【書評】『自分を変える無意識の魔力』(BAZZI)
お薦めの本の紹介です。
BAZZIさんの『自分を変える無意識の魔力』です。
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BAZZI(バッジ)さんは、生まれつき難聴、コミュニケーション障害を抱えられながらも「死ぬまで好きなことをしたい」と言う想いから、2005年プロマジシャンとしてデビューされました。
現在は、カンボジアや福祉事業への支援活動をされるなど、アーティストの枠を超え、さまざまなビジネス、表現活動を展開されています。
無意識には、あなたを変える「魔力」がある!
多くの人が、成功を望んで、多くの努力や苦労を重ねています。
しかし、それを叶えられているのは、ほんの一握りの人だけです。
望みを叶えたいのに、叶えられない。
なぜ、そのようなことが起こってしまうのでしょうか。
BAZZIさんは、答えは「無意識(潜在意識)」隠されて
いると指摘します。
なぜ、無意識を活用すると、成功できるのでしょうか。
それは、人の意識は顕在意識が1%、無意識が99%だから
です。
心のどこかで「成功したい」と思ってはいる。
なのになぜ、多くの人はそうはなれないのでしょうか?信じられないかもしれませんが、現実を変えられない人の多くは、無意識下では「成功したい」とは思っていないのです。
もっと言えば、99%の力で「失敗したい」と思ってしまっています。なので、成功できないのは当然です。
繰り返しますが、無意識にはあなたの人生を劇的に変える魔力があります。
しかし、何も意識していないと、無意識はあなたの味方になってくれず、当然「成功したい」とも思ってくれません。
急にぶっ飛んだ話になりますが、無意識には「あなたを成功させること」よりも優先していることがあります。何だと思いますか?
それは「あなたの命を守ること」。
あなたの命を守るために、無意識はあなたを危険から遠ざけ、昨日と同じ状態を保ってくれています。なんだかとっても愛おしい存在だと思いませんか?こう考えると、あなたの悩みそのものにも、明確な理由があることがわかります。
あなたがこれまで、お金持ちでなかったからこそ、お金を狙われたりなどの危険な目に遭うことなく、そして死ぬことはなかった。
人間関係を広げずにいて、昨日までの自分を保っていたからこそ、恥ずかしい思いもせず、結果、死ぬことはなかった。
仕事で結果を出さず、いつも通りの平穏な毎日だったからこそ、今日まで死ぬことはなかった。
「死ぬことはなかった」などと、少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、それくらいあなたの無意識は素直です。無意識はあなたが死なないために、必死に現状維持を優先します。
だからこそ、たった1%の顕在意識上でどんなに「成功したい」と願っても、無意識のこの特性を変えることはできない。
結果、実際に成功することは難しいのです。では、「成功したくない」と思っている無意識を変えるためにはどうすれば良いのか。
それが、本書で紹介する「進化論ベースに基づき原始人に学ぶ」ということです。
僕たちの祖先は、もともと無意識の優れた使い手でした。
現代のように文明が発達し、デジタル化が進むはるか前の時代、科学が未発達な時代ほど、人々は無意識を巧みに使い生きてきました。正確に言うと「1秒でも長く生きるために、無意識を上手に活用せざるを得なかった」のです。僕たちの祖先である猿人はおよそ700万年前から600万年前に誕生したと言われています。そして、現代人が生活の一部として当たり前に持っている携帯電話が登場したのが1987年頃。
なので、僕たちの祖先から受け継がれた遺伝子は、少なくとも600万年間続いていることになります。反対に、デジタル化が進んでからの現代文明はたったの数十年。600万年も続いた遺伝子が、たったの数十年で適応できるわけがありません。つまり、ちょっとぶっ飛んだ例え話に聞こえるかもしれませんが、この進化論の時間軸を、大谷翔平選手に当てはめるとこうなります。
大谷選手が何十年も人生を共にしている野球ではなく、真逆のスポーツであるサッカーを無理やりやった“75分”だけ練習した状態で、サッカーグラウンドに立たされているのと同じ状況だということです(下の図表1)。
これでは本来僕たちが持つ、無意識の可能性を十分に発揮できるわけがありません。僕たちは毎日、無意識が持つ可能性に蓋をしながら生きているのです。『自分を変える無意識の魔力』 はじめに より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊

本書は、
「人間らしさ」を取り戻す習慣を取り入れることで、無意識を活性化し、夢が最短で叶うノウハウをまとめた一冊です。
その中からいくつかピックアップしてご紹介します。
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「無意識」の可能性は無限大!
私たちの意識には、「顕在意識」と「無意識」という2種類があります。
顕在意識は、簡単に言えば「言葉にできる意識」
のことです。
私たちが自覚できている心の領域のことで、論理的な思考、理性、知性、判断力など
を指します。
一方、無意識とは、普段、認識ができいない意識
のことです。
私たちが自覚できていない心の領域のことで、感覚、感情、直感、記憶、本能的な欲求など
を指します。
「顕在意識」と「無意識」の関係は、「顕在意識」が約1%、「無意識」が約99%というのが定説
です。
BAZZIさんは、僕たちは「無意識」の可能性を眠らせたまま、「顕在意識」で無理やり頑張っている状態で過ごして
おり、思考や判断など、いわば頭をフルで使いっ放しにしている
と指摘します。

なので、よく顕在意識と無意識の関係は氷山に例えられます。あなたも次のような図を見たことがあるかもしれません(上の図1を参照)。
この図を見ていただければ、あなたにもまだまだ「無意識の可能性」が眠っていることがわかりやすいと思います。「意識全体の99%を無意識が占めているなんて」と驚かれる人もいるかもしれません。
そんな方には、無意識が実際に行っている“仕事”の多さをお伝えしたいと思います。先ほどお話しした「ルーティン」を自動的に行えるようにする他にも、いくつかの役割があります。
例えば、感情が自然に湧き起こってくることや、なぜか行動をしたくなることにも無意識が大きく関わっています。
また、人は1日に6万回の思考を行って、最大3万5000回の決断をしていると言われています。その一つひとつの決断にも無意識が深く関係しています。さらに言うと「ホメオスタシス」(生体の恒常性)というプログラムにも、無意識が深く関わっています。「ホメオスタシス」とは、体内を一定の状態に保とうとする本能的な性質のことです。
例えば、100階建ての高層ビルの屋上から、フェンス越しに下を見たとき。
無意識に足がブルブルと震え、「落ちないようにしよう」と気をつけますよね?
また、大きな音か突然聞こえたとき。
「何かの事故かな?」「爆発かな?」と身をすくめたり、場合によってはそこから逃げようとするでしょう。
これらは生まれながらに無意識に刻み込まれているホメオスタシスのおかげです。
ホメオスタシスが正常に機能していない場合、恐怖心を持てなくなり、命を危機にさらしてしまいす。例えば高層ビルの屋上から「気持ち良さそう! 飛んでみたい」などと思ってしまったら、そのまま飛び降りてしまうことだってあります。
「いや、そんなことは絶対にしない」と思われるかもれません。
ですが、生まれつきの障害で「痛みを感じないお子さん」が、何度親に叱られても、高いところから繰り返し飛び降りてしまうという事例もあります。
僕たちが通常、リスクを避けて行動できているのは、ホメオスタシスのおかげなのです。ありがたいことですよね。
ホメオスタシスは人間にとって必須のプログラムなのです。ホメオスタシスの目的を端的に言うと「昨日までの自分を保つこと」「1秒でも長く、命を永らえること」です。
そもそも、人とはとてもシンプルにできています。
常に抱いている欲求は、2つだけ。
1つ目の欲求は、快楽を得ること。
そして2つ目の欲求は、痛みを避けることです。
「人間は常に痛み(苦痛)を避け、快楽を求める生き物なのだ」ということです。さらに言うと「苦痛」を避ける欲求のほうが、「快楽」を求める欲求よりも3倍以上強いとされています。
想像すればわかるかもしれませんが、1万円もらったときの喜びよりも、1万円失ったときの悲しみのほうが強い気がしませんか?
「ホメオスタシス」のおかげで人は守られているわけですから、それをコントロールする無意識がいかに重要か、理解いただけたのではないでしょうか。
また無意識の仕事量を見ると、意識全体の99%を占めている事実についても、納得できるはずです。「意識の99%も無意識が占めているなんて信じられない!」
このように疑う人もいるかもしれません。
そこで1つ、簡単にできるセルフチェックをご紹介します。このチェックによって、顕在意識がカバーする範囲がいかにわずかでしかないか、体感できると思います。【無意識の優位性を確認するセルフチェック】
①10秒間、あなたの周りに「赤いもの」がいくつあるか数えてみてください(10秒経ったら探すのをやめて、本書に視線を戻してください)②10秒経ちましたね。もう周りは見ないでください。
そして、次の質問に答えてみてください。
「あなたの周りに“黒いもの”はいくつありましたか?」このテストをすると、ほぼ100%の人が戸惑い、うまく答えられなくなります。
それは、あなたの記憶力が悪いせいでも、注意力がないせいでもありません。
脳が「赤いものだけ」にフォーカスをしていたからです。
つまり、顕在意識で「赤いものだけ」を探していたので「“黒いもの”はいくつありましたか?」と想定外の質問をされると脳は混乱し、答えられなくなるわけです(下の図2を参照)。もちろん、黒いものも視界には入っていたはずです。あなたの意識のほとんど、つまり99%は無意識に支配されていると言う事実に、納得いただけたでしょうか?このように、膨大な情報の中から対象を絞り込んでフォーカスをする機能のことを「RAS」といいます。
「RAS」(Reticular Activating System)度は「網様対賦活系」(もうようたいふかつけい)の日本語の略称で、いわば脳のフィルターです。
自分の興味や関心のある情報だけを、無意識にインプットしてくれます。
例えば髪の毛を切ったとき、男性よりも女性のほうが気づいてくれる可能性が高いとされます。これは一般的に、女性のほうが美容(ヘアスタイル)への興味が高いため、RASによって美容にまつわる情報をキャッチしやすくなっているからです。
一方で、RASは興味・関心がないことには反応せず、情報をスルーします。
すべての情報を受け取ってしまうと、脳に大きな負担がかかってしまうためです。
つまり、RASとは非常に優秀な、脳のフィルターなのです。
RASをうまく使いこなせば、望む情報やチャンスをいち早く見つけて、人生を好転させることができます。
このように、人の行動の99%は無意識に支配されています。顕在意識ではなく、無意識こそがあなたの人生に対して大きな影響を及ぼしているのです。
しかし、無意識はポジティブな結果、ネガティブな結果、どちらも引き起こしています。
なので、無意識をうまく活用し、あなたの行動を理想に近いものへと変えていくことが大切なのです。
過去のあなたの行動が、今のあなたをつくっているように、これからのあなたの行動が未来のあなたをつくるからです。『自分を変える無意識の魔力』 第1章 より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊

私たちの人生の大部分は、無意識が支配している。
そのわかりやすい例が「体形」や「収入」です。
例えば、「もっと稼ぎたい」「経済的な自由を得たい」と願っていても、なかなか叶えられない。
BAZZIさんは、その理由は、無意識のうちに「自分には稼げる能力がないから」「豊かになんてなれっこないから」と自分自身に制限をかけ、正しい方向への行動ができないから
だと述べています。
無意識をコントロールすることが、どれだけ大事なことか、理解できますね。
無意識は「マインドフルネス」の状態で活性化する
BAZZIさんは、「無意識」は「マインドフルネスな状態」でこそ、活性化しやすくなる
と述べています。
マインドフルネスとは、今という瞬間に常に注意を向けて、自分の感覚や感情を冷静に観察できている心の状態
をいいます。
つまり、「今」に100%、心を向けている状態のこと
です。
マインドフルネスの状態では、数多くの効果が得られることが確認されていますが、次の2つの相乗効果により、無意識をより活性化させることができます。
①「ストレスの低減」
②「マルチタスク脳からシングルタスク脳(集中脳)に切り替えられる」
まず①「ストレスの低減」によって、人は緊張を和らげ、リラックスした状態になることができます。すると、つられて脳波まで変わります。
この「脳波」は無意識について理解を深める上で、重要なキーワードです。
脳波が整っている状態は、過去のトラウマや後悔も、未来に対しての不安もない状態です。
なので、おのずと「今」に集中できます。
結果、無意識は活性化しやすくなります。より詳しく表現すると・・・・・・。
「今の心地よさ」に気づき、自分の中にすでにあるものに目を向けることで、感謝で満たされていきます。そして「本来の自分の夢」に対しての臨場感が高まり、夢を叶えるためのヒントが次々と浮かんできやすくなります。
なので、ストレスを低減させることはとても大切なのです。ここでは脳波について、より踏み込んで解説していきます。
脳はとは、脳の活動によって発生する電気信号のことです。
脳波には「α(アルファ)波」「β(ベータ)波」「θ(シータ)波」「δ(デルタ)波」「γ(ガンマ)波」などの種類があり、それぞれの波長によって脳の状態が表されます(下の図表3を参照)。
つまり、そのときの環境や活動状態、心理状態などにより、脳波はさまざまな状態に変わると言うことです。
マインドフルネス状態になると一般的に、α波やθ波が優位になり、β波は減るとされています。
無意識を使いこなすために、僕たちが目指したいのはその境地です。・α波(アルファ波)
安静にしているとき、脳がリラックスしているときに発生する脳波。8〜13Hzの周波数で、比較的規則正しい波動を示す。・β波(ベータ波)
脳が活動しているときに発生する脳波。周波数は14〜30Hzで、緊張状態になると20Hz以上になる。振り幅が少なく不規則な波動が特徴。・θ波(シータ波)
浅い睡眠のときや、作業に集中しているときなどに発生する脳波。周波数は4〜7Hz。
深いリラックス状態で記憶の定着がしやすい場合に見られる。・δ波(デルタ波)
熟睡しているときに発生する脳波。周波数は4Hz以下で、振り幅の大きい波形を示す。
幼児に多く見られる。・γ波(ガンマ波)
緊張しているときにイライラしているときに発生する脳波。深い瞑想状態でも発生すると言われています。周波数は30Hz以上。「認知機能を改善する効果が期待できる」という報告もある。日常でよく見られるのはβ波です。緊張や集中を示す脳波です。
意識があるときは五感がフル稼働しているため、神経が張り詰めているというわけです。
そして普段の生活の中でも、リラックスしてくると、α波が優位になってきます。
そして、さらに深いリラックス状態が得られるとθ波が現れます。θ波は記憶力を高めてくれる脳波の1つです。記憶を司る部位「海馬」で発生します。
θ波もα波と同じく、リラックス状態のときに現れます。インスピレーションやひらめきを促すとされています。
θ波が最も出るのは睡眠時ですが、睡眠時以外にもθ波が出ているときがあります。それがマインドフルネス状態のときです。
マインドフルネスな状態のときは脳の前頭前野の活動が活発になり、余計なことを考えなくなり、海馬への負担が減るため、θ波を出しやすくなります。
例えばハーバード大学の研究でも「マインドフルネスが効果的に行われると、θ波の出現率が上がる」ことが検証されています。
ですが、現代社会でθ波を思い通りに出すのはなかなか難しいものです。
仕事をしていたり、プレッシャーがかかっていたりして、ストレスの強い状態だと、β波がどんどん優位になってしまいます。その状態が抜け出しにくくなると、やがては自律神経失調状態となり「リラックスできない」「眠れない」という状態になってしまいます。
なので気分転換をしたり、好きな趣味に没頭したり、運動などで身体を動かしたりして「リラックス状態」に自分自身を導くことが大切です。
リラックス状態になると、α波やθ波が優位になりやすいからです。特に注目いただきたいのはα波が出ることによるメリットです。
α波は気分がリラックスしているときに出る脳波です。
α波が優勢になると「成長ホルモン」「女性ホルモン」「男性ホルモン」、そして「セロトニン」と「βエンドルフィン」という通称“幸せホルモン”が分泌されます。
「セロトニン」は自律神経の安定を促してくれます。つまり、幸せの元そのものです。
「βエンドルフィン」は脳を活性化させ、免疫力を高め、あらゆる病気を遠ざけてくれます。
つまり、脳がリラックスしたα波が優位の状態では、僕たちが本来持っている自然治癒力が発揮され、自律神経のバランスも整い、免疫力が高まるわけです。
そのような身体のベストコンディションは、無意識を使いこなすためには最適です。またα波が優位なとき、脳には平常時の60%増の量の血液が流れ込むとされます。
大量の血液を受け取った脳は、それをフル活用し、身体の隅々まで酸素を届けてくれます。
その酸素が各細胞へ届き、エネルギーをさらに生み出します。
つまりα波が優位なときの脳は、平常時以上のエネルギーを蓄え、いつでも準備万全な状態にあります。近年、この特徴的なエネルギーは、願望実現するためには欠かせないエネルギーだと考えられています。
なぜなら、α波が優位な状態では、自律神経が整い思考が活性化し、あらゆる夢をプラス思考で捉えられるようになるからです(下の図表4を参照)。反対に、あらゆる夢をマイナス思考で捉えてしまうと、思考は停止し、緊張が生まれ、α波の状態は崩れて、エネルギーは激減してしまいます。
そうなると当然「無意識を使いこなす」どころではありません。僕たち現代人は、特にα波やθ波を出す機会が減っているため、意識的にマインドフルネスな習慣を取り入れることをおすすめしています。そうすることで、1つ目のメリットである①「ストレスの軽減」を目指すことができます。
緊張が和らいでリラックスした状態になることで、脳波は自動的に変わります。
結果、無意識は活性化しやすくなっていきます。ここまで「マインドフルネスで得られる10大効果」のうち、①「ストレスの低減」効果についてお伝えしました。
次に、②「マルチタスク脳からシングルタスク脳(集中脳)に切り替えられる」効果について一緒に見ていきましょう。
「脳波」に続いて、さらに専門的な話になりますが、脳の「前頭葉」についてお話しさせていただきます。
結論から言うと、僕たちはたくさんのタスクを同時にこなす「マルチタスク」をやめて、1つのタスクに集中する「シングルタスク」に切り替えることで、脳のリソースを節約できるだけでなく、前頭葉を活性化させ、結果、自分の力で「今」に戻ることが上手になり、無意識をうまく使いこなせるようになります。
つまり、マインドフルネスな状態を、自分でいつでもつくり出せるようになるわけです。
実際に僕がセッションをする際も、もちろんこの「マインドフルネス状態」を常に保っています。現代社会では「やるべき」(と思い込んでいる)タスクが多いため、多くの人がマルチタスクになりがちです。僕もかつてはそうでした。
マルチタスクというのは、効率の良い時間の使い方に見えますが、実は脳に多大なダメージを与えています。なぜなら、タスクを切り替える際に起こる「スイッチング」という作業でエネルギーを大量に消費させてしまうからです(下の図表5を参照)。そのような負荷を脳にかけ続けていると、「今」に集中ができないため、ストレスがたまったり、過去や未来に意識が流れやすくなったりしてしまいます。
だからこそ前頭葉を鍛え、「いつでも“今”に戻ってこられる脳」をつくる必要があるのです。
僕たちが目指したい流れを簡潔にまとめると、次のようになります。①「マルチタスク」をやめて「シングルタスク」に切り替える(1つのことに集中する)
↓
②前頭葉が活性化する
↓
③無意識も活性化しやすくなる
↓
④願望実現をしてなりたい自分になれるこのような流れについてお話しすると、次のような質問をよくいただきます。
「マルチタスクって時間効率が最高で、生産効率も高いし、いいことなんじゃないの?」
確かに「マルチタスク」にはそのようなポジティブなイメージがあるかもしれません。
例えば「通勤時にネイティブの音声を流し聞きながら、英語学習をしている」というのも、見方によっては立派なマルチタスクです。
このような「目標達成のために、自分がやりたいから取り入れているマルチタスク」については、僕もおすすめしていますし、実際に行っています。なので、そのようなマルチタスクを否定したいわけではありません。僕が心配しているのは、例えば次のようなマルチタスクです。
「本来おいしいはずのご飯を、メールを返信しながら食べているため味わっていない」
つまり「義務感からしているマルチタスク」「本当はやりたくないのにやらざるを得ないマルチタスク」です。
きつい表現に聞こえるかもしれませんが、そのようなマルチタスクは“一種の自己犠牲”“本当の自分自身を殺すような行為”だと捉えてください。
「無意識を使いこなす」という僕たちの最終目標からはどんどん遠ざかってしまうので、気をつけてほしいです。
そもそも、なぜこんなにマルチタスクが一般的になったのでしょうか。
その背景に目を向けてみましょう。
デジタル技術が進化し、あらゆることがクリック1つで完結するようになったため、僕たちは当たり前のように「マルチタスク」を行うようになりました。
あなたも、複数の案件を同時進行したり、ミーティングに参加しながらその議事録をパソコンで入力したり、歩きスマホでメールを急いで返信したりしたことがあるのではないでしょうか?「慣れているから、特に気にしていない」という方も多いと思います。
しかし、これは考えてみると異常とも言える事態です。
僕たちの祖先から受け継がれた遺伝子は、少なくとも600万年間続いてきました。
そして、人間の脳の構造自体は、20万年前とほぼ変わっていないとされます。
ですが、処理しなければならない情報量は、ここ数年で加速度的に増えているのです。
社会ではたくさんの情報が流れ、僕たちは常に多くのことに気を取られ、流されています。
そして誰もが、毎日のタスクについて「できるだけ早く終わらせなければ」という強迫観念に駆られています。
これが、現代社会の現実だと僕は思います。
なので、大多数の人は「より多くの情報を処理して生産性を高めるためには、マルチタスクが最適」と捉えてしまっているわけです。
ですが残念なことに「生産性を高めるためのマルチタスク」がかえって生産性を悪くしてしまうということがわかっています(下の図表6を参照)。
その理由の1つに挙げられるのが、脳の構造です。スイッチングによる弊害も含め、「人間の脳は、本来マルチタスクには向いていない」と多くの科学者たちが報告をしています。◆アメリカ・スタンフォード大学のオフィールらは次のように説いています。
「2つのタスクを同時に行っているとき、実際には、脳が猛スピードで複数のタスクを連続的に切り替えているだけである」
つまりマルチタスクの過程で違うタスクに移る際、脳は進行中のタスクを一度停止し、情報を再編成し、新しいタスクや思考のために回路を切り替えることを余儀なくされるため、脳が疲れてしまうのだといいます。
さらに恐ろしいことに、マルチタスクによって脳が疲れると、前頭前野の機能も低下してしまいます。
結果、物忘れによるミスが起こったり、判断力や集中力が落ちたりします。
また自律神経のバランスが乱れて、心身の不調が表れることもあるそうです。
その上、「マルチタスクをすると記憶に干渉が起き、正しく記憶できなかったり、課題の切り替えがうまくいかなかったりする」とも報告しています。
つまり長期的にみると、マルチタスクは能率を下げるだけでなく、僕たちの脳や心身をむしばんでいくとも言えるのです。◆アメリカ・オハイオ州立大学のワンとチェルネフによる調査では、マルチタスクは、一時的に「まやかし」の満足感を与えてくれるものの、パフォーマンスが落ちるという事実が明らかになっています。
マルチタスクによって、短期的に効率や集中力が上がったように感じることはあるかもしれませんが、一方で、マルチタスクを行うと「コルチゾール」という、通称ストレスホルモンが増えてしまいます。
コルチゾールは、脳内の記憶を司る部位にダメージを与えます。そのため長期的には脳の機能の衰えや、脳細胞の損傷を招き、注意力が低下したり、うつ病のリスクが上がったり、認知症のような症状が引き起こされたりする恐れもあります。◆アメリカ・カーネギーメロン大学のジャストらの研究では、集中力が散漫になると、人間の「情報を符号化する能力」に負担がかかることが明らかになっています。
運転しながら誰かが話しているのを聞いているドライバーの脳のMRIを撮ったところ、注意力が37%低下していたそうです。「マルチタスクができる自分は、かっこいい」
そんな優越感に満たされることもあるかもしれませんが、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいと思います。少しイメージしていただくとわかりやすいかもしれませんが、マルチタスクを行うほど、人は長期的に物事を考えにくくなったり、自分自身に目を向けることができなくなったりしてしまいます。
厳しく聞こえるかもしれませんが、マルチタスクを行う人は、短期的な情報を追い続ける奴隷のような状態になっていると言っても過言ではありません。
「今」に戻る能力を司る前頭葉を守るためにも、マルチタスクを行う際には注意をしてほしいと願っています。
大事なことなので繰り返しますが、無意識を活性化できるのは、「今」に集中できている「マインドフルネス」な状態です。『自分を変える無意識の魔力』 第2章 より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊




顕在意識が最も働いていない状態。
それが「マインドフルネス」な状態です。
マルチタスクは、一度にたくさんのことをやっているようで、実は、二つ以上のことを素早く切り替えながら作業しています。
何度も切り替えるので顕在意識にかかる負荷は大きいし、切り替えに時間もかかるため、逆に生産性も悪くなります。
私たちも日々の生活から「マインドフルネス」な状態を目指して、無意識を活性化していきたいですね。
あなたが知らない能力を引き出す方法
無意識を味方につけるうえで、最大の敵のひとつが「不安」の感情です。
BAZZIさんは、不安を感じることで脳のリソースは減っていくため、願望実現からどんどん遠ざかってしまう
と指摘します。
「自分には能力がない」
BAZZIさんが、そんな不安を解消するためにすすめているのが、自分の「強み」(長所)をしっかりと目を向けること
です。
これは自信を持って言えますが、「能力がない人」なんてこの世にいません。
本人が自分の能力にまだ気づけていないだけです。あるいは、今まで真剣に探したことがなかっただけです。ここから一緒に見つけていきますので、安心してくださいね!
それでは今から「自分の長所や強みを探るワーク」をお伝えしますので、楽しみながら取り組んでみてください!ここで気持ちを切り替えて「強みを探そう」と自分のスイッチを入れるとRASが発動して、あなたが秘めている能力、強みを探り当ててくれます。
また、「これは能力と言えるほどのものじゃないな」と思えても、RASの働きにより、その能力がどんどんブラッシュアップされ、開花しやすくなります。
なので、まずは“能力の芽”のようなものに気づくことがとても重要です。
ては始めていきましょう。ペンを用意して、次の問いに直感で答えていきましょう。頭に思い浮かんだことを箇条書きで書き出していくだけでOKです。たくさん思い浮かんだら、そのままたくさん書いてくださいね。①今までに最も時間をかけてきたことは何ですか?
②今までに最も労力をかけてきたことは何ですか?
③今までに最もお金をかけてきたことは何ですか?
④人から「あなたは、これが上手だね」と言われたことは何ですか?
⑤人から「あなたは、これが得意だね」と言われたことは何ですか?
⑥今までに、人から叱られたり止められたりするほど、あなたが没頭したことは何ですか?イメージしやすいように、回答例を1つ挙げておきましょう。僕の知り合いの編集者のAさんにこのワークをやってもらったところ、次のように書いてくれました。
①今までに最も時間をかけてきたことは何ですか?
・本を読むこと
・本屋を巡って新刊書をチェックすること
・ネット上で「どんな本が人気なのか」「どんな本が話題になっているか」「どんな本が売れているか」情報収集をすること②今までに最も労力をかけてきたことは何ですか?
・1冊1冊を丁寧につくること
・面白そうな著者さんを探すこと③今までに最もお金をかけてきたことは何ですか?
・1番目は、本を買うこと
・2番目は、喫茶店で本を読むこと
(人におすすめできる、静かで素敵な喫茶店を最低でも20か所は知っている)④人から「あなたは、これが上手だね」と言われたことは何ですか?
・初対面の人と、すぐに打ち解けて、話を聞き出すのが上手
・人が、本当は何を伝えたいのかを察知するのが上手
・人が何に困っているのかを察知するのが上手⑤人から「あなたは、これか得意だね」と言われたことは何ですか?
・本ができるまでの流れをわかりやすく説明するのが得意
・会議でプレゼンするときの説明が得意⑥今までに、人から叱られたり止められたりするほど、あなたが没頭したことは何ですか?
・中学生の頃から「台所が片付かないから、ご飯を早く食べてしまいなさい」と母に叱られるほど、歴史小説に没頭していた
・「そんなにたくさん借りて持って帰れるの?」と司書さんに心配されるほど、大量の本を図書館から借りていた
・学生時代は、神保町によく通っていた
(店主と顔なじみの行きつけの古書店が10か所以上ある)いかがでしょう。このように「自分しかわからない、私的な思い出」で構いません。
できるだけ昔にさかのぼって、思い出してみてほしいと思います。このワークに取り組んでくれたAさんは、現在編集者として活躍中で、華麗なキャリアを更新中です。
でも、おそらく学生時代にこのワークをやってもらったとしても(一部の回答をのぞいて)きっと同じような回答になったと思います。またこのワークを見れば、ご本人の適性が手に取るように伝わってきて「Aさんが出版社に就職したこと」も当然の結果だと思えますよね。
つまりこのワークは、強みを見つけるだけでなく、使命と出会うこともできる、非常に有効なワークなのです。
実際、僕のクライアントにもこのワークをよくやってもらっています。
大事なのは、自分の心に正直に、飾らず素直に書くことです。例えばクライアントのBさんに、このワークをやってもらったところ、ご自身の「苦しかった経験」がたくさん書かれていました。褒められた経験はなかった、と言っても過言ではないくらいです。
ただ、自分の心と向き合って、苦労しながら文字にしたことで、Bさんは大きな気づきを得ることができました。
「私は10〜20代に、とてもしんどい時期を過ごした。仕事にも人間関係にも恵まれず大変だった。でも、『より良く生きていきたい』と願うこととで、学びを深め、目に見えない力や『宇宙の原則』について知ることができた。すると、仕事や人間関係の問題も改善した。『宇宙の原則』についての知識は、誰にも負けないと思う。だから、今度はそれを発信していく側に回って、困っている人のお役に立ちたい」現在のBさんは、ネットを駆使して情報を発信する活動を続けられています。
自分が経験したことや体得したことを周りに与え、学びの循環を起こしているわけです。
このように「自分が得たもの」を世の中に還元していくことは非常に大事です。
Bさんにとっての願望実現(自己実現)が、そのまま世の中の役に立っているとは、なんとも素晴らしいことだと思いませんか?
このような成功モデルも元をたどればBさんの「自分には能力がない」という不安から生まれたわけですから、不安こそが、あなたがまだ知らない能力を引き出す“きっかけ”だと僕は信じています。
自分の気づいていない能力に目を向けることが、社会貢献につながる可能性も大きいので、このワークにぜひ取り組んでみてもらえると嬉しいです。
「自分には能力がない」という不安をバネに、自分だけの強みを見つけ、人生を好転させたクライアントさんは他にもたくさんいます。「整理整頓が得意」と気づき、それを仕事に活かしたCさん。
肺に大きな病気を抱えながらも、「闘病を通じて学びを得られたことが自分の強み」と気づき、YouTubeでの発信を楽しんでいる60代のDさん。
「能力がない」という不安を抱えている人にも「強み」は必ず潜んでいます。
本人がその可能性にいつ気づけるか、というだけの話です。『自分を変える無意識の魔力』 第3章 より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊

「灯台下暗し」という言葉もあります。
それが「当たり前」だと思い込んでいたり、弱みや短所だと信じていたものが、実は強みや長所であることも、よくあります。
近すぎて見えないものも、離れてみれば、よく見えてくることもあります。
自分を客観的に捉えて、長所や強みを探し出すために、ぜひ、このワークを活用したいですね。
「勉強しすぎ」にならないために
今の時代、大人になっても「勉強」を続けている人は多いです。
もちろん「勉強すること」はとても良いことです。
ただ、BAZZIさんは、私たちの時間やエネルギーは有限
であり、脳のリソースを無駄遣いしないためにも「勉強しすぎ」には気をつけ
るべきだと指摘します。
いったいなぜ、勉強しすぎてしまうのでしょうか?
実は、そこにもRASの仕組みが深く関係しています。
勉強を続けるうちに「まだ、〇〇については知らない」「まだ、〇〇がマスターできていない」「まだ、〇〇の資格が取れていない」というように「足りない部分」にばかり目が向くようになってしまうのです。すると注意力が散漫になり、マインドレスネスな状態になっていきます。
こうなってしまうと、思考停止状態で講師に言われるがまま、環境に踊らされるがままに、ただ闇雲に勉強を繰り返すだけの状態になってしまいます。
そこから脱却するには「もう、〇〇については知っている」「もう〇〇をマスターしている」「もう、〇〇の資格は取れている」というように「足りている状態」や「獲得したもの」にフォーカスするようにしてみましょう。
つまり「減点方式」ではなく「加点方式」で自分を観察するのです。
減点方式とは、物事を評価するときに、「悪い点」や「失敗の要素」に目を向けて点数を引いていく方法です。
反対に、加点方式とは「良い点」や「優れた点」を点数として積み上げていく方法です。
減点方式で自分自身を判断してしまうと、いつまで経っても満点を取ることができません。すると「自分はまだまだ」と捉えてしまうため、不安が生じ、無意識を活性化させるどころではありません。
また「資格を次から次へと取りたがる人」もよく見かけます。意外に思われるかもしれませんが、これもまた、減点方式の思考の可能性が高いです。
確かに、世の中には「資格」があふれています。
資格の中の「国家資格」だけでもものすごい数になりますが、そこに民間の資格を含めると、数千、数万という数になります。
でも、一人の人間が一生のうちに取得できる資格の数は限られていますので、どの資格を取るかは厳選する必要があると思いませんか? そうでないと、いつまで経っても「まだ取れていない資格がある!」と不足感に悩まされてしまいます。
そうなってしまうと、一生の大半を「勉強しすぎ」で過ごすことになってしまいます。
もちろんこれは、資格に限ったことではありません。「まだ読んでいない本がある」「まだ知らない分野がある」「まだ知らない、まだ知らない・・・・・」。あなたはいつまで続けますか?
また「学びの場に足を運ぶことが好き」「学んでいる自分が好き」という方も一度考え直したほうがいいかもしれません。
インプット学習だけで終わる人を、僕は何百人、何千人も見てきました。どれだけいい知識を吸収しても、アウトプットである実践をしなければ、宝の持ち腐れに終わってしまいます。
当たり前すぎることですが、学びの後の行動がなければ、願望実現にはまったくつながっていきません。
なぜならこの世は「考えているだけ」ではなく「行動すること」て初めて現実が動くからです。
現実を変えるために、次の中から1つでもいいので取り入れていきましょう。①今学んでいることを、意識しながら一日を過ごしてみる
②今学んでいることから、1つだけに絞って「今」実践してみる
③今学んでいる「仲間」とお互いにアウトプットし合ってみる
④今学んでいる「環境」にアウトプットすることで、仲間に貢献するいかがでしょうか? 今すぐにできることもあったのではないでしょうか? もちろん一気にやる必要はありません。一つひとつ、着実に丁寧にアウトプットしていくことが、確実な現実の変化へとつながっていきます。
ここまでお話ししたように、現代人は必要以上に「学びすぎ」の可能性が高いです。そしてそれを「うまく活かせていない・・・・・・」。その原因は、インプットとアウトプットのバランスが取れていないせいです(下の図3を参照)。
つまり、これから僕たちが一緒に考えたいのは、「もっともっと勉強しないと」ではなく、「今まで学んだことを、毎日の中で少しずつ実践する」ということです。こう考えてみると、「はじめに」でもお話しした通り、何か新しいことを学ぶ必要はもうないかもしれません。
あなたの無意識は、ここまであなたを立派に育ててくれました。そしてこれからも。
これまで学んだことは、「あなたの無意識が、あなたの可能性を信じて動かしてくれたんだ」と捉えてみてはいかがでしょうか。
そう、自分自身の無意識の可能性を信じることから、願望実現は始まっているのですから。
『自分を変える無意識の魔力』 第4章 より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊

勉強は、目的を達成するための手段です。
勉強自体が目的になってしまうのは、もったいないです。
学んだことを実際にやってみたり、他の人にシェアするためにアウトプットする。
効果的な勉強をするために、意識したいですね。
「ミラーニューロン理論」とは何か?
BAZZIさんは、ミラーニューロン理論を知っておくことで、僕たちは自分の人間関係をより大切にし、さらに願望実現に近づいていく
ことができると指摘します。
ミラーニューロンとは、脳の前頭葉の運動前野にある神経細胞のことです。
イタリア・パルマ大学の神経生理学者ジャコモ・リッツォラッティらによって1996年に発見されました。
周りの人たちの動作(行動)に対して、鏡(ミラー)に映したかのように反応することから「ミラーニューロン」という名前がつけられました。
人間には、動作をしているのが自分であろうと他者であろうと、行為や考え方、感情を自身に結び付けて考える「共感する力」「マネする力」が備わっているというわけです(下の図4を参照)。例えば次のような現象も、ミラーニューロン理論で説明がつきます。
・映画で主人公がおいしそうなご馳走を食べているのを見て、自分も空腹を感じた
・スポーツ中継で選手が点数を獲得し、観客が喜んでいるのを見て、自分も興奮した
・ドラマで主人公が泣いているシーンを見て、自分も涙が出たこのように僕たちは、自分自身でも気づかないうちに周囲の影響を強く受けています。
僕たちは自分自身の意思だけで行動しているように思えますが、意外と周囲の人たちや環境に左右されやすいのです。
つまり、ミラーニューロンをうまく味方につけると、自分で無理に頑張ることなく、環境の力によって自動的に願望実現に近づくことができるということです。
「人に影響される」というとネガティブな印象を持つ方もいるかもしれませんが、ポジティブな影響を受けるように自分でコントロールをすれば良いのです。例えばあなたが健康的で理想の体形を手に入れたい場合、規則正しい食生活や、運動習慣を行っている人をよく観察することで、ミラーニューロンが働き、その理想に近づくことができます(下の図5を参照)。
ビジネスで結果を出したい場合でも、営業やプレゼンが上手な人のやり方を何度も目に焼き付けることで、ミラーニューロンが働き、あるべき姿に導かれていくことでしょう。
一番効果的なのは「身を置く環境を整えること」です。
理想的な人、同じ目標(夢)や似たような目標をすでに達成した人(=成功者)と一緒に過ごす時間をつくったり、接触する回数を意図的に増やしたりするわけです。つまり成功者がどのように日々を過ごし、どのように困難に対処しているかを間近で見て感じることが、自分自身のスキルやマインドセットの向上に直接つながるというわけです。
これこそ成功への近道とも言える戦略であり、あなた自身のポテンシャルを最大限に引き出す方法です。
実際、多くの成功者が「自分が尊敬して目指すべき人物と頻繁に接することで、自分もそのレベルまで引き上げられた」と明かしています。例えば「自分の年収は最も親しい5人の平均年収である」という説をご存知でしょうか。
自分の身の周りの5人の質を高めることが、自分の成長に直結します。「You are the average of the five people you the most time with.」
この言葉はアメリカの起業家で、若い時期から一流企業のコンサルタントとして活躍し、31歳で億万長者になったジム・ローン氏の言葉です。つまり人は、収入、生活水準、金銭感覚、時間感覚、趣味、思考、価値観・・・・・。あらゆる面で周りの人の影響を大きく受けてしまうのです。
悪い例で言うと「他人の悪口ばかり言う人」が周りにいると、自分もそうなります。
良い例で言うと「成長欲の強い人」が周りにいると、自分もそうなります。
「年収1000万円超のビジネスパーソン」が周りにいると、自分もそうなります。
非常にシンプルな話です。これは学生さんにも、ビジネスパーソンにも、主婦の方にも共通して言えることです。
「こんな風になりたい」という人が近くにいれば、その人をモデルにして、自然に努力を重ねられるようになります。これは無意識の中で行われるので自分では努力とも感じなくなります。つまり自動的に成功できるということです。
僕の体感では、設定するモデルの人数は3〜5人が最適でしょう。
実際に僕自身もこのことを意識して、入るコミュニティーや学ぶ環境を選んでいます。
「でも、身近に理想の人物なんて、一人もいません!」
そんな方もいらっしゃると思います。でも安心してください。大丈夫です。ミラーニューロン理論は直接的な人間関係だけでなく、バーチャルな関係性においても有効です。
物理的に、実際に接するほうが良いのはもちろんですが、そうでなくても影響を受けることは十分可能です。
例えば、YouTubeやブログ、SNSなどの発信を通じて、成功者の思考や行動に触れることで、その人と同じような思考パターンや行動パターンを身につけることができます。
これだけネット社会が発達、充実しているので、理想のモデルから学びを得る機会は、豊富にあります。
なので身近に「理想の人」が一人もいなくても大丈夫、自信を持ってください。(下の図6を参照)ポイントは、「1対1」により近い刺激を得られる手段、臨場感の高い手段を選ぶことです。
刺激を受けやすい順に挙げると、次のようになります。
(オンラインよりもリアルのほうが臨場感は高くなりますが、オンラインを取り入れて頻繁に触れることも効果的です)・1対1(マンツーマン)で話す
・少人数で会話ができるお茶会に参加する
・大人数が参加するセミナーや講座に参加する
・自宅で動画や音声を視聴する
・自宅で本を読むこの中で取り入れられるものを、1つではなくできるだけ多く取り入れることで、より効果的に良い影響を受けることができます。
また、このような学びの機会の前には、「心に余裕を持つこと」が大切です。
次のような2段階で、学びを進めていくイメージです。【第1のフェーズ】
・損得勘定を手放したり、社交辞令しか言わないような「深く付き合わない人」を決めたりすることで、心に余裕を持つ【第2のフェーズ】
・心に余裕を持てた状態で、理想のモデルに触れる機会を増やす
その人の良い影響を自分自身(潜在意識)に刷り込んでいく現代では、ミラーニューロンという存在が科学的に解明されているので、それをうまく逆手に取れば効率良く理想の自分に近づいていけます。
原始人よりも科学の力を借りやすくなっているので、ありがたいですよね。
このようにして「自分の近くにいる人」を自分で決めることから始めていきましょう。
(理想の人との接触が増えると、「深く付き合わない人」がより浮き彫りになります)「自分の家族は、みんな意識が低いから、私も成長や成功とは程遠い・・・・・・」
「職場の人たちは向上心のない人ばかりだから、私もつい流されてしまうんです・・・・・」
そんな方でもまったく問題ありません。
学びのコンテンツが充実している現代においては、このように言い訳することはもうできませんよ。(笑)『自分を変える無意識の魔力』 第5章 より BAZZI:著 SBクリエイティブ:刊



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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
無意識を活性化させて、願望実現する。
そのためには、特に新しいことを覚えたり、練習する必要
はなくただあなたの中の「さまざまな過多」を減らすだけで良い
です。
BAZZIさんは、その積み重ねが、間違いなく「あなたも知らないあなたの可能性」を見つけるきっかけ
となるとおっしゃっています。
生きていくうちに、知らず知らずに身につけてきた偏見や思い込み、ネガティブな感情。
そんな「さまざまな過多」が、無意識に通じる道をふさいでしまっています。
「無意識」という“ランプの魔人”は、誰の心の中にも眠っています。
多くの人は、ただ、その存在に気づいていないだけ。
本書は、眠れる魔人を呼び起こす、まさに「魔法の書」です。
ぜひ、皆さんも手に取ってみて、その強力すぎる魔力の効果を確かめてみてください。
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【書評】「しんどくなったら、心より先に体を整えよう」(いちい葉子) 【書評】『パラレルワールドの歩き方』(ケルマデック)


