【書評】『自分を変える1つの習慣』(ロリー・バーデン)

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 お薦めの本の紹介です。
 ロリー・バーデンさんの『自分を変える1つの習慣』です。

 ロリー・バーデン(Rory Varden)さんは、「習慣の力(セルフ・コントロール)」をテーマにしたストラテジスト、作家、講演者です。

成功へ導く「1つの習慣」とは?


 バーデンさんは、「成功者を成功に導いたものは何か?」という、「たった1つの重要な疑問」への答えを見つけることに、膨大な時間を費やし、ある「1つの真理」に気づきました。
 それは、成功者とは、目標を達成するために、面倒くさいことや気が進まないことでも、我慢して実行できる人であるというものです。

 成功は簡単ではありません。それは、一夜にして手に入るものでも、普通の努力で勝ち取れるものでもありません。当然、成功するためには、楽ではないことや、普通の人はしないようなことをしなければなりません。気が進まないことから逃げずに、すべきことをするための「習慣の力(セルフ・コントロール)」を養わなければならないのです。成功とはエスカレーターに乗ることではありません。それは、「階段を使う」ことなのです。
(中略)
「習慣の力」とは、あなたの心身の状態や経済状況などにかかわらず、必要な行動をとるための能力です。この本が説明するのは・・・・・。

「困難な物事を難しく行なう方法」ではなく、「困難な物事をできるかぎりすみやかに行なう方法」

 です。この方法を学ぶことで、私たちは、人生で望むものに可能なかぎり近づくことができるようになるのです。
 考えてみてください。もしあなたが、何であれ自分が意図した通りの行動がとれるとしたら、どれほど大きなことを成し遂げられるでしょうか。
「習慣の力」がもたらす最大のメリットは、何かに着手するとき、自分を信じられるようになることです。始める前から「成功は保証されたも同然だ」と感じられるので、断固とした決意で行動に臨むことができます。
「習慣の力」を継続するのは大変だ! というのは誤解です。実際、自分を律するのが大変なのは、わずかな時間だけなのです。

 むしろ、わずかな時間、楽をしようとして行動を先延ばししたり、目先の楽しみを選んだりすることで、私たちは長期的に、大きな負債を抱え込んでしまっているのです。

 『自分を変える1つの習慣』 はじめに より ロリー・バーデン:著 小島修:訳 ダイヤモンド社:刊

 本書は、「習慣の力」を身につける方法を7つの法則にまとめ、具体的に説明した一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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問題は「先送り」するほどに悪化する


 バーデンさんは、「習慣の力」を身につけるために、採用したい考え方として、「バッファローの精神」を紹介しています。

 バッファローと牛の2種類の動物が、ある自然現象にどう反応するかが、私たちに大きな教訓を教えてくれます。
 平原に嵐が近づいてくると(コロラド州では、たいてい嵐は西から吹きつけてきます)、牛はありきたりの反応をします。西から嵐が接近していることに気づくと、そこから逃れるために東に向かって移動するのです。

 しかし、問題があります。
 ご存知のように、牛は速く走れません。やがて、牛の群れは嵐に追いつかれてしまいます。他になす術を知らない牛たちは、そのまま走り続けるしかありません。その結果、嵐を逃れるどころか、嵐とともに移動することになり、雨風を浴び続けることになってしまうのです。
「なんて愚かな動物なんだろう?」――あなたはそう思ったかもしれません。

 しかし、私たち人間も、毎日「同じこと」をしているのです。
 私たちは、「避けられないはずの問題」から逃げようとします。「人間関係」「お金」「健康」――さまざまな問題を直視せず、たいしたことではないというふりをして、「無視」しようとします。そして、どうにも無視できないくらいまで問題が近づいてきたときに、慌てて逃げようとします。
 しかし、問題はずっとあなたを追いかけてきます。
 私たちは痛い目に遭いながら、「問題は無視すれば悪化する」ということを学ぶのです。

 これに対し、バッファローは実に興味深い行動をとります。
 バッファローの群れは、嵐が山頂を越えるまで動きません。そして、平原に嵐がやってくると、嵐の方向に向かって猛進するのです。
 嵐のなかを突き進むことで、バッファローが雨風に打たれている時間は短くなります。つまりバッファローは、嵐から逃げず、嵐に向かって走ることで、「わずかな時間」しか苦痛を体験しなくてすむのです。
 私たち人間も、バッファローと同じように、避けられない問題に取り組むべきではないでしょうか。そう、問題から逃げず、正面から立ち向かうのです。

「先送り」しても、問題は悪化するだけです。そして、私たちが支払わなくてはならない代償も増えていきます。

 問題に正面から取り組むには、並々ならぬ労力と知恵が求められます。
 そして私たち人間は、バッファローとは違って、本能的にこのことができるわけではありません。私たちにとって、問題に正面から取り組むための方法は、学び、実践し、習慣化するためのスキルなのです。

 『自分を変える1つの習慣』 第1章 より ロリー・バーデン:著 小島修:訳 ダイヤモンド社:刊

 ほとんどの問題やトラブルは、最初、ほんの些細なことから始まります。
 しかし、時間が経つほどに大きく膨らんでいきます。

 小さな芽のうちに摘めば大したことがない雑草も、成長してから刈り取ると重労働になります。
 それと一緒ですね。

 気の進まないことでも、いつかしなければならないことなら、先送りせずにやってしまう。
 それが、最も時間的にも精神的にも負担が少なく、効率的な問題解決方法だということですね。

「ターニングポイント」は、最大のピンチのときに訪れる


「先行投資」の重要性についてです。
 成功という“果実”を収穫するには、種をまき、肥料と水をやるという具体的な行動が必要です。
 努力することなしに、成功がやってくることはありませんね。

 バーデンさんは、何かに「多く投資をする」と、失敗を避けようとする力が強く働くようになると述べています。

 何を求めているのであれ、目的地にたどりつくには、「多くのエネルギー」が必要です。身体的なエネルギーはもちろん、精神的なエネルギーも求められます。そして、あまり語られることはありませんが、この「精神的なエネルギーの不足」こそが、私たちが意義ある挑戦を途中でやめてしまう理由であることが多いです。
 次の「図1」(下図を参照)が示すように、目標に向かって進むにつれ、求められる精神的エネルギーも徐々に増えていきます。

 そして、このまま挑戦を続けるか、それとも諦めて引き返すかという「分水嶺(ぶんすいれい)」に到達したときに、精神のエネルギーもピークに達します。
 この運命の分かれ道は、たいていの場合、大きな壁にぶち当たったときに訪れます。
 前に進み続けるか、それとも挑戦をやめるか。成功者はよく、最大のピンチに追い込まれたときにどのような選択をしたかが、自分の人生の「ターニング・ポイント」だったと振り返ります。まさに、図1の「分水嶺」が、そのターニング・ポイントなのです。

 私たちは、人生のなかで、このような運命の分かれ道に何度も遭遇します。
 誰もが、精神的にきついこのポイントを速く通り過ぎ、楽になりたいと考えています。
 しかし実際には、決意をして「分水嶺」を乗り越えようとする人がいる一方で、諦めて生き返そうとする人がいます。そしてその「違い」が、私たちの人生に大きな違いをもたらしているのです。重要なのは、

 行動することを決定するために必要な
「精神的エネルギー」の方が、実行に必要な
「身体的エネルギー」よりも大きい


 場合がほとんどだということ
です。

 つまり、「ジムでエクササイズすること」よりも、「ジムに行くと決意して、自宅の快適なソファーから立ち上がること」の方が難しく、重要なのです。

 あらゆる人間は、人生のなかでさまざまな「分水嶺」に直面し、難しい選択を迫られます。
 その選択に用いる考え方には、成功者とそうでない人の間に「小さな違い」があります。その「小さな違い」こそが、長い目で見ると「大きな違い」を生み出すのです。
 それは、ほんの「小さな態度の違い」にすぎません。

 『自分を変える1つの習慣』 第2章 より ロリー・バーデン:著 小島修:訳 ダイヤモンド社:刊

 

目標達成のターニングポイント 第2章P87
図1.目標達成のターニングポイント (『自分を変える1つの習慣』 第2章より抜粋)

「思考を現実化する」ための7つの言葉の使い方


 正しい目で物事を見て、正しい言葉を使い、正しい行動をとる。

 バーデンさんは、こうした「小さな判断こそが、何より大きなことだと強調しています。

 正しい言葉を使い、誠実に振る舞うことほど、強力なものはありません。

 言葉は、あなたのアイデアや思考を
「現実」の世界で実現するための第一歩です。


 初め、アイデアや思考は心のなかにしか存在しません。しかし、話し、書くことで、それらは現実の世界に「存在」するようになり、周りの世界を形づくる力を持つようになるのです。
 思考を言葉にした瞬間、創造が始まります。
 にもかかわらず、私たちは「言葉によって創造を開始できる」というシンプルな原理に気づいておらず、言葉にこれほど大きな価値があるとも思っていないのです。
「言葉の力を活用するための、7つの基本的なガイドライン」を紹介します。これを「チェックリスト」として使い、言葉の力を最大限に引き出すようにしましょう。

・【言葉の力を活用するための、7つの基本的なガイドライン】

  1. 話す前によく考える
  2. 慎重に言葉を選ぶ
  3. 「実行する」と話したことは、必ず実行する
  4. 約束を守る
  5. その場の感情や思考にまかせてむやみにしゃべらない
  6. 発言はどんな人にも伝わる可能性があることを忘れない(マイクはいつでもオンになっている)
  7. 自分や他者を正しい方向に導くような言葉づかいをする
 誠実さは、人生のあらゆる場面で使えるものです。
 あなたには、あなたの身の回りの世界を創造する力があります。
 よく考え、話し、行動しましょう。そうすれば、願いは実現します。

 『自分を変える1つの習慣』 第4章 より ロリー・バーデン:著 小島修:訳 ダイヤモンド社:刊

 成功者の言葉には、「重み」があります。
 それは、自分が口にする言葉の力の大きさを十分理解しているからです。

 グチや誰かの悪口などのネガティブな言葉は、私たちを成功から遠ざけます。
 頭のなかにある言葉を見張りながら話す習慣をつけるよう、普段から気をつけたいですね。

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 何かを始めよう、続けようと決意したとき、最も困難なのは「最初の一歩」です。

 頭のなかでは思っているけど、行動に移せない。
 何回かはやってみたけれど、続けることができない。
 そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

 本書は、そんな私たちに、「最初の一歩」を踏み出す勇気と意志力を与えてくれます。
 夢を叶え、成功への道を歩ませてくれる「習慣の力(セルフ・コントロール)」。
 ぜひ身につけて、仕事や普段の生活にも役立てたいですね。


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