【書評】『「やる気」が出るコツ、続くコツ』(和田裕美)

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 お薦めの本の紹介です。
 和田裕美さんの『「やる気」が出るコツ、続くコツ』です。

 和田裕美(わだ・ひろみ)さんは、作家・営業コンサルタントです。
 現在、コミュニケーションやモチベーションアップのためのセミナーや講演等を中心に国内外で活躍されています。

「やる気が出る!」はスキル


 本書を読んで、まず感じたこと。
 それは、和田さんの「考え方の柔軟さ」です。

 自分に起こった出来事のすべてを、肯定的で前向きなものとして捉える発想力、対応力。
 それらは、まさに“芸術品”です。

 某外資系の大手教育会社で、世界で第2位の営業成績を収めた実績にも、納得です。
 というより、その圧倒的な自己肯定力からくる気持ちの切り替えの早さがなければ、ありえなかったでしょう。

 和田さんの、つねに前向きで楽天的な、生き方や考え方。
 それは、決して生まれつきのものではありません。

 人生の中での、さまざまな苦い体験を重ねて、身に付けた「スキル」です。
「やる気」を出すことも続けることも、「コツ」を掴めば誰でも身につけられます。
 
 和田さんは、「現実を見つめて、今の自分を受け入れること」が第一歩だと述べています。 

 もっとお金があったら、もっと頭がよかったら、もっと時間ができたなら、もっと若かったなら、もっとキャリアがあったなら、失敗しない保証があったら、傷つかないって約束してくれたら・・・・。
 もし、これらが全部そろっていたら、確かにやる気はでるかもしれない。
 でも、これらを今、あなたは持っていない。それが現実です。
(中略)
 そんな、わかっていることを人に言われるのはとても受け入れがたいことかもしれないけれど、どうか、聞いてください。
「今の条件を受け入れて進むしかない」というのが答えです。
(中略)
 私にもやる気が出ないときもあるし、続かないこともたくさんあります。
けれど、「今の条件を受け入れて進むしかない」という事実を抱えてもわくわく生きることができるということを今の自分の自信としたいと思います。

  『「やる気」が出るコツ続くコツ』  はじめに より  和田裕美:著  ダイヤモンド社:刊

 現状を受け入れること。

 人によっては、ものすごく大変なことです。
 しかし、それすらを「今の自分の自信」としてしまおうという発想。

 和田さんの真骨頂ですね。

 本書は、どうしたら「やる気」が出るのか、そして「やる気」が継続するのか、和田さんなりの方法や考え方をまとめた一冊です。
 その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

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動けることから動き出す


「動かないと余計に動けなくなる」

 どうしてもやる気が出ないときほど、自分から動く必要があります。

 だから、とにかく動くことが大事なのです。
できれば身の回りのことで先延ばしにしていたようなこと(本棚の整理、デスクの書類かたづけ、いらない洋服の処分、読みたかった本を買いに行く、食べたいなと思っていた料理をつくるなど)に、今すぐとりかかることです。電源を入れてエネルギーが回れば、どんなものでも動きます。そして熱を発散するのです。
 同じように身体は動くと熱くなります。心も同じなのです。
 やる気が出てから動くのではなく、動くからやる気は生まれるのです。

  『「やる気」が出るコツ続くコツ』 第1章 より  和田裕美:著  ダイヤモンド社:刊

 どうしても、やる気が出ない。
 そんな状態は、その元となる“情熱”が足りなくなって、冷め切った状態です。

 まずは、動いて温めてあげないといけませんね。

「達成」ではなく、「経験」を目的に


 確かに、できなかったら、だめだったらと思うと、足がすくんでしまうけれど、結局は動くしかないのです。

 だからこそ、私は何か今までやったことのないことや、ちょっと自身がなくてなかなか手が出せなかったことに関しては特に「できるようになる」ことを目的にせず、「経験してみる」ということを目的にしています。
 どんな結果であろうと、たとえ完璧にできなくても、成果が伴わなくてもいい。
 ちょっとでも経験できれば、私にとって「経験する」という目的は達成したことになるのです。
 そうすることで私は自分を否定せず、自信を失うこともなく「これでいいのだ」と自己肯定ができます。

  『「やる気」が出るコツ続くコツ』 第1章 より  和田裕美:著  ダイヤモンド社:刊

 未知のことに対して、このような発想を出来るところが、和田さんの強みです。

「上手くできるか、できないか」より、「経験するか、しないか」。

 その方が、はるかに大事です。

プレッシャーは「絞り機」、自分は「オレンジ」だと意識する


 期待されるということは本当に人を輝かせることです。だから、それを失うくらいならプレッシャーに耐えることなんてどうってことないと思えたのです。

 そのとき考えました。そもそもプレッシャーというのは何だろうか? と。
 私がイメージしたのは、アイロンでなく、バーのカウンターなどにある銀色の大きな絞り機です。
(中略)
 絞って出てくるのはフルーツのエキスです。プレッシャーを与えてもらうということは、ギューッと絞られるということ、そしてそこから生まれるのは、私そのもののエキスです。
 プレスの圧力は「期待」、プレッシャーをかけられ出てくるのは「本当の自分」です。
 絞られた本物の私は強い私でありたいと思いました。踏ん張れる私でありたいと思いました。そう思うと、私は「プレッシャーがあるからこそやる気が出るのだ」と思えるようになりました。

  『「やる気」が出るコツ続くコツ』 第4章 より  和田裕美:著  ダイヤモンド社:刊

 長年営業のプロとして活躍してきた、和田さんらしいアイデアです。

 プレッシャーは、周囲の期待の表れ。
 まったく期待されていない人には、誰も発破はかけません。

 周りより一歩抜け出たとき、プレッシャーは一層厳しくなります。
 それを前向きに捉えられるかどうか。
 それが、プレッシャーに押し潰されてしまうか、楽しんでさらに輝けるかの分かれ道です。
 
 普段から、期待されることから逃げない心構えを持つ。
 それが、確固たる自信を生みます。

 プレッシャーすら、自分のモチベーションにしてしまう。
 そんな和田さんのしたたかさには、脱帽です。

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「ものごとを肯定的に捉えること」

 和田さんの方法は、それがすべてです。

 どんな状況でも対応できる「引き出し」を、数多く持っている。
 それが、和田さんのすごさであり、素晴らしさです。

 皆さんも、そんな彼女の「やる気の極意」に触れてみてください。

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