本一冊丸かじり! おいしい書評ブログ

本を読むことは、心と体に栄養を与えること。読むと元気が出る、そして役に立つ、ビタミンたっぷりの“おいしい”本をご紹介していきます。

【書評】『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(八木龍平)

 お薦めの本の紹介です。
 八木龍平さんの『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』です。

 八木龍平(やぎ・りゅうへい)さんは、科学者であり、触覚型の霊能者です。
「リュウ博士」として、ブログやセミナーで見えない世界について、心理学・統計学の視点と、ご自身の霊能力の視点を合わせた解説で人気です。

神さまの正体は、「知的な空気」

 八木さんは、神社には「意思のある知的生命体」がいて、世界に大きな影響を与えていると述べています。

 神さまとはいわば「知的な空気」です。意思と目的をもった透明な存在です。
 風や雲のように移動します。
 注意すれば誰もがその存在に気がつきます。

「え〜、私にも、わかるのかな〜?」
 そう思われる方もいるかもしれませんが、大丈夫。
 なにも特別な力は必要ありません。神さまのサインに気づくのは、すごくかんたん。
 これまで僕と一緒に神社に参拝した人たちも、教えるとすぐにわかりました。

「ほら、風が吹いてきた。これが神さまのサインだよ」
「ああ、あの雲が龍神さまなんですね〜!」

 ほんと、こんな感じてす。
 風を感じたことのある人なら、わかります。
 もしコツを一言でいうなら「見る以外」を意識すること。
 人間は主に視覚と聴覚で情報を得ますから、どうしても「見て聞いて」しようとするクセがあるのですね。

 でも神さまって見えないし、しゃべらない。
 だから「感じる」ことが大切です。人や動物が近くにいると、存在を感じますよね。大自然の中にいると「気持ちいい」と感じます。その感覚です。
 その感覚をもっと意識すれば、「目に見えない世界」がどんどん開かれるでしょう。

 『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』 プロローグ より 八木龍平:著 サンマーク出版:刊

 八木さんは、神社の知恵は、「周りがよくなれば、自分もよくなる」という知恵であり力だと指摘します。

 本書は、神社の知恵と力を得て成功し、幸せになるための方法をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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願いをかなえる「スキマの法則」

 神社の神さまは、意思と目的をもった透明な存在です。
 そのため、人間や動物とは、コミュニケーションの仕方が違います。

 八木さんは、神さまとの交流は、「スキマをつくること」がポイントだと述べています。

 例えば祈るときに、あなたの心が悩みや雑念や頼みごとでいっぱいだと、神さまが入り込む「スキマ」がありません。しかし、「無心に近づくほど」そこに神さまが入ってきます。
 同時に、願いごとがあれば、その意思を伝えることも大切です。
 祈りは、もともとは「意(い)宣(の)り」。意思を宣言する行為だったからです。
 難しく感じますか? 具体例を示しましょう。心の中でこう祈ります。

「さいたま市川越元町1丁目◯番地の明治太郎です。
 参拝させていただき、感謝申し上げます。家族が無事1年をすごせますように。
 はらいたまえ きよめたまえ かむながら まもりたまえ さきわえたまえ」

 これでOKです。神社で合掌して祈るとき、心の中でなにを言えばよいか、なかなかわからないものです。みんな声には出さないですものね。
 じつは、この祈り方は、祈りが通じ、願いがかなう「神さまが入るスキマ」ができる祈り方なのです。
 まさに日本がほこるザ・シークレット「スキマの法則」!
(中略)わかりやすいステップでもう一度お伝えします。

 ▶神さまに伝わる「スキマの法則」の祈り方

①住所・氏名を伝える
 「私が誰であるのか?」を最初にお伝えします。この「個人の特定」は、神さまにとっては重要です。家族の無事といっても誰の家族か神さまにはわからないからです。だから、私が誰であるのか住所と氏名を神さまにお伝えしましょう。名乗るのは神さまへの礼儀でもあります。

②神社にお参りできたことへの感謝を伝え、願いごとを一言お伝えする
 「参拝させていただき、感謝申し上げます」などと感謝を伝え、願いごとを伝えます。あれもこれもお願いするのではなく、ひとつだけです。

③祝詞(のりと)とよばれる神道の祈りの言葉を唱える
 「はらいたまえ きよめたまえ かむながら まもりたまえ さきわえたまえ」
 この祝詞は、おさいせん箱の横や後ろに、よく書かれています。意味は「罪・けがれをとりのぞいてください。神さま、どうぞお守りお導きください」です。
 さらに短く「はらいたまえ きよめたまえ」だけでもよいでしょう。

 これが祈りのキホン構造です。順番は前後してもよいです。自然にお伝えください。
 この祝詞を唱えると、神さまがあなたに入れるスキマを自動的につくってくれます。祝詞は神さまが入れるスキマをつくるスイッチなのです。
 略してスキマスイッチ? (笑)

 冗談はさておき、この神社での祈りの方法は、ただの礼儀作法ではありません。
 じつは東京工業大学の研究者が発表したある学術論文をひもとくと、神社は僕たちに「愛」と「貢献したい」という意欲を与えることが、統計データから推測できます。
 なにかを愛し、そのなにかに貢献する。家族の無事を祈れば、それは「私は家族を愛し、貢献します」という神さまへの宣言になります。
 僕たちが愛をもって世の中に貢献し、成功や幸福への道を歩むスイッチ。それが「祈り」です。

 『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』 1章 より 八木龍平:著 サンマーク出版:刊

「祈りは、意宣り」
 神さまへの祈りは、意思を宣言する行為だったのですね。

 できるだけ無心に、かなってほしい願いごとのことだけを考えて祈ること。
 それが、「スキマの法則」を働かせ、神さまの力を借りるためのポイントです。

神さまが「ひいき」する人、しない人

 神さまに好かれる人は、どのような人でしょうか。
 実は、神さまは「ひいき」します。

 はい。あの子は歓迎だけど、この子はそうでもないみたいな。
 あ、うらまれる心配はないのでご安心を。基本、「愛と情け」の存在ですから。
 守ってくれるし、志も高いです。バチがあたるとか、怒られるとか、妄想する人もいらっしゃいますが、大丈夫。信長みたいに神社を燃やすと、わかりませんが(汗)。

 でも、愛情の深さには差があります。こいつは応援のしがいがある、と思えばたくさん応援してくれます。神さまにも感情があり、生きる目的があるからです。

「え? あの世の私にもひいきされるの??」
 はい。「神社のご祭神」と「あの世の私」、両方とも「ひいき」します。
「あの世の私」がひいきする基準は「スキマ」です。魂の空きスペースがどれだけあるのか、「あの世の私」にどれだけ意識が向いているのか。
「あの世の私」からのひいきの度合いは、「この世の私」と「あの世の私」のシンクロ率だと思ってください。シンクロしていればいるほど、この世の私の行動は、生まれてきた使命・目的にそっているわけですから、「確信」をもって人生を送れます。
 理屈や根拠ぬきに、「これでいいのだ!」と思える絶対的な自信です。

 一方、神社のご祭神にはどうすれば「ひいき」されるか?
 それは「知る」ことです。
「知る」→「愛する」→「貢献する」→「パフォーマンスが向上する」。この原因と結果のプロセスが、当てはまります。
 愛が生まれる原因は「知る」でしたね。
 神さまに愛されるには、神さまを知ることです。
 知ると知られます。知れば知るほど神さまに愛情がわいてきます。
 あなたも神さまに愛されます。

 『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』 2章 より 八木龍平:著 サンマーク出版:刊

 どういう神社に参拝しようとしているのか。
 場所はどこで、お祭りされている神さまは誰で、いつの時代に建てられたのか。
 ゆかりのある人は誰で、どういった人が参拝しているのか。

 そのようなことを知識として得て参拝すれば、祀られている神さまへの愛情が湧いてきます。
 私たちが神さまを愛すれば、神さまもそれに応えて愛してくれます。
 人間関係と同じですね。

神社は見えない世界の「インターネット」

 八木さんは、神さまってインターネットだと指摘します。
 どういう意味でしょうか。

「は?」と思うでしょうか。でも、似ているのですよ、インターネットに。
 神社のほうがずっと昔にできていますから、「インターネットが神社に似ている」といった方が正しいですね(笑)。

 神社は神さまたちのネットワークになっています。
 そのネットワークの名称が「稲荷(いなり)社」「八幡(はちまん)社」「天神社」「諏訪(すわ)神社」「神明神社」「熊野神社」「白山神社」「住吉神社」など、全国に多数ある神社群です。
 たとえば稲荷神社(通称・お稲荷さん)は、全国に3万余ありますが、これらは全部見えない世界でつながっていて、稲荷ネットワークを形成していると思ってください。
 他にも同様に、八幡ネットワーク、天神ネットワーク、諏訪ネットワークなどが形成されています。

 もしあなたがどこかの稲荷神社を参拝すれば、それはその神社だけでなく、全国約3万社の稲荷ネットワークの大本とつながっています。
 それは稲荷神社の総本社・京都の伏見(ふしみ)稲荷大社です。
 さらにいえば、稲荷神を氏神(うじがみ)として祭ったのが、京都で勢力のあった古代豪族・秦(はた)氏です。
 秦氏は地方に領土を広げて、その秦氏ゆかりの地に伏見稲荷大社の分社が広がっていきました。いわば秦氏ネットワークが稲荷ネットワークでもありました。
 つまり稲荷ネットワークにアクセスすることは、同時に秦氏ネットワークにつながることでもあったのです。
 このネットワークの面白いところは、僕たちの人間がそのネットワークを維持強化する役割をもっているところです。
 たとえばご近所に稲荷神社があって、たまに参拝しているとします。
 で、京都に旅行に行って、伏見稲荷大社に参拝したとしましょう。
 そして帰宅し、また近所の稲荷神社に参拝すると、ここでその近所の稲荷神社と伏見稲荷大社との間で、見えないネットワークがつなかるのです。
 道路にたとえると、舗装されたり、道幅が広くなったり、新たな道がつくられたりするようなもの。人間が神社の間を行き来することで、神社間のネットワークが維持強化されるのです。

 『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』 3章 より 八木龍平:著 サンマーク出版:刊

 全国に広がる神社、一社一社がひとつの「サイト」であり、見えないネットワークで相互にリンクされています。
 近くの神社にお参りすることは、そのネットワーク全体の恩恵を受けることができるということ。
 日本にしかない、強力なツールを使わない手はありませんね。

かんたんに答えが見つかる! 見えない世界とのコンタクト法

 目に見えない神さまと、わかりやすくはっきりとコミュニケーションをとる。
 そのためのやり方は、「問いをもつ」ことです。

 神さまとのコンタクトに、いわゆる霊能力は必要ありません。
 必要なのはたったひとつ。それは「問い」です。
 見えない世界に問いかけると、「答え」が返ってきます。
 その答えがインスピレーションであり、ひらめきであり、直感です。
 僕の例を出しましょう。ある人との会話です。

僕「最近、男の友達がぐっと減りましてね。昔はウダウダとどうでもいいことをなん時間でも話す相手がいたのですけど」
相手「どういう人間関係が理想ですか?」
僕「えー、どうだろうなあ? 会社の寮にいたころは楽しかったんですけどね。仕事終わったら、食堂で一緒にご飯を食べて、朝起きたら同僚が部屋で僕のパソコン使ってたりね(笑)」

「男の友達がすごく減った。どうしたらいい」という「問い」をもったわけですね。
 そして「答え」は数時間後にやってきました。
 お笑いタレントのタモリさんが教えてくれたのです。「神さまじゃなくてタモリさんかよ!」というツッコミが聞こえますが、ちょっとお待ちください(笑)。

「ヨルタモリ」って番組が以前あったのをご存知ですか?
 女優の宮沢りえさんとタモリさんが湯島のBar「ホワイトレインボー」のママと常連客になって、ゲストをお迎えするトーク番組です。
 僕が見たのはゲストがSMAPの草彅剛(くさなぎつよし)さんの回でした。
 ここでタモリさんがおっしゃったわけです。
「友達なんていなくたって生きていけるんだよね」
 さらにタモリさんは続けます。「『友達100人できるかな』ってなんだあれ? シール集めるみたいなもんだろ?」と。いやー、刺さりました。

 そして同じ日に「教養」をテーマにした本をインターネット書店のAmazonで探しました。そこで目にとまった本の題名が、
『君に友だちはいらない』(瀧本哲史/講談社)。
 ダメ押しです(笑)。

 ここまで来るとおわかりいただけたでしょうか。
「問い」をもつと、答えが「世の中から」「偶然のタイミング」で返ってくるのです。

 『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』 4章 より 八木龍平:著 サンマーク出版:刊

 素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見することを「セレンディピティ」と呼びます。
 セレンディピティは、まさに「神さまからの答え」ですね。

 問いをもつこと。
 そして、つねにアンテナを立てて、答えをキャッチすること。

 神さまからの答えは、いつ、どのタイミングで出されるかわかりません。
 それを「偶然」「たまたま」で片づけない、高い感性を身につけたいです。

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 八木さんは、「祈りの集合体」が神さまの正体だとおっしゃっています。
 日本に暮らした人々の2000年以上にわたる祈りが、神さまを日々進化させてきたということ。

 日本の繁栄は、神さまのご加護、つまり、先人たちの篤い信心に支えられてきました。
 今、日本に暮らす私たちは、そのことに感謝しなければなりませんね。

 神社でお祈りをすることは、自分自身のためでもあります。
 それは同時に、社会や日本、ひいては世界全体のためにもなります。
「すべては一つであり、つながっている」ということ。

 日本に生まれたことを感謝し、近くの神社へのお参りを習慣にする。
 神さまの強力なバックアップで、健康で幸せな人生を歩んでいきたいですね。

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