【書評】『THE GRATEFULNESS』(パム・グラウト)
お薦めの本の紹介です。
パム・グラウトさんの『THE GRATEFULNESS』です。
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パム・グラウト(Pam Grout)さんは、魔法のフロンティアの探究家であり、作家です。
「感謝の周波数に乗る」ことが、最高の人生の入り口!
「思考は現実化する」
この法則は、私たちに例外なく適用されている宇宙の真理です。
しかし、思考の力を使って、現実を思い通りに創造している人は少ないです。
その原因は、どこにあるのでしょうか。
グラウトさんは、本当の力は、「思考」の中の、「感謝」にある
と指摘します。
この本で言っている「感謝」は、あなたが思っているようなものではない。
これを、「猛烈な感謝」と呼んでもいいし、「見境のない感謝」と呼んでもいい。とにかく、口だけの、甘ったるい、感傷的な「感謝」とは違う。
どういうことなのか説明しよう。
私たちの人生には、うまくいっていることが数え切れないくらいある。
しかしそれは、意識して見つけようとしないと、そして見つけたらすぐに感謝をしないと、頭の中にある意地悪な声にすべてかき消されてしまうのだ。
感謝する対象を見つけるのは、一種の「戦い」だ。この戦いをやめると、頭の中の意地悪な声・・・・・・「人生は最低だ」「自分は最低だ」などという声に、人生を占領されてしまう。頭の中の意地悪な声は、ニュース番組で画面の下に流れているテロップのようなものだ。放っておくと、いつまでも延々と流れている。
そして、ネガティブな声ばかり聞いていると、宇宙からのすばらしい贈り物が見えなくなってしまう。この地球上に存在すること、今日という日を生きていること、人生という冒険を楽しんでいることーーそのすべてが、宇宙からの贈り物だ。それなのに、意地悪なウソの声ーー「人生は最低だ」「人生はつらい」ーーを信じてばかりいると、無限の可能性とのつながりが絶たれてしまう。
「感謝」するのは、けっして難しいことではない。
ただ、日々の生活で少し立ち止まり、絶対的な宇宙の存在を意識するだけでいい。
そうすれば、より深い真実に気づくことができる。幸せな現実に気づくことができる。
宇宙の電波塔からは、いつでも喜びの音楽が静かに流れている。その音は、耳を澄ましさえすれば、誰にだって聞こえる。少し意識を変えるだけで、その音楽が聞こえるようになる。2013年、私の世界は、まるでプロレスの技をかけられたみたいに天と地がひっくり返った。20年以上もライターを続けてきた私が、自分の名前で『こうして、思考は現実になる』(サンマーク出版)という本を出すことになった。本は大ヒットして、「ニューヨーク・タイムス」紙のベストセラーリストで一位を獲得し、20か国以上で翻訳され、日本でも20万部以上売れている。
今でも、読者からのメールが毎日のように届く。どのメールも、読者が体験した「信じられないような奇跡」の報告だ。
「ねえ、聞いて!」と、読者は報告してくれる。「500ドル当たったの!」という報告もあれば、「夢だった仕事に就くことができた!」という報告もある。そして私は自宅で、読者と一緒に大喜びする。みんなの喜びのエネルギーを、私にも注入してもらう。
私の本を読んで宇宙の真実に気付いた人が存在するーー。私はそのことを思うと、とても光栄であると同時に、身の引き締まる思いがする。私の本で紹介した実験が、誰かが宇宙の無限の恵への扉を開くきっかけになったことに、本当に心から感謝している。
宇宙の豊かさは無限であり、いつも思いもよらない形で願いをかなえてくれる。
これが本当かどうか証明したいというのなら、私に言ってもらえれば、いつでも証拠を提供できる。証拠とはもちろん、読者のみなさんからもらった報告のメールだ。とはいえ、怒りのメールをもらうこともたまにはある。「自分にはいいことなんてまったく起こらない」という文句のメールだ。
怒りのメールを読んでいて、気づいたことがある。それは、怒りのメールを送ってくるのは、たいがいまじめな人だということだ。みんな、真剣に努力している。アファメーションをしたり、夢を視覚化したビジョンボードを作ったり、目標を紙に書いたりしている。
私も以前は、熱心にそういうワークをやっていた。だからこそ、断言できることがある。それは、努力しなければ何も変わらないと思い込んでいると、逆に奇跡が起こるのを阻止することになってしまういうことだ。
この本は、怒りのメールを送ってきてくれたような、まだ宇宙のパワーを疑う気持ちを完全には捨て切れていない人たちに読んでもらいたい。もちろん、まったく信じていない人も大歓迎だ。
どんな人でも、自分は宇宙に好かれていない、宇宙は私の望みを叶えてくれないと、心のどこかで思っているのではないだろうか?簡単に言えば、「自分にはいいことなんて一つも起こらない」という苦情のメールへの答えは、こういうことだ。
自分が「感謝の周波数」に乗らなければ、より大きなものとつながることはできない。聖なる電波塔から送られてくる無限の愛、可能性、喜び、自由は、不安や恐怖の声に頭の中を占領されている状態では受け止めきれないからだ。
普段の私たちは、宇宙とつながるパイプが詰まってしまっているような状態だ。宇宙からの無限の恵みを、常識という小さな器に無理やり押し込もうとしている。まるでシンデレラのお姉さんが、ガラスの靴に自分の足をねじ込もうとするように。
そこで、この本では、あなたの意識の枠を広げることを目標にしたい。
方法は、30日間の実験と、簡単なゲームを毎日行うこと。時間は5分もかからない。ゲームを続けるうちに、神経回路が書き換えられ、昔からの思い込みも書き換えられる。
そこから先は、感謝の気持ちがカギになる。大切なのは、「すべてに感謝する」ことだ。
山になった請求書に感謝する。予期していなかった病気の診断に感謝する。酔っ払って新品のカーペットの上に吐いたボーイフレンドに感謝する・・・・・・
よく見えようが悪く見えようが、あらゆる物事に感謝するーーこれが私の言う「猛烈な感謝」だ。
猛烈な感謝、見境のない感謝は、FP(Field of infinite Potentiality=可能性のフィールド)への入り口だ。感謝は、FPの中心に直接つながっているFPのことを宇宙と呼ぶ人もいれば、神と呼ぶ人もいる。でも、呼び方は何でもいい。とにかく、感謝をして感謝の周波数にのると、奇跡を起こすエネルギーとつながることができる。
感謝の周波数に乗れば、自分で努力しなければならないことはもうほとんどない。あとのことは、宇宙が喜んで引き受けくれる。あなたはただうなずいて、宇宙の導きに従うだけでいい。
「猛烈な感謝」を実践していると、「こんなにがんばる必要はなかったんだ」ということに気づくだろう。むしろ、がんばりすぎるのは逆効果だ。いつでもそこにあり、私たちを導いてくれている宇宙のエネルギーを、かえってブロックすることになってしまう。
感謝すること。人生の「いいこと」のすべてに気づくこと。それが、最高にすばらしい人生への入り口だ。感謝の気持ちを抱くだけで、美しさ、喜び、創造性で満たされたエネルギーに、ひとっ飛びで乗ることができる。『THE GRATEFULNESS』 はじめに より パム・グラウト:著 桜田直美:訳 サンマーク出版:刊
本書は、グラウトさんが考案した感謝の周波数に乗り、宇宙の力を自由自在に使えるようになるための簡単な実験
を解説し、それを続けることで、人生を劇的に変化させるための一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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「奇跡の人生」を手に入れる、たった一つの条件とは?
グラウトさんは、この物質世界に存在するものは、すべてエネルギーの波(またの名を「思考」)の状態から始まっている
と述べています。
私たちの発するエネルギー(思考)は、目に見えない電波となり、同じ周波数を持つ状況や経験を引き寄せ
ます。
つまり、あなたが送り出しているエネルギーの振動が、実際に人生で経験することを決めているということ
です。
人間の脳は、無限に広がる可能性にアクセスし、「さてこの人は、恋人とけんかするんじゃないか? とばかり考えているから、それを届けてあげよう」とか、「ずっとお金の問題がないか考えているから、ひとつ支払い期限の過ぎた請求書でも届けてやるか」などと考える。
つまり、人間の脳は幻想と現実の区別がついていないから、「こうだったらいやだなあ」「こうだといいな」などの思考の中から、できるだけたくさん考えていることを選んで、現実にしようとするのだ。
これは、以前に検索したページの広告を出すGoogleの広告機能のようなものだ。
みなさんも経験したことがあるかもしれない。ブラウザを開くたびに、前にGoogleで検索をしたことと関連のある広告が目に飛び込んでくる。たとえば、テニスシューズを検索したとしよう。すると、これからウィキペディアを開いても、フェイスブックを開いても、テニスシューズの広告が飛び出してくることになる。または、ロサンゼルス旅行の検索をしたら、今度はロサンゼルス空港近くの安いホテルの広告ばかりになる。
つまり、私たちがみているのは現実の本当の姿ではない。過去の怒りや恐怖が投影された、ただのホログラム(幻想)だ。
自分は現実をそのままに見ていると思っているかもしれない。テレビカメラのように、ただありのままの形や動きをとらえているだけだと信じているかもしれない。でも本当のところ、人間の目には1億3000万個の光受容体がある。本当はもっとたくさんのものが見えているはずだ。しかし、数百億のニューロンやシナプスとの共同作業で、意識が見たいと思っているものだけを見せるようにしているのだ。目に見える世界だけが現実だという思い込みを捨てることができれば、新しい可能性の扉が大きく開く。本当の「現実」は、私たちが思っているよりもずっと魅惑的で、驚きと発見に満ちている。
2009年6月、「神経科学ジャーナル」誌にある研究が発表された。機嫌が悪い状態の人は、脳の視覚野と呼ばれる部位(見ることを司(つかさど)る部位)が、情報を正しく処理できなくなるという。そして機嫌がいい人は、機嫌が悪い人に比べ、探し物が見つかる確率が50%高くなる。
私は以前、自分のブログに「注意力テスト」の動画を投稿した。
その動画には、白い服を着たチームと、黒い服を着たチームが登場し、それぞれがバスケットボールをチームのメンバー同士でパスし合う。動画を見る人は、白のチームがパスした回数を数えるという課題を与えられる。
この動画にはからくりがある。じつは、黒チームと白チームが入り乱れてパスをしている最中に、ゴリラの着ぐるみをつけた人が画面を堂々と横切っているのだ!
しかし、このテストを受けた人のなんと半数以上が、パスを数えるのに忙しくて、ゴリラの存在に気づかなかったという。私たちの意識は、それだけ重大な情報を見逃しているということだ。
(動画URL http://pamgrout.com/2013/09/23)感謝の周波数に乗っている人は、いいものを引き寄せるエネルギーを発している。正しいときに、正しい人と出会うことができる。難しい問題にぶつかっても、まるで奇跡のように解決策が出現する。
そして、まわりの人もそれに気づく。
「最近、あの子はどうしたの?」と、彼らは言うだろう。「よくわからないけれど、何かが違うんだよね。何て言うかこう、すごく幸せそうだ」
幸せのオーラを出している人の近くにいると、それだけで自分の気分も上向きになる。その秘密は、彼らの言葉や行動にあるのではない。ただ彼らの近くにいると、幸せのオーラに包まれたような気分になる。
感謝の周波数に乗っているときは、自分でも必ずわかる。とにかく人生がうまくいくからだ。私自身も、感謝の周波数で振動しているときは、いい文章が書けるし、いい母親になれるし、食事もおいしく感じるし、音楽を聴くときの喜びも大きくなる。それに、まったく知らない人からラブレターが届いたりもする。
強力に愛を引き寄せる電波を出したいのなら、遊び心が大切だ。世界の驚異に素直に驚き、そして感謝しよう。
そういう人だけが、宇宙に真剣に相手をしてもらえる。「それは違うんじゃない?」と言われることがある。
「感謝して暮らせばなんでもうまくいくなんて、そんなうまい話がある? もしそれが本当なら、もっとたくさんの人が、魔法にかかったような気分で生きているはずでしょう?」
そんなことはない。
愛にあふれた、全知全能のエネルギーは、今この瞬間もあなたの目の前に存在する。それはたとえるなら、パンパンに空気の入った風船のようなものだ。あなたが「思い込み」というバリアを取り払った瞬間に、エネルギーは勢いよく飛び出してくるだろう。
ここですごい「秘密」を教えよう。
奇跡を起こすエネルギー・フィールドとつながるのに、努力はまったく必要ない。あなたがいい子でなくても大丈夫だ。何かの公式に従う必要もない。つまり、なんにもしなくていいということだ。
宇宙のエネルギーは永遠になくならない。どこかに隠れたりもしない。絶対に失敗しない。いつでも愛だけを与え、祝福だけを与えてくれる。
そして奇跡は、一切れのパイと同じくらい、簡単に手に入るものなのだ。
ただし、たった一つだけ条件がある・・・・・。
その条件とは、頭の中の意地悪な声を聞くのをやめることだ。頭の中の意地悪な声を聞きつづけていると、エネルギーに雑音が入ってしまう。
私が永遠に続く魔法の中で生きていないのは、私たちが、宇宙の電波を安定して受け取れていないからだ。電波障害によって携帯電話やラジオにときどき雑音が入るのと同じだ。宇宙から流れてくるエネルギーを、雲のようなものがブロックしているのだ。こちらの受信機の状態が悪いせいで、雑音が入ってしまっている。
問題は、宇宙がエネルギーをけちっていることではない。宇宙は絶対にそんなことはしない。問題は私たちあるのだ。宇宙が送り出してくれている無限の愛に気づかないのが問題なのだ。
私は『こうして、思考は現実になる』という本の中で、ある女性の話を紹介した。彼女は「バスが来ない」と文句を言うのに忙しく、そのせいで待っていたバスが来ても気づかなかった。苦しみの周波数に乗ってたせいで、いちばん欲しいものが目の前にあっても気づかなかったのだ。クリスティーンという読者も、この女性の話を読んで「なるほど!」と納得したけれど、その次の週にはまったく同じことをしていたという。
クリスティーンはブロガーの集まりに向かっているところだった。iPhoneの地図で道を確認していたけれど、GPSが機能していないのか、自分の現在地がきちんと表示されなくなった。GPSが機能していないのか、自分の現在地がきちんと表示されなくなった。携帯電話の電波を受信しようと同じ場所を行ったり来たりしてるうちに、どんどん腹が立って抑えられなくなってきた。そこで彼女は立ち止まり、目を閉じて、深呼吸をした。そして目を開けると、なんと目的のビルが目の前にあったのだ。
「結局、目的地の前を三回も通り過ぎていたの。何度も何度も見たはずなのに、気がつかなかった」と、クリスティーンは言う。
つまり、不機嫌になっていると、バスやビルが「消える」ということだ。そう考えると、不機嫌なエネルギーを出しているときは、雑音が多く入るので、他にもたくさんのものを消してしまっているに違いない。『THE GRATEFULNESS』 第1章 より パム・グラウト:著 桜田直美:訳 サンマーク出版:刊
私たちに宇宙のエネルギーが流れ込むのを妨げている「雑音」。
それらの正体には、次のようなものかあります。
不機嫌、不幸、愚痴っぽい態度。
「人生に問題はつきものだ」「苦労しないと何も達成できない」といった古い思い込み。
ネガティブ思考。
間違った批判。
これらは、すべて愛や感謝とは真逆の思考ですね。
自分でも気づかずに発している「雑音」を一つ一つ取り除いていく。
それが、幸せを引き寄せる第一歩ですね。
感謝ゲームの「収益報告書」を作成しよう!
「感謝の周波数に乗る」ためのゲームを始める。
その最初の一歩は、『「今」を書き出す』ことです。
お金を増やすときは、今、自分がどんな種類の資産をどれくらい持っているのかを知ることが重要です。
「感謝」についても、それと同じだということですね。
まずは自分の現状を確認しておこう。出発点をきちんと把握しておけば、30日後に、自分がどれくらい成長したか確認できる。
この実験での「基本的な五項目」は、五つの資本(錬金術資本、スピリチュアル資本、創造性資本、冒険資本、ソーシャル資本)だ。
それでは、感謝のゲームで基本となる五つの資本を、一つずつ紹介していこう。大事な資本❶ 「錬金術資本」ーーうまくいっていることに感謝する
「うまくいっていること探し」を自分の使命にする。
いつでも物事のいい面を見るように心がける。
何度も言っているように、感謝の気持ちを抱くとあなたの現実世界に物理的な変化が起きる。私はこれを、「錬金術資本」と呼んでいる。
これはたぶん、人生でいちばん使っている資本だろう。錬金術資本は変化を起こすきっかけになる。革命の資本だ。感謝の気持ちは、内なる魔法だ。この魔法は、あなたの中にあり、人類全体の意識の中にあり、そして宇宙の中にある。多くの人は変化を嫌う。変化を恐れ、なにがなんでも変化を避けようとする。とはいえ、変化は必ず起こるし、むしろ変化が起こったほうが世の中のためになる。
あなたは本当に、10年後もずっと同じ考え方で、ずっと同じ習慣で、ずっと同じ世界観を持ちつづけたいだろうか?
私は違う。10年後には、今とまったく違う人生を送っていたい。人生が変わるのは、私よりもずっと賢くて美しい宇宙が、私のために働いてくれたということだからだ。もちろん、今の人生にしがみつき、今あるものに執着するという生き方もあるだろう。でも、それは、自分の可能性をつぶすことになる。大事な資本❷ 「スピリチュアル資本」ーー大いなる力に人生を
人は誰でも、たくさんのスピリチュアル資本を持って生まれてくる。スピリチュアル資本とは、目に見えない大いなる力のことだ。目に見えない力を信じて、感謝の気持ちで過ごすだけで宇宙はあなたをいつでも手助けしてくれる。たくさんの宝物を惜しみなく与えてくれる。それなのに、せっかくの資本をきちんと生かしている人はほとんどいない。これほど大きなリターンが期待できる投資はないというのに。
それでは、なぜ私たちは、この貴重な資本を放置しているのだろうか。スピリチュアル資本は倉庫のすみっこでホコリをかぶり、存在さえも忘れられている状態だ。主な理由を三つあげよう。①時代の流れの中で、スピリチュアルは「クールじゃない」ものになった
頭のかたい原理主義者たちが、神を「上から目線のイヤなヤツ」に作りかえてしまった。彼らの考える神は何かを禁止するばかりで、神の教えそのものが、規則とルールでがんじがらめになっている。
②ごほうびは未来のためにとっておくという考えがはびこっている
自称「宗教家」たちは、神(またはFP、または聖なるエネルギー)はいつでも手に入るということも教えてくれない。楽しみはあとにとっておくという考え方は、根本から間違っているのだ。
③そもそも、スピリチュアルは目に見えない
目に見えないものを信じるなんて、頭がおかしくなったと思われてしまう。正体もわからないものに、自分の人生をゆだねるなんて信じられない、という風潮がある。
今のところ、私が一番気に入っている「スピリチュアル」の定義は、俳優のレイン・ウィルソンが言っていた「人生の大問題をじっくり味わう」という言葉だ。
ウィルソンのポッドキャストから引用しよう。
我々人類は、多くの点でサルと同じだ。バナナが好きで、お互いにグルーミングして、毛の手入れに多大な時間を使う。集団の上下関係があり、本気で腹が立ったらウンコを投げる。
どれも別に悪いことではない。しかし、サルと人間に違いがあるとすれば、それはスピリチュアルだ。人間の精神が、美しい芸術作品を創造し、会話を生み、物事の意味を考え、他者のための行動に私たちを駆り立てる。あなた自身は、この「サルでない部分」とどのようにつながっているだろうか。自分が喜びを感じることをして、幸せを感じるところに向かっているだろうか。自分が喜びの道を進み、宇宙を動かしている見えない力に投資しているなら、「何をしたらいいのか」「どこに向かったらいいのか」という疑問はまったく浮かばないはずだ。
私たちは、真実とは正反対のことを教えられている。いい成績を取りなさい、人に好かれるようにしなさい、ふざけるのはやめなさいと言われて育つ。そのため、頭が自分に望んでいることも、この人生で自分がするべきこともわからない。答えはすでに目の前にあるというのに。スピリチュアル資本は宇宙のエネルギーとつながっている。私はこのエネルギーのことをFPと呼んでいるけれど、神やブッダ、または神聖な知性と呼ぶ人もいる。呼び方はなんでもかまわない。大切なのは、それをきちんと活用することだ。その巨大な力を認め、日常生活に取り入れることだ。
大事な資本❸ 「創造性資本」ーーワクワクするものに向かっていく
日本語では、この気持ちを「ワクワクする」と表現する。ワクワクする気持ちは、自分の中にすでに備わっている「創造性資本」を探すときに、いちばん頼りになるGPSだ。そしてもちろん、創造性は芸術家だけのものではない。
スピリチュアル資本と同じように、創造性資本にも限界はない。私たちの誰もが、生まれながらにたくさん持っている。どんな人でも、創造力だけで一大帝国を築くことができる。創造の女神の恵みは永遠に続く。どんなにたくさんの歌や映画、本、発明、アイデアを生み出しても、泉が枯れることはない。まだこの世界に存在しないものも、これからたくさん生まれてくるだろう。今のところ、創造の女神たちは、自分を「宣伝」して人間に気づいてもらおうとしている。
宇宙の中で、新しいものを創造するのは人間の役目だ。これは神聖のな仕事であり、私たちの誰もがその仕事を任されている。
自分の中にある創造性資本にアクセスするには、ただ直感に従うだけでいい。自分の中にあるGPSが、正しい方向を教えてくれる。
もし生まれてから一度も「お金」という言葉を聞いたことがなかったら、あなたは何をやりたいだろう? それが、あなたにとっての正しい方向だ。それを見つけたとき、あなたは震えるような喜びを感じるだろう。
自分がいちばんワクワクするものを追いかけよう。そうすれば、すばらしい人に出会い、すばらしい材料が手に入り、すばらしいチャンスがめぐってくる。たとえば、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』『アンタッチャブル』『さよならゲーム』といったすばらしい映画が存在するのも、ケビン・コスナーという一人の人間が自分の情熱に従ったからだ。
カリフォルニア州立大学フラトン校の4年生だったケビン・コスナーは、会計学の授業中に大学新聞をぱらぱらとめくっていた。大学での成績はパッとしなかった。それほど勉強が好きでもないし、実際のところ、経営学の学位を取ったところで、その先どうするかまでは考えていなかった。ただ、高校を卒業したときに、他にやることもなかったから大学に進んだだけだ。
そのとき、大学新聞に掲載されていたある広告が目にとまった。演劇学部が舞台のオーディションを行うという。コスナーに縁起の経験はなかった。ずっと野球少年で、教会の聖歌隊で歌ったことがあるだけだ。それなのに、舞台のオーディションの広告を見たとき、全身に電流が走るような感覚に襲われた。絶対にこのオーディションを受けると確信した。こんなに強く何かを求めたのは、コスナーにとって生まれて初めてのことだった。
コスナーは言う。「私は新聞を閉じると、先生がつまらない授業をだらだらと続けるのをただ聞いていた。それでもある意味で、大学生活でいちばん興奮していたと言っていいだろう。まるで子供に戻ったようにワクワクしていたんだ」
オーディションに向かうとき、運転していたピックアップトラックのアクセルが戻らなくなった。車は時速130キロでハイウェイを疾走している。このまま行くと、ぶつかって自分が死ぬか、誰かを殺すか、またはその両方になってしまう。幸いにもコスナーは冷静で、ギアをニュートラルに入れてエンジンを切ることができた。あとはただ惰性で進み、路肩で止まればいい。
車が止まると、コスナーは車から飛び降り、フェンスを飛び越え、オーディション会場へ走っていった。
この情熱のおかげで無事に役を獲得できたと報告できればいいのだが、現実は違った。本人も言っているように、「演技の技術なんてまるでなかった」からだ。
それでも情熱の火は消えなかった。ケビン・コスナーは、ついに自分の創造性資本を見つけたのだ。
「会計学の勉強にはまったく興味が持てなかったけれど、演技を見つけたときはすぐに『これだ』と思った。演技の勉強はまったく苦にならなかった」と、コスナーは言う。
コスナーは、大学のどの授業よりも熱心に演技を学んだ。昼間は大工の仕事をして、夜になると演劇学校に通った。週に3回も学校に行くこともあった。
「夢中になれるものを見つけたんだ。演技で食べていけるかどうかはわからなかったけれど、そんなことは気にならなかった。人生の目的がわからないと言う宙ぶらりんな状態から、やっと解放されたんだ」大事な資本❹ 「冒険資本」ーー全力で楽しむ
人は永遠には生きられない。いつまで生きられるかは誰にもわからないのだから、すべての瞬間を最大限に楽しまなければならいな。これが「冒険資本」の考え方だ。
冒険資本は、実験資本と呼ばれたり、最高に楽しい時間資本と呼ばれたりすることもある。毎日を楽しい冒険に変えてくれる資本だ。
ここで大切なのは、ヒマラヤ登山や、バーニング・マン(訳注:毎年アメリカの何もない荒野で1週間わたって開催されるイベント)に参加することだけが冒険ではないということだ。初めて経験することすべてが冒険だ。いつもの生活に、少し刺激を与えるだけでいい。たとえば、いつもと違う道を通って会社に行く、行きつけのレストランでいつもと違うメニューを頼む、またはいつもなら「ノー」と言っているのもに「イエス」と言うだけでもいい。
こういう冒険は、たしかに小さなことかもしれない。でも私は、大切な公共サービスだと思っている。宇宙に存在するすべてはつながっているのだから、すべての行動が他者へのサービスだ。どんなときでも、私たちは「宇宙全体の意識」に何かを提供している。
慣れ親しんだ空間の外に出ると、感覚がいつもより鋭くなる。世界が今までとは違って見える。普段よりずっと楽しくて、ワクワクするような場所になる。大事な資本❺ 「ソーシャル資本」ーー応援してくれる友達を増やす
自分の幸運をまき散らそう。命を救い、地球を救おう。これは「ソーシャル資本」のための投資だ。そもそも、すべてのものはつながっているのだから、どうせなら友達になったほうがいいだろう。
子供のころサマーキャンプを覚えているだろうか? ベッドのマットレスがぺたんこでも、プラスチックのお皿に載った料理が焦げていても、とにかく楽しくて仕方がなかったはずだ。怖いものなしの状態で、藪(やぶ)の中でもどんどん突進していく。虫がいても気にしないし、とがった針金が飛び出していても関係ない。
時間は無限にあり、水風船を投げたり、同じバンガローの友達の髪の毛にシェービングクリームを塗りたくったりするたびに、大きな歓声が上がっていただろう。
たしかに、こんなことをしていても世界の飢餓問題は解決しないかもしれない。それでもあなたは、心から楽しもう。今この瞬間に全力投球しよう。大切な友達、あなたのソウルメイトたちがすぐそばにいるのだから、一緒に楽しいことを企(たくら)もう。
これは大切な財産だ。友達の存在は、どんな優良株を持っているよりも頼りになる。友達は大切だという言葉は、たしかに決まり文句かもしれない。でも私がここで言っている友達は、大きな価値がある資産のことだ。ただの愚痴を吐き出す相手ではない。むしろ、一緒に楽しいことをする同士だ。一緒においしいものを食べ、深い会話を楽しむ仲間だ。だって、この人生で楽しまないのなら、生きている意味などあるだろうか?
ソーシャル資本とは、あなたを応援してくれる仲間のことだ。こちらが頼んだら、突拍子もない計画にも参加してくれる仲間のことだ。あなたにも、何か突拍子もない計画があるだろう。
人は誰でも、何か重要なことをしたいと思っている。自分に与えられた使命のようなもの、想像力をかき立てられるようなものを求めている。それがなければ、まるで退屈したペットのような人生になってしまうだろう。することといえば、お客さんに飛びついたり、スリッパに噛み付いたりするだけだ。人間の場合は、退屈しのぎに必要ないものを買い、インターネットに意地悪なコメントを書き込み、髪の毛が脂ぎっていないかどうかを取り憑(つ)かれたように心配する。
ソーシャル資本の正しい使い方は、地球上のすべての存在を楽しい気持ちにさせることだ。たくさんの愛を届けることが、あなたの使命になる。
さあ、まずはあなたが今持っているそれぞれの資本について、1点から10点の間で点数をつけてみよう。たとえば、アイデアが次々とわいてきてまさに傑作を生み出しているところだというのなら、創造性資本は10点になる。一方で、スピリチュアル資本のほうはまだまだというのなら、2点とか3点になるかもしれない。
そして、これから先、受け取った贈り物を書き留めておく欄も用意しておこう(下の図を参照)。
30日後、また同じように収益報告書を書いてみると、「感謝」がどんな力を持っているかがわかるだろう。さあ、準備はいいだろうか?
『THE GRATEFULNESS』 第2章 より パム・グラウト:著 桜田直美:訳 サンマーク出版:刊
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今の自分には、どの資本が多くて、どの資本が少ないのか。
それをしっかり把握することが大切ですね。
30日間毎日やるエクササイズ「AA2.0」
日々、「感謝」の資本を増やしていく。
グラウトさんが、まず最初に取り組むエクササイズとして勧めているのが「AA2.0」です。
ニュースは「うまくいっていないこと」ばかり伝えているけれど、私はあえてその逆を行き、「うまくいっていること」ばかりを探すようにしてみた。すると、今まで問題だと思っていたことが、じつは放っておけば自然に解決するということがわかったのだ。私がヘタに手を出さないほうが、むしろ人生はうまくいく。
善、喜び、美といった見えない領域とのつながりが強くなるほど、どんどん幸せになっていく。計画を立てるのをやめるほど、魔法のようなことがたくさん起こるようになる。
計画を立てるときは、どうしても「すでに知っていること」が基盤になる。道の何かのために計画を立てるのは難しい。なぜなら、もともと脳にインプットされていないからだ。聞いたことのないもののために完璧に準備をすることはできない。
しかし、見えない領域は、もっと広い視野を持っている。私たちが「いいもの」だけに意識を集中すると、エネルギーの流れができて、自分では想像もしていなかったような楽しい経験が次々と送り込まれてくる。
まずは、このことを体験するためのエクササイズ「AA2.0」から始めよう。AAとは「Amazing Awesomeness」の頭文字だ。「とてつもなくすばらしいもの」という意味だ。
このエクササイズには二つのステップしかない。ステップ❶ 「今日、何かとてつもなくすばらしいことが起こる」と認める
このワークは、朝起きたら、まっさきに行う。
掛け布団を蹴飛ばしてベッドから飛び出る前に、熱いコーヒーを淹(い)れる前に、「何か予想もできないこと、ワクワクすること、とてつもなくすばらしいことが起こる」と、世界に向かって宣言する。
時間なんてほとんどかからない。3秒か、4秒くらいのものだ。
それでも、これほど大切な朝の行動はないと言っていいだろう。朝の最初の数秒が、その後の24時間をポジティブに変えるのだ。前向きな気持ちで一日を始めることができる。いいことを期待するので、いいことばかりに注目するようになる。ステップ❷ 祝福と奇跡を信じる
あなたは私立探偵だ。依頼を受けた仕事は、世界に存在するすべての美しいもの、大きいものを発見すること。世間の常識は、むしろ逆のことを言っているかもしれない。世界は醜くて小さい場所だと証言する人が多いかもしれない。それでも粘り強く捜査を続ければ、まったく違う世界が見えてくるだろう。問題を探すのをやめて、祝福を探すようになれば、「世界は祝福に満ちている」ということに気づくだろう。
昔のネガティブ志向に戻ってしまわないために、毎日「とてつもなくすばらしいこと」を三つ見つけて記録しよう。メールで仲間に送ってもいいし、ツイートしてもいいし、フェイスブックに投稿するのでもいい。ここでのルールはただ一つ、それは「毎日違う内容にすること」だ。ここで実例として、私が旅行記の仕事でベリーズに行ったときに発見した「とてつもなくすばらしいこと」を紹介しよう。
・木曜日:
フライトが時間通りで順調だった。
広大な熱帯雨林の中に滞在する。
南アフリカ出身のリゾート責任者と一緒にアルゼンチン産のワインを飲む。
・金曜日:
3000年前のマヤ遺跡を探検した。
映画『ジュラシック・パーク』から抜け出してきたようなホエザルの鳴き声。
落差200メートル以上の滝に落ちる前にお気に入りの帽子を救出した。
・土曜日:
体長1メートルのウミガメと1メートルしか離れていないところで一緒に泳いだ。
ニシレモンザメ、オニカマス、ナンヨウハギを間近で見た。
釣ったばかりのロブスターでバーベキューをしながらカリビアン・カップ・サッカーの決勝をテレビで見る夕べに招待された。
・日曜日:
朝にビーチを散歩しているとサギとペリカンに出会った。
午前10時のフライトの前にカクテルを飲んでジェラートを食べた。
予定より30分早く家に着いた。この実験を30日間続けてみよう。お好みに合わせてやり方を少し変えてもかまわない。例えば、「今日、何か魔法のようなことが起こる」などと、これから起こることを書いてもいいだろう。
それでも、毎日続けるというルールは絶対だ。どんなに不機嫌でも、どんなにひどいことがあっても、必ず最初の言葉「何か予想もできないこと、ワクワクすること、とてつもなくすばらしいことが起こる」と言って、新しい三つの発見を記録すること。
気分が盛り上がらないなら、歓声を上げてこぶしを振り上げるのを加えてもかまわない。ただメモするだけでもいい。とにかく、必ず新しい内容にすること。
ルイス・クラーク探検隊は、アメリカの白人で初めて、東海岸から太平洋まで陸路で到達することに成功した。私はよく、この探検隊の一員になったつもりで、未知の領域を探検することにしている。
人生では、自分が注目したことが現実になるだから、ポジティブな物事だけに注目すれば、あなたの人生も一変する。『THE GRATEFULNESS』 第2章 より パム・グラウト:著 桜田直美:訳 サンマーク出版:刊
現実は、ただの出来事、それ自体に「良い」も「悪い」ありません。
ニュートラルな現実の世界に意味づけしているのは、私たち自身です。
私たちの意識が、現実の世界から切り取り、それに意味づけをしているのですね。
最初に変えるべきは、意識の向け先です。
感謝すべきことが「ない」のではなく、気づけていないだけのこと。
「AA2.0」のエクササイズを続けて、今まで人生で見逃してきた感謝に気づけるようになりたいですね。
応援団に入部せよ!
グラウトさんは、気が向いたときに感謝の力を感じるためのいくつかの方法
を「パーティゲーム」という言葉で紹介しています。
引き寄せの法則で使われる「許す」という言葉を、あなたはどのように解釈しているだろうか?
たいていの人は、「マセラティのスポーツカーが自分のところにやってくるのを許す」「完璧なパートナーが現れるのを許す」というふうに解釈している。
この解釈は、ある程度までは正しい。そのために、特に苦労することもなく、エネルギー・フィールドにある「欲しいもの」を手に入れることができる。私の提案するこのゲームは、「欲しいものを手に入れる」のとは、ちょっと違う。
このゲームは、愚痴や文句を言うのがやめられない人、「自分は被害者だ」という気持ちが捨てられない人のためのゲームだ。
このゲームで実践する「許し」とは、とにかく目の前にあるものを許すことだ。それが壊れた車でも、かんしゃくを起こした2歳児でも、「たくさん税金を払え」と言う通知であっても、すべて受け入れる。
どんなにイヤなものに見えようとも、それは自分が出現することを許したからこそにあるのだと考えよう。自分の振動が、同じ振動を持つそれらを引き寄せたのだと認めるのだ。
目の前にうれしくないものが出てきたとしても、そこから逃げ出す方法や、それを変える方法を考えるのではく、まずはそれをありのまま受け入れなければならない。そして、それに感謝しなければならない。それは「いいもの」だと認めなければならない。
自由と力は、身の回りのすべてに感謝するという姿勢から生まれる。受け入れるのを拒否したもの、心から感謝しなかったものは、いずれあなたをしばる鎖になるだろう。そして、あなたと「最高の喜び」の間に、壁を築くだろう。ゲームの説明をしよう。
人生で起こることすべてを「許す」と決める。どんなにつまらないものでも、いや、むしろつまらないものだからこそ許す。たとえばこんなことだ。・「私は朝の光が窓を通って部屋に流れ込むのを許す」
・「私は犬がベッドの横で音を立ててエサを食べるのを許す」
・「私は蛇口から出た水が歯ブラシを濡(ぬ)らすのを許す」
・「私はこのミント味の歯磨き粉が口の中をさっぱりさせるのを許す」こうやって、単純な事柄で練習を重ねると、「許しの筋肉」が鍛えられる。
コツをつかんだら、もっと許しにくいものを許してみよう。200ドルの支払いでもいいし、自分の力ではどうにもできないような、絶望的な状況でもいい。
たとえば、こんふうに言う。
「アカデミー協会、私の母、怒られてばかりだった小学校2年生のときの担任の先生に感謝します。この焦げたベーグルと、2時間もかかる通勤と、マンモグラフィの再検査をありがとう」
すべての状況はあなたの創造物だ。その創造物に対しても、好奇心を持ってみよう。なぜ起きているのか不思議に思い、考え、そして何よりも、それを愛するこれが、自分の人生を自分で支配するということだ。●手に入るもの(パーティのおみやげ)ーー悟りへの近道
感謝をすることで、あなたの頭の中には、次のような「三つの真実」を入れる空間ができる。
①あなたが何をしても、あなたの人生に何が起こっても、すべての源から切り離されることは絶対にない。
②あなたはこの宇宙でいちばん愛されている存在だ。今、あなたが知っている「愛」という言葉は、すべての源とあなたとの深いつながりの、ほんの一部しか表現していない。
③あなたはこの名前のない大きなものと永遠につながっているから、世界を創造する力を持っている。そもそも、あなたはそのために存在するのだ。▲本当にあった話(パーティのケーキ)
ローナ・バーンは「変わった」子供だった。壁をじっと見つめたり、空想のお友達と遊んだりしていた。
医者からは知能に問題があると言われ、学校は14歳で行くのをやめた。「読書障害」診断されたので、貧しいバーン一家は、この「頭の悪い」娘のために教科書や服を買う必要はないと考えたからだ。
ところが、ローナ・バーンは、むしろ一般的な私たちよりかなり賢い子供だった。普通の人には見えないものが見えていた。奇跡のようなものや、美しいものだ。
彼女は壁を見ていたのではない。天使の声を聞いていたのだ。しかし、そのことを誰にも秘密にしていた。「まだ誰にも話してはいけないよ」と、天使がローナに言ったからだ。
天使のことを両親に話したら、彼女は間違いなく精神科に入院させられる。天使もそれがわかっていたので、口止めしたのた。天使は彼女のために、もっと違う人生を用意していた。
大人になった現在も、ローナ・バーンには天使の存在が見えている私たちがスマートフォンを見るのと同じくらい、はっきり見えている。「天使は私たちの先生であり、友人です」と、ローナは言う。
また、ローナの「お友達」の一人は、彼女が生まれる前に亡くなった兄のクリストファーだ。他の家族にとって、クリストファーは生後10週間でいなくなった存在だ。しかしあまりにもはっきりと見えていたので、ローナがそのことに気づいたのは15歳になってからだった。彼女はまた、病気の人の中にある「暗いエネルキー」も見ることができた。
ローナには光の渦が見える。きらめく色も、エネルギーの波も見える。私たちはそのすべてを見ることはできない。なぜなら、常識はずれのものは意識からブロックするように訓練されているからだ。
彼女は天使に導かれ、自然界と会話をした。世界を見る方法を教わった。彼女は天使を愛し、信頼するようになった。天使に言われて手を広げると、光で作られた星や花のホログラムが浮かぶこともあった。その光は、彼女の手のひらからはるか遠くまで照らしていた。
天使が彼女に言ったことは、すべて現実になった。
子供のころ、現実の友達と遊んでいるときに、友達のお父さんが助けを求める声が聞こえてきた。そのときお父さんは、ずっと遠くにある自動車修理工場で仕事をしていた。友達と一緒に急いで工場に行ってみると、お父さんが血だらけで倒れていた。倒れた車の下敷きになっていたのだ。
また、自転車に乗った二人の若者がバスに轢かれたときは、救急車がやってきて懸命に二人を救出しようとしていたが、ローナにはそのまま天国に向かって自転車を漕いで行く二人の姿が見えていた。ローナが10歳のとき、天使の一人が川の真ん中で大きなスクリーンを広けた。スクリーンには、長身で赤毛で、ハンサムな若者の姿が映し出された。
天使は言った。「この人を覚えておきなさい。数年のうちに出会うことになるでしょう。二人は結婚し、やがて子供も生まれます。あなたはとても幸せになるでしょう」
天使はまた、その若者はまだ若いうちに神の元に召されるとも言った。未来の夫についてこんな情報を知りたい人はいないだろうが、それでもローナは、天使の言うことはすべて信じるようになっていた。
ローナが16歳になると、スクリーンに映っていた男性が彼女の父親の店で働きはじめた。彼の名前はジョーだ。二人は恋に落ち、結婚した。天使の予言通りだ。天使の予言は、ジョーの寿命についても正しかった。1975年に結婚し、4人の子供に恵まれたが、ジョーは病気になって2000年に亡くなった。いちばん下の子供はまだ5歳だった。
ジョーが亡くなると、ローナは天使のすすめに従って、自分の不思議な体験をすべて公にした。天使は昔から、ローナがいずれ本を書くことになると予言していた。彼女は最初は笑っていたが、それでも天使のことが現実になることを受け入れていた。
ローナは、2016年の時点で4冊の本を出している。BBCのテレビ番組に出演し、雑誌「エコノミスト」で紹介され、世界各国の集まりに招待された。私がローナに会ったのは、ロンドンで開催された、出版社ヘイ・ハウスの会議の席だった。
私もたしかに奇跡や魔法について書いているが、それでも一日24時間ずっと天使と一緒にいるなんて言われると、さすがに疑ってしまう。しかしローナは、間違いなく本物だ。
ここでローナの物語を紹介したのは、守護天使占いとか、そう言うものをすすめたいからではない。ただ自分の固定観念を疑い、新しい可能性に目を向けてもらいたかったからだ。
ローナによると、誰でも赤ちゃんのときは天使や精霊が見えている。でも最初の言葉を話すころになると、何が「現実」で、何が違うのかということを「学んで」しまうのだ。世間の常識に従い、凝り固まった現実を受け入れたときに、人は自分を取り巻く魔法の世界とのつながりを失うことになる。『THE GRATEFULNESS』 第3章 より パム・グラウト:著 桜田直美:訳 サンマーク出版:刊
許せないことは、不平や不満につながります。
不平や不満が生み出す周波数は、感謝の周波数とは真逆のものです。
「寛容さ」を高めること。
それはそのまま「感謝の周波数」を高めることにつながります。
私たちも、このパーティゲームを習慣にして「許しの筋肉」を鍛えていきたいですね。
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グラウトさんは、あなたがこの世に存在するのは、宇宙を拡大するため
であり、宇宙を拡大するのは簡単
でただそれを意図するだけでいい
とおっしゃっています。
私たちは、宇宙を拡大、つまり、無から有を創造する力をもっています。
それは「意思」の力によるもので、意識しているしていないにかかわらず、誰もが自分の人生を、毎瞬毎瞬、創造しています。
現実を、より意図的に、自分の望む方向に変えていく。
そのために鍵になるのが「感謝」です。
意思にどれだけの感謝を込められるか、行為にどれだけの感謝を込められるか。
それがすべてだといえます。
あなたも、本書を片手に「感謝の達人」になって、思い通りの人生を創り出しましょう。
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