本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』(エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス)

 お薦めの本の紹介です。
 エスター・ヒックスさんとジェリー・ヒックスさんの『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』です。


 エスター・ヒックスさんとジェリー・ヒックスさんは、見えない世界にいる教師の集合体である「エイブラハム」との対話で導かれた教えを、全米で広める活動をされています。

この世界を支配する「絶対的な法則」とは?

 米国に住んでいたアリゾナ州に住んでした夫婦に、ある日、不思議な“訪問者”がやってきます。
 それが「教師」つまりより広く理解し、その広い理解へと他者を導くもので、“見えない世界の領域”から来た「エイブラハム」という存在でした。

 エイブラハムは、妻のエスターさんをチャネラー(媒介者)として、メッセージを伝えてきます。
 夫のジェリーさんは、エイブラハムにさまざまな質問を投げかけますが、この「限りない知性」は、そのすべてに対して明快かつ満足のいく答えを返してくれたとのこと。
 ジェリーさんが日頃から感じていた人生のさまざまな疑問について、チャネラーであるエスターさんを介して得られたエイブラハムの答えを編集していく作業を繰り返します。

 エイブラハムによると、『人の思考は波動であり、似たような波動の思考を引き寄せる』という「引き寄せの法則」を中心とした、「永遠なる宇宙の法則」が存在しているとのこと。
この法則は絶対で、永遠で、偏在する(どこにでも存在する)ものです。

 エイブラハムは、この「法則」の意識的、実践的知識を持つ者だけが、自分自身の人生経験の「意識的な創造者」になれると強調しています。

 本書は、エイブラハムが教えるシンプルで力強い「法則」を解説し、その実践的なプロセスによって「自分が望む」すべての体験を「意図的に」引き寄せるための方法についてまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

スポンサーリンク           
[ad#kiji-naka-1]

感情という素晴らしいナビゲーションシステム

「引き寄せの法則」とその磁力ははるか宇宙にまで働き、波動が似たほかの思考を引き寄せます。
 エイブラハムは、あなたが思考の焦点を定めた対象が望むことでも望まないことでも、その思考の証しは常にあなたへと流れこんでくると指摘しています。
 
 人間は、物質世界の身体以上の存在で、別の次元でも存在しているとのこと。
 エイブラハムは、その“目に見えない部分”を「内なる存在」が呼んでいます。
 人によっては、「魂」とも「ハイヤーセルフ」とも呼んでいる存在のことです。

「引き寄せの法則」は、自分の感情の波動を「内なる存在」の波動に合わせることで前向きな力として働かせることにより働きます。

 あなたがたの感情は、「内なる存在」とあなたがたとの関係を示す物質世界での指標である。言い換えれば、ある対象に思考の焦点を定め、それについて具体的な見方、具体的な見解を持ったとき、「内なる存在」もそれに焦点を定め、ある見方、ある見解をとる。そのときにあなたが何を感じるかで、両者の見方が一致しているかどうかがわかる。例えば何かが起こり、あなたはもっとうまくやれたはずだとか、自分は愚かだった、自分はダメな人間だと考えたとする。しかし、あなたは立派にやっている、あなたは賢明だし、永遠に価値ある存在だというのが、「内なる存在」の見方だから、あなたとあなたの「内なる存在」の見方には決定的な不一致が生じる。それであなたはその不一致を「ネガティブな暗い感情」という形で感じ取る。一方、あなたがプライドを持ち、自分自身や誰かを愛しているとき、あなたの見方は「内なる存在」のそれにずっと近くなるから、誇りや愛情や感謝という「明るい前向きの感情」を抱く。
 あなたの「内なる存在」あるいは「ソースエネルギー」は、いつもあなたにとっていちばんためになる見方をするし、あなたの見方がそれに一致すれば肯定的な引き寄せの力が働く。言い換えれば、あなたの気分がよければそれだけあなたの「引き寄せの作用点」もいいし、いいことが起こる。あなたの見方と「内なる存在」の見方の波動の相対的な関係。これがいつでも利用できる素晴らしい「指針」なのだ。
「引き寄せの法則」は常にあなたの波動に作用しているから、あなたが望むものを創造するプロセスにあるか、それとも望まないものを創造しているかは、感情に気をつければわかる。このことを知っていると、とても役に立つ。
 物質世界にいるあなたがたは、強力な「引き寄せの法則」を学び、自分の思考の対象を引き寄せていることを理解し始めると、自分の思考をいちいち監視したり警戒したりするかもしれない。しかし人はいろいろなことを考えるものだし、「引き寄せの法則」はますます多くの思考を引き寄せるから、思考は監視しきれるものではない。
 思考を監視しようとするよりも、自分の感情に関心を向けたほうがよろしい。あなたのなかでも広やかで古くて賢明で愛情あふれる「内なる存在」、その部分の見方と調和しないことを考えると、あなたは違和感を覚えるだろう。だからすぐに思考を別のもっと心地よい、したがって、自分に役立つものへと振り向けることができる。
 あなたがたは、この物質世界の身体に宿ろうと決めたとき、「感情という素晴らしいナビゲーションシステム」を利用できることを知っていた。感情という指針を使えば、いつも存在する素晴らしい感情を通じて、自分がより広い知恵の方向から外れているか、それとも一致しているかがすぐにわかる。
 望む対象のほうへ思考を向けていれば、明るい前向きの感情を覚える。望まない対象のほうへ思考を向けていると、ネガティブな暗い感情になる。あなたがたは、なんであれ自分が思考を向ける対象を引き寄せる。そのとき自分がどう感じるかに関心を向けてさえいれば、自分という強力な磁力を持った「存在」がどんな方向から対象を引き寄せていか、いつでも簡単にわかる。

 『引き寄せの法則』 Part 1 より エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 サンマーク出版:刊

 ネガティブな感情というのは、『「このままでは望まないことが起こるよ」という「内なる存在」からサイン』です。
 引き寄せの法則を味方につけるためには、「まず、自分がどう感じているか」に焦点を合わせて、感情をネガティブな方向に向かわせないことが重要です。
「感情」という素晴らしいナビゲーションシステムを働かせて、人生を進みたい方向へコントロールするよう心がけたいですね。

喜びを求めるのは利己的か?

「楽しく生きたい」と願い、自分の感情に敏感になってもっと心地よいほうへと自分の思考を導いていく。
 すると波動が改善されます。
 そして、「引き寄せの法則」によって自分の望むものだけが「引寄せの作用点」に引き寄せられるようになります。

 エイブラハムは、楽しい人生を送りたいと望むことは最高の人生プランであり、喜びを求めれば、自分が望む素晴らしい人生を引き寄せる思考が見つかると指摘しています。

ジェリー いつも楽しんでいたいなんて、とても利己的な生き方だと、喜びを求めることが悪いみたいな言い方をする人もいるでしょうね。

エイブラハム 私たちの教えは自己中心的だとよく非難されるし、確かにわたしたちの教えは自己中心的だが、それは自己中心的な人生観以外の人生観はあり得ないからだよ。自己中心的というのは、「自分自身を意識する」ということ。どんな自分自身を思い描いているかということだ。自分に焦点を定めているか他人に焦点を定めているかにかかわりなく、あなたは常に自己中心的な視点で行動するし、あなた自身の感情が「引き寄せの作用点」になるのだ。
 だから自分自身の視点に立って、自分が心地よく感じる生き方に焦点を定めていれば、「引き寄せの作用点」は、あなたが心地よく感じるものを引き寄せるように働く。
 だが、自己中心的ではなくて、心地よく感じる生き方ではなく心地よくない生き方に焦点を定めれば、「引き寄せの作用点」は、あなたが心地よくないと感じるものを引き寄せるように働く。
 自己中心的で、自分がどう感じるかを重視し、自分の「内なる存在」と本当に結び付いた生き方のほうへ思考を方向づけない限り、他人に何かを与えることもできない。
 誰でも自己中心的だ。
 それ以外の生き方はあり得ない。

 『引き寄せの法則』 Part 2 より エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 サンマーク出版:刊

 自己中心的というのは「自分自身を意識する」ということ。
 自分が喜びを感じなければ、それがどんなに他の人や社会にとって価値のあることでも、自分自身に喜びを引き寄せることはできないということです。

 周りの考えではなく、自分の感じ方を信じること。
 自分にとって心地よい生き方、喜びを感じる生き方に焦点を当てましょう。

「欠落」ではなく「望み」に焦点を合わせる

 創造したい対象を考えたり、語ったりするだけでは、その実現を可能にすることにはなりません。
 例えば、赤い新車がほしい場合、赤い車がほしいけれど手に入らないだろうと思っているうちは、手に入らないということです。

「赤い新車が欲しいし、そのうち手に入れられる」と言うのはいい。だが、「でも、そんなものはどこにあるんだ? ずっと前から欲しかったのに。エイブラハムの言葉は信じるけれど、でも欲しいものは実現しないじゃないか」と言えば、あなたはもう欲しいものに焦点を定めてはいない。欲しいものの「欠落」に焦点を定めているから、「引き寄せの法則」によって焦点を定めたことが実現する。
 欲しいものに焦点を定めていれば、何であれ欲しいものが引き寄せられる。欲しいものが「欠落」していることに焦点を定めていれば、ますます「欠落」が引き寄せられる(すべてのものは、実は両面を持っている。欲しいという面と、欲しいが欠落している、存在しない、という両面である)。自分の感情、気持ちに注意を払っていれば、自分が欲しいほうに焦点を定めているか、それとも欠落のほうに焦点を定めているかは必ずわかる。欲しいもののことを考えていれば心地よいし、欠落について考えていれば心地よくないのだから。
「自分らしいライフスタイルを貫くお金が欲しい」と言えばお金が引き寄せられてくるが、自分が持っていないものに焦点を定め、欠落に着目していれば、豊かさは遠ざけられる。

 『引き寄せの法則』 Part 3 より エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 サンマーク出版:刊

 望むものを引き寄せられない理由は、「望みは達成していない」という自分自身の考えです。
 欲しいものが「欠落」していることに焦点を定めていれば、「欠落」が引き寄せられます。

「お金がない」と考えていると「お金がない」という現実が引き寄せられて、「お金がない」状態を経験してしまうということですね。

 引き寄せの法則を働かせるための秘訣。
 それは「手に入らない」という欠落ではなく、『「ほしい」という純粋な「欲求のエッセンス」だけに焦点を合わせる』ことです。

わたしたちは他人の行動に脅かされない

「自分とは違う考え方をして、こっちのスペースに侵入してくるような人たちから自分を守るためには、どうしたらいいか?」

 この問いに対して、エイブラハムは、以下のように答えています。

 ほとんどの人が他人の行動を認めようとしないのは、「引き寄せの法則」を理解してないからで、望まないことが自分の経験のなかに滑りこんだり飛び込んだりするかもしれないと誤解しているためだ。その人たちは自分が望まない経験をしたり、他人が望まない目にあったりしているのを見て、誰も嫌な経験を意図的に選んだりするはずはないのだから、そのような脅威が実在すると考える。他人の行動を放っておいたら自分の経験にも波及するかもしれないと心配する。「引き寄せの法則」を理解していないと、危険を感じて防御的になり、危機感を基に壁を築こう、軍隊を集めようとするが、それは無駄な努力だ。望まないことに抵抗すれば、ますますその望まないことが増えていくだけなのだから。
 わたしたちがこうして話をしているのは、あなたがたに世界からあらゆる明暗のコントラストを追放させるためではない。あなたがたが消滅させたいと思うかもしれないコントラストは、「すべてであるもの」の成長、拡大の契機だから。わたしたちがこうしては話しているのは、膨大な多様性が存在するなかであなたが楽しい人生を送ることが可能だとわかっているからだ。わたしたちがこうして話しているのは、「宇宙を貫く法則」を理解して適用したときだけ経験できる個人的な自由を見いだしてもらいたいからだ。
 最初の二つの「法則」を理解し適用するまでは、「許容し可能にする術」は理解できないし、適用できない。他人の行動や言葉に影響されずに済むことが理解できるまでには、あなたがたは他人を認めようという気になれないだろう。あなたがたの――あなたがたという「存在」の核心から発する――感情は極めて強力で、あなたがたは自己を維持することを望むから、その自己を脅かすことは認められないし、認めようとは思わない。
 わたしたちが説明している「法則」は「永遠」、つまりいつまでも変わらない。これらの法則は「普遍的」、つまりどこにでも働いている。そして「絶対的」、つまりあなたがたが知っていようがいまいが、あなたがその存在を受け入れようが受け入れまいが存在する――そしてあなたがたが知っていようがいまいが、あなたがたの人生に影響する。

 『引き寄せの法則』 Part 4 より エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス:著 吉田利子:訳 サンマーク出版:刊

 自分が思考を通じて招き入れない限り、他人はその人の経験に入ってこれません。
 自分が出会った人や出来事は、すべて自分の思考や感情が招いたものだということ。

 望む現実を引き寄せたいのなら、まず変えるべきは、自分自身の考え方、感じ方です。

 自分自身の現実は、他でもない自分自身が創り出している。
 そのことをつねに意識していたいですね。

スポンサーリンク           
[ad#kiji-shita-1]
☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 エイブラハムは、意識しようがしまいが、「磁石のように自分に似た思考を引き寄せ、それが現実化する」と繰り返し強調しています。

 いつも前向きで、楽観的な考えをもって楽しく生きている人たち。
 彼らは、そのような人生を自分で「創り出している」ということです。

 自分の人生に、他者の介入する余地はありません。
 私たちが「運」だから仕方がない、と片付けていることも、それまでの思考の積み重ねによって、自ら引き寄せたものです。
「運も実力の内」と言われますが、まさにその通りですね。

 知っているのと知らないのでは、その後の人生が大きく変わる「引き寄せの法則」。
 この「永遠なる宇宙の法則」を理解し、日頃から意識しながら、自分の望むものを意図的に「創り出し」、充実した人生を送りたいですね。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

One thought on “【書評】『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』(エスター・ヒックス+ジェリー・ヒックス)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です