本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『運』(斎藤一人、柴村恵美子)

 お薦めの本の紹介です。
 斎藤一人さんと柴村恵美子さんの『運』です。

 斎藤一人(さいとう・ひとり)さんは、「銀座まるかん」の創業者で、“納税額日本一の実業家”として有名な方です。
 93年から納税額12年連続ベスト10に入るという快挙を成し遂げられています。

 柴村恵美子(しばむら・えみこ)さん(@shibamura_emiko)は、斎藤一人さんの一番弟子です。
 一人さんの教えを自ら実践し、広める活動を積極的になされています。

なぜ、成功した人はみな、「運が良かった」と言うのか?

 ほとんどの成功者に共通していること。
 それは、『「運がよかった」と口にすること』です。

 柴村さん自身も、お金も学歴も特技も、何もなかった私が北海道の田舎から一人で東京に出てきて、今のような成功を手に入れることができたのは、やはりひと言でいえば、「運がよかった」ということに尽きると述べています。

 柴村さんは、斎藤一人さんという素晴らしい方に出会って多くのことを学びます。
 そして、自他ともに認める“幸せな大金持ち”になることができました。

 運は目には見えないもの。
 そのため偶然手に入るものと思われがちですが、そうではありません。

「行動を通して自らたぐり寄せることができるもの」です。

 本書は、柴村さん自身が目に見えない“運”をどのようにつかみ取ったのかを明らかにする一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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「運」それは運ばれてくるもの

 一人さんは、運というものは運ばれてくるものだと述べています。

 それが人からであったり、神様からだったりします。
 お金も人が運んでくるものだから、人に好かれない限りはどうしようもないとのこと。

 愛想が悪くて人から嫌われているような人は、すでに運が悪いということです。

 仕事って全部、数字に出るんです。それで、運がいい人って素直なんだよね。
 中には「素直すぎると人にだまされたりしませんか?」というような心配をする人がいるんだけど、素直な人って素直に数字を見ることができるの。ひねくれた見方をしないんです。
 それで、ブスッとしてるより笑顔がいいに決まってるのに、そんなわかりきったこともやらないんだとしたら、その人はひねくれてるよね。
 だから、そういう人は運が悪いんじゃなくて、運を無くしてるんだよ。
「恐れてる、ツイてない、不平不満、グチ、泣きごと、悪口、文句、心配事、ゆるせない」
 といった地獄言葉を使うより、
「愛してます、ツイてる、うれしい、楽しい、感謝してます、しあわせ、ありがとう、ゆるします」
 といった天国言葉を使ったほうがいいに決まってるの。
 1+1=2って誰に聞いても同じなのに、その答えを2と書こうとしない性格に問題があるんだよね。だから、その性格が運を悪くしてるんだよ。
 運が悪いって簡単に言うと、我が強いってことなの。だって、いいとわかってることをやろうとしないのは、我が強いんだよね。つまり、運を逃がしてるのは我なんです。
 ブスッとしてる人は、ブスッとしてる人が好きなわけじゃないよね。ブスッとしてる人でさえ、ブスッとしてる人はイヤなんです。ということは、ブスッとしてる人は、誰からも好かれないの。それで、誰にも好かれないことをしながら成功するのって無茶なんです。
 それに、人にも好かれない人って神様も嫌いなんです。それで運がいいわけないの。
 だから、当たり前のことを当たり前のようにやればいいんだよね。それでもっと素直になればいいんです。

 『運』 第一章 より 斎藤 一人、柴村 恵美子:著 サンマーク出版:刊

「地獄言葉」より「天国言葉」。
 まずは言われたことをそのままやってみる「素直さ」を持つこと。

 それが運をよくする秘訣です。

「運が悪い」ということは「我が強い」ということ。
 頭に刻みつけておきたい言葉ですね。

「笑顔」は人間だけに与えられた特別な力

 運は運ばれてくるもの。
 どんな人のところに運ばれてくるかと言うと、それは魅力がある人のところです。

 一人さんは、魅力のことを“引力”のようなものだと述べています。
 つまり、魅力的な人のところには人が集まり、モノやお金、情報も集まります。

 魅力の第一歩は、「笑顔」です。
 いくらきれいな顔をしていても、ブスッとしていたら魅力は感じられませんね。

 笑顔って、人間にだけ与えられた特別な力なんです。でも、その力も使わないでいると、だんだんさびてきます。笑顔になるためには筋肉を使いますから、普段使ってないと衰えてしまうのです。
 こういう方のために、笑顔を鍛えるトレーニングをご紹介します。
 まず割り箸を噛むイメージで“イー”っと口を横に広げてみてください。これだけで、だいぶ表情が変わります。この顔をどんなときもキープすることができたら、笑顔のトレーニング基本編はクリアです。
 笑顔の上級編は、こぼれる笑顔の練習です。赤ちゃんが“くしゃ~”っと笑う、あのイメージです。
 逆に言えば、赤ちゃんをあやすときや、かわいい子犬や子猫などを見たとき、思わず「かわいい〜!」と言っているときの笑顔です。そんなときのこぼれる笑顔は、とってもやさしい目をしているはずです。
 人と話すとき、真顔だと雰囲気が堅くなってしまいますよね。でもニコッと笑うと、相手との距離が近づき、話しかけやすい魅力的な人になります。
 あとは毎日の鍛錬です。朝起きたら鏡を見て、トイレに入ったら鏡を見て、自分の机や身のまわりにも鏡を置いて、常に“最高の笑顔”を見せられるように、訓練しましょう。

 『運』 第三章 より 斎藤 一人、柴村 恵美子:著 サンマーク出版:刊

 笑うことは、人間なら誰でもできることです。
 でも、相手を惹きつける魅力的な笑顔は、習慣づいていないとできません。

 何ごとも使わないでいると、錆びついて用を足さなくなってしまいます。
 笑顔も例外ではありません。
 普段から顔の表情筋を鍛えて、豊かな表情が作れるようにしたいですね。

何が起きても「ツイてる」と言える人

 柴村さんは、運のいい人って結局、自分に何が起こっても、「ツイてる」と言える人だと述べています。

 たとえば、朝、家を出るときに靴のヒモが切れました。このとき、「朝から縁起が悪い」と思ったり「朝から靴のヒモが切れるなんてツイてないなぁ」と思う人は、ただの運の悪い人です。
 これが、「ああ、出かけるときでよかった。これがもし出先だったら大変なことになってた。ツイてる!」と言える人は運がいい人です。
 その後、新しい靴に履き替えて出かけました。すると、肩にポタッと何かが落ちてきました。よく見ると、それは鳥のフンです。これも「クリーニングに出したばかりのスーツに鳥のフンがついたよ。ツイてないなぁ」と思えば、それはただの運の悪い出来事です。
 でもこれが、「鳥のフンでよかった。これが石だったら大けがしてたし、頭に当たったら死んでたかもしれない。ツイてる!」と言えば、機嫌よく出かけることができます。
 そして帰りに切符を買おうとして財布を探すと、カバンの中にありません。そこで途中で落としてしまったことに気づきます。そんなとき、「なんてツイてないんだ!中には今月の全財産が入っているのに!」と落ち込んでしまうかもしれません。
 しかし、「命まで落とさなくてツイてる! 念のためにすぐにカード会社と銀行に連絡して、警察と落とした可能性のあるお店にも電話してみよう」とすぐに行動したほうが現実的ですし、財布だって見つかるかもしれません。
 さらに家に帰るとまたイヤなことがありました。今日一日、ツイてないと思えることばかりが起こります。もう、なんと言えばいいかも思いつきません。そんなときでも、「ああ、想像もできないぐらいツイてる!」と言いましょう。
 ツイてないと思えることが起こったとき、その事実は変わらなくても、
「ツイてる!」
 と言えた瞬間に、そのことに負けてないんです。だからその後に起こる出来事が変わるのです。
 それに、人は思っていることよりも口に出したことが実現するんです。たとえばおそば屋さんに行って、ざるそばが食べたいなぁと思っていても「カツ丼ください」って口に出すと、出てくるのはカツ丼です(笑)。
 でも、原理はそれと同じなんです。

 『運』 第四章 より 斎藤 一人、柴村 恵美子:著 サンマーク出版:刊

 起こってしまった出来事は、誰にも変えることはできません。
 ただ、それをどう捉えるかは、本人次第です。

 何が起こっても「ツイている」と思えれば、ツイている人生になるのは当然です。

 ツイている人は、ツイていることが起こるから「ツイている」と言うのではありません。
 どんな時でも「ツイている」と言うから、ツイていることが起こります。

 何があっても「自分はツイている」という信念を持っていたいですね。

“人”の“為”って書いて“偽”という字

 一人さんは、人ってな、人にもやさしく、自分にもやさしくじゃなきゃだめなんだと述べています。

 わけのわかんないやつにかぎってな、「人にはやさしく自分には厳しく」って、自分に厳しいやつは人にも絶対厳しいんだよ。歌を一曲歌って音痴(おんち)なやつは、二曲目も絶対音痴なんだよ。厳しいやつは絶対厳しいんだよ。だから俺は人にもやさしいけど、自分にもすごくやさしいの。だって自分ってかわいいもんな。
 だけど、みんなのこともかわいいから、みんなのためにもしゃべるんだよ。だけど俺な、自分のためにならないことってイヤなんだよ。
 あのな、この世はな、与えたものが返ってくるんだよ。みんながくたびれたとするじゃん。俺もくたびれるんだよ。俺な、みんなのために話して今日すごいくたびれちゃったとするとみんなもくたびれてるの。言ってることわかるかい。
 人間ってな、今日は俺、楽しくてって言ったときはみんなも楽しいんだよ。だからよくね、「人のためにがんばった」って言うけど、“人”の“為”って書いて“偽”って書くように、人のためってニセなんだよ。
 あのな、人のためにがんばってって、人のためにがんばってるんじゃないよ。今日、俺だって楽しくなりたいんだよ。だから、人にもやさしく自分にもやさしく。それで今日、みんなのためになってるとしたら、絶対俺のためにもなってるんだよ。

 『運』 第五章 より 斎藤 一人、柴村 恵美子:著 サンマーク出版:刊

「人のためにがんばる」

 聞こえはいいですが、どこかで息切れしてしまいます。
 それは、やはり自分を偽っているからなのでしょう。

 みんなも楽しく、自分も楽しく。
 人にもやさしく、自分にもやさしく。

 そんなことを日々精一杯やることが、運をよくするための秘訣ですね。

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 一人さんは、運は、覚悟によって光るものだとおっしゃっています。
 つまり、覚悟を決めて行動することで運の流れがよい方向へ変わっていくということ。

 運がいい悪いは、生まれもって決まっているのでも、偶然に引き寄せられるのでもありません。
 私たち自身の日々の行いや心構え、使う言葉によって決まってくるものです。

「天は自ら助くる者を助く」

 どんなときも、自分の道は自分で切り開く。
 そんな覚悟で人生を歩んでいきたいですね。

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