【書評】『書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと』(ロビン・シャーマ)

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 お薦めの本の紹介です。
 ロビン・シャーマさんの『書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと』です。

 ロビン・シャーマさんは、仕事や人生のリーダーシップを扱うアドバイザーです。
 国際的なコンサルティング会社シャーマ・リーダーシップ・インターナショナル・インクを創設、多岐の組織に渡ってリーダーとなるべき人材の育成に携わられています。

LWT哲学とは?


 本書は、両親を失い、戦争で心に傷を負った1人の書店員ブレイク・デービスを主人公にした物語形式となっています。

 人生の意味を見出すことができずに、失望の日々を過ごしていたデービス。

 しかし、トミーという老人と出会ったことをきっかけに、生まれ変わります。

『リーダーシップが本当はどういうものなのかを説明する』

 トミーは、デービスにそう言って、自らを成功に導いたLWT哲学を植え付けさせます。

 LWTとは、「リード・ウィズアウト・タイトル(Lead Without a Title)」の頭文字をとったもの。
 つまり、『リーダーになるのに肩書なんかいらない』という意味です。

「よーし。この前も言ったけど、リーダーシップは、エリートのために取っておくような小難しい業なんかじゃない。誰もがリーダーシップを発揮できる。そしていまのように世の中が大きく変化してる時期には、リーダーシップがビジネスで成功するための最重要スキルとなる。それから、この前ははっきり言わなかったかもしれないが、リーダーシップは職場だけで発揮するものではない。活動するすべての場でリーダーシップを発揮する必要がある。
 最高の人生に到達するためには、健康のためにリーダーシップを使い、愛する人たちにリーダーシップを示し、懐具合にもリーダーシップを反映させ、地域社会のなかでリーダーシップを実践する必要があるんだ。この土台となるのは、セルフ・リーダーシップ(自分をリードすること)だ。ここが一番大事なところだよ。

  「書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと」  はじめに より  ロビン・シャーマ:著 和田裕美:監訳  アチーブメント出版:刊 

 トミー自身の師匠でもある、4人の「肩書のないリーダー」。
 彼らをデービスを引き合わせ、LWT哲学を身に付けさせます。

 4人は、それぞれLWT哲学の4つの基本原則を、一つずつ分担します。

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リーダーに肩書は必要ない


 一人目のLWT哲学の師匠であるアンナは、ホテルの客室係です。

 彼女の伝える第一の原則は、『あなたがリーダーになるのに、肩書は必要ない』ということ。

 アンナは、わたしたちは画期的な時代に直面していて、誰もが自分の仕事や人生でリーダーになれる。これは人類の歴史上はじめてのことだと述べています。 

「いまでは、誰もがチャンピオンになれるし、誰もが会社の大成功に貢献できると思っていいのよ。会社がグローバルに成長して、顧客や地域社会、さらにはもっと広い世界に貢献をするのに、自分も一役買えると思っていいのよ。ブレイク、重要じゃない人なんて誰もいない。余分な人間なんていないのよ。すべての人、すべての仕事が重要なの。そしてLWT哲学があれば、すべての労働を意味あるものに変えられるのよ。~」

  「書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと」  Ⅲ より  ロビン・シャーマ:著 和田裕美:監訳  アチーブメント出版:刊 

 そして、彼女の教える5つの実用的なルールを「IMAGE」という単語の5つのアルファベットを頭文字にした言葉で説明しています。

 例えば、3つ目のアルファベット「A」は、『オーセンティシティ(Authenticity)』を表しています。
 日本語に訳すと、「信頼がおけること。確実性。真実性。信憑(しんぴょう)性。真正性」という意味の単語です。

 アンナは、信頼できる人、周りから尊敬される人が重んじられ、仕事仲間やお客様との約束を守ること、自分に忠実になることが大事になったのは、いまだかつてないことだと、その重要性を説明します。

「オーセンティシティは、たんに自分の価値観に忠実になることではないの。みんなが自分の中にある天才に気づき、力を存分に発揮することでもあるのよ。あなたがみんなの前で自分を偽らず、聡明に振る舞うのを自分に許したとき、みんながあなたの前で開けっぴろげに、自分を偽らず、聡明に振る舞うのを許すことになるのよ。そうなったら、あなたが前にいるだけで、みんなは安心し、ヒーローになった気分になる。彼らはリラックスし、心を開き始める。信頼が芽生える。そして驚くようなことが起こり始めるのよ」
(中略)
「『オーセンティシティというのは、周りの誰もが別の君になって欲しいと思っているときでも、ありのままのきみでいることだ』これはマイケル・ジョーダンの言葉よ。
(中略)
 人からうまくいくはずがないとか、力不足だとか言われても、ありのままの自分を信じ、人の言葉に屈してはいけない。なぜなら、リーダーシップを発揮するには、誰にも信じてもらえなくても、自分を信じる必要があるからだ」

  「書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと」  Ⅲ より  ロビン・シャーマ:著 和田裕美:監訳  アチーブメント出版:刊 

 リーダーシップは、肩書よりも、その人の信頼度に依存するということですね。
 これからの時代、さらにその傾向は、強まるに違いありません。

一人ひとりがリーダーシップを持つことで世界が変わる!


 他の3人の師匠からも、同様に、人生やリーダーシップにおける大切なことを学んだデービス。

 LWT哲学を叩きこまれ、自分の人生を根本から改めます。
 仕事においても、プライベートにおいても、肩書なしでリードする決意を固めます。

 そして、実際に、夢に描いていた以上の素晴らしい人生に変えることに成功しました。

 デービスは、以下のような言葉で締めくくっています。

 僕は、トミーとはじめて会った日に、できるだけたくさんの人にLWT哲学を広めると約束し、それを守るためにこの本を書きました。
 今度はあなたが、できるだけたくさんの人にこの教えを広めていただけたらと思います。仲間を元気づけ、組織を改善し、世の中によくするのに一役買うことになります。そして、あなたの人生最後の日が、人生最良の日になるように、生きてください。文化人類学者のマーガレット・ミードは、かつてこう語りました「思慮と熱意のある市民の小グループが、世界を変えることもある」。

  「書店員が教えてくれた人生で最も大切なこと」  Ⅲ より  ロビン・シャーマ:著 和田裕美:監訳  アチーブメント出版:刊 

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☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 一人、もしく数人の偉大な指導者が、救世主のように国や社会を動かす。
 そういう時代は、すでに終わりを告げています。

 自分の人生を変えるには、自分自身が変わらなければいけない。

 待っているだけ、上からの指示に従って動いているだけではだめです。
 自らリーダーシップを持って、自分の人生を創り上げる必要があるということです。

 シャーマさんは、本書で、「リーダーシップの民主化」という言葉を使っています。

 リーダーシップが、本当の意味で、個人に根付く。
 その時、世の中が新しい方向へ動き始め、世界が変わるでしょう。

 一日も早く、そのような世の中が実現することを願っています。

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