」が作られます。
 そしてこの無意識の「くせ」が、その人の「口ぐせ」や「思いぐせ」「行動ぐせ」になって表れるのです。
 思わず言ってしまう「口ぐせ」。
 無意識に思ってしまう考えや思い方の「思いぐせ」。
 知らず知らずにやっている「行動ぐせ」。
 これらは、みな無意識の「くせ」が背景にあり、知らないうちに表れてしまうのです。

 たとえば昔のぼくが、口を開けば人の悪口を言っていたり(口ぐせ)、何でも物事を悪い方向に考えてしまったり(思いぐせ)、人に対して挑戦的にふるまっていた(行動ぐせ)のは、みな無意識の「くせ」から引き起こされたものだったのです。
 これらの「くせ」が“いつもいつも”形になって表れることで、「あの人はこういう人」という「私」が作られていきます。
 そして「こういう私」が歩むのが、「こういう私の人生」になります(下の図1を参照)。
 ですから、「自分を変えたい」「人生を変えたい」というときに、いくら「こういう私」を小手先でいじってみたところで、その元にある無意識のいつもの「くせ」を変えないことには、いつまでたっても同じ状況が表れてくる、つまり問題を解決できない、ということが起きてしまいます。
 密教は、まさにこの無意識の「くせ」に働きかけて、根本から「私」を変えてしまおうとします。どうするのかというと、意識的に何百回、何千回とくり返す「行(ぎょう)」を行うことで、無意識の「くせ」を洗い落としてしまうんです。
  古い「くせ」に、「行」という別の「くせ」をぶつけていくという感じでしょうか。そして古い「くせ」がゆるんだときに、自分が欲しい新しい「くせ」をインストールして、「こういう私」をかえてしまう、すなわち「なりたい私」になっていく、ざっと言えばそんな取り組みです。
(中略)
「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」を変えることで、無意識の「くせ」を変えていく。これが、一般の方でもできる密教のやり方です。つまり、
(一)ふだん自分が口にしてしゃべっていること(=口ぐせ)
(二)ふだん自分が思うこと(=行動ぐせ)
(三)ふだん自分が行うこと(=行動ぐせ)
 を変えていけば、大元にある無意識の「くせ」は修正できます。
 これをさらに効果的に、もっとも強烈に行うのが、「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」の方向性を一致させる、という方法です。

『「最強運の人生」を手に入れる!』 序章 より 種市勝覺:著 扶桑社:刊

図1 私の人生 を作るしくみ 最強運の人生 を手に入れる 序章
図1.「私の人生」を作るしくみ
(『「最強運の人生」を手に入れる!』 序章 より抜粋)

「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」を同じ目的に向かって一致させて、同時に修正する。
 それを密教では「心(しん)・口(く)・意(い)の一致」といいます。

 本書は、「心・口・意の一致」を中心に、密教の教えで人生を好転させるためのノウハウをわかりやすくまとめた一冊です。

 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

スポンサーリンク
[ad#kiji-naka-1]

手にしている結果から、自分の「くせ」を洗い出せ!

 種市さんは、身(=いつもやっている「行動ぐせ」、口(=いつも言っている「口ぐせ」、意(=いつも思っている「思いぐせ」)が不一致であれば望まぬ現実が、一致していれば願望が形になっていくと述べています。

 つまり、今、私たちが経験している現実は、それまでの「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」の積み重ねの結果だということです。

 食生活と一緒ですね。
 甘いものや高カロリーの物ばかり食べていたら、糖尿病や肥満になることもあるでしょうし、お酒ばかり飲んでいたら、肝臓が悪くなることもあるでしょう。食生活の長い「くせ」がその人の「いま」の健康状態となって、目に見える形となって表れます。
 無意識の「くせ」が形として表れるためには、同じことのくり返しが延々と重ねられていたはずです。ケーキを昨日、今日と二、三回続けて食べたところで、急には変化はありません。でもそれを延々何か月、何年、何十年と「くせ」として続ければ、なんらかの生活習慣病となって表れます。
 そして、「くせ」が形になって表れた結果は、すぐには消し去ることはできません。一日、二日、食べ物に氣をつけたからといって、痩せはしないし、体調もよくならないでしょう。
 体型も体重も氣にならない! という方ならばいいのですが、もし、あなたが氣にしていたり、体調に問題があるのを変えたいのであれば、一度表れた結果をなくしたり、修正したりするためには、延々と別の「くせ」を続けて新しい結果を生み出すしかありません。
 食生活についての新しい「くせ」を何か月か何年か続けることで、「生活習慣病がよくなる」という新しい結果を手にできる。
 人生や生き方を変えるのも同じですね。

「いま」の自分を変えたかったら、まずは「いま」の自分を作っている無意識の「くせ」が何であるのかを知る必要があります。
 なぜなら「いま」のあなたは、あなたがほとんど意識することなく、ずーっとくり返し、反復してきた「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」の結晶なのですから。
 太りすぎてしまったり、体調不良になった原因が食生活の習慣(くせ)にあることがわかれば、それを改めて、新しい食生活にしていけば、解決するのと同じです。
 もし、「いま」の状態を変えたければ、無意識のうちに作られたものを意識的に探らなくてはなりません。でも、どんな「くせ」をくり返してきたのか。それを知る方法は簡単です。自分がいま、頻繁に手にしている結果からひもといていけばいいんです。
 あなたには「だいたいいつもこうなる」というパターン化された状況がありませんか?「いつも人ともめてばかりいる」とか「いつもダメな人を恋人にしてしまう」とか「いつもお金がない」とか。その「いつも〜」が、無意識の「くせ」によって表れる現実です。

『「最強運の人生」を手に入れる!』 第一章 より 種市勝覺:著 扶桑社:刊

「運が悪い」
「思い通りにいかない」

 そんな人生を送っている人は、一度、自分が普段どんなことを口にし、考え、行動しているのかを冷静に振り返る必要がありますね。

「くせ」を変える「ユ・ト・ム・カ」の法則

 欲しい結果が得られなくて悩んでいる。
 その原因は、私たちの「くせ」が、違う方向に向いているからです。

 では、「口ぐせ」「思いぐせ」「行動ぐせ」を同じ方向に向けるためには、どうすればいいのでしょうか。

 しかし「くせ」を変えるのは、口で言うほど簡単ではありません。「くせ」とは、ある行為を無意識の状態になるまでくり返し行った結果、定着したものです。
「私、今日から痩せます!」と宣言したり、がんばってりんごしか食べないダイエットを始めてみても、それが無意識の「くせ」として定着しないかぎりは痩せるのはむずかしいのです。

 そのため、ちょっとした工夫が必要です。
「くせ」を変えるのには、次の四つのステップを踏んでみましょう(下の図2を参照)。
①まず、ずっと続いている「くせ」をゆるめてみる(頻度を減らす)。
          ↓
②ある程度までゆるめたら、止めてみる。
          ↓
③欲しい結果の方向に向きを変えてみる。
          ↓
④その方向に動きを加速させてみる。
 つまり、ゆるめて、止めて、向きを変えて、加速する。
 覚えやすいように、頭の一文字をとって「ユ・ト・ム・カ」の法則、と記憶しておきましょう。

 たとえば70ページの「年中ダイエット宣言」をしなから、間食の習慣がなかなかやめられない人なら、
①間食の回数を減らしてみる
          ↓
②間食をやめる(やめることが①の段階で少しはラクになっているはず)
          ↓
③「痩せた自分」をイメージし、
          ↓
④新しい食生活に切り替えて、それを反復させていく。
 ①〜④のステップを踏むことで、痩せるための行動が習慣となり、やがて「くせ」になります。
 ダイエットを例にとりましたが、これはあらゆることの「くせ」化に役立ちます。
「いままでこうだった」
「いままではこうしてきた」
 という過去の「くせ」を終わらせて、新しい「くせ」に入れ替えていくのです。
 もしも、なかなか現状が変わらないとしたら、ステップの手順をうまく踏めていないか、まだ新しい実践が足りていなくて、それが「くせ」になっていないからです。
「くせ」になるまで続けてみてください。

『「最強運の人生」を手に入れる!』 第二章 より 種市勝覺:著 扶桑社:刊

図2 くせ を変える ユ ト ム カ の法則 最強運の人生 を手に入れる 第2章
図2.「くせ」を変える「ユ・ト・ム・カ」の法則
(『「最強運の人生」を手に入れる!』 第二章 より抜粋)

 習慣の力、すなわち無意識の力は、私たちが想像するよりずっと強力です。
 「三日坊主」の言葉があるように、一気に変えようとしても、途中で挫折する可能性が高いですね。

 ゆるめて、止めて、向きを変えて、加速する。

「ユ・ト・ム・カ」の法則、ぜひ覚えておきたいですね。

「ギブ・ギブ・ギブ」で得られるのが信用

 お金は、「喜び」の感情と「信用」が姿を変えたものです。

 種市さんは、お金持ちになりたいなら、お金を払うときももらうときも、お金をやりとりするときは、「感謝」の思いをのせて交換すること。自分も相手も「喜びの思い」があることが大切だと述べています。

図3 信用 がなければ成果は築けない 最強運の人生 を手に入れる 第3章
図3.「信用」がなければ成果は築けない
(『「最強運の人生」を手に入れる!』 第三章 より抜粋)

「喜び」と「信用」が形を変えたものがお金ですから、そもそも「信用」がないところに、お金は生まれません。
 お金という形や成果が欲しければ、まず、「信用」を築くことが先です(上の図3を参照)
「信用」が構築されていない人がどれだけいい商品を作って売っていたとしても、その商品はなかなか売れません。その商品に価値がないからではなく、「よくわからないから」というのが理由です。
 ではどうすれば、「信用」が築けるかですが、最初はひたすら相手に与え続けるしかありません。
 といっても、いきなり自分の商品をただで提供するわけにはいきませんから、情報やサービス、小さな「喜び」など、自分が持っているもので、無理をしないで与えられる範囲のものを提供することです。
 たとえば、相手の関心がある役立つ情報について話をしたり、趣味に関心や敬意を示してお話を聞くことはどんな人もしやすいことですよね。「私でよければ、お話をうかがいますが」と言えば、それだけで、言われたほうも心が少しなごみます。
 もし、時間がたくさんあるなら時間を、力があるなら力仕事を、知恵があるならアイデアを相手に渡してあげればいいのです。

 ぼくがコンサルティングをしている清掃業の経営者がいます。掃除が好きで得意という男性が個人でやっている会社ですが、最初はなかなか認知されず、お客さんが増えずに苦労しました。
 営業をしても、法人組織ではないうえに、まだ実績がなかったため、怪しいと思われたこともあります。見知らぬ人を家の中に入れるのですから、ハードルが高いのは当たり前。また、掃除はわざわざお金を払わなくても、ある程度は自分でできるという別のハードルもあります。
 そこで彼は、最初は知り合いやそのつてを頼り、そして掃除にうかがったお宅で、頼まれた箇所を期待以上に美しく仕上げるのと同時に、その周辺のドアノブや電氣のスイッチの周りなど目について汚れなどもきれいにしてみたり、溜まっていた新聞を集積所まで運ぶなどの小さなサービスをコツコツと続けてみました。
 すると、プロの力と丁寧な仕事ぶりに喜んだリピーターが増えていったのです。さらに手を抜かず、小さなサービスを変わらず続けていたところ、口コミで徐々にお客さんの数が増えていきました。
「等価交換」ではなく、プラスアルファの「喜び」を相手に提供する。そうすれば、「喜び」が「信用」になり、やがて物質化してお金に形を変えていきます。
 ただし、注意点が一つ。自分が相手に与えるのは、無理せず出せるもの。自分がたくさん持っているものにかぎります。無理して出すと、それは「あんなにしてあげたのに、何もしてくれない」という不満になりがちです。
 お金に余裕がないのにお金がかかるものを与えようとしたり、経営が成り立たなくなるほど料金をディスカウントするというのも違います。相手はいっときは「安くてうれしい」と喜んだとしても、それはあなたの喜びにはなりません。苦しみの交換になるだけです。

『「最強運の人生」を手に入れる!』 第三章 より 種市勝覺:著 扶桑社:刊

 お金は、「喜び」の感情の循環を表しています。
 当然、相手の「喜び」が大きければ大きいほど、大きく返ってきます。

 相手の「喜び」を引き出すためには、「信用」を得ることが先。
 信用を得るには、自分が持っているもので、無理しないで与えられる範囲のものを提供すること。

 まずは、しっかりとした「土台」を作るよう心がけたいですね。

人間関係の悩みを断ち切る「魔法の呪文」とは?

 人間関係の悩みは「争いの心」から生まれています。
 なので、一番いいのは、なるべく人と争わないことです。

 種市さんは、争いになりそうだったら、その人やその場から離れる。関わらない、距離をとるのがよいと述べています。

 しかし、どうしても関わらなければならない場合も、もちろんあります。
 その場合にはどうするかというと、自分を守る、防衛する、ということになります。
 防衛のかなめになるのは、「やめて」と言えるかどうかです。
 人間関係で悩む人には、「やめて」と言ったり、断るのが苦手な人が多いのです。なぜ苦手なのかというと、断るのはダメなこと、したがうのはよいことと、忍耐が人を育てる・・・と、親や学校や世間からの期待や押しつけもあったりして、そのような考えを持つようになってしまったからでしょう。
 そういう無意識の「くせ」なんですね。そして、がまんばかりして、本音を隠します。
 ぼく自身も以前の自分のことを振り返ってみると、そうでした。

 では、「嫌です」「やめて」を言わないでがまんばかりしていると、どうなるのか。
 ウソをつく「くせ」が生まれてしまいます。本当はやめてほしいのに、やめてと言わない。欲しいものがあっても、欲しいと言わない。必要のないがまんをするのは自分にも他人にもウソをつくことです。
 そうすると、人間関係はもっと悪化していきます。なぜならそれは、嘘つきの人間関係ですから。そして、欲しいものがあっても、いつもいつもがまんしている人は、嫌なことをされる回数がどんどん増えていきます。「やめて」と言わなければ、相手は「してもいい」と思って、同じことをしてきますから。
 けっして望んでいないのに、嫌だな、と思う関係がずっと続いてしまうのです。
 ですから、その関係を終わらせたかったら、まずは、「嫌です」「やめて」とはっきり表現する。そんなことをしたら、相手に悪い、相手から嫌われると思うかしれませんが、相手がどう思うかはさておいて、最初からはっきりていねいに断れば、あなたか嫌なことをされる回数は減っていきます。
 どちらを選択するのか。目先で小さくがまんして嫌なことをされ続けるのか、大きく勇氣を出してはっきり断るのか。
 多少、勇氣はいりますが、自分が決めていいのです。
 もし、自分一人で取り組むのがむずかしい場合、周囲の協力者を頼りながら取り組んでいくのもいいですね。
 セミナーの受講生の一人の女性は、親子関係について小さいころからずっと悩んできたそうです。
 でも、嫌なことは嫌、とはっきり言えるようになった結果、適切に距離をとることができ、親子関係はそれまでとは比べものにならないほどよくなったといいます。

『「最強運の人生」を手に入れる!』 第四章 より 種市勝覺:著 扶桑社:刊

「やめて」と言えない人は、人から何かしてもらったとき「悪いなあ」「申し訳ないなあ」と無意識に思う「くせ」がある人です。

 種市さんは、いわばこの罪悪感が、その人の「嫌だ」「やめて」と言うことを阻止して、がまんを強いているのではないかと指摘します。

 相手に対する罪悪感をなくすにも、「ユ・ト・ム・カ」の法則は有効です。

 まずは、「悪いなあ」「申し訳ない」という「口ぐせ」と「思いぐせ」を、「ありがたいなあ」「助かるなあ」の「くせ」に置き換え、罪悪感を徐々にゆるめていくこと。

 続いて、嫌なことははっきり「嫌だ」と断るのを意識的に心がけ、無意識の「くせ」として定着させていくこと。

 種市さんは、これらを続けていくことで、人から攻撃されたり、嫌なことをされる回数は減っていくと述べています。

スポンサーリンク
[ad#kiji-shita-1]
☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 人の意識全体のうち、自分で自覚できない「無意識」の割合が95%を占める。
 そして、その無意識が、人生を支配している。

 姿の見えない“猛獣”を、いかに手なづけ、自分の意のままに操るか。

 多くの偉大な先人たちが、この問題に取り組んできました。
 密教を日本にもたらした空海も、もちろんその一人です。
「ユ・ト・ム・カ」の法則は、空海が生涯をかけて追い求めた智慧の結晶ともいえます。

「人生を変えたい!」
「悪い習慣、くせから解放されたい!」

 そんな悩みを抱えている人には、ぜひ一度試して頂きたいです。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ(←気に入ってもらえたら、左のボタンを押して頂けると嬉しいです)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 15

フォローする

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA