【書評】『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』(トム・コネラン)

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 お薦めの本の紹介です。
 トム・コネランさんの『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』です。

 トム・コネランさんは、ミシガン大学のビジネススクールのプログラム・ディレクターです。
 マネジメントと人材開発の第一人者として全米で有名な方です。

人生で「勢い(モメンタム)」をつけること!


 訳者の本田健さんは、本書を「人生を変えた一冊」と紹介しています。

 でも、今の自分を1%だけ変えることは可能ですし、そんなに難しいわけではありません。他人と比較するのをやめて自分とだけむきあえばいい。それは、とても健康的で、かつ現実的な作業です。ですが、そのかけ算は、一定期間を経ると、ものすごい違いを生むことになります。
 その結果は、今のあなたには想像できないぐらいの大きさになるでしょう。あなたの人生のすべての面で1%ずつ改善できたとすると、たった数年で、もう別人になってしまうからです。
 本書を読みながら、1%ぐらいなら変われるかなと思ったことを書き出してみました。そして、それを毎日一つずつやっていくだけで、全体的に大きな波が起き始めたことに気づきました。なんか、毎日楽しくワクワクするような感じが出てきたのです。
 それが、本書で言うところのモメンタム(勢い)というものです。一度、何かが動き始めると、他の分野でもその動きは大きくなっていきます。
 たとえば、健康の分野で、毎日ジョギングを始めると、それが生活の中で動きを作り、仕事、家族、友人、人間関係などの分野に、その変化は波及していきます。今の人生で、停滞している感じがある人は、どこでもいいので、動きを作ることです。全てを大変化させなくてもいいのがミソです。ちょっとしたことを変えるだけで、後は自動的にドミノ倒しのように、いろんなことが変わっていきます。
 あなたの人生で、何か止まったままのことがありますか?
 もし、お金、ビジネス、パートナーシップなどの分野などで、動きが止まっていると感じていたとしたら、この本はすごく役に立つと思います。本書を読むことが、最初の小さな動きを作ることになるでしょう。

 『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』 訳者まえがき より トム・コネラン:著  本田健:訳 日本文芸社:刊

「1%の変化をもたらすだけの小さな力を継続させることにより人生全体を動かす勢いをつける」

 本書は、そんなコンセプトを実現させるためのアイデアや方法が詰まった一冊です。

 本編では、ケンという名の主人公が〈1パーセンター〉と呼ばれているグループの6人のメンバーに出会い、それぞれの〈1%改善法〉のノウハウを吸収していき、自らも〈1パーセンター〉の仲間入りを果たすという物語形式で描かれています。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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ニュートンの「運動の第一法則」をおさらいする<


 物理学の教授であるパットからは、エアホッケーのパックの動きを支配している運動法則を例にとって、以下のような教えを受けます。

「ニュートンが発見したこの運動の法則は、〈1%改善法〉についてすごく大切なことを教えてくれるのよ」
 パットが言った。
 その言葉にケンの注意がパットに向かう。それを確認したうえで、彼女はニュートンの第一法則を暗唱した。
「外部からの力が作用しない限り、静止している物体は静止し続け、運動している物体は運動し続ける」

「わかりやすく言い換えるとこうですね? なにかの力が作用しない限り、止まっているパックは止まったままだし、動いているパックは動いたままだと」
パットがうなずく。そして、ケンにも「ひらめき」の瞬間が訪れる。
「なにもかもうまくいかないのに、ちょっとしたきっかけで急にうまくいき出すことがあるのはこのためか」
 ケンが言った。
「そういうこと。にっちもさっちもいかなくなることってあるでしょう。でも、外部環境でなにかあると――たとえば経済状況が変化するとか、病気になるとか、家族生活に変化があるとか――なんであれ、外部からの力が作用すると、それによって動けるようになるものなの。エアホッケーのパックが、叩くことで動き出すようにね」

 『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』 第3章 より トム・コネラン:著 本田健:訳 日本文芸社:刊

 現実世界を支配している物理法則は、精神世界にも当てはまるということ。
 人生に勢い(モメンタム)をつけるには、人生に力を加え続けなければいけません。

 加える力がどんなに小さくても、継続していけば徐々に加速度は増していく。
 それもニュートンの運動法則の通りです。

「気の持ちよう」を変えるだけで必ず進歩する


 大会社のオーナーであるボブからは、アンダース・エリクソン博士の「一流レベルになるためには、1万時間の集中的訓練が必要である」という説を教えられます。

 そして、一流になるためには訓練する以外に方法はなく、時間と努力を費やして訓練すれば誰でも必ず上達することを学びます。

「今まで多くの時間を仕事に費やしたが一流にはなれなかった」

 そう言うケンに対して、ボブは、重要なのは漫然と仕事をするのではなく目的を達成するために必要なスキルを身につけるための仕事「集中的な訓練」の時間であると諭します。

「集中的訓練のための機会はいままでもあった――いままで気づかないできただけだ。本当は、きみの人生はそのすべてが訓練のための機会なんだ。大切なことは、ただやるのではなくて、訓練することだ。そしてそのために必要なのは、定期的に自分の仕事を反省する機会を設け、数分間でいいから、自分が仕事をどんなふうにやっているのか考えてみることなんだ。
 日常業務を中断し、自らを振り返る時間を、スケジュールに組み込むんだ。1時間ごと、数時間ごと、数日ごと。自分に合った間隔で、そうした時間を作るんだ。
 大切なのは、その期間にどれだけうまくやれたか、次回同様の仕事をする際にはどの点を改善することができるか、それを評価することだ。
「コーチが選手に対してやるのと同じように、ですね」
 ケンが付け加えた。
「そのとおり。さっきも言ったとおり、建設的なフィードバックは集中的訓練にとって不可欠な部分なのだ」
 ボブが言った。

『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』 第4章 より  トム・コネラン:著 本田健:訳   日本文芸社:刊

 目的に向かって、今の自分より少しでも成長しようと反省し、努力を続ける。

 それが一流への道のりです。
 それ以外には、道はありません。

どんなことでも30日続ければ「脳」はだまされる


 心理学者のクリスからは、「人間の脳の性質」について学びます。

 人間の脳は『神経可塑性』と呼ばれる性質を持っていて、脳の神経細胞の間に新しい接続を作ることで新しい課題を処理できるようになる、行動上の変化を継続していくための鍵は、この新しい神経接続を最適な形で促進していくための方法を知ることです。

「それがね、驚くほどシンプルな方法なの」
 そう言うと、クリスも笑顔になった。
「まずなんでもいいから、変えたいと思う習慣、物事のやり方を一つ取り上げる。ここで、変化は規模が小さく、内容が明確でないといけない。もし変化の規模が大きすぎたり、実現するのが困難すぎたりすると、失敗して落胆するリスクが高くなってしまうから。さっき話した大げさな『新年の決意』みたいにね」
「まず実現したい変化を一つ選ぶ。それから?」
「その新しいやり方を、30日間毎日やり続けるの。30日たった頃には、そのやり方が新しい習慣となって、無意識にできるようになっているはず」
「本当ですか?」
「本当。その後はもうなにも意識しなくても、そのやり方が身についてしまっている。そこで次に、また一つ、別の小さな変化を取り上げる。それを30日間毎日繰り返す。それがおわったら、また次の変化について同じことをする。このやり方なら、生活や仕事のやり方について、1年に少なくとも12個のポイントを変化させ続けることができる。自分自身のあり方、自分の生活のしかたについて、改善したいことがそれ以上なくなってしまうまでこのやり方を続けていけばいいの」

『たった1%を変えるだけであなたの人生に奇跡は起きる』 第5章 より トム・コネラン:著 本田健:訳 日本文芸社:刊

「30日」という数字は、脳が新しいものに慣れる、つまり新しい神経接続を形成するまでに最短で21日かかるという結果から導き出されたもの。

 体や脳に新しいことを染み込ませるのに、続けることが、いかに大事であるかということです。

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「1%」という数字、それ自体は、とても些細な数字です。
 しかし、掛け合わせる全体の数字が、大きくなるほど、変化の幅は大きくなります。

 銀行に預けているお金と一緒。
 複利計算の魔法ですね。

 まずは、どんな小さなことでもいいから、動き出すことが大切です。
 どんな小さな雪の玉でも転がし続ければ、大きな雪だるまになります。

 大事なのは、1%の努力を「続けること」。
 そして「勢いをつけること」。

 出来るところから始めたいですね。

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