【書評】『絶対達成マインドのつくり方』(横山信弘)

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 お薦めの本の紹介です。
 横山信弘さんの『絶対達成マインドのつくり方』です。

 横山信弘(よこやま・のぶひろ)さんは、ビジネス・コンサルタントです。

「絶対成功マインド」とは?


 横山さんは、24歳から3年間、青年海外協力隊として中央アメリカのグアテマラで活動後、大手電機メーカーに就職します。
 しかし、35歳のときに精神的に行き詰まり、辞職します。

 心身ともにぼろぼろになった横山さんでしたが、ある税務会計のコンサルティング会社に拾われ、そこから人生が大きく変わります。

 横山さんを劇的に変えたのは、目標達成が「あたりまえ」という、その会社の風土でした。
 横山さんは、「あたりまえ」が習慣化されることで、いつの間にか「絶対成功マインド」が形作られていたと述べています。

 絶対成功マインドとは、「自信」と言い換えることもでき、「意気込み」「やる気」「気合い」などの精神論や根性論とはまったく別のものです。

 横山さんは、「絶対成功マインド」はコンピューターでいうOS(オペレーションシステム)に相当し、「方法論」は単なるアプリケーション(応用)に過ぎないと指摘します。

 コンピューターのOSが壊れていれば、どんなに優秀なアプリケーションでも、安定した動作は得られません。

 横山さんは、成功している人がいかにして成功したかではなく、成功していなかった時代から、成功が「あたりまえ化」するまでのプロセス、つまり、「絶対成功マインド」が醸成されていくまでに何があったのかを知ることが必要であると強調します。

 本書は、強力な「自信」を科学的に身につける方法を徹底的に解説した一冊です。
 その中からいくつかピックアッしてご紹介します。

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「インパクト×回数」で「現状維持バイアス」をはずす


 決めたのにやりきれない、結果を達成できない。
 それは、スキルややり方以前に、思考が「あたりまえ化」していないことが根本的な原因です。

 思考の「あたりまえ化」を阻む要因に、「現状維持バイアス」があります。

「現状維持バイアス」とは、現状を現状のまま維持しようとする無意識下における心理欲求です。
 理屈ではなく、いままでのやり方は変えたくないというバイアスです。まったく経験のない新入社員でないかぎり、誰でもこのバイアスがかかっています。

 では、「現状維持バイアス」を取り払うにはどうしたらいいでしょうか?
 転がり続けるボーリングのボールがあると想像してみて下さい。
 このボールを止めたり、曲げたり、逆回転させたりするためには、強いインパクトを与えるか、弱いインパクトを何度も与えるかのどちらかです。
 つまり、過去の体験によってできあがった思考や習慣を変化させるためには「インパクト×回数」が必要なのです。
(中略)
 思考や習慣を変化させるには「インパクト×回数」です。
 インパクトの強い転職をするわけではなく、同じ環境にいながら思考を変革させるわけですので、当然のことながら「回数」が大切になっていきます。

 『絶対達成マインドのつくり方』  Part1 より 横山信弘:著 ダイヤモンド社:刊

 弱いインパクトでも、与え続けることで、動いていないものを動かすことができます。

「どうせだめだ」とか「ムダな努力だ」とか考えないこと。
「目標を達成するためにはどうすればいいか」ということだけを常に考える習慣を身に付けること。

 それが何より重要です。

 扉を叩き続ける人にのみ、その先の道は開かれる。
 その事実を、頭に刻み込んでおきたいですね。

「無理をしないで」は禁物!


「現状維持バイアス」が外れると、意識して行動できるが意識しないとできない状態、つまり、「がんばる状態」となります。

 がんばる状態は、今まで経験したことのない状態を保つわけですから、とてもストレスがかかる状況です。
 ストレスがかかると、行動を続けない言い訳、つまり「思考ノイズ」が頭の中を飛び交い始めます。

 横山さんは、ここであえて「無理」をして続けるべきだと指摘します。

「現状維持バイアス」をはずすと、これまでの思考パターンがいったん壊れます。
 ですから頭の中が整理できなくなったり、強いストレスを感じることがあります。
 ペース配分は守りながらも、徐々にリーディングしていくのです。
 相手の状態を正しく理解せず、つらそうにしている人に、
「そんなに無理をしなくてもいいんじゃないか」
「君は君らしくいればいいんだよ」
「がむしゃらにやっても、いいことなんてないさ」
 などと杓子定規に声をかけてくる人がいます。
 その方に悪意はありませんが、ストレスから逃げようとしたら「葛藤のシーズン」を抜けることができません。
「粘土でできた人形」を別の形にするとき、いったん粘土を変形させなければなりません。
 これと同じように、過去の体験で組織化された思考パターンは、いったん壊れます。
 しかし、新しいことを繰り返し実行すれば、勝手に思考パターンは再組織化されていきます。こうなって初めて「無意識のうちにできる」ようになるのです。
 新しい思考パターンが再組織化されるまではリーディングしていきましょう。

 『絶対達成マインドのつくり方』  Part3 より 横山信弘:著 ダイヤモンド社:刊

 横山さんは、「あたりまえ状態」は高速道路に乗っているところであり、「がんばる状態」は高速道路に乗る直前の状態であると表現します。

 怖がらずに、アクセルを踏み込むこと。
「あたりまえ化」するまでの一定期間だけ、一気に加速してあげること。

 それが重要だということです。

苦しいのは「心理的時間」が長いから


「がんばる状態」にいるときは、どうしても心理的時間が長くなります。
「心理的時間」とは、心で感じる時間であり、状況によって変わってきます。

 経過時間中に意識すべきことが多いと、「心理的時間」が長く感じられる傾向があります。

 方法が正しいかどうかは現時点で置いておき、「こんなにやっているのに」とか「ここまで努力しているのに」とは、なるべく考えないようにしましょう。
「こんなに」と思うのは心理的時間が長く感じられるためです。
 何年も問題を先送りしていれば、どんどん解決しにくい体質になっているのです。人の体も組織も同じです。
 この方法でやろうと決めたら、「あたりまえ化」するまでやり続けたほうがメリットは大きいのです。たとえ結果が思うように出なくとも、間違いなくストレス耐性をアップできます。
「葛藤のシーズン」はどんなに長くても8ヶ月です。
 そこを乗り越えれば、感覚が変わります。
 それをしていないと気持ちが悪い、しっくりこない、納得できないという感覚になります。

 『絶対達成マインドのつくり方』  Part3 より 横山信弘:著 ダイヤモンド社:刊

 どんなことでも、習慣してしまえば、つらいこと感じることもほとんどなくなります。

「葛藤のシーズン」は、長くても8ヶ月。
 余計なことは考えずに、とにかく続けてみましょう。

 実行あるのみです。

2つのラポール ——「自信」と「信用」


 自分で作った目標を達成する計画を立てたら「ロックする」
 つまり、その計画を必ずやり切ると決心する行為が重要となります。

 行動を「ロック」する、というのは、なかなかできることではありません。
 しかし、この「なかなかできることではない」ことを「あたりまえ化」すると、2つのラポール(心理学用語で「親密な信頼関係」という意味)が手に入ります。

 一つは、「自分へのラポール」、つまり「自信」です。
 もう一つは、「周囲からのラポール」、つまり「信用」です。

 周囲の人があなたとラポールを感じれば、当然のことながら積極的に協力してくれるようになります。
 すると、あなたは自然と感謝の気持ちが涌き、謙虚になります。
 その気持ちが言葉や態度、表情ににじみ出るようになると、さらにいろいろな人からの協力が得られるようになるでしょう。
 その結果、安定的に望む結果を出せるようになり、それが自信につながっていきます。
 「人に感謝しろ」「謙虚に振る舞え」とアドバイスされても、実際には難しい人もいるでしょう。
 しかし、結果を「絶対達成」しようと行動していれば、周囲が手助けしてくれるので、無意識のうちに感謝をする習慣が手に入っていきます。

 また、「ピグマリオン効果」も手伝います。
 ピグマリオン効果とは、周囲が期待すればするほど、期待された側の成績が向上するという心理効果のことです。やるべきことをスピーディに片づけるあなたの姿は、当然周囲の期待値を否応にも引き上げます。
 周りからの期待が高ければ、その追い風に乗って結果を出しやすくなるものです。
 こうして安定的な結果が出やすくなっていきます。
 とにかく、行動なのです。行動することで、周囲からの信用も、感謝の気持ちも、謙虚な振る舞いも、そして安定的な結果も自動的に入ってくるものです。

 『絶対達成マインドのつくり方』  Part4 より 横山信弘:著 ダイヤモンド社:刊

 思考の「あたりまえ化」が成功するカギ。
 それは、「自信」と「信用」を身につけることができるかです。

 行動を「ロック」すること自体も、プレッシャーにはなります。
 しかし、それを乗り越えないと、その二つは得ることができません。

 諦めずに、カメのように一歩一歩確実に進んでいきたいですね。

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「できる」と思い込めば「できる」。
 それを信じきれる考え方が、「絶対成功マインド」です。

 どうしたら「できない」という考えを、「できる」という考えで置き換えられるか。
 それがすべてだといえます。

 私たちが「努力しても続かない」とか「努力しようと思っても行動できない」と思うのは、能力の問題ではありません。

 心の中が「できない」という考え方で埋め尽くされてしまっているからです。
 横山流の「あたりまえ化」の思考法を身につけて、「心のOS」をバージョンアップしたいですね。


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