【書評】『「量子力学的」パラレルワールドの法則』(村松大輔)
お薦めの本の紹介です。
村松大輔さんの『「量子力学的」パラレルワールドの法則』です。
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松村大輔(まつむら・だいすけ)さんは、一般社団法人開華GPE代表理事です。
2013年、能力開発塾「開華」を設立され、学力を伸ばすだけでなく、量子力学をベースとした能力開発を目的とした学習塾スタイルを提唱されています。
「パラレルワールド」は、現実に存在する!
「パラレルワールド(Parallel world)」という言葉がよく聞かれるようになりました。
今、私たちがいる世界とは別に、他の世界が同時に存在する。
にわかには信じられない話かもしれません。
しかし、松村さんによると、最新科学の量子論(量子力学)の世界では、すでにパラレルワールドに関する興味深い研究成果が次々と発表されて
とのことです。
量子力学では「目に見えない世界」について学ぶことができます。その内容も日々進化し、見えない世界の謎が解明されつつあります。すると今、目に見えている物体が、じつはいかに実体のないものであるか、ということに気づきます。
これから本書でお話しするパラレルワールドが、もはや単なるSFの世界の話ではないこともわかってきます。パラレルワールドは、時空を超えて存在する世界です。
ですから、いつでもどこにでも出現します。過去にも未来にも行けます。行くだけではなく、それを変えることができます。
そのメカニズムについてわかりやすくお伝えしながら、日々の生活や生き方にパラレルワールドを生かしていこうというのが、本書の目的です。
科学は再現性を重視します。例えば、何万回に1度しか起きないような“奇跡的な出来事”を単なる「まぐれ」の一言で終わらせず、いつでも起こせるよう、その仕組みと方法を見つけていきます。
パラレルワールドもその一つです。量子力学の考え方を用いると、今いる世界から別の世界へと「いつでも、どこでも、誰でも」飛び移ることができます。別の世界へ行くのですから、当然ながら現実が一変します。
キーワードは「周波数帯」と「観測」(意図)です。自分を変えたい。人生を変えたい。自分のいる世界を変えたい。運命を変えたい・・・・・・。
もし、あなたがそんなふうに思うなら、本書をぜひ読んでほしいです。あなたの“何か”が確実に変わります。
「最新科学なんて難しそう」と、身構える必要もありません。
私は塾で小学生にも教えていますが、その子たちもすぐに理解してくれます。
どなたにも「なるほど、そうか」と納得してもらえる話です。
量子力学の専門家から見れば、私は大学で量子力学を勉強した程度で、研究者でも学会で発表した人間でもありません。しかし、量子力学の特徴から着想を得て、実生活で活用をしている一人です。詳しくは本文で話しますが、この実践によって私の人生は大きく変わりました。また、私だけでなく、何万人もの人が、まるで違う世界を生きるように、現実を一変させているのです。専門家の方々の日々の研究については、心から尊敬するばかりです。
(中略)
すべてを実践する必要はありません。一つでも二つでも、できそうなものから試してみてください。
その瞬間、パラレルワールドへの扉が開かれたことを、あなたにも実感していただけると思います。どうぞ気軽に読み進めてください。
そして、読後あなたにどういう変化が現れるか、楽しみにしていてくださいね。『「量子力学的」パラレルワールドの法則』 プロローグ より 村松大輔:著 サンマーク出版:刊
本書は、最新科学である「量子力学」の知見を村松さんなりに解釈し、実践を試みた”活学”の本です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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「量子」とは何?
量子力学の「量子」とは、素粒子のことです。
素粒子とは、これ以上は小さく分解できない物質の最小単位
です。
私たちの体だけでなく、この本も、机も壁も、物質を最小限まで分解していくと「素粒子」に行き着きます。
つまり、すべての物質は、素粒子が集まってできたものなのです。ちなみに、私たちの「意識」や「感情」も素粒子と言ったら驚くでしょうか。
後で詳しく話しますが、例えば、あなたが「うれしい〜」と思うとき、体からは「うれしい〜」という素粒子が発されています。「ムカつく〜」と思うと、「ムカつく〜」という素粒子が飛び出て、広がっていくのです。
素粒子は17種類ありますが、大きく分類すると「物質をつくる素粒子」(フェルミ粒子)と「エネルギー的な素粒子」(ボース粒子)の2種類になります(下の図1を参照)。
アップクォークやダウンクォーク、電子は「物質をつくる素粒子」です。
いっぽう、「エネルギー的な素粒子」には、フォトン(光子)などがあります。
フォトンは「光の素」ですが、このフォトンこそが、本書の“主役”と言えるものです。
(中略)
量子力学とは、この「素粒子」のふるまいを解き明かす学問のことです。
素粒子が発見され、その研究が進むうちに、従来の物理法則が全く通用しない「非常識な世界」だということがわかってきました。そのため、以前の「古典物理学」とは分けて考えなければなりませんでした。それが「量子力学」だったのです。では、素粒子のどんなところが非常識なのか?
例えば、私たちの世界では「過去→現在→未来」と時間は連続していますよね。しかし素粒子には、時間が存在しません。場所も存在しません。「一つの電子が同時に、複数の場所に現れる」なんてことが、当たり前のように起こります。「今、ここに現れた電子が、同時に過去と未来に現れる」なんて芸当も、平気でやってのけます。
素粒子は変身もします。「粒だった電子が、波になり、また粒に戻る」。しかも「人が見た瞬間、変身する」なんてことをするのです。まるで、人間の意図を読み、それに合わせるかのようなふるまいです。
このような素粒子の不思議な性質を知ると、「この世の奇跡」と言われるような現象さえも「あって当然」と思えてしまいます。
私たちは、素粒子が集まってできたものですから、同じような不思議な現象は起きて当然というわけです。「量子力学を応用すれば、奇跡を起こすことができる」と言われるのは、このためです。
本書は、そうした考えをもとにしています。
「パラレルワールドを行き来する」とか「現実が一変する」などと聞けば、「そんな非常識な」と思うかもしれません。しかし、素粒子の非常識な性質を知れば、むしろそれはじゅうぶん起こり得ることなのです。「私たちの体はスカスカだ」と言うと、かならず次のような反論が出てきます。
だったらなぜ、物体は体を通り抜けないのか、と。
少しお勉強っぽくなりますが、その理由を説明します。
それは「原子の反発力」によるものです。下のイラストを見てください(下の図2を参照)。
原子の中心にある「原子核」は「プラスの電気」を帯びています。いっぽう、原子内を飛び回っている「電子」は「マイナスの電気」です。このため、原子の中では、プラスとマイナスの電気がバランスよく中性で保たれています。
例えば、野球では、バットでボールをカキーンと打つことができます。
これは量子的に見ると「マイナスの電気」が反発し合っています。バットもボールも膨大な数の原子でできているため、大きな反発力となり、「ボールが跳ね返される」と言う現象が起こるわけです。物質はスカスカなのに“通り抜けられない”のは、このような「マイナスの電気同士の反発力」があるからなのです。
ところで、なぜ物質の原子はバラバラにならないのか?
これは原子の中をフォトンが飛び交っているおかげです。フォトンがもつ電磁力によって原子同士がくっつき、塊の状態を保っていられるのです。フォトンは「光子」と言い、「光の素粒子」のことです。
太陽やライトを見たときに「まぶしい!」と感じるでしょう。これは光の粒が目に飛び込んでくるからです。
窓ガラスからも光が差し込んできますよね。フォトンがガラスをすり抜けて入ってきているのです。家の中でスマホを使えるのも同じ理由です。電波(電磁波)が窓や壁を通り抜け、外から入ってきているのです。
25ページでは「意識や感情はフォトンである」と話しました。これは、新進気鋭の理論生物物理学者であるフリッツ=アルバート・ポップ博士が伝える最新の理論です。
「私たちの体からは『バイオフォトン』と言う素粒子が放出されています。それが私たちの『意識』の正体です」
意識も感情も目には見えませんが、量子力学的に見たら「フォトン」が体から飛び出ているのです。
「うれしい〜」と思うと、全身から「うれしいフォトン」が出ます。「ムカつく〜」と思うと、全身から「ムカつくフォトン」が出ます。
イメージとしてはこんな感じでしょう。
私たちの体はモワモワ〜とした電子雲ですが、「うれしい〜」と思うと、灰色の電子雲がピンク色にチカチカチカッと光り、ピンクのフォトンの波が広がっていく。「ムカつく〜」と思うと、電子雲が黒くなり、黒いフォトンの波が広がっていく。電子雲の色は、あくまでもイメージです。実際のバイオフォトンには色はありませんが、フォトンの波は固有の周波数をもちながら広がっていきます。こんな経験はありませんか?
不機嫌の人のそばにいたら、あなたまでイライラしてきた。
これは、相手が「ムカつくフォトン」を広げていたからです。私たちの実体は「モワモワ〜の電子雲」ですから、相手のイライラした黒い波を受けると、同調して黒に染まってしまいます。このためイライラするのです。
反対に、すごくうれしそうな人といると、楽しい気持ちになりますよね。これも同じ理由です。相手が放出する「うれしいフォトン」に、あなたの電子雲内のフォトンが同調したのです。
私たちは、自分のことを“確固とした物質”と思っていますが、本当は波のような存在でしかありません。このため、最も簡単に、相手の波の影響を受けてしまうのです。
電波には「周波数」があります。例えば、テレビは放送局によって周波数が違います。関東ではNHKは557MHz(メガヘルツ)、日本テレビは545MHzと決まっています。チャンネルを合わせると、周波数が同調して、その放送局の番組を見ることができます。
インターネットやスマホのWi-Fiもこれと同じ仕組みです。Wi-Fiで周波数を同調するから、インターネットが繋(つな)がりYouTubeやTikTokの動画を見ることができ、クラウドからデータをダウンロードできるのです。Wi-Fiで周波数を同調しなければ、いくら高性能のスマホをもっていても使い物になりません。
私たちも、テレビやスマホと同じようなものです。誰かの出すフォトンの周波数を受信していると言えるのです。『「量子力学的」パラレルワールドの法則』 第1章 より 村松大輔:著 サンマーク出版:刊
この世の中に存在する「目に見えるもの」すべては、素粒子でできています。
それにとどまらず「目に見えないもの」、例えば、光や電波、さらには人間の感情や意識さえも、素粒子(フォトン)だということ。
相手が発する感情を「感じる」こと。
それは、相手の発するフォトンの周波数を受信しているという意味です。
相手がイライラしたときに、自分もイライラしてしまうのは、相手の発するフォトンに同調したから。
逆にいうと、どんなに相手がイライラしていても、自分がそれに同調しさえしなければ、平常心を保っていられるということですね。
願望実現のカギは「意図の物理量」にある!
量子力学には、「多世界解釈」という理論があります。
多世界解釈とは、「無数に並行して存在する世界から、瞬間瞬間、自分が経験する世界を選び出している」という理論です。
無数にある世界から、自分が望む現実を選ぶには、どうしたらいいのか。
それは、「周波数を合わせる」ことです。
例えば、テレビのリモコンで「1」を押すと、周波数が557MHzに合い、NHKの番組を見ることができます。「6」を押すと527MHzに合い、TBSの番組が見られるのです。
意図して(チャンネルを合わせて)番組を見ているわけです。逆に言うと、意図しなければ、番組の電波が飛んでいても見られないわけです。
パラレルワールドも同じだと考えられます。
あなたがしている「観測」や「意図」は、周波数を合わせる行為と言えます。「そんなつもりはない」と言っても、自然にそうなっています。前章で話してきたように、私たちの実体はモワモワ〜、チカチカの電子雲。そこをフォトンの波が飛び交っているので、私たち一人一人が周波数をもった涙と言えるのです。私たちは、観測した周波数帯で存在し、その世界で現象化を引き起こしています。
例えば、あなたが「ありがとう」を観測すれば、「ありがとう周波数」が現れ、その周波数の波を発します。このときあなたは「ありがとう周波数帯」のパラレルにいるのです。NHKに合わせればNHKの番組が映るように、「ありがとう周波数帯」では、ありがとうと思える出来事が現象化します。
反対に、「ムカつく」を観測すれば、「ムカつく周波数帯のパラレル」が現れ、ムカつく出来事が現象化します。
いつも「お金がない。お金がほしい」を観測すれば、「お金を追う周波数帯のパラレル」が現れ、「お金がない。お金がほしい」という状態が現象化するのです。
みなさんの中には「努力しているのに、なんで報われないの?」という人もいるでしょう。心も体もボロボロ。仕事も人間関係も最悪でした。
「なんでだよ。こんなはずじゃない。オレはこんなにやっているのに」と自分を責めるほど、状況は悪くなっていきました。今ならその原因がわかります。「自分を責める周波数帯」で生きているので、自分を責める現象が次々と起きるのです。
プリンストン大学のヒュー・エヴェレット博士は、次のように言っています。
「観測者の一つの主観では、それと相関した世界のみが観測可能で、相関していない世界は観測できない」と。
例えば、こういうことです。
あなたの会社に秘密情報があるとします。クラウド上にあるこの情報は、部外者には見ることができません。でも、パスワードを知っていれば見られますよね。
パラレルワールドも、これと同じこと。
あるのに見られない。だけど、繋(つな)がってしまえば見ることができるーー。
「ありがとうパラレル」も「ムカつくパラレル」も「幸せパラレル」も、この世にはありとあらゆるパラレルワールドが存在しています。目の前に飛んでいるのに見えない電波のようなものです。チャンネルを合わせれば、そこに繋がることができます。
では、どうやってチャンネルを合わせるのか?
それが「観測」や「意図」です。自分が望むものを観(み)る。その状態に浸る。
たったこれだけです。スマホでYouTubeに繋がるより、よっぽど簡単です。
ただし、観測や意図が不明確だと、チャンネルは合いません。NHKとTBSの番組を同時に見られないのと同じです。「〇〇を観る」とか「〇〇をする」と明確にしないと、その周波数帯と繋がれないのです。観測したり意図したりするとは、「意識を向ける」ということ。それは「フォトンをぶつける」という行為でもあります。
観測する、つまり「フォトンをぶつける」ことによって、確率は1に近づきます。
いつも観測していれば、ぶつけるフォトンの量が多くなり、確率は1に近づいていきます。強く意図したり、明確に意図したりするときも同じです。迷いがあると、いろいろな周波数のフォトンを飛ばしますか、意図が明確ならフォトンは集中します。
日本には昔から「信じる者は救われる」とか「願えば叶う」「言霊」などの言葉があります。このような“願望実現”に関する言葉が脈々と伝わってきたのは、そうした実体験をした人が多かったからでしょう。でも「なぜ起こるのか?」は説明できなかった。
しかし、量子力学がそれを解き明かします。
観測や意図をすれば、フォトンが“そこ”にぶつかり、確率が1に近くーー。
素粒子の性質を考えれば、これは自然の法則であり、当たり前の現象です。
“そこ”とはどこか? それは素粒子の発生源であるゼロポイントフィールドです。
「ムリ、ムリ〜」と意図すれば、「ムリだよフォトン」がゼロポイントフィールドにぶつかり、「ムリ」が確率1に近づいていきます。そして「やっぱりムリだった」となる。
「できる、大丈夫、余裕余裕」を観測すれば、「できる、大丈夫、余裕余裕」が確率1に近づいていき、結果的に「余裕でできた、大丈夫だった」となるのです。
あなたが何を観測するか、何を意図するかで、現象は変わってくる。これは素粒子が引き起こす自然の法則です。信じるか信じないかの問題ではなく、物理現象なのです。スマホを信じていなくても使えるのと同じです。
(中略)
パラレルワールドは、どんなふうに存在するのか。周波数帯と”帯”が付くので、左のイラストのように世界が並んでいるイメージが浮かびます。
実際は、ゼロポイントフィールドに畳み込まれているので、周り一帯に混ざって存在していますが、このような「平行世界」を考えると理解しやすいと思います。
このイラストでは「ありがとうHz」「うれしいHz」「イライラHz」「イヤだなHz」の4つを表現しましたが、もっともっと多数の世界があります。そして、周波数帯によって分かれています(下の図3を参照)。
何を観測するのか、何を意図するのかによって、その周波数帯にあなたは飛び移ります。
量子力学的にとらえれば、次のような仕組みになっています。ちょっと疑似体験をしてみましょう。
あなたの前にはいくつもの扉があります。「ありがとうの世界」「うれしい世界」「イライラの世界」「イヤだな世界」・・・・・。何を選ぶかは自由です。
あなたは「ありがとうの世界」に行こうと意図します。その瞬間、あなたの周波数が切り替わり、ありがとうの周波数帯に飛び移ります。その世界では、あなたは「ありがとうHz」のエネルギーによって物質化しています。
何かを見たり、思ったりするときは「ありがとうフォトン」の粒が飛び、波が広がっていきます。だから「ありがとう」が現象化する確率が1に近づきます。
時間も場所も関係ありません。「過去」も「未来」もなく、「今・ここ」があるだけです。過去の「イヤな思い」もここにはないので、すべてが「ありがたい」と思えるようになります。
自覚していませんが、量子力学的にとらえれば、私たちの世界はそうなっています。私自身の体験を少し話します。母と私の話です。
姉がいますが初めての男子である私は、母にすごくかわいがられて育ちました。親が子を愛するのは、当然かもしれませんが・・・・・。私が好きになる女性には片端からダメ出しをします。「あんな子はやめなさい」「大ちゃんを不幸にするわよ」と。
私は次第に母を疎ましく思い始めました。そしてさ「ああ、あのときも邪魔された」などと、過去に遡(さかのぼ)って母をイヤだと思うようになったのです。
27歳のとき、結婚を意識する女性と出会いました。もちろん母は反対します。でも、私は親が認めないまま結婚したのです。それが今の妻です。
私は、母には心を離したままでした。しかし、それが一変することになります。
妻の出産に立ち会ったときのこと。命がけで我が子を産む妻の姿に、母が重なって見えました。「母もこうして命がけで私を産んだのか。ありがたい・・・・・」。
その瞬間、疎ましかった母への思いが、「ただただありがたい」に変わったのです。幼い日に母に抱かれた温もりや、微笑みや、優しい声がリアルに蘇(よみがえ)ってきました。
以来、私は母を見るだけで、涙が出てしまうようになりました。母が私の子を抱っこしたときなどは、もう号泣です(笑)。ありがたくて、ありがたくて、仕方ないのです。
私の世界は、あの一瞬で変わりました。「イヤだなHz」から「ありがとうHz」へ。
過去も未来も含めて、感謝のパラレルワールドへ移ったのです。ちょっとだけ、この話に説明を加えます。
私も母も「今・ここ」に存在しています。この事実は変えられません。
変わるのは「現象」です。
私が「イヤだなHz」のパラレルに居続けたなら、母は「イヤだな」という存在で現象化します。その未来も「結婚を許さないでイヤだな」とか「孫を甘やかしてイヤだな」などと思い、母をますます嫌いになっていたことでしょう。
でも「ありがとうHz」の周波数帯へ飛び移り、現象が変わったのです。
不思議なのは、私だけでなく母も変わることです。行動も言葉も、別人のようです。この仕組みは、私が「ありがとう」で母を観測したからだと考えられます。「ありがとうフォトン」を母にぶつけたことで、母も「ありがとうHz」に切り替わり、「ありがとう」が現象化するのです。
ところで、「イヤだなHz」の周波数帯にいた私は、どうなったでしょう?
その周波数帯は、私が観測していないので存在していませんが、「可能性」は残ります。そして再び「イヤだな」を観測すると、「イヤだなHz」の世界が出現します。
パラレルワールドは、このように観測するまで出現せず、観測した瞬間に出現する、という形でゼロポイントフィールドに存在しています。その数は一つや二つではありません。複数の世界が同時に存在しながら、現れたり消えたりしている。そこを行き来しながら、私たちは生きていると言えるのです。いつも「ありがとうHz」にいる人は、「ありがたい世界」で安定し、ありがたいものや出来事が現象化しやすくなります。逆に、いつも「イヤだなHz」にいる人は、「イヤだな世界」で安定し、イヤなものや出来事が現象化しやすくなります。
この法則を解くカギの一つが、「意図は物理量だ」という言葉です。これは、医療のトップジャーナリストであるリン・マクタガート女史によるものです。
「物理量」というのは少し難しい言葉ですが、単純に”量”と考えてOKです。ちゃんと測ることができるということです。
彼女は、「意図にも量があり、計算できる」ということを言っているのです。
これを聞いたとき、私は「なるほど、そうか!」と深く納得できました。なぜなら、意図の強さによって現象は変わると思っていたからです。「意図が物理量」だとしたら、現象が変わるのも当然です。
例えば、壁に向かって「150キロの鉄球」と「1キロの鉄球」を投げた場合、重い鉄球のほうが衝撃は強くなります。物理量の大きいほうが、現象は強く表れるからです。
ちょっとだけ、お勉強っぽい話をします。
波のエネルギーは、次のような公式で表せます。E=hν(イーイコールエイチニュー)
「E」はエネルギーのこと。単位はジュール[J]。
「h」はプランク定数と呼ばれ「6.6×10-34」です。プランクさんが考えた値です。
「ν」は周波数のこと。単位は[Hz]。
この公式は何を表すのか?
それは「周波数が大きいほど、エネルギーも大きい」ということ。
意図は「フォトン」なので「Hz」を使って量を表せます。
「100Hzの意図」と「1億Hzの意図」では、現れる現象が違うということです。
ピンポン玉を投げても壁は壊れないけれど、鉄球を投げたら壊れます。
同じように「意図の物理量」によって現象が変わってくるのは、当然のこと。この公式は、それを示していると言えます。
「できたらいな」という100Hzのフォトンを飛ばすのと、「できる、大丈夫、余裕余裕」という1億Hzのフォトンを飛ばすのとでは、現象は変わって当然です(数値はイメージです)。
さらに、いつも定まったフォトンを出し続けている人のほうが、周波数帯(パラレルワールド)が安定するというのも、また当然のことなのです。JAXAのプロジェクトリーダー津田雄一氏に「はやぶさ2」の成功の秘訣(ひけつ)を聞いたことかあります。「小惑星の地下物質を採取して持ち帰る」という科学技術の粋を集めたような偉業です。
答えは意外なものでした。「思いの強さ」だと言うのです。
このミッションに携わった人々は「ただ思う」のではなく「綿密に計算するという意図をした」のです。52億キロ全行程を綿密に計算し、トラブルにも綿密に対応した。往復20分かけて届く電波で綿密に更新し、軌道を綿密に修正する・・・・・。綿密に意図した末の成功だったのです。
つまり「意図の物理量」がすごく大きかった、ということになりますよね。
”願望実現”に関しては、何度も見聞きしてきたかもしれません。しかし実際には「願っても叶わない」ことが多いものでしょう。私もその一人でした。強く願えば願うほど、理想と現実のギャップに苦しみ、自分を傷つけていきました。
なぜ私は、願っても叶わなかったのか? 今ならその理由がわかります。
意図がごちゃ混ぜだったのです。「意図の物理量」はじゅうぶんだったと思うのですが、その中には余計な意図が多く含まれていました。
「これまで願っても叶わなかったし・・・・・」とか「やっぱりオレはダメなんだ」など、脳裏に過去の失敗例や自分のダメさ加減を思い浮かべていたのです。
潜在意識も含め、私の中には「ムリだ」や「ダメだ」という意図が多かったということになります。自分では気づかないうちに、「ムリだフォトン」を飛ばし、その周波数帯にいたのだと思います。だから「ムリ」や「ダメ」が次々と現象化していたのです。
「はやぶさ2」のミッションが成功たのとは大違いです。
なんでもいいから観測や意図をすればいい、というものではありません。
「綿密に観測する」とか「浸る」ということが大事なのです。ここに迷いがあると「中途半端な周波数帯」での現象化を引き起こしてしまいます。『「量子力学的」パラレルワールドの法則』 第2章 より 村松大輔:著 サンマーク出版:刊
ただ、それだけでは不十分で、「強く想う」ことが必要です。
ただ、並大抵の「想う」ではだめです。
目が覚めしている間、そのことで頭がいっぱいになっている。
それくらい「浸りきる」ことが、願望実現の秘訣になります。
「愛の周波数」が高い理由は?
パラレルワールドは、周波数帯によって無数に存在しています。
この周波数帯には「高い」「低い」があります。
一般的に「愛の周波数は高い」「憎しみの周波数は低い」などと言われています。
村松さんは、その理由を波の性質を含めて、以下のように説明しています。
ここでは「波」について、簡単に話します。
そもそも、波とは何か? それは「山」と「谷」がくり返し伝わっていく現象です。
このとき「山」の高さ(あるいは「谷」の深さ)を「振幅」、「山+谷」の長さを「波長」と言います(下の図4上を参照)。
二つの波がぶつかると、どうなるか?
「山」と「山」がぶつかった場合は、波が高くなります。タイミングよく、ピタリとぶつかると、波の高さは2倍になります。
「山」と「谷」がぶつかった場合は、波が低くなります。ピタリとぶつかると、瞬間的に波は消えますが、すれ違った後には、またもとの波が現れます。
このように、波と波がぶつかって、波が強くなったり弱くなったりすることを「波の干渉」と言います(下の図4下を参照)。次は「共振」という現象を説明します。
共振とは、波と波がぶつかって、波が強まることです。山が大きくなるんですね。
しかし、共振するには条件があります。
周波数(波長)の同じ波は共振します。
周波数が違っても、整数倍なら共振します。例えば「100Hz」と「100Hz」の波は、周波数が同じなので共振します。「100Hz」と「200Hz」の波は、周波数は違いますが、整数倍なので共振します。同じように「200Hz」と「800Hz」の波も、整数倍なので共振します(下の図5を参照)。
でも「100Hz」と「105Hz」の波は共振できません。合致する点がなく、波長が合わないのです。
では、波長(周波数)の合わない波がぶつかると、どうなのか。
例えば、上図の一番上の段のように、左側の「濃い緑の波」と右側の「薄い緑の波」が重なったらどうなるでしょう?
答えは、図の一番下段のように「変なギザギザの波」になります。左右から波をそれぞれ1箇所ずつ、高さを足し合わせたものが、この図です。こうやって「波のギザギザが増える」状態になるのです(下の図6を参照)。では、次ページの図のように、さまざまな周波数の波が合わさったときにはどうなるでしょう?
この場合には、ギザギザ(波)がさらに増えます。図のように、さまざまな周波数の波が合わさったときには、「さらに細かい波ができる」のです。
私たちも、このような多数の波の集まりと言えます。例えば、右ページの下図のように、あなたは心の中では長(周波数)の違う感情を日常的に感じていると思います(下の図7を参照)。
「自己否定の周波数」「人を許さない周波数」「喜びの周波数」「感動の周波数」「ワクワクする周波数」など、数日の中で、いろいろな感情を感じますよね。
このように波長の合わない周波数をすべて重ねるとギザギザが増える。つまり、振動数が高くなっていくのです。これが「愛の周波数」(愛のHz)です。
共すると、「自己否定はダメ」と、それを思うことさえ封印しがちですが、この周波数がないと、ギザギザが完成されない。愛に至らないんです。なのでネガティブは否定するのではなく、感じてあげる。「私、自己否定しちゃった」と感じるだけでいいのです。
そうやってできた「愛のHz」はすべての波に対応、つまり共振できる。どんな波にも合わせることができるし、どんな波とも高め合うことができます。
「愛の周波数」が高い、というのは、こういうことだったのです。
(中略)
あなたが「怒りのHz」を発していたとしましょう。「あの人はダメだ!」「うちのダンナは何もしてくれない!」・・・・・・と怒りの波が広がっていくと、同じ波長の波と共振して、怒りはどんどん大きくなってきます。外からも同じ波長の波が返ってきます。
私たちの実体は波なので、量子的に見ると、このようなことか起きています。
怒りの波を発したら、それが増幅し、自分に戻ってくる。これは波の性質なので仕方ありません。いわば、自然現象です。
では、もし「怒りのHz」を発振してしまった場合は、どうすればいいか? それを止める方法はないのか?
私がよくみなさんに言うのは、「ただ感じてください」ということ。
「あ、私、今怒ってるよね」と、まずは感じてあげることです。
そして、その怒りに対して「それほど怒ってたんだ。辛かったよね」とか「それだけ我慢して、怒りが溜(た)まってたんだ。そりゃ怒るのもムリないよ」と、自分に振りかけてあげるのです。
すると、「怒りの周波数」に対して「ねぎらいの周波数」が合わさり、怒りの周波数は「ねぎらい側」に上がってきます。
「ねぎらい」は愛の側なので振動数が高いフォトンです。また、「振動数が高い」=「エネルギーが高い」ということでもあります。
エネルギーの低いフォトンに高いフォトンを振りかけると、高い側に引き上げられるのは当然で、「エネルギーの低い怒りフォトン」の振動数が上がる。
それによって、自分の中にあった怒りが消えていく。つまり昇華していくのです。
「ねぎらう」という行為は、「意図して、ねぎらいのフォトンを当てる」ということです。「ねぎらいで自分を観測する」という言い方もできます。
私たちの実体は素粒子ですから、フォトンを当てれば、現象が変わってきます(下の図8を参照)。
そうした素粒子の仕組みを知らず、「怒りのフォトン」を人にぶつけたり、「怒りの波」を広げたりする人が多くいます。そんなことをすれば、怒りに満ちた出来事や、怒りに満ちた人々が現象化して目の前に現れるのは、当たり前なのです。『「量子力学的」パラレルワールドの法則』 第4章 より 村松大輔:著 サンマーク出版:刊
ネガティブな感情ほど周波数は低く、ポジティブな感情ほど周波数は高くなります。
ただ、最高の感情である「愛の周波数」に至るには、すべての周波数を含む必要があります。
もし、怒りなどのネガティブな感情が湧いてきたら、それを無理に打ち消さないこと。
一歩引いて客観的に自分を眺め、ただ感じてあげる。
つまり、感情的に「ニュートラル」になることが、最初の一歩です。
気持ちが収まったところで「ねぎらい」などの、よりポジティブなフォトンを当ててあげる。
それがよりポジティブなパラレルへ移行する、最も実用的な方法の一つです。
「豊かさ」を観測する
「がんばっているのに生活が苦しい」
「お金が回らない」
そういう人は多いでしょう。
村松さんは、そんな人にぜひ試してみてほしいのが、「豊かさ」を観測すること
だと述べています。
出版関係の知人が、こんな話をしてくれたこともあります。彼はフリーランスで、お金にも相当苦労した人ですが、豊かさを観測するようになってから、人生が一変したと言います。彼はこんなふうに語ってくれました。
「よく『米びつがカラになる』って言うでしょ。僕も経験しました。食べ盛りの高校生の息子がいるのに、財布はカラ、米びつもカラ。あー夕飯どうしようって。真面目に働いてるんですよ。でもお金が入ってこない。
生活の心配をすると、仕事も集中できないんですよ。クレジットカードで借りて、返して、また借りる。贅沢なんてしていません。一生懸命に仕事をして、質素に生活しているのにお金がない。『もうダメかな』とか『アルバイトしなきゃ』『此の先どうなるんだ』とか、不安しかない。今から考えると、不安ばかり観測していたんですね。『この本が売れたら楽になるのに』って、『自分勝手な都合』ばかりを観測するから、結果、お金も僕を避けていたんですよね。
で、あるとき、スーパーに行ったら『ここにはなんでもあるな』って思ったんです。豊かだなって。いつも『特売』とか『こっちのほうが安い』とかしか見ていなかったなあ、と。僕はネガティブと言うか、悪いことばかり観測していたことに気づいたんですね。だから今度は豊かさを観測しようって思ったんです」その後、彼はヒット作に恵まれるようになりました。書名は出せませんが、大ヒット作も出ました。彼は本に対し「『売れたらいい』ではなく、読者の人生が豊かになることを願いながらつくる」と言います。
「たまたまだよ」と言う人もいるかもしれません。しかし私は、彼が「豊かさパラレル」に移ったのだと信じています。仕事も努力量も同じなのに、観測する内容を「豊かさ」に変えた途端、彼の住むパラレルワールドが変わったのです。私もかつて、経済的にかなり苦しいことがありました。お金が回らないのです。
そのときは、請求書が来てもすぐに支払わず、期限ぎりぎりに支払う。どうせ払うなら、さっさと払えばいいのに、手元にお金がなくなるのが怖くて、ついズルズルと引き延ばしていました。当時の私は「払わないパラレル」の住人だったのです。
ところが、あるときから「請求書が来たらすぐに支払う」に変えました。払ったら手元のお金が少なくなって不安だけれど、それでも「すぐに払うパラレル」に移ったのです。
その結果、お金が回るようになりました。「払わないパラレル」にいたときは、感覚的には濁った海にどっぷり浸かっているようでした。翌月も、その次の月も同じことのくり返しで、お金に追われ続けていました。
お金がない人にとって「すぐに払う」というのは、勇気がいることです。でも「支払い免除」という奇跡は、まず起こりません。だとしたら、パラレルを変えたほうが、現実を変えるには有効だと思うのです。
「払わないパラレル」にいると、ご縁あるお客さんも「払わない」人。「すぐ払うパラレル」にいると、ご縁あるお客さんも「すぐ払う」人。するとこちらもどんどん豊かになってきます。パラレルワールドを移るときは、「飛び込む」という感覚も大事です。プールに飛び込む、というより厳しめに、利根川の激流に飛び込む感じでしょうか。「行けるかな、やばいかな? でも行っちゃえ! ポーン」と、思い切って身を任せる感覚です。
私の話です。塾を始めたとき、1階がコインランドリーの建物の2階部分を借りました。家賃は5万円、テープル6個の小さな場所です。洗濯機が回ると2階がガタガタ揺れます。学習に適した環境とは言えません。
そこで1年半くらいやったとき、塾生の親御さんから「もう少し広い場所に移りませんか」と物件を紹介されました。見に行くと立地もいい。だけど、家賃を聞くと15万円だと言います。
「今の3倍は、さすがにムリでしょ。やっと利益が出てるくらいの状況なのに」と、あきらめかけたとき、ふと次のような言葉が頭に浮かんだのです。
「開華という塾を開き、何がやりたかったの?」と。続けざまに、こんな言葉も。
「開華を通して『お金がない』をやりたかったの? お金がないとムリ、できないの? 群馬の沼田発の優秀な人材を育てたいんじゃないの?」と。
そうか! 私は世界に羽ばたく人間を育てたかったんだ。だったら広い場所で、多くの子に学んでもらったほうがいい。「ええい、やっちゃえ」と、飛び込んだのです。
それで、どうなったのか?
見たことがない世界がそこにありました。翌月から、驚くほど塾生が増えたのです。多くの生徒が入り、塾は活気づきました。私は楽しくて仕方ありません。それが伝わるから生徒も楽しく学びます。すると成績がどんどん上がっていきます。そして、たった1か月で3倍の家賃が、気持ちを楽にして払えるようになりました。
私の塾では勉強だけでなく、量子力学の話などもしますから、生徒自身が根本から変わっていきます。部活で結果を出す子や、生徒会活動などで活躍する子も増えてきました。塾自体がエネルギーに満ちあふれ、まるで「やればできるパラレル」に昇華したようでした。『「量子力学的」パラレルワールドの法則』 第5章 より 村松大輔:著 サンマーク出版:刊
私たちは、意図したもの、観測したものを現象化します。
つまり、「豊かさ」を意図し、意識的に観測しようとすることで、さらに「豊かさ」を呼び込めるということです。
同じ現象や出来事でも、人によって感じ方は違います。
観測している周波数が違うということです。
より高い周波数を意図的に選ぶこと。
それを習慣にすることが、パラレルを飛躍的に跳躍し、劇的に現実を変えるポイントです。
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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
物ごとの見方を変えることで、現実は変わっていく。
より広い視野、全体的な視点から物ごとを捉えることができるほど、より高い周波数のパラレルへ移行できます。
そのために重要なのは、「視座」を深めながら物事を観ていくことです。
松村さんは、視座を深めて観ることで、物事の本質にたどり着く
ことができるとおっしゃっています。
目の前の出来事に一喜一憂せず、常に高い視点から俯瞰して全体を眺める。
それが,量子力学的に、より高い周波数から観測するということです。
これまで裏づけがなく「怪しい」と疑われることが多かったスピリチュアルの世界。
そこに科学的な根拠を与えてくれるのが「量子力学」です。
「見えない世界」の法則を理解すれば、現実世界は思いのままに書き換えられます。
皆さんも、本書を片手に、望むパラレルワールドへどんどんシフトしましょう。
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