本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』(松村大輔)

 お薦めの本の紹介です。
 松村大輔さんの『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』です。

 松村大輔(まつむら・だいすけ)さんは、2013年に能力開発塾「開華」を設立され、学力を伸ばすだけでなく、量子力学をベースとした能力開発を目的とした学習塾スタイルを提唱されています。

「量子力学」がうまくいかない人生を変える!

 努力しているのに結果が出ない。
 力が発揮できない。
 自分には才能がない。

 多くの人が、そんな思いを抱いて、自分の力を信じきれずに、夢をあきらめている現実があります。

 しかし、松村さんは、その現実は変えることができると断言しています。

 なぜ、そんなことが言えるのでしょう?
 それは、この本で話す内容が、最新の科学をもとにした「真実」だからです。
 精神世界の話ではなく、現実の世界をつくっている「仕組み」だからです。

 事実、私の塾に通う生徒たちや、私の勉強会に参加された人たちは、ウソのような好結果を出したり、苦境を一気に好転させたりしています。
 じつは、私自身もそのひとりです。この理論を知る前は、人生のどん底に追いやられ、明日の見えない日々を送っていました。でも、この真実を知ってからは、現実が一変しました。
 それはまるで魔法のようでした。
 でも、魔法ではありません。
 私は魔法を使ったのではなく、「量子論」とか「量子力学」と呼ばれる科学理論を学び、それを現実の世界で実践しただけです。
 もちろん、これは誰でもできることです。

「世の中のすべてのモノ、コト、現象」は、「素粒子」が元となってつくられています。
 たとえば、あなたが今手にしている「本」は、素粒子が集まってできたものです。
 意外かもしれませんが「読む」や「考える」という行為も、素粒子によるものです。
 もちろん、あなた自身も「素粒子」の集合体です。また、「生きている」ということも、あなたを動かしているエネルギーも、素粒子の働きによるものです。
 目の前に存在する、あるいは、目の前に出現する物体や事象のすべては、「素粒子」が集まり、組み合わせを変えて、つくられているのです。
 たとえるなら、それは粘土細工のようなもの。粘土は造り手の意思によって、自由にさまざまなカタチに変えることができますよね。
 素粒子の寄せ集めでつくられている現実の世界も、これと同じです。
 あなたの現実は、あなたが思うようにつくり変えることができるのです。

 こんな話をすると、かならず次のような反論が出てきます。
「だったらなぜ、これまでの私の人生はうまくいかなかったのか?」
「さんざん努力をして、苦労して、それでもうまくいかなかったのに」
「そんな簡単に、思い通りになるわけがない」・・・・・と。

 あなたがそう思うのはもっともです。
 しかし、うまくいかなかったのは、あなたがこの理論と方法を知らなかったからに過ぎません。料理の仕方を知らなければ、どんなに良い材料をそろえても、どんなに努力しても、美味しい料理にならないのと同じことです。
 正しい方法を知らなかったから、うまくできなかった。ただそれだけのことです。
 量子力学を知り、正しい方法で実行すれば、その瞬間から変化が表れます。

『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 はじめに より 松村大輔:著 サンマーク出版:刊

「量子力学」を使うと何が変わるのでしょうか。

 松村さんは、「時間」と「空間」と「メンタル」が変わると述べています。

 本書は、最新の科学理論である「量子力学」を応用して人生を変えるノウハウを、そのメカニズムも含めてわかりやすく解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

 

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「意識」も「感情」も『フォトン』でできている!

 量子力学は、「目に見えないほど小さい世界」を解明するための学問です。

 では、量子の世界とは、どのようなものなのでしょうか。
 私たちの「体」を例に説明すると、下の図1のようになります。

図1 人間の体のもと 量子理学的 習慣術 第1章
図1.人間の体のもと
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第1章 より抜粋)

 

 体は、「細胞」でできていて、「細胞」は「分子」、「分子」は「原子」、「原子」は「原子核」でできています。
 さらに「原子核」は「陽子・中性子」でできており、「陽子・中性子」の中に「クォーク」があります。

 この「クォーク」が物質の中で最も小さな粒で、「素粒子」と呼ばれています。

 原子の中には、「クォーク」「電子」「フォトン」の3種類の素粒子があります。

 この中も、とくに面白い働きをするのが「フォトン」です。
 松村さんは、このフォトンこそが、「奇跡を起こすカギ」だと述べています。

 フォトンとは、「光の素粒子」のことです。「光子(こうし)」とも呼ばれています。
 太陽やライトを見たときに、「まぶしい!」と感じますよね?
 それは、フォトン(光の粒)が目に飛び込んでくるからです。
 フォトンは、「電子」と同じ素粒子の一種です。
 電子と同じように、あなたの中の原子内にもあるし、私たちの周囲にも存在します。もちろん、物体の中にもあります。

 私たちには小さな「ミクロの世界」は見えません。もし仮に、素粒子まで見える「量子メガネ」があったとしたら、私たちの世界は「モワモワの雲だらけ」に見えるはずです。
 あなたも「モワモワの雲」ですし、私も「モワモワの雲」。空間も「モワモワの雲」。あなたが動くと、「モワモワの雲」がモワモワッと移動していく、そんなイメージです。
 私たちは素粒子でできていますが、その素粒子がいる原子の中は空洞でしたね。それはただの空洞ではなく、何もないのにエネルギーに満ちみちています。

 このエネルギーに満ちた場を「ゼロポイントフィールド」と言います。
 ゼロポイントフィールドは大きな海のようなもので、そこから蒸発してくるモワモワの雲が「素粒子」だとイメージしていただけると、わかりやすいかもしれません。

 ゼロポイントフィールドは「エネルギーの場」で、そこからフォトンや電子、クオークなどの素粒子が生み出されてきます。
 つまり、ゼロポイントフィールドは素粒子の発生源であり、すべての物質の源なのです。
 ゼロポイントフィールドは私たちをつくっている原子の中に広がっています。いっぽうで、宇宙のすべてにも広がっています。
 ちょっと理解しづらいと思いますが、これが「量子力学の世界」です。

 ドイツの理論生物物理学者フリッツ=アルバート・ポップ博士は、こう伝えています。
「意識は光だ」と。
 私たちの体の「細胞」の中には「原子」があり、そこからは「バイオフォトン」という、かすかな光の素粒子が放出されています。
 それが私たちの「意識」だと博士は言います。「感情」も同じです。
 意識も感情も目には見えませんが、その正体はすべて「フォトン」だとされています。

 たとえば、私たちが「うれしい!」と思うと、全身をつくっているモワモワの雲の中で「うれしいフォトン」が飛び交います。
「不安だ!」と思うと、全身のモワモワの雲の中で「不安なフォトン」が飛び交います。
 同時に、そのフォトンは周囲にも飛び出していきます。

 フォトンは、どんな状態で出るのでしょう?
 フォトンには、「粒」でもあり「波」でもある、という性質があります。
 感情や意識もフォトンでできているのですから、たとえばうれしいときは、「うれしいフォトンの粒」と「うれしいフォトンの波」が同時に出ます。
 あなたが発した「粒」や「波」は、当然、周囲にも影響します。

 こんな経験はないでしょうか? すごくうれしそうにしている人とすれ違ったとき、思わず、あなたまでうれしい気持ちになった・・・・・。
 これは、その人が「うれしいフォトン」を発していたからです。その人の粒と波があなたに伝わり、あなたはそれに同調して思わずうれしくなったのです。
 あなたが「うれしい」ときも、これと同じことが起こります。感情はフォトンですから、モワモワの雲の中で「うれしいフォトン」が出現し、飛び交います。その「粒」は外に飛び出るし、「波」は発振されて外に広がっていきます。相手はそれを受けて、うれしい気持ちになります。

 これは人だけに影響するわけではありません。すべての物質や事象は、素粒子でできているのですから、あなたの発したフォトンは、物質や事象に影響を与えます。
 たとえば、古今東西の成功者たちは、判で押したように「強く思ったことは現実化する」と口にします。じつはこれも、彼らが発したフォトンの影響だと考えられます。
「強い思い」を持ち続け、粒と波を発し続けた結果、それが周囲に影響を及ぼし、カタチとなって現れたのです。

『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第1章 より 松村大輔:著 サンマーク出版:刊

 感情や意識といった、これまで捉えどころがなかったもの。
 それらも「フォトン」という素粒子でできており、物理現象として説明できるというのは、驚きですね。

 意識や感情が、現実を創り出す。
 それが事実だとしたら、それらの原因であるフォトンの状態を変えることで、現実を変えることができるということです。

量子力学で見る「脳のバージョンアップ」とは?

 私たちが発振するフォトンの「粒」と「波」の状態を変えることで、自由に「時間」と「空間」を操ることができるようになります。

 そのための方法として、松村さんが提唱しているのが「脳のバージョンアップ」です。

 脳のバージョンアップには次のような段階があります。

①人間の努力レベル→②人間の天才レベル→③神ってるレベル

 このようなバージョンがあり、それは自分次第で移行できることを説明します。
 それが理解できると、生徒たちは「自分の脳もバージョンアップできる」と思うようになります。たったそれだけで、点数も自然と上がり始めます。

「シグモイド曲線」というグラフがあります(下の図2を参照)。
 勉強やスポーツなど何にでも使えるグラフで、「時間によって能力がどう上がるか」を示すものです。

 勉強もスポーツも時間と比例して伸びていけばよいのですが、なかなかそうはいきませんね。
 スタート時はグンと伸びます。ゼロからのスタートなので伸びるのです。
 でも、しばらくすると、伸びなくなります。
「やっても成績が上がらない」「努力しても上達しない」という低迷期に入ります。
 こうなると、「もうダメも」とか「そもそも私には向いてない」とあきらめたり、ふて腐れたり、やめたりする人が出てきます。いわゆる「挫折」ですね。
 でも、ここで折れずにコツコツ続けていくと、あるとき、急に伸び出す。
 これがシグモイドさんの理論です。
 なぜ、止まっていた成績がふたたび伸び始めるのでしょう?
 ひと言で言うと、「脳が変わった」からです。「脳がバージョンアップ」したのです。
 量子力学でそれを説明してみます。

 量子力学的に考えると、脳は、【人間の努力レベル】→【人間の天才レベル】→【神ってるレベル】へと変化していきます。
 それぞれの脳のレベルは次のようになっています。

【人間の努力レベル】
 やり始めると突然、伸びる段階です。脳内では神経細胞のニューロン同士がどんどんつながり、シナプスをつくっていきます。電気回路がつながっていくイメージです。
 電気回路がつながるほど、いろいろな部分と連携ができ、賢くなります。運動もできるようになります。しかし、回路が複雑に広がっていくと、伸びなくなります。周りの人との比較や競争、焦りなど余計なことを考え、集中できなくなり、伸び悩むのです。
 でも、そこであきらめずにやっていると、電気回路は増えつつも整理されて、より多くの機能が働くようになります。そして低迷期を抜けることができます。

【人間の天才レベル】
「量子脳」という仕組みへと移行します。脳は髄液という水の中に浮かんでいますが、水全体を使うイメージになります。
【人間の努力レベル】では、電気回路をどれだけつなげられるか、どれだけ細かい網の目状の回路がつくれるかで賢さが決まっていました。しかし【人間の天才レベル】になると、その電気回路を丸ごと覆っている「水全体」を使うイメージとなります。

【神ってるレベル】
 自分の能力を超えた状態です。たとえるなら、自分の脳はスマホ(個人の端末)で、それがインターネットにつながっているイメージです。
 すると、「直感ダウンロード」的なことが起こります。アイデアが湧いてきたり、ひらめきの行動がうまくいったり、ピンチのときに救いの手が入ったりします。
 このレベルになると、脳がゼロポイントフィールドとつながるからです(下の図3と図4を参照)。

 脳がゼロポイントフィールドとつながると、あなたも「神ってるレベル」になれます。
 こう言われて、「はい、そうですか」とはなりませんよね。
 どういうことか順を追って説明していくことにしますが、その前に「天才」と言われた人の言葉を紹介しておきましょう。
 まずは、ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタイン博士の言葉です。

「一人の人間は、我々が『宇宙』と呼ぶ全体の一部、時間的、空間的に制限されている一つの部分である」(『叡智の海・宇宙』アーヴィン・ラズロ著、日本教文社刊)

 これは「宇宙」と「私たち人間」との関係について語った言葉です。
 なんだか、わかるようなわからないような(笑)、ちょっと言葉が難しい。
 では、これはどうでしょう。天才作曲家のモーツァルトの言葉です。

「(楽譜は)私が書いたのではない。向こうから聞こえてくる曲を、ただ書き写しているだけだ」

 これならわかりますね。モーツァルトは曲をダウンロードするように受け取っていたのです。まさにこれが、脳とゼロポイントフィールドがつながった状態です。
 スマホをイメージしてみてください。
 あなたがスマホを持っていても、電波が届かない場所ではYouTubeは見られませんね。でも電波が届く場所だと見られる。
 それと同じで、あなたの脳がゼロポイントフィールドとつながると、すごいことがあなたの目の前に現れるというわけです。
 第1章でも話しましたが、ゼロポイントフィールドは私たちの「原子」の中にも広がっているし、宇宙のすべてにも広がっています。
 つまり、ゼロポイントフィールドは、あなたの中にもあり、あなたの周囲にも満ちているのですが、あなたはそのことに気づきません。目には見えないし、手にも触れられないエネルギーや情報ですから、仮にその恩恵を受けたことがあっても、気づきにくいのです。

『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第2章 より 松村大輔:著 サンマーク出版:刊

 

図2 シグモイド曲線 量子力学的 習慣術 第2章
図2.シグモイド曲線
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第2章 より抜粋)

 

 

図3 脳の使っている領域のイメージ 量子力学的 習慣術 第2章
図3.脳の使っている領域のイメージ
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第2章 より抜粋)

 

 

図4 シグモイド曲線と脳の相関イメージ 量子力学的 習慣術 第2章
図4.シグモイド曲線と脳の相関イメージ
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第2章 より抜粋)

 

 脳をバージョンアップしていき、ゼロポイントフィールドにつながる。
 そうなれば、誰でもモーツァルトのような超人的な能力を発揮できるようになるということ。

 どうすれば、ゼロポイントフィールドにつながることができるのか。

 松村さんは、「楽しい! ワクワク!」「高い集中状態」「自分を生かす」状態のときだと述べています。

「意識(フォトン)」が変わると、世界も変わる!

「意識」や「感情」の正体である「フォトン」。
 そのフォトンの状態によって起こる現実が変わってくる仕組みは、フォトンの性質と大きく関係しています。

 フォトンには面白い特徴がありますが、そのひとつに「意識(フォトン)を向けたところの確率が1に偏る」というものがあります。
 ちょっと難しいですね。わかりやすい例で話しましょう。
 たとえば、あなたが「医者になる!」と言って、そこへ「意識」を向けると、「医者になる」が実現します。

 え、ホント!? 医者になりたいと思えば、なれるの?
 はい、なれます。
 ただし、あなたがどんなフォトンを出しているのかが重要です。
 あなたが「医者になる!」と思っても、同時に「今は遊びたいな」と思っていたら、「遊びたい自分」が実現してしまいます。
「意識を向けたところの確率が1に偏る」というところがミソです。これは逆に言うと、「意識が分散していれば実現しない」ということでもあるからです。

 意識には、頭に浮かぶ「顕在意識」と、自覚していない「潜在意識」があるのはご存じですね。このふたつを比べた場合、潜在意識のほうがずっと大きいので、「潜在意識が実現する」ということが起こりやすくなります。
 たとえば「医者になる」と思っていても、多くの場合、潜在意識には「医者になるのは難しい」とか「生活のために働かねば」といった意識が詰め込まれています。そして「生活のために働く」という潜在意識の確率が1に近いため、それが実現してしまうというわけです。
 あなたの目標が実現しないのは、このような潜在意識があるからだと考えられます。

 もうひとつ、目標が実現しない大きな理由があります。
 それは周囲の意識の影響です。
「生活のために働く」という意識は、世間の多くの人が持っています。このため私たちの周囲には、そのフォトンが多量に飛び交っています。
 仮にあなたが「医者になる」というフォトンを100粒飛ばしても、潜在意識は「生活のために働く」というフォトンを1000粒飛ばしており、これが周囲に飛んでいるフォトンと同調してしまいます。そうして「生活のために働く」が実現してしまうのです。

 では、あなたの目標は実現しないのでしょうか?
 そんなことはありません。「意識を向けたところの確率が1に偏る」ようにすればよいのです。
「絶対医者になる」という強い意識を持ち続ける。
 そして、同じ意識が飛び交う環境に身を置く。
 すると、フォトンが集まる確率が限りなく1に近づき、目標は実現しやすくなります。

 目標を実現するには、フォトンの「振動数」(周波数)も重要になります。
 第1章でも、意識(フォトン)の振動数の話はしましたね。全集中をしているときなど、高い意識から発せられたフォトンは粒も多く、振動数(Hz)も高いという話です。
 ここでは「パラレルワールド」の話をしながら、振動数への理解を深めていくことにしましょう。

 私たちの周りには、無数の波が飛び交っています。私が発するフォトンの波があるし、あなたが発するフォトンの波もあります。テレビ用やラジオ用の電波もあるし、インターネット用の電波もあります。
 それらの波は、私たちの周りだけでなく、体の中も貫通しながら飛んでいます。
 そしてどの波も、それぞれ個別の周波数(Hz)を持っています。
 たとえば関東では、NHKの電波は557(メガHz)です。日本テレビは545、フジテレビは521、テレビ朝日は539と、それぞれ周波数(Hz)が違います。
 周波数が違うため、それぞれのテレビ局の情報を独自に流すことができます。チャンネルを「1」に合わせれば、557メガHzのNHKの放送が映りますよね。チャンネルを変えなければずっとNHKの番組が映ります。
 ところが、チャンネルを「8」にすると521メガHzのフジテレビに切り替わります。
 テレビの中は「NHKの世界」から「フジテレビの世界」へとシフトします(下の図5を参照)。

 これがいわゆる「パラレルワールド」です。多数の世界が異なる周波数帯で同時に存在していて、周波数を合わせると、その世界を見たり、体験したりできる。
 じつは私たちの人生も、これと同じことが起こっているのです。
 たとえば、あなたの周波数帯が「不満Hz」だとします。そのチャンネルを変えない限りあなたは昨日も今日も明日も、ずっと「不満Hz」の世界にいることになります。
 でも、あなたが周波数帯を「幸せHz」に変えれば、その瞬間に「幸せHz」の世界にシフトします。今だけでなく、昨日も明日もそこにいられるようになります。
 えー、ホント!?
 はい、本当です。量子力学的に見たら、これはリアルな現実です。
 あなたは、NHKやフジテレビの電波が見えますか? 電波があなたの体の中を貫通しているのを感じますか?
 電波は見えないし、感じることもありませんよね。
 でも、テレビにはしっかりとNHKやフジテレビの映像が映っています。
 世の中も、それと同じです。
 あなたは合わせた振動数の世界に存在していて、そこで物質化を起こしています。
 自分で合わせたチャンネルなのに、それに気づきません。そこが「自分の世界」だと信じて疑わず、「世界はそのひとつしかない」と思っているからです。

『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第3章 より 松村大輔:著 サンマーク出版:刊

 

図5 テレビの 周波数帯 は 量子力学的 習慣術 第3章
図5.テレビの【周波数帯】は・・・・
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第3章 より抜粋)


 意識(フォトン)を叶えたい願望に100パーセント集中させる。
 意識(フォトン)の振動数を、叶えたい願望が存在する世界の周波数(Hz)にまで高める。

 

 それが願望実現の秘訣であり、現実を創り出すメカニズムです。

「思考は現実化する」
「人生は潜在意識の通りに進む」

 これまで多くの人が唱えてきた真理は、量子力学という新たな理論によって科学的に裏付けられました。

集中力が高まると、なぜ時間が増えるのか?

 意識(フォトン)を変えることで、「時間」も操ることができます。
 松村さんは、それを「時間をズラす」と表現しています。

 サッカーの試合をしているときの45分はとても短く感じます。
 一方、興味のない学校の授業を聴いているときの45分はとても長く感じますね。

 松村さんは、これらの例を用いて、「時間をズラす」ことを以下のように説明しています。

 サッカーの試合中、あなたの脳では「あっ! 相手があそことあそこを走っている」「キーパーがあっちへ蹴った」「うちのフォワードは今あそこだ」など、一瞬でたくさんのことを認識しています。たとえば「1分間に600個のことを認識した」とします。
 仮に「1個の認識を1秒」とすると、あなたは「1分間で600秒使いこなした」ということになります。これを「意識時間」としましょう。
 あなたがサッカーをしているときの「意識時間」は「1分間=600秒」ということにります。ところが地球の時間は「1分間=60秒」です(これを「地球時間」とします)。
 つまりサッカーをしているときのあなたの「意識時間」は、「地球時間」より「10倍早く進んでいる」ということになります。

 では、社会の授業中、あなたが退屈な思いをしているときはどうでしょう?
「1分間に6個を認識した」とすると、あなたの「意識時間」は「1分間=6秒」です。
 社会の授業中のあなたの「意識時間」は、「地球時間」より「10倍遅く進んでいる」ということになります。
 これが、同じ時間を「早い」と感じたり「遅い」と感じたりする仕組みです。

「地球時間」は単なるルールです。誰かが決めたものに過ぎません。
 しかし、脳では時間が決まっていません。
 私たちの脳は一度に多数のことを認識していますが、そのほとんどは無意識(潜在意識)の部分で処理されていて、意識側(顕在意識)に上がってきません。
 たとえば今、読書をしているあなたの脳は、文章だけでなく、部屋の温度、風の吹き方、隣の人の様子、匂い、音、窓の外の景色、日光の入り方、壁の色などを認識しているのに、それは無視されています。
 全部を認識しようとすると情報量が多すぎて、脳はショートしてしまうからです脳は自分に必要なものしか認識しないのです。
 脳には「1秒、2秒・・・・・」という時間機能はなく、「認識した量」を「時間」としてカウントします。
 先ほどサッカーの例の通り、脳は集中するほど「認識する量」が増え、時間は「早く」進みます。
 つまり、「集中」によって「時間をズラす」ことができるというわけです。
 これが脳科学の立場から見た考え方です(下の図6を参照)。

 次は、量子力学の立場で「時間をズラす」という話をしましょう。

 その前に少し復習です。
「意識」の正体は「フォトン」でしたね。
 フォトンは粒でもあり波でもあるので「振動数」(Hz)を持っています。
 意識が「集中」や「楽しい」という状態のときは、粒も多く出るし、振動数(Hz)が高くなります。仮に集中時には「1万Hz」としましょう。
 逆に、意識が「ダラダラ」や「つまらない」という状態ではHzが低い。「100Hz」とします。
 Hzは1秒間に出る波の数でしたね。「集中・楽しい」状態の人から出る波(1万Hz)は「ダラダラ・つまらない」状態の人の波(100万Hz)の100倍ということになります。
 それは100倍の情報を処理できる、ということでもあります(下の図7を参照)。
 以上のことをもとにして、さまざまな事例で「時間」を考えてみます。

「ボーッとして朝から何もしていないのに、もう夕方!」という例です。
「ダラダラの波」にいるときはわからないのですが、夕方になって意識を「ふつうの波」(下の図8を参照)に戻したとき、昼間の波がゆるかったことに気づきます。すると「あー、しまった! 時間をムダにした」となるわけです。

「2泊3日の旅行から帰ってきたとき、出発した3日前がなんだか1週間前くらいに感じる!」という例です。
 旅行中は見るもの聞くもの新鮮で情報量も多くなっています。楽しくて振動数も上がっています。「充実の波」(下の図9を参照)にいるときはわからないのですが、「ふつうの波」に戻ると、旅行中の波が多かったことがわかります。
 赤い波を引っ張って直線にすると茶色い波より長くなりますよね。このため旅行に出発した3日前が1週間前のように感じられるわけです。

「相手の動きがスローに見える。ボールがゆっくり見える」という例です。
 高い集中をして振動数(Hz)が高まったときに起こる現象です。「超集中の波」(下の図10を参照)にいるときはわかりませんが、そこから「ふつうの波」を見るとゆっくり動いているように見えます。
 カメラのシャッタースピードを上げると、アスリートの早い動きを静止画として撮影できます。これと同じようなことが目の前で起きるわけです。

「何かをやり終えて時計を見たら、思ったほど時間が経っていなかった」という例です。
 試験で全部の問題を解き終わったのに「あれ? 時間が余っている。もう1回見直そう」というときがありますよね。
「超集中の波」(下の図11を参照)にいるときはわかりませんが、「ふつうの波」を追い越して進んでいる現象です。つまり「地球時間」を追い越したわけです。
 何かに「浸っている」ときになる状態ですね。
 仏教では「三昧(ざんまい)」、サンスクリット語では「ザマーディ」と言います。瞑想や座禅の「マインドフルネス」もこの状態です。

 さまざまな例を紹介しましたが、どれも「意識時間」を変えることで「時間がズレる」ことがおわかりでしょう。
 図の赤い波にいるときは、あなたの「意識時間」は「地球時間」より多くなっている。
 あなたの1時間は、意識次第では3時間にも5時間にも増えるということです。
 たとえば、あなたの「意識時間」を増やして1年を過ごすと、3年分、5年分の仕事ができることになります。
 逆に、「意識時間」の少ない状態で1年を過ごすと、半年分とか3ヶ月分の仕事しかできなくなってしまいます。
「人生100年時代」と言われる現代。その100年を、「ワクワク」「超集中」の状態で生きて何倍にもするか、「ダラダラ」「注意散漫」な状態で生きて、半分にしてしまうか。
 それは、あなたの「意識」によって決まるのです。
 ちなみに「集中して時間をズラす」ことを私は「四次元的集中」と呼んでいます。

『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より 松村大輔:著 サンマーク出版:刊

 

図6 脳は 認識した量 を 時間 としてカウントする 量子力学的 習慣術 第4章
図6.脳は「認識した量」を「時間」としてカウントする
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より抜粋)

 

 

図7 時間も振動数で変わる 量子力学的 習慣術 第4章
図7.時間も振動数で変わる!
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より抜粋)

 

 

図9 旅行から帰って来たら 昔のよう という例 量子力学的 習慣術 第4章
図9.旅行から帰って来たら「昔のよう・・・」という例
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より抜粋)

 

 

図10 周りがスローモーションに見える という例 量子力学的 習慣術 第4章
図10.周りがスローモーションに見える!という例
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より抜粋)

 

 

図11 充実しているけど時間はゆっくり という例 量子力学的 習慣術 第4章
図11.充実しているけど時間はゆっくり!という例
(『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術』 第4章 より抜粋)


 時間の進み方は一定ではなく、人によっても状況によっても変わってくる。
 昔からよく言われていることですね。

 

 集中しているか、していないか。
 それは量子力学的に見ると、意識(フォトン)の振動数(Hz)の違いで説明できます。

 集中力の高い人は、意識の振動数(Hz)を上げることができる人。
 そして、意識の振動数(Hz)は、誰でも意識の持ちようで高めることができます。
 つまり、誰でも「超集中」の状態になれるということですね。

 

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 意識(フォトン)の振動数(Hz)を高めることが、望む現実を創り出す秘訣。
 では、「最高の振動数の意識」とは何でしょう。

 それは、「愛」「感謝」です。

 心が「愛」や「感謝」で満たすと、ゼロポイントフィールドの高い周波数帯とつながり、強いエネルギーや、あなたに必要な情報がもたらされます。
 また、同じくらい高い周波数帯の人とつながることができるようになり、高い振動数のさまざまなものを引き寄せてきます。

 自分自身が最高の振動数になれるだけでなく、周囲を巻き込んで、より大きなエネルギーの循環を起こす。
 だから、「愛」や「感謝」で満たされている人は最強で、より大きなことを成し遂げることができるのですね。

 これまで、理由はわからないけど、真実だとされてきたスピリチュアル的な真理。
 それらが「量子力学」という新しい科学理論によって、理路整然と解き明かされしてくれます。

 科学とスピリチュアルをつなぐ、新しい時代の願望実現のノウハウ本。
 あなたも、ぜひお手にとってみてください。

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