【書評】『変われる人』(鮒谷周史)

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 お薦めの本の紹介です。
 鮒谷周史さんの『変われる人』です。

 鮒谷周史(ふなたに・しゅうじ)さんは、実業家・経営コンサルタントです。

8000人との会食から得た、「変われる人」になる秘訣とは?


 鮒谷さんの趣味は、年間平均500回ペースでこなしている「会食」です。

 起業家、経営者から各界の専門家まで、会食したキーパーソンは、延べ8000人以上。
 そこで学んだこと、気づいたことを、メールマガジンという形で書き記し、発信し続けています。

 本書は、鮒谷さんが感じた、成果をあげている人が共通して実施していること、心掛けていることをまとめた一冊です。
 いくつかピックアップしてご紹介します。

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多くの人生に触れ、理想のあり方を編集する


 鮒谷さんは、自分を変えるために極めて効果的な方法として、「ロールモデル」を探すことを挙げています。
 ロールモデルとは、自分の行動の手本、見本、規範となり、人生に大きな影響を与えてくれる存在のことです。

 「あの人のようになりたい」という欲求がかき立てられると、「頑張ろう」という感情が生まれ、その「感情」と、自分の中に蓄えてきた「理論」が両輪となったときにはじめて前へ進むことができます。

「あの人のようになりたい」と思う人は一人に絞る必要はありません。
 この部分はこの人、この部分はあの人」というように組み合わせても構わないと述べています。

 たくさんの人と会い、交流しているうちに、自然と「あのようになりたい」と思える人が現れます。

 鮒谷さんは、力んだり、選んだりすることなく、一人でも多くの人と出会うことを心掛けることを勧めます。

 自分にとっての理想のあり方が編集されていくと、人生は必ず変わります。劇的な変化はなくても、人生の一部は確実に変わります。自伝や伝記を読むたびに、人と出会うたびにそれを繰り返せば、徐々に自分の人生を作り替えることができるでしょう。
 生物学の専門知識はありませんが、人間の細胞は何年かですべて入れ替わってしまうという話を聞いたことがあります。それと同じで、外見や名前は以前と変わらないけれども、体の細胞を毎日少しずつ入れ替えるがごとく、自らが認識する世界を少しずつ入れ替えていければ、何年か後にはまったく別人になれるわけです。
 完璧な「ロールモデル」になる特定の人物を探す必要はありません。ある人物と完全に一致した人生を送ろうなんて考える必要もないのです。たくさんの人との出会い、自分にとっての理想像を作り、そこを目指して自分を作り替えていけば、5年、10年後にはまったく別人になる。
 それが成長し続けるということでしょう。

 『変われる人』 Chapter1 より  鮒谷周史:著  かんき出版:刊

 興味を覚えた人の講演やセミナーを聴いたり、著書や雑誌のインタビュー、自伝や評伝などを読んだりすることも、とても参考になります。

 人生は、色々な布を組み合わせて、自分なりの模様を作り出していく「パッチワーク」のようなものです。
「変われる人」は、自分で布を選び、ピッタリの場所に貼り合わせることを続けている人のことです。

情報発信が好ましい出会いを引き寄せる


 日々、読者にメッセージを送り続けている鮒谷さん。
 多くの人と出会うためにも、「自ら情報を発信すること」の重要性を指摘します。

 心がけるのは、自分がお付き合いしたいと思う人が目を通してくれるような情報を発信することです。

 発信する情報によって集まってくる人たちは変わります。
 より高みに成長しようという考えで情報を発信すれば、同じ志をもった人たちが集まってきますが、犯罪すれすれのことをしてでも金儲けをしようという考え方をもっていれば、そのような人たちばかりが集まってきてしまうのです。
 だからこそ、自分がお付き合いしたい人を意識してメッセージを届けることが大切です。すると、必然的に自分が想定するような人との好ましい出会いに恵まれます。自分が発信する情報に何らかの共感を覚えてくれる人たちと交流する機会が生まれ、同じ道を進む仲間とのコミュニケーションを図ることができるのです。
 同時に、価値観が正反対の人との出会いを激減させることもできるでしょう。「自分はこんなものを求めている」ということを知らせておけば、価値観が合わないと感じた人ははじめから近づいてはこられません。
(中略)
 もしも自分の価値観を表明していなければ、周囲の人たちは「この人はいったいどんな考えをもっているのか」と想像するしかありません。
 なかには、善意で私の価値観とは合わないものを提供してくれる人もいるでしょう。それでは、提供してくれた人も、何とかそれに応えようと無理する自分も、時間や労力をムダにすることになります。時間を費やしたあげく、お互いに「この人とは話が合わなかった。時間のムダだった」なんてことになったら目も当てられません。
 それが積もり積もれば、恐ろしいほど膨大な時間のロスとなります。情報発信には一定の時間と労力が必要ですが、見返りとして時間のロスを最小限まで削減できます。

 『変われる人』 Chapter1 より  鮒谷周史:著  かんき出版:刊

 どうやって情報発信をしたらいいかを、難しく考える必要はありません。
「自分はこんな人間だと自己開示すること」が一番です。

 鮒谷さんは、自分のキャラクターを前面に打ち出すことが、相手を安心させて親近感をもたらすと述べています。

「一点突破」で道を切り開く!


 ロールモデルを探すポイント。
 それは、自分がどの能力に長け、どの能力に欠けているかを常に考えることです。

 自分の適性を知らず、憧れに引きずられることは大変危険です。

 力士は土俵の上で相撲のルールに従って戦うからこそ、自らの強みを最大限に活かせるのであり、土俵の外で他の格闘家と戦ったら同じようにいかないのと同じでしょう。
 だからこそ、ロールモデルから多くを学びながらも自分独自の「強み」を磨くことに注力し、それを発揮できる土俵をつくることが大切なのです。
 しかも現在のようにインターネットが発達した時代においては、組織の内外を問わず、強みをもつもの同士が容易につながることができます。
 つながったり、離れたりしながら、プロジェクトベースでバーチャルな組織を形成することもできるでしょう。これはすなわち、自分の強みだけを活かして弱みを消し去るインフラが整ってきたということに他なりません。
 だから、ますます有能領域にフォーカスしていかなくてはならないのです。
 勇気をもって苦手分野、無能領域を切り捨ててみてください。無能領域を捨てきったあと、「これが自分の強みなんだ」と思えるものが浮かび上がってくるでしょう。
 自分がもつ「有能領域」は決して多くはありませんが、それで構いません。
 その数少ない、あるいは唯一の有能領域を磨き上げ、その分野における「スター」になれば、「この分野なら、この人」と認識してもらえます。

 『変われる人』 Chapter1 より  鮒谷周史:著  かんき出版:刊

 まずは、「自分自身を知ること」。
 自分の長所、短所をしっかりと把握することが何よりも大事です。

 そのためにも多くの人と会ったり、多くの本を読んだりすることが欠かせません。

大事なのは勉強することではなく、日々勉強し続けること


 メールマガジンを一日も休まずに、3000日以上続けている鮒谷さん。
 人生を変える上で、何かを継続する習慣というのは想像を絶する力をもたらしてくれると述べています。

 ダラダラと、休まず継続して」何かに取り組むと思いのほか成果が上がることをもっと認識すべきとのこと。

 鮒谷さんは、勉強することを、何千年、何万年という時間をかけて作り上げられた「鍾乳石」の成長に例えています。

 勉強する習慣がないなら、まずは机に向かうことから始めましょう。そして新聞、雑誌、漫画、何でもいいから活字を眺めてみます。
 家ではどうしても机に向かえないなら、会社から帰宅する途中に決まった喫茶店に寄るとか、朝、30分だけコーヒーショップに立ち寄るのもいいかもしれません。毎日、昼食を一人で食べているなら、その時間を活用する方法もあります。
 そうして、活字を読むことが身体に馴染んで習慣化してきたら、その時間を少しずつ延ばしていくのです。
 大切なのは、気が向いたときに猛勉強するのではなく、水滴がポタポタ落ちるように毎日15分でも、30分でも勉強を継続することです。もちろん、1日、1日では何も感じられないほどの微々たる変化しかありません。しかし、それが鍾乳石を形成する一滴、一滴、のしずくとなり、1年、数年、10年先に、信じられない光景を生みだしてくれるでしょう。
 勉強することが武器になるのではなく、「勉強し続けている」という習慣こそが武器であり、価値であり、差別化要因であり、あなたをして卓越した人材にならしめる強大な力となるのです。

 『変われる人』 Chapter1 より  鮒谷周史:著  かんき出版:刊

 1万時間必死に取り組めば、その道の一流になれるという研究報告もあります。
 逆にいうと、続けなければ何事も身に付かないということです。

 勉強で身に付いた実際の知識よりも、勉強を続けることで身に付く「勉強する習慣」。
 それが「変われる人」とそうでない人を、決定的に線引きする要素です。

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 成長はよい習慣から。
「変われる人」になるために、まずは、日々何気なく行なっていることや考えていることを見直すことからはじめましょう。

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