【書評】『「続ける」習慣』(古川武士)

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 お薦めの本の紹介です。
 古川武士さんの『30日で人生を変える 「続ける」習慣』です。

 古川武士(ふるかわ・たけし)さんは、コーチング、NLP(神経言語プログラミング)がご専門のコンサルタントです。
 自らを「習慣化コンサルタント」と名乗り、その分野の著書も多数お書きになっています。

ハミガキのように楽々続く、それが「習慣化」


 古川さんは、「続ける」ために必要なのは、「習慣化」する力だと強調します。
 習慣化とは、自分が続けたいと思っていることを、意思や根性に頼らず、毎日のハミガキのように楽々続く状態に導くことです。

「毎日のハミガキのように」

 それがポイントです。

 人間には、「習慣引力」と呼ばれる、「新しい変化に抵抗し、いつもどおりを維持しようとする力」が働きます。
 新しい習慣を身につけるには、その引力を乗り越える必要があります。

 ただ、習慣の種類により、「習慣引力」の大きさは、以下のように違います。

 日々の日課などの行動習慣(日記、勉強、片づけなど)を習慣化に必要な期間は、1ヶ月。
 身体のリズムに関わる習慣(ダイエット、運動、早起きなど)の習慣化に必要な期間は、3ヶ月。
 思考・性格に関わる習慣(論理的思考力、発想力、ポジティブ思考など)の習慣化に必要な期間は、6ヶ月。

3ステップで「習慣化の宇宙」へ飛び出そう


「習慣化のプロセス」は、ロケットの打ち上げに似ています。

 ロケットの打ち上げは、大気圏を抜けるまでが最大の難関です。
 地上に引き戻そうとする地球の重力が働くため、その重力に逆らって進むために膨大なエネルギーを使用するからです。

 ただ、一旦、宇宙空間に抜け出てしまえば、重力の法則から解放され、とても少ないエネルギーで進むことができます。

 つまり、いったん習慣化されれば、非常に少ない労力で続けられるというのは、無重力の宇宙を少ないエネルギーで進めるロケットと同様なのです。
 ロケットは、効率的に大気圏を抜けることができるよう、非常に緻密に設計されています。同じく習慣化のプロセスにも緻密さが必要で、やみくもに始めると、習慣引力の抵抗に負けてしまう可能性があります。

 『30日で人生を変える「続ける」習慣』 Chapter1 より 古川武士:著 日本実業出版社:刊

 習慣化するまでには、大きく3つの難関があります。

 古川さんは、この3つの難関を、「行動習慣を身につける3ステップ」として示しています。

  • ステップ1 反発期:すぐにやめたくなる
  • ステップ2 不安定期:予定や人に振り回される
  • ステップ3 倦怠期:じょじょに飽きてくる


続ける 習慣
 (『30日で人生を変える「続ける」習慣』 P39 より抜粋)


 本書は、習慣化を妨げる「3つの難関」を乗り切るための具体的な方法を解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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反発期には「ベビーステップ」で!


 反発期を乗り切るための方法の一つが、「ベビーステップで始める」方法です。

 ベビーステップとは、「赤ちゃんの一歩」という意味です。
 簡単に言うと、「小さく始めましょう」ということです。

 怖くて動けない、億劫で行動に移せない、そんなときこそ、ベビーステップです。
「千里の道も一歩から」とはよく言ったもので、その一歩を設定する力がある人、その一歩を行動可能な小さな単位に落とし込むことができる人が、行動力のある人なのです。
 事実、習慣化できる人はみな、反発期に「決して無理せず、小さく始める」傾向があります。

 一方、挫折する人は、最初こそ行動のハードルを高く設定するものの、2、3日して情熱の温度が下がってくるとともに、次第に行動するのが億劫になっていく傾向が見られます。
 こういう人はよく、「やろうと思ったけど時間がなくて」「気が乗らなくて」と言い訳をしますが、たった5分の時間が取れないほど人は忙しい人はいませんし、それくらいの短時間であれば、いかに苦手であっても続けられるものです。
 結局、自分で勝手にハードルを上げておいて、それに苦しんでいるだけなのです。

 『30日で人生を変える「続ける」習慣』 Chapter2 より 古川武士:著 日本実業出版社:刊

 欲張らずに、少しずつでもいいから、確実に毎日できることから始める。
 それが大切だということです。

 最初は「赤ちゃんの一歩」でも、いずれ自然と「大人の一歩」になります。

「決して無理せず、小さく始める」

 頭に刻みこんでおきたいですね。

「パターン化」で不安定期を乗り切る


 不安定期を乗り切るための対策の一つとして「パターン化」の方法があります。

 古川さんは、毎日バラバラの場所や時間帯で行うよりも、パターン化された行動を繰り返すほうが、生活リズムが身体に浸透し、行動しやすくなると指摘します。

 たとえば、多くのビジネスマンは朝、出社するとメールチェックをします。メールチェックをしないと気持ち悪いし、落ち着かないわけです。同様に、朝6時に毎日起きる人は、休みの日でさえ6時に自然と目が覚めてしまうようになります。
 新しい習慣がこのようにパターン化されてしまえば、あなたは無意識に行動することが可能です。
 パターン化することで、ある時間に同じことを繰り返さないと落ち着かない状態にできれば、しめたものです。

 『30日で人生を変える「続ける」習慣』 Chapter2 より 古川武士:著 日本実業出版社:刊

 習慣化する場合は、時間帯を固定し、すべての習慣開始時間と終了時間を決めてパターン化します。
 生活リズムの中に習慣が組み込まれることで、無意識にその行動を繰り返すことができるわけです。

倦怠期には「変化」が必要


 習慣化のプロセス最後のステップである倦怠期は、マンネリを感じる傾向が強い時期です。
 行動を継続する意味が感じられにくくなったり、物足りなさを感じたりするのが、この時期です。

 古川さんは、この時期のマンネリ感は、「新しい習慣」という変化に適応しようするときに、習慣引力が仕掛ける「最後の抵抗」に過ぎないと述べています。

 倦怠期を乗り切る方法の一つが「変化をつける」ことです。

 変化をつけるときのポイントは以下のとおりです。

①一石二鳥で考える
 この場合の一石二鳥とは、「1つの習慣で2倍得する工夫を考える」という意味で、たとえば、「片づけをしながら英語のリスニングも兼ねる」「ランニングをしながらオーディオブックを聴く」「趣味の映画鑑賞を英語の学習に変える」などです。
(中略)

②バリエーションを用意しておく
 変化のバリエーションは豊富であるほどよいので、最低でも3つぐらい考えておくことをお勧めします。
 実践するか別にして、習慣化した後も襲ってくるマンネリに対処するには、選択肢は多いに越したことはありません。

 ③パターンやルールは安易に変えない
 不安定期に作ったパターン(時間帯)やルールを途中で変えることは、一度作り始めた習慣リズムを崩す危険性を高めます。変化を目的に安易にパターン(時間帯)や例外ルールを変えないようにしてください。

 『30日で人生を変える「続ける」習慣』 Chapter2 より 古川武士:著 日本実業出版社:刊

 ある程度、習慣化されると、それを続けることが苦痛ではなくなりますが、逆に物足りなくなるときもあります。
 その物足りなさが、やる気を削ぐ可能性があるので、「変化をつける」ことが必要になります。

 ただ、ダラダラと続けないということ。

「もっと効果的な方法はないか」
「もっと上達するにはどうしたらいいか」

 をつねに考えて、ちょっとずつ工夫を加えていくことがポイントになります。

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「習慣は第二の天性」

 そう言われるほど、習慣は、その人を形作る上で重要な役割を果たします。
 習慣化することで、すべてのスキルは、時間とともに雪だるま式に上達することになります。

 古川さんも、習慣を身につけるということは「複利運用」のイメージであるとおっしゃっています。

 良い習慣は、良い人生をつくる、それは紛れもない真実です。

 まずは、「小さな一歩」を踏み出すところから。
 皆さんも、習慣化の旅にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。



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